1 / 7
婚約破棄からのハッピーエンド
しおりを挟む
「イザベラ、婚約を破棄させてもらう」
とあるパーティ会場の中央で、突然婚約破棄を告げたのはその会場の跡取り息子であるアイザックだ。
それに対して婚約者である美しい女性、イザベラは酷く震えた声で何故・・・と問うた。
アイザックの隣に愛らしい少女が立つ。
「ごめんなさい、イザベラさま・・・」
「謝る必要はない、クリスティーヌ。私が君に惹かれてしまったのが悪いのだ」
「アイザックさまぁ」
眉を下げ、涙目で許しを求めるクリスティーヌは、その姿と相まって同情を誘う。
まだ婚約破棄した訳でもないのに、アイザックのそばに侍りベタベタとするその姿は何処からどうみてもはしたない。
アイザックはクリスティーヌに対して緩んだ顔で言葉だけで制している。
イザベラは、そんな2人を見て覚悟を決めた。
「わかりました。婚約破棄、お受けしますわ」
きっぱりと返事をして、かかとを翻し、背を伸ばし堂々と会場から出ていく彼女の姿は誰が見ても美しいものだった。
その数ヶ月後、アイザックとクリスティーヌは沢山の祝福の中結婚をし、クリスティーヌは幸せの絶頂の中にいた。
それ故に、2人を冷たい冷めた目で見つめる人がいることなど、気付くこともなかったのだった。
とあるパーティ会場の中央で、突然婚約破棄を告げたのはその会場の跡取り息子であるアイザックだ。
それに対して婚約者である美しい女性、イザベラは酷く震えた声で何故・・・と問うた。
アイザックの隣に愛らしい少女が立つ。
「ごめんなさい、イザベラさま・・・」
「謝る必要はない、クリスティーヌ。私が君に惹かれてしまったのが悪いのだ」
「アイザックさまぁ」
眉を下げ、涙目で許しを求めるクリスティーヌは、その姿と相まって同情を誘う。
まだ婚約破棄した訳でもないのに、アイザックのそばに侍りベタベタとするその姿は何処からどうみてもはしたない。
アイザックはクリスティーヌに対して緩んだ顔で言葉だけで制している。
イザベラは、そんな2人を見て覚悟を決めた。
「わかりました。婚約破棄、お受けしますわ」
きっぱりと返事をして、かかとを翻し、背を伸ばし堂々と会場から出ていく彼女の姿は誰が見ても美しいものだった。
その数ヶ月後、アイザックとクリスティーヌは沢山の祝福の中結婚をし、クリスティーヌは幸せの絶頂の中にいた。
それ故に、2人を冷たい冷めた目で見つめる人がいることなど、気付くこともなかったのだった。
320
お気に入りに追加
209
あなたにおすすめの小説
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
王族に婚約破棄させたらそりゃそうなるよね? ……って話
ノ木瀬 優
恋愛
ぽっと出のヒロインが王族に婚約破棄させたらこうなるんじゃないかなって話を書いてみました。
完全に勢いで書いた話ですので、お気軽に読んで頂けたらなと思います。
謝罪のあと
基本二度寝
恋愛
王太子の婚約破棄騒動は、男爵令嬢の魅了魔法の発覚で終わりを告げた。
王族は揃いも揃って魅了魔法に操られていた。
公にできる話ではない。
下手をすれば、国が乗っ取られていたかもしれない。
男爵令嬢が執着したのが、王族の地位でも、金でもなく王太子個人だったからまだよかった。
愚かな王太子の姿を目の当たりにしていた自国の貴族には、口外せぬように箝口令を敷いた。
他国には、魅了にかかった事実は知られていない。
大きな被害はなかった。
いや、大きな被害を受けた令嬢はいた。
王太子の元婚約者だった、公爵令嬢だ。
あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう
まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥
*****
僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。
僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥
「私が愛するのは王妃のみだ、君を愛することはない」私だって会ったばかりの人を愛したりしませんけど。
下菊みこと
恋愛
このヒロイン、実は…結構逞しい性格を持ち合わせている。
レティシアは貧乏な男爵家の長女。実家の男爵家に少しでも貢献するために、国王陛下の側妃となる。しかし国王陛下は王妃殿下を溺愛しており、レティシアに失礼な態度をとってきた!レティシアはそれに対して、一言言い返す。それに対する国王陛下の反応は?
小説家になろう様でも投稿しています。
(完結)私より妹を優先する夫
青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。
ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。
ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。
今夜で忘れる。
豆狸
恋愛
「……今夜で忘れます」
そう言って、私はジョアキン殿下を見つめました。
黄金の髪に緑色の瞳、鼻筋の通った端正な顔を持つ、我がソアレス王国の第二王子。大陸最大の図書館がそびえる学術都市として名高いソアレスの王都にある大学を卒業するまでは、侯爵令嬢の私の婚約者だった方です。
今はお互いに別の方と婚約しています。
「忘れると誓います。ですから、幼いころからの想いに決着をつけるため、どうか私にジョアキン殿下との一夜をくださいませ」
なろう様でも公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる