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本編
4.婚約者の武勇伝がこわい
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「マーカス!」
俺が近づくのに気づいたベネは、花が飛びそうなほど明るい笑顔で迎えてくれた。
取り巻きの男たちとは真逆の笑顔だ。
なぜか俺は取り巻きの男たちに射るような視線を向けられている。
「すまなかったな、なかなか話す時間がとれなくて。遠目にここにいるのが見えたから、顔を見にきたんだ」
「お忙しいのにありがとうございます」
ベネは隣に座ることを勧めてくる。ベネの隣に座ると腰に手を回してきた。もう片手で俺の手を握られる。
熱い体温と豆が潰れて硬くなった掌の感触が伝わってくる。
昔の細くたおやかなベネの指はもうない。
なのに、熱く力強い手に握られていると少し胸が騒いだ。
前と同じように、またベネから親愛のキスを頰に受けて、俺は一瞬固まってしまった。
ただ他人の目もあるので不和だなんて噂が立つのもまずい。俺もぎこちなくなりながらベネの頰へキスを返した。
さっきまで周りでお茶菓子を広げて喋っていた女性たちが、なぜか静かに黙り込んでこっちをみている。
「……邪魔したかな。ベネの武勇伝を聞いていたのに割り込んで」
「ま、ま、まさか! マーカス様は婚約者ですもの! 邪魔なんてことないですお似合いです!」
「そうです! ずっとベネ様のお隣にいてくださいませ!」
顔を赤らめた令嬢たちが、口々に否定してきたので、少し居心地悪さが軽減した。
ベネもほほえみながら謙遜する。
「武勇伝なんてたいそうなものではないですよ。マーカスの耳にも入っていたとはお恥ずかしい限りです」
「ベネは謙遜がすぎる。1番の功労者はベネだというのに。語り尽くせないほどベネの武勇伝が生まれているぞ」
「まったくそのとおりだ。ベネがきてから軍隊が画期的に変わったし、戦況も好転した。初めは平民を取り立てるベネに反発するものもいたが、結局ベネの立てた戦略が当たりに当たって、反発などすぐに無くなったな」
まわりの騎士たちが、自分のことのように自慢げな顔でベネを褒める。
それにベネは困った顔でボソリとつぶやいた。
「それはただの知識チートだから……」
「知識…ちーと? とはなんだ?」
不思議な言葉に問いかけた俺だが、ベネ自身も答えに詰まったようで、思案するように首をかしげる。
「あの、えーと……画期的なひらめきが降ってくるということですね」
聞いていた取り巻きの騎士が、またベネを持ち上げた。
「それも、ベネ様が天才的な頭脳と類まれなる努力で勉強された結果でしょう。謙遜する意味が分からない」
また周りに褒められて、結局ベネは苦笑を浮かべた。その笑顔が昔の引っ込み思案なベネを思い出させる。
「ヒースター渓谷の作戦も見事だったな。堅固な防衛を敷いた敵軍の横っ面を叩いたやつ。あの断崖から駆け降りるなんて考えなかなか出るもんじゃない」
「崖を走る獣を集めるのは大変だったが、見事に獣を操り崖を駆け降りていく遊撃軍の姿は圧巻だった。それもベネ様が作戦の責任を取るとか言い出して、先頭に立って剣と魔法で切り込んでいったしなぁ」
「ベネ様はいつも先頭に立って戦果を上げてきた。公爵令息なのに無茶ばかりして」
ゲラゲラ笑う騎士たち。
学園にいた頃とは比べ物にならないほど、周りの人間に信頼されて頼りにされていたようだ。その信頼は軍の士気の高さをうかがわせる。
「敵軍は動揺したけど、馬鹿馬鹿しい作戦もあったな。兵士に見立てた藁人形を大量に作って山に立てたり」
「いやでも、えげつない作戦もあった。低湿地にある砦に川の水を流し込んで水攻めで潰すとか」
「ベネ様が囮になって、狭い谷間に敵軍を誘き寄せて上から強襲したこともあったな。あれは追いつかれるんじゃないかとヒヤヒヤした」
そんな中、調子に乗って恐ろしい噂話を披露するものまでいた。
「あとあれ、魔法力も切れて武器もない中で敵兵と一対一の肉弾戦になって、三つ編みにしていた長い髪で敵の首を締め落としたってやつ……あれは流石に嘘なんだっけ? 色々とバーサーカーみたいな話もあったよな」
「さすがにそれは……ミゲルのことじゃないか?」
話を振られた黒の騎士ミゲルは、肯定も否定もせずにニヤニヤ笑っている。その髪は短髪だ。
俺はまさかと思いながらベネの三つ編みを見てしまった。つやつやした紫がかった銀髪は、過酷な戦場で昔よりも輝きを落としている。
ただ、長い三つ編みは確かに人を絞め落とせそうなほど縄のように長い。
「あまり過激な話はやめなさい。平和な学園にはふさわしくないでしょう?」
そうは言うものの、ベネも否定しないから余計に恐ろしい。まさか、本当なのか?
次々と騎士たちから戦場の話題が飛び交った。
騎士たちの話からも戦場での獅子奮迅の戦いぶりが窺える。
ただ、当の本人は困ったような笑みを浮かべるだけで自慢げな様子は微塵もない。この様子では周りに謙遜が過ぎるといわれるはずだ。
昔から自分の優秀さを鼻にかけない性格だった。だから、俺も自分より優秀なベネのそばにいて卑屈になることがなかった。
性格は変わっていない様子で少しホッとする。
昔はなかなか笑顔を見せなかったベネだが、今は笑顔を浮かべることに慣れた様子だった。戦場で指揮官として飴と鞭を扱いながら変わったのかもしれない。
その笑顔は俺をみるたびに、眩しいほどになる。そんなベネの様子にやっぱり俺は怯んでしまった。
「すまない。俺は予定が入っているからもう行くよ。楽しい話をありがとう」
ベネの腕を外して立ち上がり、寮に向かう。だが、何故か俺の背を場の主役が追ってきた。
「マーカス。2人だけで話したいことがあるんですが」
「なんだ? 少しなら時間はあるが」
「あの…………」
人気のない建物の影に誘導された。目の前に立つベネは俺より高い身長で俺の上に影を作る。
「ずっと謝りたかったんです。あなたが止めるのも聞かずに、逃げるように戦場へ行ったことを。あの時の私にはそれしか道がないと思ったんです。……でも、結局またこの学園に戻ることになって、私が弱かっただけなんだと思い知りました」
「弱いやつが戦場で戦果をあげられるものか?」
「あれは、違うんです。本当に……死ぬ覚悟で無謀なことをしただけですから」
死ぬ覚悟、という言葉に、戦場へ行く前にベネへ抱いた疑念が思い起こされた。
「死ぬ覚悟か……さっきも逃げるように戦場へ行ったと言ったな。死ぬほど俺の婚約者でいることがつらかったか?」
「は? まさか! あなたと婚約者でいることがつらいんじゃありません……あなたと別れることになるのが死ぬより怖かったんです……」
「意味がわからない。なんだ? 誰かに別れろと脅されたのか?」
「そう……ですね。それに近いです」
ベネが暗い顔でうつむく。
「なら俺に……そのときに相談してくれればよかったんだ」
そうすればいま、こんなにベネから心が離れることもなかっただろうに。
ベネが遠く感じる。
3年で見違えるほど成長した姿も、周りを囲まれて笑っている姿も、全部俺の知らないベネだ。
離れていた3年という時間も長い。
ベネを目の前にしても、当時と変わってしまったベネでは当時の愛を取り戻せなくなってしまった。
「時間だ。もう行く」
「待ってください!」
また呼び止められた。目の前のベネが少し頬を赤くしながらジッと見下ろしてくる。
「あの……昔みたいに、キスしてくれませんか」
「そう、だな」
婚約者だ。拒むのもおかしいだろう。
ただ、昔は俺からキスしていたのに、今は体格差のせいでベネに抱き込まれ、屈まれ、キスされている。胸をジリジリした焦燥感が焼く。
ベネの唇は昔と同じように柔らかい。それだけが救いだった。
ベネに舌で唇をつつかれ、しかたなく開くと、忍び込んできた舌が絡みついてくる。
昔より積極的なキスに、また違和感があった。
ただ、口内を蹂躙するキス自体は気持ちよく、次第に陶酔感を覚えた。
「ん……」
ベネが顔を離したら唾液が糸を引いたので、慌てて口元を拭った。
ベネはうっとりした顔でぼうっと俺を見ている。
「こんどこそ! 俺はもういくからな。おまえはその顔、元に戻してから行けよ」
「私の…顔……?」
赤くなって艶っぽい顔をしながら不思議そうに首を傾げるベネは鈍感すぎる。
俺はベネを置いて寮に戻った。
俺が近づくのに気づいたベネは、花が飛びそうなほど明るい笑顔で迎えてくれた。
取り巻きの男たちとは真逆の笑顔だ。
なぜか俺は取り巻きの男たちに射るような視線を向けられている。
「すまなかったな、なかなか話す時間がとれなくて。遠目にここにいるのが見えたから、顔を見にきたんだ」
「お忙しいのにありがとうございます」
ベネは隣に座ることを勧めてくる。ベネの隣に座ると腰に手を回してきた。もう片手で俺の手を握られる。
熱い体温と豆が潰れて硬くなった掌の感触が伝わってくる。
昔の細くたおやかなベネの指はもうない。
なのに、熱く力強い手に握られていると少し胸が騒いだ。
前と同じように、またベネから親愛のキスを頰に受けて、俺は一瞬固まってしまった。
ただ他人の目もあるので不和だなんて噂が立つのもまずい。俺もぎこちなくなりながらベネの頰へキスを返した。
さっきまで周りでお茶菓子を広げて喋っていた女性たちが、なぜか静かに黙り込んでこっちをみている。
「……邪魔したかな。ベネの武勇伝を聞いていたのに割り込んで」
「ま、ま、まさか! マーカス様は婚約者ですもの! 邪魔なんてことないですお似合いです!」
「そうです! ずっとベネ様のお隣にいてくださいませ!」
顔を赤らめた令嬢たちが、口々に否定してきたので、少し居心地悪さが軽減した。
ベネもほほえみながら謙遜する。
「武勇伝なんてたいそうなものではないですよ。マーカスの耳にも入っていたとはお恥ずかしい限りです」
「ベネは謙遜がすぎる。1番の功労者はベネだというのに。語り尽くせないほどベネの武勇伝が生まれているぞ」
「まったくそのとおりだ。ベネがきてから軍隊が画期的に変わったし、戦況も好転した。初めは平民を取り立てるベネに反発するものもいたが、結局ベネの立てた戦略が当たりに当たって、反発などすぐに無くなったな」
まわりの騎士たちが、自分のことのように自慢げな顔でベネを褒める。
それにベネは困った顔でボソリとつぶやいた。
「それはただの知識チートだから……」
「知識…ちーと? とはなんだ?」
不思議な言葉に問いかけた俺だが、ベネ自身も答えに詰まったようで、思案するように首をかしげる。
「あの、えーと……画期的なひらめきが降ってくるということですね」
聞いていた取り巻きの騎士が、またベネを持ち上げた。
「それも、ベネ様が天才的な頭脳と類まれなる努力で勉強された結果でしょう。謙遜する意味が分からない」
また周りに褒められて、結局ベネは苦笑を浮かべた。その笑顔が昔の引っ込み思案なベネを思い出させる。
「ヒースター渓谷の作戦も見事だったな。堅固な防衛を敷いた敵軍の横っ面を叩いたやつ。あの断崖から駆け降りるなんて考えなかなか出るもんじゃない」
「崖を走る獣を集めるのは大変だったが、見事に獣を操り崖を駆け降りていく遊撃軍の姿は圧巻だった。それもベネ様が作戦の責任を取るとか言い出して、先頭に立って剣と魔法で切り込んでいったしなぁ」
「ベネ様はいつも先頭に立って戦果を上げてきた。公爵令息なのに無茶ばかりして」
ゲラゲラ笑う騎士たち。
学園にいた頃とは比べ物にならないほど、周りの人間に信頼されて頼りにされていたようだ。その信頼は軍の士気の高さをうかがわせる。
「敵軍は動揺したけど、馬鹿馬鹿しい作戦もあったな。兵士に見立てた藁人形を大量に作って山に立てたり」
「いやでも、えげつない作戦もあった。低湿地にある砦に川の水を流し込んで水攻めで潰すとか」
「ベネ様が囮になって、狭い谷間に敵軍を誘き寄せて上から強襲したこともあったな。あれは追いつかれるんじゃないかとヒヤヒヤした」
そんな中、調子に乗って恐ろしい噂話を披露するものまでいた。
「あとあれ、魔法力も切れて武器もない中で敵兵と一対一の肉弾戦になって、三つ編みにしていた長い髪で敵の首を締め落としたってやつ……あれは流石に嘘なんだっけ? 色々とバーサーカーみたいな話もあったよな」
「さすがにそれは……ミゲルのことじゃないか?」
話を振られた黒の騎士ミゲルは、肯定も否定もせずにニヤニヤ笑っている。その髪は短髪だ。
俺はまさかと思いながらベネの三つ編みを見てしまった。つやつやした紫がかった銀髪は、過酷な戦場で昔よりも輝きを落としている。
ただ、長い三つ編みは確かに人を絞め落とせそうなほど縄のように長い。
「あまり過激な話はやめなさい。平和な学園にはふさわしくないでしょう?」
そうは言うものの、ベネも否定しないから余計に恐ろしい。まさか、本当なのか?
次々と騎士たちから戦場の話題が飛び交った。
騎士たちの話からも戦場での獅子奮迅の戦いぶりが窺える。
ただ、当の本人は困ったような笑みを浮かべるだけで自慢げな様子は微塵もない。この様子では周りに謙遜が過ぎるといわれるはずだ。
昔から自分の優秀さを鼻にかけない性格だった。だから、俺も自分より優秀なベネのそばにいて卑屈になることがなかった。
性格は変わっていない様子で少しホッとする。
昔はなかなか笑顔を見せなかったベネだが、今は笑顔を浮かべることに慣れた様子だった。戦場で指揮官として飴と鞭を扱いながら変わったのかもしれない。
その笑顔は俺をみるたびに、眩しいほどになる。そんなベネの様子にやっぱり俺は怯んでしまった。
「すまない。俺は予定が入っているからもう行くよ。楽しい話をありがとう」
ベネの腕を外して立ち上がり、寮に向かう。だが、何故か俺の背を場の主役が追ってきた。
「マーカス。2人だけで話したいことがあるんですが」
「なんだ? 少しなら時間はあるが」
「あの…………」
人気のない建物の影に誘導された。目の前に立つベネは俺より高い身長で俺の上に影を作る。
「ずっと謝りたかったんです。あなたが止めるのも聞かずに、逃げるように戦場へ行ったことを。あの時の私にはそれしか道がないと思ったんです。……でも、結局またこの学園に戻ることになって、私が弱かっただけなんだと思い知りました」
「弱いやつが戦場で戦果をあげられるものか?」
「あれは、違うんです。本当に……死ぬ覚悟で無謀なことをしただけですから」
死ぬ覚悟、という言葉に、戦場へ行く前にベネへ抱いた疑念が思い起こされた。
「死ぬ覚悟か……さっきも逃げるように戦場へ行ったと言ったな。死ぬほど俺の婚約者でいることがつらかったか?」
「は? まさか! あなたと婚約者でいることがつらいんじゃありません……あなたと別れることになるのが死ぬより怖かったんです……」
「意味がわからない。なんだ? 誰かに別れろと脅されたのか?」
「そう……ですね。それに近いです」
ベネが暗い顔でうつむく。
「なら俺に……そのときに相談してくれればよかったんだ」
そうすればいま、こんなにベネから心が離れることもなかっただろうに。
ベネが遠く感じる。
3年で見違えるほど成長した姿も、周りを囲まれて笑っている姿も、全部俺の知らないベネだ。
離れていた3年という時間も長い。
ベネを目の前にしても、当時と変わってしまったベネでは当時の愛を取り戻せなくなってしまった。
「時間だ。もう行く」
「待ってください!」
また呼び止められた。目の前のベネが少し頬を赤くしながらジッと見下ろしてくる。
「あの……昔みたいに、キスしてくれませんか」
「そう、だな」
婚約者だ。拒むのもおかしいだろう。
ただ、昔は俺からキスしていたのに、今は体格差のせいでベネに抱き込まれ、屈まれ、キスされている。胸をジリジリした焦燥感が焼く。
ベネの唇は昔と同じように柔らかい。それだけが救いだった。
ベネに舌で唇をつつかれ、しかたなく開くと、忍び込んできた舌が絡みついてくる。
昔より積極的なキスに、また違和感があった。
ただ、口内を蹂躙するキス自体は気持ちよく、次第に陶酔感を覚えた。
「ん……」
ベネが顔を離したら唾液が糸を引いたので、慌てて口元を拭った。
ベネはうっとりした顔でぼうっと俺を見ている。
「こんどこそ! 俺はもういくからな。おまえはその顔、元に戻してから行けよ」
「私の…顔……?」
赤くなって艶っぽい顔をしながら不思議そうに首を傾げるベネは鈍感すぎる。
俺はベネを置いて寮に戻った。
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