学校のアイドル的美少女と付き合ってるヤンキーが彼女のパンツを僕にくれたから履いてみた

かめのこたろう

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 瞬く間に時は流れ過ぎていきました。
 
 僕は相変わらずクラスの端っこにいるブサイクでキモくてどんくさいグズ、超のつくほど素行の悪いヤンキーの使いっ走りで。
 そのヤンキーことあっくんは毎日喧嘩をしたりバイクで走ったり、万引きしたり教師に嫌がらせをしたり。
 彼のカノジョですっかりヤルことヤラれて「オンナ」になっているらしい早瀬さんも、綺麗で可愛いクラスのアイドルのままで。

 一見すると、何も変わったところなんてない小さな町のとある学校の毎日がすごい勢いで過ぎ去っていきました。
 もし異常があるとしたら、僕がずっとピンクの小さなパンツを履いて過ごしていることだけだったはずです。
 
 あの最初の邂逅以来、学校に来て彼女を目にするたびに強烈な恍惚状態に陥ることがしばらく続きましたが、それも徐々に落ち着いていきました。
 といって飽きて興ざめするような感じではなく、心地よさや一体感といったものは変わらず、万遍なく冷静に受け止めることができるようになったというか。
 強く激しい振幅のピークと入れ替わりに、穏やかながらも深く純度の高い安定して永続的な状態へと遷移したような感覚でした。

 机に座る彼女の背中や横顔をぼんやりと見ながら、僕は独り別の宇宙へと旅立ちます。
 そこは僕と彼女だけですべてが構成された無限の世界で、究極の結合を果たして一つになった二人が輪舞を続けます。

 時々、現実の僕を見下ろすようにして客観視していました。
 すると、先生に声をかけられて対応したり、係の用事を済ませたり、あっくんの使いっ走りをしたりと、何ら問題なく普段の「僕」が成立しています。
 でも実際には魂だけずっと別の世界にいるような状態だったのです。
 どれだけ話したり動いたりしていても、そこにあったのは単なる抜け殻、僕の本質が抜けきった伽藍洞(がらんどう)の外側だけにすぎませんでした。
 僕自身はずっと遥か高みの上位世界で、えも言われぬ悦楽に浸り続けていたのですから。

 じんわりと無限に湧き出てくる幸福感。
 世界が色鮮やかに蘇っていくような爽快さ。

 小さなピンクのパンツと共に過ごす至福の日々。
 これがこのままずっと続けばいいのにと心から願っていたそんな時でした。

 あっくんと早瀬さんが別れたという衝撃的なニュースが飛び込んできたのは。
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