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本編
5.婚約者に論破される
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戦場にいたベネには悪いが、俺には学園に恋人がいた。
ピンク色の髪をしたパトリックという青年だ。
3年ほど前に年度の途中で入学してきたパトリックと、その後すれ違うように戦場へ行ったベネは、それほど面識はないだろう。
ただ不思議なことに、戦場に行く前のベネはパトリックを敵視していたし、ベネが戦場にいったあとはパトリックがいつもベネの動向を聞いてくる。
なぜそんなことを聞いてくるのか? そうたずねても、その時ばかりは口の軽いパトリックが難しい顔をしてくちごもる。
なにかあるのかとは思いつつも、理由はわからない。
パトリックは出会った当初から平民育ちの発想の柔軟さが面白いと思っていたし、俺に対しても臆せずもの言う態度が小気味いいと思っていた。
そこから少しずつ仲良くなり、今では恋人関係になっていた。
寮の部屋で待ち合わせていた恋人は、俺の腕の中でハンカチで目元を覆っている。
「い、いじめ、られて、いるんです」
しゃくりあげながら泣き声で訴えられ、俺は困惑した。
「まさか……」
「本当なんです! ベネ様にいつもいじめられているんです!」
「証拠はあるのか?」
「あります! これを見てくださいっ」
手書きされた紙束を渡されてまたも困惑するが、内容はたしかにイジメと判断できるものだった。
「この前なんて、マーカス様にもらったブローチを池に投げ込まれて……うぅ」
またシクシク泣き出す恋人の背を撫でた。
「そうか……わかった。俺も調べてみる」
「俺、思ったんです。この事実があれば、マーカス様は意地悪なベネ様との婚約を破棄できるんじゃないかって。本当はずっと黙って耐えようと思っていたんですが……でもこんな人が王妃様になるなんて国のためにもならないし!」
「そ、そうか」
「マーカス様! よろしくおねがいします!」
しばらくして気持ちが落ち着いた様子のパトリックは、秘密を伝えた開放感からか、笑顔で部屋を出ていった。
ベネが平民上がりの子爵家の養子をいじめている……にわかには信じられない話だ。賢く穏やかな気性のベネがそんなことをするだろうか。
ただ、あのベネも俺とパトリックの関係に気づいたなら、嫉妬してそんな行動を取るかもしれない。
昼間に熱烈なキスを受けて気づいたが、向こうはまだ俺のことが好きらしい。
3年も離れていたのに……。
婚約破棄。
今のベネを思い出すと、それもいいのかもしれないと言う気持ちが湧く。
今の恋人のパトリックを王妃にするには多くの手順を踏むことにはなるが……その労力よりも、抱く気にならないベネを王妃にするほうが苦労が多い気がした。
「婚約破棄か……」
ふと、昔を思い出す。あの頃はベネに婚約破棄されるんじゃないかと不安だった。
婚約が嫌で戦場に行ったと思い込んだのも、『婚約破棄』という言葉が浮かんだからだ。
それは、たしかベネがうわ言のように言っていた言葉だが……。
まさか、ベネは3年も前からこうなることが予想できていたんだろうか? 俺がベネとの婚約破棄を考えることを?
その予見能力に背筋が冷えた。
たしかに3年前もベネはパトリックを目の敵にしていた。
俺とパトリックが恋人になったのはそのもっと後だ。一体何をもってそんな予想が立てられるのか。
俺は婚約破棄を念頭に、ベネの失態の証拠を集め始めた。
なかなか尻尾が掴めず薄い内容ではある。
だが、パトリックと協力して少しずつ集めた証拠を元に、近づく卒業パーティーで婚約破棄を伝える段取りを組んだ。
それまでに何度かベネに呼び止められることがあったが、忙しいと振り切り応じていない。
そのせいだろう。
卒業パーティー前夜、前触れなくベネが俺の部屋を訪れた。
「マーカス。全て調べはついています。明日のパーティーは諦めてください」
「なんのことだ!」
「あなたが私の失態を調べていることも知っていますし、明日の卒業パーティーで私との婚約破棄をぶち上げるつもりだということも知っています」
「な、な……?!」
やはりベネは予見の術でも使う仙人なのか?!
「マーカスが証拠として集めている情報は全て役に立ちませんよ。補正力が働いているだけの事実とは異なる事象ですから」
「ほ、ほせいりょく? とはなんだ?!」
「……偶然の産物。私の失態ではない、ということです」
「そんな……まさか! 証拠はたくさんあるんだぞ。それが全て偶然だというのか?!」
「マーカスとパトリックは気づいていなかったでしょうが、私が学園に戻ってからの半年間、ずっと私とパトリックには監視がついています。私の協力者による監視もありますが、国王陛下にお願いした第三者機関の監視もあります。その調査結果は私の認識と同じ、偶然の産物だと結論づけられました」
「父上が……?!」
「偶然……そして紛れこむようにパトリックの虚言も確認されています。これをご覧ください」
ベネから渡された書類には状況についての詳細な説明と、図解が記されている。
パトリックのブローチを池に投げ込んだという話は、パトリックが足をもつれさせて転んでいる。
パトリックの服を破いたという話は、パトリックが不注意で木にひっかけて破いている。
体術の授業でベネに腕を折られた話は、下手な動きをして腕が抜けたと改変されている。
ベネに紅茶をかけられたという話は、パトリックからぶつかって紅茶をかぶっている。
そんな記述が紙束となって積まれていた。
また特に気になったのが、パトリックがベネの取り巻きに手篭めにされたという話……全くの虚言で、パトリックが迫ってフラれた腹いせとある!
「な、なんだと……そんな、まさか! パトリックが男に言いよるだなんて」
「パトリックはハーレム願望があるようです。……ゲームの攻略対象に手当たり次第で手をつけているんでしょう……」
「ゲーム?」
「いえ、なんでもありません。でも、パトリックの恋人はあなただけじゃないことは確かです。そちらの緑の紙に書いてある通り、複数人の相手と性行為をおこなっています。その全てを第三者機関による監視対象者としていますが、現在は私の説得によってみんな盲目の恋から覚めています。みなさん、パトリックがそんな淫乱だとは思っていなかったようですね」
「まさか……」
頭の中が真っ白だ。まさか俺の恋人であり協力者のパトリックが、裏でそんなことをしていたなんて……!
「また、マーカスは知っていますよね。私は武功の褒美として、国王陛下に王太子との結婚をお願いしました。既に王太子の婚約者なので、陛下も笑いながら受けてくださいました。ですが……これは裏を返せば、あなたが私との婚約を破棄するなら、あなたは王太子の座を降ろされるということ。よくて継承権第2位に落ち、第2王子が王太子へ上がって私と結婚するということです」
「な……っ! ばかな……そんなことがあるはずはない!」
「これもあなたたちの動きが怪しくなってから国王陛下に確認をとっていたことです。陛下はそんな馬鹿なことをする息子なら、廃嫡してもいいとすら言っておられました」
「そんな……! そんなっ!」
俺は全て崩れ去った計画に頭がクラクラした。ベネの言いぶんはわかった。だが、全てが俺に都合の悪い事実だ。これからどう立ち回ればいいのかわからない。
全てを否定したい! でも、目の前に突きつけられた事実の紙束が頭を殴ってくるようだ。
「大丈夫ですか」
めまいにふらふらしていたのか、ベネに背を支えられた。
その筋肉質な腕にカッと頭に血が昇る。
「や、やめろっ!」
「っ! マーカス……」
ベネの腕を振り払うとベネが傷ついた顔をした。
今俺の全てを崩壊させた男が、なぜそんなに気弱な顔で俺をうかがうんだ。
「むりだ! 俺は……おまえとの結婚は無理なんだ! こんな事実なんてどうでもいい! 俺はおまえを抱けないんだ!!」
「そう……なんですか」
「昔のベネは妖精のように可愛かった、守りたかった! 今のおまえは……ムキムキで俺よりデカくて、戦場で慕われて父上にも目をかけられて! おまえの全てが俺よりも優れているし、そんな男を俺は抱けない!」
「………………」
ベネは黙ってうつむいた。
ベネに叩きつけた言葉は事実だ。だが……ベネにそんな言葉を言うつもりはなかった。俺の心が罪悪感にギシギシときしむ。
ベネが顔を上げた。なぜか優しく微笑んでいた。
「私は抱けますよ」
「は……っ?!」
「あなたがどうしても婚約破棄したいというのなら、そんなことが考えられなくなるくらいに、抱きます。そして、私なしではいられない体に作り替えてあげます」
ピンク色の髪をしたパトリックという青年だ。
3年ほど前に年度の途中で入学してきたパトリックと、その後すれ違うように戦場へ行ったベネは、それほど面識はないだろう。
ただ不思議なことに、戦場に行く前のベネはパトリックを敵視していたし、ベネが戦場にいったあとはパトリックがいつもベネの動向を聞いてくる。
なぜそんなことを聞いてくるのか? そうたずねても、その時ばかりは口の軽いパトリックが難しい顔をしてくちごもる。
なにかあるのかとは思いつつも、理由はわからない。
パトリックは出会った当初から平民育ちの発想の柔軟さが面白いと思っていたし、俺に対しても臆せずもの言う態度が小気味いいと思っていた。
そこから少しずつ仲良くなり、今では恋人関係になっていた。
寮の部屋で待ち合わせていた恋人は、俺の腕の中でハンカチで目元を覆っている。
「い、いじめ、られて、いるんです」
しゃくりあげながら泣き声で訴えられ、俺は困惑した。
「まさか……」
「本当なんです! ベネ様にいつもいじめられているんです!」
「証拠はあるのか?」
「あります! これを見てくださいっ」
手書きされた紙束を渡されてまたも困惑するが、内容はたしかにイジメと判断できるものだった。
「この前なんて、マーカス様にもらったブローチを池に投げ込まれて……うぅ」
またシクシク泣き出す恋人の背を撫でた。
「そうか……わかった。俺も調べてみる」
「俺、思ったんです。この事実があれば、マーカス様は意地悪なベネ様との婚約を破棄できるんじゃないかって。本当はずっと黙って耐えようと思っていたんですが……でもこんな人が王妃様になるなんて国のためにもならないし!」
「そ、そうか」
「マーカス様! よろしくおねがいします!」
しばらくして気持ちが落ち着いた様子のパトリックは、秘密を伝えた開放感からか、笑顔で部屋を出ていった。
ベネが平民上がりの子爵家の養子をいじめている……にわかには信じられない話だ。賢く穏やかな気性のベネがそんなことをするだろうか。
ただ、あのベネも俺とパトリックの関係に気づいたなら、嫉妬してそんな行動を取るかもしれない。
昼間に熱烈なキスを受けて気づいたが、向こうはまだ俺のことが好きらしい。
3年も離れていたのに……。
婚約破棄。
今のベネを思い出すと、それもいいのかもしれないと言う気持ちが湧く。
今の恋人のパトリックを王妃にするには多くの手順を踏むことにはなるが……その労力よりも、抱く気にならないベネを王妃にするほうが苦労が多い気がした。
「婚約破棄か……」
ふと、昔を思い出す。あの頃はベネに婚約破棄されるんじゃないかと不安だった。
婚約が嫌で戦場に行ったと思い込んだのも、『婚約破棄』という言葉が浮かんだからだ。
それは、たしかベネがうわ言のように言っていた言葉だが……。
まさか、ベネは3年も前からこうなることが予想できていたんだろうか? 俺がベネとの婚約破棄を考えることを?
その予見能力に背筋が冷えた。
たしかに3年前もベネはパトリックを目の敵にしていた。
俺とパトリックが恋人になったのはそのもっと後だ。一体何をもってそんな予想が立てられるのか。
俺は婚約破棄を念頭に、ベネの失態の証拠を集め始めた。
なかなか尻尾が掴めず薄い内容ではある。
だが、パトリックと協力して少しずつ集めた証拠を元に、近づく卒業パーティーで婚約破棄を伝える段取りを組んだ。
それまでに何度かベネに呼び止められることがあったが、忙しいと振り切り応じていない。
そのせいだろう。
卒業パーティー前夜、前触れなくベネが俺の部屋を訪れた。
「マーカス。全て調べはついています。明日のパーティーは諦めてください」
「なんのことだ!」
「あなたが私の失態を調べていることも知っていますし、明日の卒業パーティーで私との婚約破棄をぶち上げるつもりだということも知っています」
「な、な……?!」
やはりベネは予見の術でも使う仙人なのか?!
「マーカスが証拠として集めている情報は全て役に立ちませんよ。補正力が働いているだけの事実とは異なる事象ですから」
「ほ、ほせいりょく? とはなんだ?!」
「……偶然の産物。私の失態ではない、ということです」
「そんな……まさか! 証拠はたくさんあるんだぞ。それが全て偶然だというのか?!」
「マーカスとパトリックは気づいていなかったでしょうが、私が学園に戻ってからの半年間、ずっと私とパトリックには監視がついています。私の協力者による監視もありますが、国王陛下にお願いした第三者機関の監視もあります。その調査結果は私の認識と同じ、偶然の産物だと結論づけられました」
「父上が……?!」
「偶然……そして紛れこむようにパトリックの虚言も確認されています。これをご覧ください」
ベネから渡された書類には状況についての詳細な説明と、図解が記されている。
パトリックのブローチを池に投げ込んだという話は、パトリックが足をもつれさせて転んでいる。
パトリックの服を破いたという話は、パトリックが不注意で木にひっかけて破いている。
体術の授業でベネに腕を折られた話は、下手な動きをして腕が抜けたと改変されている。
ベネに紅茶をかけられたという話は、パトリックからぶつかって紅茶をかぶっている。
そんな記述が紙束となって積まれていた。
また特に気になったのが、パトリックがベネの取り巻きに手篭めにされたという話……全くの虚言で、パトリックが迫ってフラれた腹いせとある!
「な、なんだと……そんな、まさか! パトリックが男に言いよるだなんて」
「パトリックはハーレム願望があるようです。……ゲームの攻略対象に手当たり次第で手をつけているんでしょう……」
「ゲーム?」
「いえ、なんでもありません。でも、パトリックの恋人はあなただけじゃないことは確かです。そちらの緑の紙に書いてある通り、複数人の相手と性行為をおこなっています。その全てを第三者機関による監視対象者としていますが、現在は私の説得によってみんな盲目の恋から覚めています。みなさん、パトリックがそんな淫乱だとは思っていなかったようですね」
「まさか……」
頭の中が真っ白だ。まさか俺の恋人であり協力者のパトリックが、裏でそんなことをしていたなんて……!
「また、マーカスは知っていますよね。私は武功の褒美として、国王陛下に王太子との結婚をお願いしました。既に王太子の婚約者なので、陛下も笑いながら受けてくださいました。ですが……これは裏を返せば、あなたが私との婚約を破棄するなら、あなたは王太子の座を降ろされるということ。よくて継承権第2位に落ち、第2王子が王太子へ上がって私と結婚するということです」
「な……っ! ばかな……そんなことがあるはずはない!」
「これもあなたたちの動きが怪しくなってから国王陛下に確認をとっていたことです。陛下はそんな馬鹿なことをする息子なら、廃嫡してもいいとすら言っておられました」
「そんな……! そんなっ!」
俺は全て崩れ去った計画に頭がクラクラした。ベネの言いぶんはわかった。だが、全てが俺に都合の悪い事実だ。これからどう立ち回ればいいのかわからない。
全てを否定したい! でも、目の前に突きつけられた事実の紙束が頭を殴ってくるようだ。
「大丈夫ですか」
めまいにふらふらしていたのか、ベネに背を支えられた。
その筋肉質な腕にカッと頭に血が昇る。
「や、やめろっ!」
「っ! マーカス……」
ベネの腕を振り払うとベネが傷ついた顔をした。
今俺の全てを崩壊させた男が、なぜそんなに気弱な顔で俺をうかがうんだ。
「むりだ! 俺は……おまえとの結婚は無理なんだ! こんな事実なんてどうでもいい! 俺はおまえを抱けないんだ!!」
「そう……なんですか」
「昔のベネは妖精のように可愛かった、守りたかった! 今のおまえは……ムキムキで俺よりデカくて、戦場で慕われて父上にも目をかけられて! おまえの全てが俺よりも優れているし、そんな男を俺は抱けない!」
「………………」
ベネは黙ってうつむいた。
ベネに叩きつけた言葉は事実だ。だが……ベネにそんな言葉を言うつもりはなかった。俺の心が罪悪感にギシギシときしむ。
ベネが顔を上げた。なぜか優しく微笑んでいた。
「私は抱けますよ」
「は……っ?!」
「あなたがどうしても婚約破棄したいというのなら、そんなことが考えられなくなるくらいに、抱きます。そして、私なしではいられない体に作り替えてあげます」
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