精霊の森に魅入られて

丸井竹

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45.信じなければ騙されることもない

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幸か不幸か、アルノの足は折れていた。
おかげで、マカの実を探しに行けなくなり、マカの実を見つけられなくなったことも、当分隠しておけることになった。
もちろん、問題を先延ばしにしているだけだとわかっていたが、アルノは開き直って休むことにした。

「困りましたね。簡単には治りませんよ」

ゼインからの知らせを受け、見舞いに駆け付けたクシールは、療養中だというのに厳しい口調でアルノの不注意を咎めた。

「宣誓液はまだ残っています。契約紙だけでも作り続けてください」

相変らず、アルノに契約紙を作らせることしか考えていないクシールの言葉に、アルノも憮然とした表情を返した。
とはいえ、文句を言う気にはならない。
多忙なクシールは、いつも大量の書類を持ち歩き、契約紙を取りに来てもすぐに帰ってしまう。
他に考えることがたくさんあるのだから、これ以上問題を増やすなと言いたい気持ちもなんとなく理解出来た。

借金持ちのアルノの給与の管理も、きっと面倒な仕事の一つに違いない。

「ゼインは置いていきます。あまり世話をかけないように」

「世話をするのが仕事でしょう?」

さすがにそれは違うのではないかと、アルノは言ったが、クシールは簡単にその文句を跳ねのけた。

「甘やかされ過ぎたら、欲が育つかもしれません」

「クシールってば、私の身体より契約紙のことしか考えていないのね」

「当然です」

さらりと言ってのけると、忙しそうに背を向けて部屋を出て行く。
それをゼインが追いかけて行き、寝室の扉がばたんと閉まった。

二人の足音が遠ざかると、アルノはそっと毛布をめくった。

「クゥーン」

下から白いふわふわした雪狼が顔を出した。
アルノに救われた小さな雪狼は、尻尾を振りながら、狂暴な牙を覗かせ、アルノの服を噛んでいる。
まだ愛らしい顔付きだが、その性質は獣そのものだ。
びりびりに破れた寝着を見下ろし、アルノは困ったように微笑む。

「あなたをお母さんに返さないといけないのね。一人では帰れないかしら……」

耳の後ろを撫でてやると、雪狼は尻尾を数回振り、それから小さな欠伸をした。
小さな体に不似合いな、大きな牙がまだ噛み足りないと訴えるように、きらりと光る。
その姿は、時々姿を現す巨大な雪狼を彷彿させる。

「もしかして、あの子の子供かしら」

初めて会った時は、これぐらい小さかったはずだ。
子連れで歩いている姿を見たことはないが、一年近く姿を現さない時もあるため、子供が出来ていたとしてもおかしくはない。

「アルノ」

不意に名前を呼ばれ顔をあげると、いつの間に引き返してきたのか、少し開いた寝室の扉からゼインがこちらを見ていた。

「表にクレンとカーラ、城で働いてくれている人たちが来ているぞ。君の見舞いにきたらしい。クレンとカーラだけ部屋に入れるか?気の毒なほど青くなっている」

二人はアルノが後見人となっているため、ここから学校に通えているが、もしアルノが死んでしまえば、孤児院に入れられてしまう。
教会所属の孤児院は男女別になっているため、二人は自動的に引き離されることになる。
きっとそれが心配で様子を見に来たのだとアルノは考えた。

「元気だと伝えてくれない?それで十分だと思うから。疲れたから休みたいの……」

仰向けに横たわり、アルノは目を閉じる。
クレンとカーラは学校が終わればここを出て行くし、城で働いてくれている元ロタ村の住人達も、賃金が払えなくなれば町に戻ってしまう人たちだ。

夫のゼインだって、アルノがマカの実を見つけられず、契約師として働けなくなれば、一緒にいてくれるかどうかわからない。
もちろんクシールは、アルノにもう見向きもせず、さっさと離れていくだろう。
結局、誰とも繋がっていないのだとアルノは考えた。

寝たふりを始めたアルノを見て、ゼインは顔をひっこめた。

「君が眠っていると言ってくるよ」

遠ざかる足音を聞きながら、アルノは窓の方を向いた。
小さな雪狼が、アルノの腕の間に潜り込んできて、体を丸めて寝る態勢になる。

「一緒に寝てくれるのね。良い子ね……」

アルノは雪狼の体をそっと抱きしめ、恐るべき速さで眠りの世界に旅立った。


しばらくして、その窓の向こうに、アルノの見舞いに来た人たちが、そろそろと近づいてきた。
先頭のクレンとカーラが、窓越しに寝室を覗き込んだ。
それから、ほっとしたようにそこを離れる。

その後ろから、城で働いている人たちも窓に近づいてきて、雪狼を抱いてぬくぬくと眠るアルノの寝顔を確かめた。
彼らもまた、ほっと胸をなでおろして足音をたてないようにそこから立ち去った。


それからたったの十日後、アルノは雪狼の子供を連れて森に入った。
両腕に杖を付き、森の中を少しずつ進んでいたアルノは、困惑して足を止めた。
子供の雪狼は、アルノから離れようとせず、周辺を走り回って遊んでいる。

「こんなことになると分かっていたら、準備してきたのに」

その視線の先に、大量のマカの実があった。
まるで小さな雪狼を助けてくれたお礼だとでもいわんばかりの量に、アルノは仕方なく杖を置いてそこに座り込んだ。
まだ足は包帯で固められている状態であり、収穫用のかごもない。

アルノは上着の下に巻き付けていたショールを引っ張り出して、地面に広げると、そこにマカの実を集めて行く。

小さな雪狼がやってきて、ショールの端で丸くなった。
収穫が終わると、それがわかったかのように雪狼の子供はすぐにそこをどき、尻尾をふりながらアルノの前に立った。
マカの実を包んだショールをアルノは胸の前にくくりつけ、杖を持って何とか立ち上がった。

と、子供の雪狼が突然尻尾を跳ね上げ、飛ぶように走り出す。
視線を上げると、木立の中から、大きな雪狼が立ってこちらを見ていた。

「迎えにきてくれたのね」

アルノが手を振ると、大きな雪狼はさっと背中を向け、森の奥に向かっていく。
その後ろを、小さな雪狼がアルノを振り返りもせずについていく。

二頭の雪狼が見えなくなると、アルノは杖を支えに後ろを向いた。
足元に注意して、少しずつ道を引き返していたつもりだったが、気づけばいつのも折れた大木の前に立っていた。
根元には大きな洞が口を開けて待っている。

「まだ足が治っていないのに、仕事をしろというのね……」

痛みがないわけじゃないのにと文句を言いながら、杖を洞の中にそっと落とすと、這うようにして洞の中に入った。
ひんやりとした土の上に座ると、見慣れた道具がちゃんとそこに揃っていた。
人生の大半を過ごしてきたその場所を見渡し、アルノはふっと笑った。

「仕事が出来ることにこんなに喜びを感じるなんて初めてよ」

契約師を辞めずに済んだことを少しだけ残念に思いながら、アルノは慣れた手つきで道具を手前に並べ始めた。



――


トラス町の中ほどに出来た新しい店には、ハンナとカーラの姿があった。
店にはテーブル席が二つと、カウンター席が三つしかなく、売り子のいる正面の台には、その店の看板商品が小さなカップに入れられ並んでいた。

その中には少量の岩ベリーのお酒が入っている。
店番のハンナは、食堂で培った呼び込みの経験を活かし、客を呼び込むが、なかなか売り上げに結びついてはいなかった。

庶民にとっては少し価格が高すぎるのだ。
カーラはカウンター内で、岩ベリー酒に合わせた軽食を作っていた。

「カーラ!ハンナ!売れたよ!」

人混みの中を駆け抜け、売り込みに行っていたクレンが帰ってきた。
余ったチラシを台に乗せ、ハンナの前で伸びあがる。

「三本ちょうだい。王都から行商に来ている人たちが買ってくれるって。でも、すごくけちなんだ。少しまけることになった」

腰を少し屈め、少年のクレンと視線を合わせたハンナは、その値段を聞くと、すぐにカーラを振り返った。

「箱入りの方を持って来て。おまけを忘れずにね」

カーラがお酒の入った木箱を三つ抱えて出てきて、クレンに渡す。
それから、花を練り込んだクッキーを三袋添えた。

「お客様に一緒に渡して……」

「ありがとう、カーラ。揉め事になりそうだから急いで戻るよ」

「揉め事?」

ハンナが一緒に行った方がいいだろうかと心配するように台の前に出た。

「喧嘩だよ。預かり厩舎がいっぱいで、宿の取り合いになっていた。この町には小さな宿屋しかないから、厩舎の数も足りていないんだ」

ハンナが狭い店を振り返る。

「お客も入っていないのだから、この店をいっそ、預かり馬屋にしてしまう?」

「アルノをがっかりさせちゃうよ……」

悔しそうにクレンが唇をかみしめる。
年齢に見合わない苦労をしてきたクレンは、アルノが二人を引き止めるために、無理をして店を始めたことをわかっていた。
カーラまで引き取ってもらい、進学まで打診されている。

商売がうまくいかなければ、アルノの借金がまた増えることになる。

「世話人の学校に行かせてくれたらいいのに……」

教会に戻れば、クレンには給料が支払われる。
それでカーラの面倒が見られると計画していたのだ。
自分が普通の学校に行くことになるとは思ってもいなかった。

「子供が変な心配しなくて良いのよ」

ハンナが早く行きなさいと背中を押す。

「売れたら今日は帰って、宿題でもするのね」

「あ、あの!」

突然カーラが大きな声を出した。
ハンナは、すぐに振り返る。

「どうしたの?」

思いがけず大きな声になってしまったことを恥じるように、カーラは真っ赤になってうつむいた。

「あの……厩舎ならお城の厩舎を使えば……あそこは空っぽだし、部屋も余っている……」

ハンナとクレンが、驚いたように顔を見合わせた。
すぐにクレンが声を輝かせる。

「名案だよ、カーラ!これを売ったら、すぐにアルノの所に行って聞いてくる!」

「ちょ、ちょっと待って!」

飛び出して行こうとするクレンの首根っこを、ハンナが捕まえた。

「あそこまで馬でも半日かかるのよ。町に来た人が、そこまで馬を預けに行くわけがないじゃない。でも、名案よ。お城は今、ほとんど使っていないのだもの。何かやりかたがあるかもしれないから、後で考えましょう」

「お城に泊まってもらうのはどう?その、お食事を出して、大きなベッドを使ってもらうの」

カーラが、また何か思いついたように声をあげた。
顔を合わせる前に、クレンとハンナが異口同音に叫んだ。

「それだ!」

自分の意見を肯定してもらい、カーラは恥ずかしそうに微笑む。

「名案だよ、カーラ!とりあえず、今はお酒を売ってくる!後で話そう」

クレンがお酒の箱を抱え、通りを走って戻っていくと、ハンナはもじもじしているカーラの頭を優しく撫でた。
カーラはうれしそうに顔をあげる。

その表情に、ハンナはほっとした。
二人の生い立ちを全く聞かされていないハンナだったが、二人が人には簡単に言えないような苦労をしてきたことはなんとなく察していた。
カーラは口をきけず、クレンもまだ子供なのに、とんでもない早さで大人になろうと焦っていた。
とにかく、見ただけで普通ではないとすぐにわかる子供達だった。

特にカーラは最初、クレンがいないと何もできず、大人を見ると怯え、何か持ち上げる仕草を見るだけでも頭を庇う仕草をした。
最近、ようやく周りの大人達にも慣れてきて、少しずつ笑顔を向けてくれるようになったのだ。

「本当に名案よ。偉いわ。お料理を考えないとね」

「私……少しだけ出来る……やせっぽちだったから、買い手がつくまで厨房で働かされていたの……」

無邪気に笑ったカーラに、ハンナはあえて明るい笑みを返した。

「とても助かるわ。カーラ、一緒に美味しいメニューを考えましょう」

カーラは元気よく頷き、店の奥に戻っていく。

その細すぎる背中を見送り、ハンナは通りを向いた。
いつも通りの町の風景だが、一瞬、その人混みにぞっとした。

この中に、子供を売り飛ばす恐ろしい大人が混ざっていたとしてもわからない。
誰が悪人で、誰が善人であるのか、それを見分けることは大人でも難しい。
何も悪いことはしていないのに、痛めつけられ売られた経験のある子供には、見知らぬ大人は恐怖そのものに違いない。

ハンナは子供時代のアルノのことを思い出した。
不安そうなカーラとは違い、子供時代のアルノはいつも怒っていた。

それもまた、恐怖の表れだったのかもしれないと初めて考えた。
味方と敵を見分けるよりも、全員を敵と決めつけた方が、きっと楽だったのだ。
家族も友人もいない。師匠には殴られ、教会から来る初老の男はアルノに目も向けなかった。
自分を守ってくれる人の居ない世界で、子供が一人で生きて行くのは大変だ。

必死に身を守ろうと、攻撃的な顔になる。
そんなアルノを、村の子供達は自分達を睨んでくる変な奴だと考え、排除しようといじめたのだ。

契約師の師匠が死んで、クシールが来るようになり、初めてアルノがまともに人と話している姿を見た。
ニルドが村を出て以来、アルノは完全に誰とも関わろうとしなかったため、それは珍しい光景として、ハンナの記憶に強く残っている。

「い、いらっしゃい!」

勇気を振り絞ったような、カーラの震える声が聞こえ、ハンナははっとして顔をあげた。
いつの間にか、カーラが隣に立ち、ハンナのエプロンを掴んでいた。
気づけば、売り場の前に客らしき男が立っていた。

「試飲かい?」

「はい、どうぞ」

カーラの作った軽食をおつまみに、小さなグラスを差し出す。

「ノーラ山で作られる岩ベリーのお酒です」

ハンナは愛想良く微笑み、商品の説明を始めた。



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