5 / 5
第五話
しおりを挟む
結局俺はイーデンの思いを受け入れることにした
まぁ半ば無理矢理といった感じではあるが
「へへへっ」
「何笑ってるんだよ」
「僕の腕の中にクリフがいるのが嬉しくて」
ベットで横たわりながらイーデンは俺を抱き寄せた
「もう絶対離さないよ。なんなら報道官の立場を利用して大陸中にこの事を広めたいくらいだよ」
「頼むからやめてくれ」
「ふふっ、冗談だよ」
コイツならやりかねない気もするけどな
「ねぇねぇ、今度二人で出掛けようよ。デートしよう!」
「んなこと言っても中々休みが……」
「大丈夫だよ!最近、勤労基準法が定められたから僕達もきっちり休めるようになったんだよ!」
「……確かに」
そーいえば先々月位からそんな法律が施行されてたなぁ。すっかり忘れてた
「だからウィルマールとかにでも行こうよ!あ!いっそのこと条約の国に行くのも良いかもね!あぁでも大安連でもいいかも!」
「おいおい、流石に国外はむりだろ」
「えぇ、せっかくだし遠出したいのにぃ」
口を尖らせて不満そうにそういうイーデンの頭を俺はよしよしと撫でてやった
「まぁ、それなら年末年始の長期休みに行くか」
「うん!そうしよう!」
「今度の休みはウルフ男爵領に来てみるか?」
せっかくだし、国王陛下から賜った領地をコイツに見せておくのも悪くないだろう
「ほんとにっ!?」
「あぁ、ほんとだ。まぁ小さい村が三つあるだけの狭い領地だけどな」
「やったぁ!クリフが陛下から直接賜った領地だったからずっと気になってたんだ!」
「言っとくけどほんっとに何も無いぞ?カントリーハウスも狭いからな?」
「全然いいよ!僕の家なんて領地持ってないんだから!」
「マルセーヌ家は領地なんてなくても歴史が長いしウチと違って格式があるじゃないか」
ウルフ家は男爵家、マルセーヌ家は騎士爵家
家格ではウルフ家が上だけど歴史でいえばマルセーヌ家の方が長いし他の貴族との関わりも深いはずだ
「まぁそうかもしれないけど、僕はただクリフがすごいって言いたかったの!」
「ははっ、ありがとな」
また俺はイーデンの頭をクシャクシャと撫で回した
「もう、僕は犬じゃないんだよ?」
「嫌なら止めるぞ」
「……嫌じゃない」
イーデンはなんだか嬉しそうに微笑んだ
「こんな幸せがいつまでも続くといいなぁ」
「……きっと続くよ。きっとな」
END
─────────
本編の執筆終わってないのに外伝を先に書いてしまいました笑
ですがこの物語は本編と全く関係ないのでご安心ください!
本編にクリフはワンシーンしか出てきませんし、なんならイーデンは全く登場しません。全く別の作品と思って読んでいただけると幸いです!
前回公開した作品から半年以上が経過し、久しぶりの投稿となりましたが、BL小説を書くのはやっぱり楽しいです。妄想がどんどん膨らみます笑
ここまで読んでくださった読者様、ありがとうございました!
ではまた逢う日を願って 紅林
まぁ半ば無理矢理といった感じではあるが
「へへへっ」
「何笑ってるんだよ」
「僕の腕の中にクリフがいるのが嬉しくて」
ベットで横たわりながらイーデンは俺を抱き寄せた
「もう絶対離さないよ。なんなら報道官の立場を利用して大陸中にこの事を広めたいくらいだよ」
「頼むからやめてくれ」
「ふふっ、冗談だよ」
コイツならやりかねない気もするけどな
「ねぇねぇ、今度二人で出掛けようよ。デートしよう!」
「んなこと言っても中々休みが……」
「大丈夫だよ!最近、勤労基準法が定められたから僕達もきっちり休めるようになったんだよ!」
「……確かに」
そーいえば先々月位からそんな法律が施行されてたなぁ。すっかり忘れてた
「だからウィルマールとかにでも行こうよ!あ!いっそのこと条約の国に行くのも良いかもね!あぁでも大安連でもいいかも!」
「おいおい、流石に国外はむりだろ」
「えぇ、せっかくだし遠出したいのにぃ」
口を尖らせて不満そうにそういうイーデンの頭を俺はよしよしと撫でてやった
「まぁ、それなら年末年始の長期休みに行くか」
「うん!そうしよう!」
「今度の休みはウルフ男爵領に来てみるか?」
せっかくだし、国王陛下から賜った領地をコイツに見せておくのも悪くないだろう
「ほんとにっ!?」
「あぁ、ほんとだ。まぁ小さい村が三つあるだけの狭い領地だけどな」
「やったぁ!クリフが陛下から直接賜った領地だったからずっと気になってたんだ!」
「言っとくけどほんっとに何も無いぞ?カントリーハウスも狭いからな?」
「全然いいよ!僕の家なんて領地持ってないんだから!」
「マルセーヌ家は領地なんてなくても歴史が長いしウチと違って格式があるじゃないか」
ウルフ家は男爵家、マルセーヌ家は騎士爵家
家格ではウルフ家が上だけど歴史でいえばマルセーヌ家の方が長いし他の貴族との関わりも深いはずだ
「まぁそうかもしれないけど、僕はただクリフがすごいって言いたかったの!」
「ははっ、ありがとな」
また俺はイーデンの頭をクシャクシャと撫で回した
「もう、僕は犬じゃないんだよ?」
「嫌なら止めるぞ」
「……嫌じゃない」
イーデンはなんだか嬉しそうに微笑んだ
「こんな幸せがいつまでも続くといいなぁ」
「……きっと続くよ。きっとな」
END
─────────
本編の執筆終わってないのに外伝を先に書いてしまいました笑
ですがこの物語は本編と全く関係ないのでご安心ください!
本編にクリフはワンシーンしか出てきませんし、なんならイーデンは全く登場しません。全く別の作品と思って読んでいただけると幸いです!
前回公開した作品から半年以上が経過し、久しぶりの投稿となりましたが、BL小説を書くのはやっぱり楽しいです。妄想がどんどん膨らみます笑
ここまで読んでくださった読者様、ありがとうございました!
ではまた逢う日を願って 紅林
0
お気に入りに追加
6
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

いつかコントローラーを投げ出して
せんぷう
BL
オメガバース。世界で男女以外に、アルファ・ベータ・オメガと性別が枝分かれした世界で新たにもう一つの性が発見された。
世界的にはレアなオメガ、アルファ以上の神に選別されたと言われる特異種。
バランサー。
アルファ、ベータ、オメガになるかを自らの意思で選択でき、バランサーの状態ならどのようなフェロモンですら影響を受けない、むしろ自身のフェロモンにより周囲を調伏できる最強の性別。
これは、バランサーであることを隠した少年の少し不運で不思議な出会いの物語。
裏社会のトップにして最強のアルファ攻め
×
最強種バランサーであることをそれとなく隠して生活する兄弟想いな受け
※オメガバース特殊設定、追加性別有り
.

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。

実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!

風紀“副”委員長はギリギリモブです
柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。
俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。
そう、“副”だ。あくまでも“副”。
だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに!
BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
【完結】悪役令息の従者に転職しました
*
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
本編完結しました!
時々おまけのお話を更新しています。
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく、舞踏会編、はじめましたー!
イケメン幼馴染に執着されるSub
ひな
BL
normalだと思ってた俺がまさかの…
支配されたくない 俺がSubなんかじゃない
逃げたい 愛されたくない
こんなの俺じゃない。
(作品名が長いのでイケしゅーって略していただいてOKです。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる