転職探偵

NAOTA

文字の大きさ
上 下
1 / 20

アラフォーにして夢に挑む!

しおりを挟む
「柴田さんお疲れ様でした。」

私は袋に入ったお菓子を受け取った。

「今日この後居酒屋でもどうですか?」

後輩に誘われて、私達は居酒屋に入った。

とりあえずビールと唐揚げとポテトを頼み、半個室の居酒屋で男二人で乾杯した。

「柴田さんは次の仕事どうするんですか?」

後輩がポテトをかじりながら私に聞いた。

「実はさ、自分はよく本を読んでいたのだけど、特にミステリー小説。」

「よく休憩中に読んでいるのを見ました。」

「そう、ミステリー小説にはよく探偵が出てくるのだけど、その探偵というものにずっと憧れていてね。」

私は1杯目のビールを飲み干した。

「その探偵ってやつなの。
次の仕事は。」

「…えー!
そんな話聞いてことないですよ。
探偵になる人初めて見ました。」

私も探偵に転職するとは夢にも思わなかった。

今の靴の販売の仕事もやりがいはあったのだが、もう少し刺激のある仕事もしてみたかった。

妻の冬美にも相談した。

「ずっと夢だったんでしょ。
いいんじゃない。
でも気をつけてね。」

そう言ってくれた。

私と後輩は居酒屋を出て、駅の改札で別れた。

私はもらったお菓子の袋を握り、今私が支払った居酒屋のレシートを見た。

どうやら私の送別会ではなかったようだ。

私は冬美の待つアパートへと帰宅した。

家に帰ると、冬美は私の好きなトンカツを揚げてくれていた。

「靴の販売のお仕事、お疲れ様。」

食後にはケーキまで用意してくれた。


あくる日の夕方、私達は成田空港へと向かっていた。

まだ行けていなかった新婚旅行へ行く為だ。

憧れのハワイ。

私達は鶴丸が垂直尾翼に描かれた、ボーイング787へと乗り込んだ。

まさに夢のようなハワイでの10日間を私達夫婦は過ごした。

このバカンスは、多忙になる前の良い息抜きとなった。

















しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...