ガレオン船と茶色い奴隷

17世紀のある国での物語。

その国はスペインに占領され、植民地にされてから百年経っていた。そこでは先住民族ワクワクが最も劣った人間として蔑まれていた。

 ワクワクの女性とコーカシコス(白人)の男性の間に生まれた少年ヨハネが主人公。

彼は父を知らず、幼くして母を亡くすが、親友のペテロやワクワクの人々、宣教師たちの助けを借りて成長する。
 しかし、ワクワクの村で飢饉が起こり、ヨハネは、ペテロと共にやむを得ず自らの身を奴隷として売る。

 売られた先は奴隷貿易で栄える町、エル・デルタにある奴隷売買業アギラ商会だった。その商会の経営者はトマス。隻腕の大物奴隷商人だった。

 そこでヨハネは奉公人(六年間の期間限定奴隷)として働くことになった。
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