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本編
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さて、マリア様とルーク様が愛を深めていたその頃、もう1つのカップルがうまれていました。それは、私にとってとても嬉しい事でした。
それは、偶々でした。
お邪魔虫になってはいけないと—うちの子が幸せになってよかったという老婆心—席を外したら庭にクリスティーヌ様がおりました。
クリスティーヌ様はマリア様を慕っていたので、あの後寂しそうなお顔で立ち去られたのを心配していたのですが・・・お庭の美しい風景で心を鎮めておられたようです。
「何してるの?」
「あ、クラウス様・・・」
そこに通りがかり、声をかけたのはクラウス様でした。
クリスティーヌ様とクラウス様の組み合わせは実はそんなに珍しくなかったりします。
クラウス様は元々家に篭って小説を読んだり、絵を描く事を好まれていますし、ああ見えて読書家なクリスティーヌ様はこの邸の図書室で出会うことが多かったのです。
クリスティーヌ様は文字ならなんでもというタイプなので、クラウス様ともよく情報交換していたようですしね。
「ルーク様がマリア様にね、ついに告白をされてね?」
「あの2人、元々婚約者だし、今更だろう?・・・・姉上泣かしたらルーク様でも許さない・・・・」
「私も!」
「・・・ゴホン。で、それでどうしたの?」
「すこーし、寂しくなっちゃっただけだよ。いつか、私もこの家を出て行かなくちゃダメで・・・マリア様は王城に住まれるのが」
「そんなことか」
「そんなことって!私にとっては、重大なことなのよ!!」
「俺と結婚すればいいじゃん」
「・・・・はぁ?!」
えええ?!
いつ、いつそんなロマンスが起きていたの??!
てか、クラウス様・・・マリア様以外に興味がないような顔して、ええ?!
クリスティーヌ様、お顔が真っ赤ですわ。
「な、何言ってんの!」
「俺、意外とお前のこと好きだし・・・出てくって聞いたら、言葉が出てた」
「っ」
「なあ、家族みたいな付き合いで生まれる恋愛があってもいいじゃねぇか」
まぁあ!なんて事!!
でも、クリスティーヌ様は徐々に泣きそうな顔になっていくのが気になります。
「わ、私・・・元婚約者にから、身体を・・・」
「俺が塗り替えてやるよ」
「それに、家は借金まみれで・・・伯爵なんて名ばかりで」
「いいよ、守るから」
「だって、私は・・・」
「言い訳は、お前が俺をどう思ってるか、だけにしてくれ」
「そんなの、好きに決まってる!!」
「なら、問題ないだろう」
「あるに決まってるじゃない!」
「いや、ねーよ。クリスティーヌ」
うわー。クラウス様、意外とやりますねぇ。完全にデバガメ状態ですわ。
「クリスティーヌ、お前が好きだ。俺と結婚してください」
「っ・・・・はい」
泣きながら微笑むクリスティーヌ様はとても幸せそうだ。
後でクラウス様に確認したら、実はすでに公爵様もお方様もクリスティーヌ様をクラウス様のお嫁さんにと動いており、伯爵家とは、知らない間にクリスティーヌ様は縁を切っていたらしい。
さらに、この後、マリア様にもご報告すると、クリスティーヌ様が義妹になることをとてもとても喜んでおられた。
王太子であるルーク様と公爵家跡取りであるクラウス様。
お二人のご両親は実は楽しいこと好きで、結婚式が合同に行われることになるとは、この時は知る由もなかったのです。
てか、国の祝い事だよね?王太子の結婚式って!!
なんで、公爵家も一緒になんてことになるのやら・・・
それは、偶々でした。
お邪魔虫になってはいけないと—うちの子が幸せになってよかったという老婆心—席を外したら庭にクリスティーヌ様がおりました。
クリスティーヌ様はマリア様を慕っていたので、あの後寂しそうなお顔で立ち去られたのを心配していたのですが・・・お庭の美しい風景で心を鎮めておられたようです。
「何してるの?」
「あ、クラウス様・・・」
そこに通りがかり、声をかけたのはクラウス様でした。
クリスティーヌ様とクラウス様の組み合わせは実はそんなに珍しくなかったりします。
クラウス様は元々家に篭って小説を読んだり、絵を描く事を好まれていますし、ああ見えて読書家なクリスティーヌ様はこの邸の図書室で出会うことが多かったのです。
クリスティーヌ様は文字ならなんでもというタイプなので、クラウス様ともよく情報交換していたようですしね。
「ルーク様がマリア様にね、ついに告白をされてね?」
「あの2人、元々婚約者だし、今更だろう?・・・・姉上泣かしたらルーク様でも許さない・・・・」
「私も!」
「・・・ゴホン。で、それでどうしたの?」
「すこーし、寂しくなっちゃっただけだよ。いつか、私もこの家を出て行かなくちゃダメで・・・マリア様は王城に住まれるのが」
「そんなことか」
「そんなことって!私にとっては、重大なことなのよ!!」
「俺と結婚すればいいじゃん」
「・・・・はぁ?!」
えええ?!
いつ、いつそんなロマンスが起きていたの??!
てか、クラウス様・・・マリア様以外に興味がないような顔して、ええ?!
クリスティーヌ様、お顔が真っ赤ですわ。
「な、何言ってんの!」
「俺、意外とお前のこと好きだし・・・出てくって聞いたら、言葉が出てた」
「っ」
「なあ、家族みたいな付き合いで生まれる恋愛があってもいいじゃねぇか」
まぁあ!なんて事!!
でも、クリスティーヌ様は徐々に泣きそうな顔になっていくのが気になります。
「わ、私・・・元婚約者にから、身体を・・・」
「俺が塗り替えてやるよ」
「それに、家は借金まみれで・・・伯爵なんて名ばかりで」
「いいよ、守るから」
「だって、私は・・・」
「言い訳は、お前が俺をどう思ってるか、だけにしてくれ」
「そんなの、好きに決まってる!!」
「なら、問題ないだろう」
「あるに決まってるじゃない!」
「いや、ねーよ。クリスティーヌ」
うわー。クラウス様、意外とやりますねぇ。完全にデバガメ状態ですわ。
「クリスティーヌ、お前が好きだ。俺と結婚してください」
「っ・・・・はい」
泣きながら微笑むクリスティーヌ様はとても幸せそうだ。
後でクラウス様に確認したら、実はすでに公爵様もお方様もクリスティーヌ様をクラウス様のお嫁さんにと動いており、伯爵家とは、知らない間にクリスティーヌ様は縁を切っていたらしい。
さらに、この後、マリア様にもご報告すると、クリスティーヌ様が義妹になることをとてもとても喜んでおられた。
王太子であるルーク様と公爵家跡取りであるクラウス様。
お二人のご両親は実は楽しいこと好きで、結婚式が合同に行われることになるとは、この時は知る由もなかったのです。
てか、国の祝い事だよね?王太子の結婚式って!!
なんで、公爵家も一緒になんてことになるのやら・・・
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