上 下
12 / 42
第一章 企み

12.男の情と女の企み

しおりを挟む
 ローゼと急ぎの結婚を終え、ザウリに向かっていたジェイスは、ようやく雪のない内陸に入った。ザウリまであと一日といったところで、ジェイスは宿場町で馬を止め、宿をとった。

「角部屋が空いてますよ。どうぞお兄さん」

若い店主に鍵を渡され、ジェイスは部屋に上がると担いできた荷物を下ろした。
ポケットを探り、ハンカチを取り出す。

四隅に刺繍が施され、その淵にも金色の模様が入っている。
その刺繍を指でこすりながら、ジェイスはローゼのことを考えた。

思い出すのはローゼのどこか寂しそうな微笑みばかりだ。
レアナとの過ちを告白もせず、無理やり繋ぎとめるように結婚してしまった。
さらに、自分の心のやましさから、初夜すら過ごしてやらなかった。

後悔ばかりが胸に残っていた。
ジェイスはハンカチをポケットに戻し部屋を出た。

階段を大きな荷物を抱えた行商人風の男があがってくる。
道を空けようと脇に避けたジェイスは、一階に積み上げられた荷物を目にして振り返った。

「手伝うか?」

ジェイスは国章の入った騎士の外套を身に着けている。
大きな鞄を抱える男は飛びつくようにジェイスに助けを求めた。

「お願いします!」

国の役人であれば安心して頼れる。
ジェイスは男が一つ運ぶ間に三往復し、あっという間に荷物を部屋に運び込んだ。

「魔の森が物騒になって祝い事がいろいろ中止されてしまって、華やかなものがあまり売れないのですよ。女性物の服や贈り物、ちょっとしたお菓子なんかの売れ行きも悪く、東に売りにいくことにしたのですが、ここから雪道になると聞いて馬車を点検に出しました。おかげで荷物を全部下ろす必要に迫られて……」

積み上げた荷物の上に肘を付き、汗を拭きながら行商人の男が話しだす。

「お兄さん、休暇中ですか?ご家族に会いに?あるいは恋人?」

「これから騎士団要塞に戻るところだ」

ジェイスがもう用は済んだだろうと部屋を出ようとすると、行商人の男がその腕を掴んだ。

「これはちょっと値の張る女性用の装飾品です。もし残してきている奥さんや恋人がおられましたら、ちょうどぴったりの物がありますよ?」

男が懐から高価な装飾品が入った包みを取り出した。
助けてくれた人間を相手に商売するとは全く逞しい男だと、ジェイスは苦笑したが、並べられた品物には目を奪われた。

一年一緒に暮らしたローゼに恋人らしい贈り物をしたことがない。
しかも花もドレスもない結婚をして、初夜もしなかった。

ジェイスは黄金の花が描かれた丸いメダルに目を止め、拾い上げた。
メダルには首にかけられるように細い金の鎖がついている。
すかさず男が説明を始める。

「それは幸運の花です。魔の森に咲く花で、幸運の実がなる前に咲く花ではないかと言い伝えられているのです。
というのも、幸運の実とは不思議なもので、探している時には決して見つかりません。
他の魔素材を探している時に、稀に見つかるのですが、花を見た者はいないと言われております。
それを有名な絵師が想像で絵本に描き、この絵柄は有名になりました。
幻の花という言葉の響きも女性に人気の秘密です」

幸運の刺繍を売るローゼにぴったりなものに思え、ジェイスはそれを購入することに決めた。

「お安くしますよ」

行商人は愛想よく、少々高めの値段を提示した。
無一文だったジェイスは騎士になり、それなりに懐も潤っている。

正式にローゼはジェイスの家族になった。
第十五騎士団に依頼すれば手紙も贈り物も届けてもらえるはずだ。

ジェイスは購入したメダルを大切に懐におさめた。


 

――

 フォスター家の執務室に呼び出されたレアナは、震えながらケビンの前に立っていた。

「ジェイスの騎士階級が父上の階級よりも高くなった。臨時の手当てまで入ってきた」

 ケビンは第十五騎士団によって届けられた書類をレアナの前に放り投げた。

「こんな物が届いた」

机に投げ出された書類には国章が刻まれている。
その文面に目を走らせると、レアナはがたがたと震え出した。

「こ、これは……この方は?……一体、いつ」

それは、フォスター家の長男ジェイスの結婚証明書だった。
貴族が結婚すれば、その当主のもとに証明書が送られる。
妻の欄には『ローゼ・バーデン』と記載があった。
レアナはその名前を食い入るように見つめ、声に出さず唇を動かしその名前を呼んだ。

「今回の任務を終えたその足で、この女と結婚しにいったらしいな。日付は数日前だ。
そろそろザウリにジェイスが戻ってくる。お前の体では、ジェイスを引き止めることは難しかったようだ。
万が一、あいつが騎士を辞めるなどと言いだしたらこの家は終わりだ。あるいはこの女にそそのかされて当主の座を譲れと言い出すかもしれない。
何か、ジェイスの弱みを握る必要がある。だいたいこの女、何者なのだ。お前は何も知らないのか!あいつの女だったのだろう!」

当たり散らすようにケビンは怒鳴りつけた。

「何も持たない女性だと聞いています……。大切にしたい女性だと」

「はっ!そんな女がいながらお前を夜通し抱いたのだから、その程度のものだろう」

「あれは……薬のせいです。町の占い師から買った媚薬を使って、彼を無理やりあんな状態に……」

外で話を聞いていたドリーンがふらりと部屋に入ってきた。
ケビンの横に立ち、落ち着いた声で話しかける。

「大丈夫よ、ケビン。あなたの地位は揺るがない。弱みはもう握っているじゃない。このローゼという女……もうフォスター家の家族同然よ。うちに呼んで世話をしてやればどうかしら?十分人質になるでしょう?
あるいは、あの夜のことをこの新妻に教えてやってもいいんじゃない?
まさか、レアナとあんなことをした後に、結婚を承諾する女はいないでしょう。きっとジェイスはこの女にレアナと関係をもったことを言わずに結婚したのよ。
十分脅しの材料になるわ。ねぇ、レアナ……ジェイスに聞いてみてよ。この女は、あなたと夜通し交わった事を知っているのかと……」

ドリーンは怯えた様子のレアナを冷やかに眺め、憐れむように言った。

「それにしても、滑稽ね。ジェイスの子供欲しさに、私たちの駒になっているふりまでして媚薬を使って誘惑したのに、まんまと外の女に奪われるとはね。レアナ、あなたはとっくにジェイスの愛を失っていたのよ。
でもあの男は情に流されやすい、夫にそっくりな面もある。
あと一回だけ機会をあげるわ。ジェイスの子供を身ごもるか、あるいは弱みを握りなさい。
もし次で身ごもらなければ、気に入らないけど、あなたに息子の子を産んでもらわなければ」

子供が出来たとしても、この姑に全てを管理され、支配されることになるのだ。
レアナは身震いした。生まれたばかりの子供を人質に、騎士になったジェイスからお金を絞り出そうと考えている、この卑劣な二人とレアナは既に共犯なのだ。

ケビンはドリーンが発言し始めると先ほどの苛立ちが嘘のように静まり、にやにやとして椅子にふんぞり返った。
困った問題は、母親がなんとかしてくれると信じて疑っていない。

ケビンにはもう騎士になり戦場に出るなど無理だった。
守られる立場から離れたことがないケビンには、騎士団の現実は恐ろしいものだった。
ドリーンもいなければ父も、背中を見せてくれる兄もいなかった。
突然外に放り出され、厳しい訓練と怒鳴られる日々が始まり、さらに戦闘が始まれば地に足をつけていないケビンは逃げ出すしかなかった。

父親から引き継いだ貴族の名にすがり、国の保護と援助を受けるため、ジェイスを国に差し出すしかないのだ。

「最後の機会をください」

レアナは床に跪いた。視線はケビンに向ける。

「私は、旦那様を選びました。ここを出て生きていける自信がなかったからです。私はジェイスを裏切り、旦那様と生きることに決めました。
あなたの妻として、そしてこの家のため、どんな卑劣な手を使ってでも、ジェイスの弱みを握り、私達の駒にしてみせます」

道は完全に分かれてしまった。ジェイスは新しい女性を選び、騎士として輝かしい道を歩み始めた。
レアナはこの卑劣な親子と生きていく道を選んだのだ。ならばその道を行くしかない。

ドリーンは少し驚いたような表情をしたが、やがて満足そうな笑みを浮かべた。
夫が先に愛人に息子を生ませた時、ドリーンもまたその道を選んだ。
ジェイスの母親を母屋に入れることは決して許さなかった。

悪臭の漂う農園の厩舎横に小屋を建て、そこに住まわせた。
ジェイスはそこから教育を受けに母屋にやってきて、一日の大半を父親の傍で過ごした。
愛人の立場であるジェイスの母が息子に会えるのは夜の短い間だけ。
可愛い盛りの息子を出来る限り引き離してやったのだ。

夫が通うことは止められなかった。
憎しみは募り、見えない嫌がらせを重ね、ジェイスの母親が死んだときにはうれしくてたまらなかった。
レアナが戻れない道を覚悟したのなら、レアナもどんなことでもやるだろう。
自分の立場を守るためならば。

「ジェイスは情を捨てられない。覚悟があるなら、痛みを受けてもらわなければ」

ドリーンの冷酷な声に、レアナはもう震えなかった。
教えを乞うようにゆっくり頭を下げた。



 翌日、ザウリの騎士団拠点に戻ったジェイスは、足取り重く、フォスター家の屋敷に向かった。
本当は寄りたくもないが、家の財政状況などを確認しておかなければならない。

ジェイスを出迎えたものはいなかった。

険しい表情で執務室に足を運んだジェイスは、アルマンの手を借りて、積まれた書類に目を通した。
その時、扉が鳴り、見慣れない侍女が顔を覗かせた。

「あ、あの……薬の場所を聞いてくるように言われて……その、私はここに来たばかりで……」

それは農園から急遽連れてこられたエレだった。
女主人のドリーンに薬の在処は執務室で聞くようにとだけ言われ、初めてこの部屋にやってきたエレは、ジェイスやアルマンの名前すら知らず、不安そうに戸口に立っている。
書類の陰にいたアルマンがすぐに前に出て対応しようとするのをジェイスが止めた。

「怪我人がいるのか?」

エレは小さく頷いた。
ケビンが癇癪を起して使用人に鞭を振るったのかもしれないとジェイスは考えた。

どこにいるのかと問いかけたジェイスは、エレの返答に絶句した。
すぐに薬箱を手にするとエレに案内をさせ走り出す。

部屋は日当たりの悪い北の角部屋だった。
薄暗い室内の中央に、寝台が置かれ、怪我人がうつ伏せになっている。
周囲には血に染まったシーツや包帯が投げ出されたままだった。

「出血が……止まらなくて……」

エレは、怪我をした高貴な女性の世話をするように命じられ、困り果てていた。

「レアナ、どうしてこんな?!」

ジェイスはぐったりと横たわるレアナに駆け寄った。
汗に濡れ、枕に額を押し付けていたレアナは顔を横に向けた。

「ジェイス……私、あなたに謝らないと……。ごめんなさい……。あんなことしたくなかったの。でも、どうしても断れなくて……。今度もまたあなたに媚薬を使えと命じられたのだけど……」

媚薬を使ったのはレアナの本位ではなかったのだとジェイスは悟った。

「断ったのだな?それで鞭を受けるようなことに?」

媚薬を使ってジェイスを誘惑したのはケビンの命令で、レアナには逆らえなかったのだ。
ケビンの横暴ぶりに腹を立て、怒鳴りにいこうとするジェイスをレアナが袖を掴んで止めた。

「それだけじゃないの……。あなたの結婚証明書が届いて……。私がちゃんと誘惑出来ていなかったと怒られたの。夫は不安なのよ。あなたがこの家から離れてしまいそうで。
私はあなたではなく、ケビンを選んだ。だから、これは当然なの。
彼に怒ったりしないで。ジェイス……この間の話していた人でしょう?ご結婚、おめでとう。
その人にこの間の私達のことは言わないようにしてね。私も後悔しているの。命じられたこととはいえ、夫がいるのに他の男性を誘惑しようなんて、どうかしていたわ。だから、どうかお願いよ。誰にも言わないで。
本当にごめんなさい……。こんなことになるなら、ちゃんと断るべきだった」

ジェイスはレアナの傷の具合を確かめた。それほどひどい傷ではないが、高貴な生まれ育ちの女性には耐えがたい痛みだろうと思われた。

「手当をしよう。少ししみるかもしれない」

抱えてきた薬箱を開け、ジェイスは手際よくレアナの傷の手当てを始めた。

「騎士団の治癒師に頼めば早いが……」

「夫に鞭を打たれたなんてとても外には言えません。どうか誰にも言わないで」

レアナの言葉はもっともだった。

「ジェイス……私が死んでも気にしてはだめよ。幸せになってね」

レアナはジェイスが一度は愛し、守ろうと思った女性だ。この間の媚薬の件では、許せない想いも抱いたが、ケビンの妻であり、ドリーンの圧力もあってはか弱い女性の身で抗うことは難しかったのだろうとジェイスは理解した。

鞭を振るうと脅され、レアナに拒否することはできなかったのだ。

「レアナ……君を守れないことを申し訳なく思っている。出来ることは少ないが、何かあれば相談してくれ」

ジェイスはレアナの手をそっと握った。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

冷酷無比な国王陛下に愛されすぎっ! 絶倫すぎっ! ピンチかもしれませんっ!

仙崎ひとみ
恋愛
子爵家のひとり娘ソレイユは、三年前悪漢に襲われて以降、男性から劣情の目で見られないようにと、女らしいことを一切排除する生活を送ってきた。 18歳になったある日。デビュタントパーティに出るよう命じられる。 噂では、冷酷無悲な独裁王と称されるエルネスト国王が、結婚相手を探しているとか。 「はあ? 結婚相手? 冗談じゃない、お断り」 しかし両親に頼み込まれ、ソレイユはしぶしぶ出席する。 途中抜け出して城庭で休んでいると、酔った男に絡まれてしまった。 危機一髪のところを助けてくれたのが、何かと噂の国王エルネスト。 エルネストはソレイユを気に入り、なんとかベッドに引きずりこもうと企む。 そんなとき、三年前ソレイユを助けてくれた救世主に似た男性が現れる。 エルネストの弟、ジェレミーだ。 ジェレミーは思いやりがあり、とても優しくて、紳士の鏡みたいに高潔な男性。 心はジェレミーに引っ張られていくが、身体はエルネストが虎視眈々と狙っていて――――

【R-18】逃げた転生ヒロインは辺境伯に溺愛される

吉川一巳
恋愛
気が付いたら男性向けエロゲ『王宮淫虐物語~鬼畜王子の後宮ハーレム~』のヒロインに転生していた。このままでは山賊に輪姦された後に、主人公のハーレム皇太子の寵姫にされてしまう。自分に散々な未来が待っていることを知った男爵令嬢レスリーは、どうにかシナリオから逃げ出すことに成功する。しかし、逃げ出した先で次期辺境伯のお兄さんに捕まってしまい……、というお話。ヒーローは白い結婚ですがお話の中で一度別の女性と結婚しますのでご注意下さい。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

慰み者の姫は新皇帝に溺愛される

苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。 皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。 ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。 早速、二人の初夜が始まった。

離縁を申し出たら溺愛されるようになりました!? ~将軍閣下は年下妻にご執心~

姫 沙羅(き さら)
恋愛
タイトル通りのお話です。 少しだけじれじれ・切ない系は入りますが、全11話ですのですぐに甘くなります。(+番外編) えっち率は高め。 他サイト様にも公開しております。

元男爵令嬢ですが、物凄く性欲があってエッチ好きな私は現在、最愛の夫によって毎日可愛がられています

一ノ瀬 彩音
恋愛
元々は男爵家のご令嬢であった私が、幼い頃に父親に連れられて訪れた屋敷で出会ったのは当時まだ8歳だった、 現在の彼であるヴァルディール・フォルティスだった。 当時の私は彼のことを歳の離れた幼馴染のように思っていたのだけれど、 彼が10歳になった時、正式に婚約を結ぶこととなり、 それ以来、ずっと一緒に育ってきた私達はいつしか惹かれ合うようになり、 数年後には誰もが羨むほど仲睦まじい関係となっていた。 そして、やがて大人になった私と彼は結婚することになったのだが、式を挙げた日の夜、 初夜を迎えることになった私は緊張しつつも愛する人と結ばれる喜びに浸っていた。 ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

【完結】見ず知らずの騎士様と結婚したけど、多分人違い。愛する令嬢とやっと結婚できたのに信じてもらえなくて距離感微妙

buchi
恋愛
男性恐怖症をこじらせ、社交界とも無縁のシャーロットは、そろそろ行き遅れのお年頃。そこへ、あの時の天使と結婚したいと現れた騎士様。あの時って、いつ? お心当たりがないまま、娘を片付けたい家族の大賛成で、無理矢理、めでたく結婚成立。毎晩口説かれ心の底から恐怖する日々。旦那様の騎士様は、それとなくドレスを贈り、観劇に誘い、ふんわりシャーロットをとろかそうと努力中。なのに旦那様が親戚から伯爵位を相続することになった途端に、自称旦那様の元恋人やら自称シャーロットの愛人やらが出現。頑張れシャーロット! 全体的に、ふんわりのほほん主義。

黒豹の騎士団長様に美味しく食べられました

Adria
恋愛
子供の時に傷を負った獣人であるリグニスを助けてから、彼は事あるごとにクリスティアーナに会いにきた。だが、人の姿の時は会ってくれない。 そのことに不満を感じ、ついにクリスティアーナは別れを切り出した。すると、豹のままの彼に押し倒されて―― イラスト:日室千種様(@ChiguHimu)

処理中です...