異世界来たらいろいろありすぎた

初めての経験

3

私は目の前の普通顔の人から距離をとるため一歩下がる。


「えっ警戒されてる！」


どこからその自信は出てくるんだ。

私は助けを求めるため、アルと呼ばれたイケメンを見るが相変わらず彼は顔を真っ青にしている。


それから数分、普通顔の人は自身の所属先といかに自分たちが安全かということを身振り手振りで一方的に話してきた。

正直その焦り具合が逆に怪しくもあるが、その説明を聞きながらそっと周りを見渡し私の現状をなんとなく理解できたからありがたい。

でも、こんなことってあるんですか。

突然、見知らぬ場所にいて、聞き覚えのない単語ばかりを聞かされる。

きしだん？

はくしゃく？

なにそれ…

そんなのアニメとか漫画とかにでてくる世界の話でしょ？


ここはまるでそう…


異世界…？

分からない。なにも、わからない


「だからつまり俺たちは国の管理の元働き、また爵位のある身分だから心配するようなことはなにも『あのっ』ん？なにかな？」

『こ、ここは？』


力のない、震えた声がでた。


「ん？」

『私はどうやってここに来たの。教えて。ここは』



どこ＿_______________






意識が遠のく感覚とともに体が崩れ落ちた。


その中で焦ったような声が聞こえた気がした。