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しおりを挟む全部だしきって放心状態の彼は、ベンチに寝っ転がったまましばらく「なんで……、なんでぇ……」ってつぶやいていました。
とてもウザくて気持ち悪かったので、さっさと帰ってもらうことに決めました。
後始末もほどほどに、どろっどろの水着を置いて彼にジャージをはかせます。
更衣室にあったティッシュで適当に拭ってやって、厳重に口止めしてから追い帰すようにして出て行ってもらいます。
そうして生臭い匂いの充満した夜の更衣室に独り。
手元にはシワシワヨレヨレに加えて今や、どろどろべとべとの私の競泳水着。
二つの肩紐をそれぞれ両手で持って、ビランッと吊るしてみました。
もちろん触るのも嫌でしたが、怖いモノ見たさのような感じでなんとなく。
想像以上にひどい惨状で、汚されていないところなんてどこもない状態です。
胸やお腹、お尻の部分も万遍なく、生臭い粘液でおおわれ尽くされています。
私の青春のすべてと言っていい、水泳競技の象徴そのものが自分勝手な男の欲望で無残に犯され尽くされたその姿。
私はしばらくそれから目が離せませんでした。
ここ数時間に起こったすべてが、走馬灯のように頭の中を駆け巡っていきました。
「…………」
コーチとのセックス。
後輩男子のおちんちん。
どろどろの競泳水着。
湧き出るイメージの数々が私にもたらすもの。
……やがて。
自分が着ている制服にゆっくりと手をかけました。
白いシャツのボタンをはずして、スカートの留め金をずらして。
バサッと床に落ちるままに脱いでいきます。
自分がこれからやろうとしていることの意味不明さ、非現実さに慄きながらも動きは止まりません。
どろどろにされた靴下の湿った感触に眉をしかめながら、裸足になって。
コーチとセックスした余韻の残っているパンツも脱いで。
最後にブラをとったらもう何も身にまとうものはない全裸です。
そして私はどろっどろの水着を手に取り、内側を広げます。
粘液によって万遍なく汚されており、特に股の部分は溢れんばかり。
ちょっと工夫しないとすぐにまたぼたぼたこぼれてきそうです。
だから。
一気に足を入れて、腰まで引き上げました。
ねちゃぁっと、自分のアソコが一瞬でおおわれ尽くされたのがわかりました。
ブルっと震えます。
でも動きは止まりません。
そのままびちびちっと音を立ててキツめの水着を胸まで引き上げていくと、後は肩紐をパチンっと留めるだけ。
それで穢れの象徴たる競泳水着にすっかり全身を包まれて。
とてもとても気持ち悪く、生理的な嫌悪感でいっぱいになりました。
あまりにもひどい感覚で、眩暈がします。
男性の精子に全身を包まれる感覚以外のなにものでもありませんでした。
私は競泳水着によって、完全にザーメンと一体化してしまったような気がしました。
恐る恐る、盛り上がった胸を薄布越しに触ってみます。
ぬるぬるさせながら、僅かに浮き出たぽっちを指先で突いてみます。
「んっ……!」
ぷっくりと一瞬で立ちました。
ビリッと、背筋を電流が一瞬で走り抜けました。
「なーにやってんだろ、私……」
こんなことで妊娠でもしたら全部台無しなのに。
安全日だからって、万が一があったら競技人生のすべてを棒に振りかねないことをわざわざ。
でも結局それから始めたオナニーの気持ちよさに、しばらく夢中で没頭してしまいました。
どろどろぬるぬるの競泳水着越しにする、自慰行為の快感にすべてを忘れました。
私はこんな馬鹿馬鹿しく下らないことで、恋人とのセックス以上に気持ちよくなれるんだと思い知らされたのでした。
了
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