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「うぅっ……」


「どう? 大好きな女子の水着で包まれた気分は?」


「っ……」


「ますます固くなっちゃったみたい。 ほんと、どうしょもないおちんちんだなぁ……」


「はっ……、ぅ……」


 これ以上ないほど卑猥で醜悪な光景を前に、いろんな選択肢が脳裏をめぐります。
 また単純なビンタでは芸がありません。
 かといって思いっきり握りつぶすっていうのも、さすがにヤバそうですし。

 どうしたら安全かつ無難に、可能な限り痛い目に遭わせてやることができるか。


“あっ、そうか……!”


 ピコンとひらめきました。
 こんな不埒で醜いものをもうこれ以上、わざわざ手で触らなくていいじゃないかと。
 精神的な負担が少なくて、かつ彼に効率よく苦痛を与えられそうなやり方に気が付いたのです。


「よっと……!」


 私はベンチに片足をかけると、一息に上がりました。
 彼の股下と腰の横に空いた僅かなスペースに潜り込ませるように両足を配置します。

 さほど高くはないベンチでも、そうして上に立って見下ろすと結構不安定でバランスを要求されました。
 でも伊達に足腰を鍛えていません。
 さほど苦労することなく、ジャージのズボンを膝まで降ろして横たわる後輩男子のパノラマをじっくり眺められる状態に。


「……」


 彼は相変わらず顔を隠したまま、勃起させたおちんちんに競泳水着をかぶせているのは変わりません。
 一見、硬直したままこちらの動きにもなんら反応してないように見えます。

 でも指と指の間にできた隙間から、僅かに漏れる視線を確かに感じました。
 自分で作ったノゾキアナから、彼がどこを見ているのか私は一瞬で理解しました。


「……どこ見てんの?」


 ビクッと。
 あまりにも典型的で模範的な罪人の態度。
 新たに重ねた罪を即座に指摘された卑怯者の当然の反応。

 この態勢なら、制服姿の私のスカートの中なんて丸見えなのは明らかでした。

 必要に駆られて私が発生させた新たな状況に、瞬時に淫らな欲求を見出して即応する彼のアリサマに感心すらさせられます。


「まーた、キミは……。どこまでサイテーなんだろうね?」


 心からの軽蔑が予定していた刑の執行を容易く後押ししてくれます。
 暴発寸前までトゲトゲイライラさせられた気持ちで、靴下に包まれたままの右足を彼の股間の上まで移動してそのまま降ろしていきます。


「ん゛ん゛っ!!」


 ぐにゅぅっと。
 腹側に押し倒すような形で、水着に包まれたままぎんぎんに勃起したおちんちんを踏みつけていきます。
 ゆっくりと、急がないようにじょじょに力を込めて圧力をかけていきます。


「せっ、せんぱぁいぃ!」


 足の裏に伝わってくる感覚に怖気がするようでした。
 靴下と水着越しにも拘わらず、はっきりと形も堅さもわかりました。

 そして彼は懲りずに私のスカートの中に視線を送り続けているようです。
 だからますますぎゅーーーっと、力を込めていきます。


「っぐぅぅぅーーーーーっ!」


「痛い?」


「い、いったいでっすぅっ!」


「ほんとに?」


「ほぉっ、ほんとに、い、いたいですっ!」


「じゃあなんでずっと私のスカートの中、見続けてるわけ?」


「みぃ、見てないですっ!」


 指の隙間も大分広がり、もはや隠そうともしていない彼の視線。
 いけしゃあしゃあとよくそんな嘘をつくものです。

 そんなに私のパンツがいいんでしょうか。
 これだけ力いっぱい踏みつけているのに、ドクンドクンビクンビクンと足裏におぞましいほど脈打つ鼓動を伝えてくるおちんちん。
 もはやこの程度の痛みでは、彼の欲情を助長するだけでしかないのでしょうか。
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