124 / 215
第4章 国主編
第106話 ユダヤ人の守護者 ~人造人間ゴーレム~
しおりを挟む
ナンツィヒが国際都市として発展するにつれ、多様な民族の人間が集まってきた。その中にはユダヤ人も含まれていた。
ユダヤ人と言えば後世の凄惨な迫害の歴史が頭をよぎるが、この時代にも、それ程ではないにせよ、ユダヤ人の差別や嫌がらせ行為は行われていた。
原因を一言でいうのは難しいが、イエスをローマ帝国に告訴したのはユダヤ教徒で、さらに銀貨30枚でイエスを売ったユダもユダヤ人ということでキリスト教徒の悪感情が一つ。
もう一つはユダヤ人には金融業で成功した者が多いが、世界共通に見られるように、貨幣は穢れたものという感覚があり、これを右から左に動かして儲ける金融業という者に対する悪感情もある。
ナンツィヒに集まったユダヤ人は、自然とユダヤ人街を形成し、自警的活動を行うようになっていった。
フリードリヒは、ユダヤ人に限らず、少数民族の迫害を禁止しており、大規模な虐殺などは起こりようもなかったが、中には嫌がらせ行為や果てには隠れて殺害行為を行う者もおり、これを根絶するのはなかなかに難しかった。
◆
カバラの奥義を極めていたラビであるレーウェはユダヤ人の中では有名なラビの一人である。
ナンツィヒのユダヤ人たちはレーウェをユダヤ人街における筆頭ラビとして招請していた。
ある日。
レーウェがユダヤ教の会堂で祈りを捧げていると(ナンツィヒのユダヤ人の守護者としてゴーレムを作り出すように)という神の声が聞こえた。
レーウェは苦労の末ある場所からゴーレム作成用の粘土を採取すると弟子のイサーク・コーエンとヤコブ・ソッソンの2名を連れてナンツィヒを訪れた。
ナンツィヒのユダヤ人たちは高名なラビが招請に応じてくれたと歓喜した。
この噂はすぐに町に広がった。
◆
タンバヤ情報部のアリーセがフリードリヒに報告した。
「ユダヤ人街の筆頭ラビとして招請されたレーウェという者がユダヤ人の守護者としてゴーレムを作りだすと行っているそうです」
もう長い間フリードリヒに使えているアリーセは、フリードリヒがどういう情報に喰いつくか熟知していた。
案の定、フリードリヒはこの情報に興味を示した。
「ほう…」
以前にアウグストゥス・マグヌスの邸宅で見かけたゴーレムはいかにも泥人形という感じの出来損ないだったが、レーウェは高名なラビだという。
その彼がカバラの奥義を尽くして作るゴーレムとはどんなものだろうか?
フリードリヒは知的好奇心でワクワクした。
だが、ゴーレム作りはカバラの秘儀だ。
真正面から尋ねたところで教えてはもらえないだろう。
──悪いが覗かせてもらおうかな…
「わかった。情報をありがとう」
フリードリヒの満足そうな顔を見てアリーセは幸せを感じた。
アリーセもまたフリードリヒに好意を寄せている女性の一人なのだ。
◆
レーウェは祈祷をしてから断食し、身を清めた後、自分のために用意された家の屋根裏部屋で泥をこねて人型作りを開始した。
4時間後、人型が完成するとレーウェと2人の弟子は、人型の足元に整列した。
レーウェが手を挙げて合図すると、まずはコーエンが祈りながら人型の周りを時計と逆方向に7回回った。
レーウェが呪文を唱える。
「メム・コフ、メム・ザーイェン…」
すると人型は真っ赤な炎を吹いて燃え始めた。
レーウェが再び手を挙げて合図すると、今度はソッソンが祈りながら同様に人型の周りを7回回った。
そしてレーウェが呪文を唱えると人型から真っ白な湯煙が立ち上り炎は消えた。
そこには頭に髪が、指に爪が生えた人型が横たわっていた。表面は人の肌と変わりがない。
最後にレーウェ自信が人型の周りを7回回り、創世記の一節を唱える。
「神である主は、土地の塵で人を形作り、その鼻に生命を吹き込まれた。そして人は生き物となった」
そして最後の仕上げに聖なる神の名を書いた護符を人型の唇に置くと、護符は人型に吸い込まれていく。
その途端、人型は目を見開くと立ち上がった。
こうしてゴーレムは完成したのだ。
完成したゴーレムは、喋ることができない以外は、人と何ら変わらない能力を持っていた。そればかりか、口の中の護符の力で自由に姿を消す能力を備えていた。
ゴーレムはどうやら腕っぷしの強い用心棒という訳ではなく、姿を消して諜報活動を行い、ユダヤ人を害しようとする者の動きを探っているようだった。
◆
フリードリヒはレーウェがゴーレムを作る様子を千里眼でずっと見ていた。
「なるほど…」
あんなに人間に近いゴーレムが作れるとは驚きだ。儀式そのものもあるが、どうやらゴーレムを作る泥に秘密がありそうだな…
さて、どうやって探り出したものか…
◆
ユダヤ教の戒律は厳しい。
レーウェはゴーレムが安息日を侵すのを恐れ、金曜日の夕方には口の中の護符を取り除き、動けなくするようにしていた。
この日も屋根裏部屋でレーウェが護符を外すとゴーレムは動かなくなった。
それを見届けたレーウェが立ち去ると、入れ替わりに人影が浮かび上がった。フリードリヒがテレポーテーションしてきたのである。
フリードリヒは、ゴーレムに触れるとサイコメトリー(物体の残留思念を読み取る能力)で泥の出所を探っていく。
「なるほど…」
フリードリヒは思わず呟いた。
泥は、嘆きの壁に触れている一角の粘土質の土をこねたものだった。
嘆きの壁は、紀元前20年頃ユダヤ王国のヘロデ大王が改築した神殿の西壁である。70年にユダヤ人による反乱があり、ティトゥス率いるローマ軍により鎮圧された際、神殿は破壊され西壁のみが残った。
以来、残された聖遺物としてユダヤ教徒の祈りの対象となってきた。
長い間、多くのユダヤ教徒が祈りを捧げ、浄化された貴重な土という訳だ。
エルサレムは以前にロンギヌスの槍を取りに行ったから場所はわかっている。
フリードリヒは、深夜、テレポーテーションでエルサレムの嘆きの壁を訪れると、人型1体分の土を誰の目に触れることもなく持ち帰った。
さて、夜が明けないうちに作業を済ませてしまおう。
フリードリヒは土をこね始めた。
土魔法を使って、混じっている石などの交雑物を取り除き、土のキメを細かくしていく。こういうところで手を抜けないのがフリードリヒだ。
そして丁寧に人型を作ると儀式を始めた。
儀式は3人でやっていたが、とりあえずアバターを2体出して代用する。
そして夜明け近くになってゴーレムが出来上がったのだが…
そこにはとんでもない美少女が立っていた。
──なぜ俺が作ると女なんだ!
「ご主人様。命を吹き込んでいただき、ありがとうございます」
おまけに、きれいなドイツ語まで喋っている。
「作っておいて言うのもなんだが、気分はどうだ。おかしなところはないか?」
「気分はとても爽快です。おかしなところはありません。完璧です」
「そうか…」
「早速で恐縮なのですが、名前をいただけますでしょうか」
「それもそうだな…クラリッサでどうだ?」
「いい名前です。ありがとうございます」
◆
クラリッサの能力は未知数だったので、しばらくの間、フリードリヒ付きのメイドとして様子を見ることにする。
ヴェロニアとベアトリスがひそひそ話をしている。
「しばらく納まっていたと思ったのに…また悪い癖が…」
「こればっかりはどうしようもねえな。女の方から寄ってくるからなあ」
2人に気づいたクラリッサが寄ってきた。
「ヴェロニア様とベアトリス様ですね。新しくフリードリヒ様付きのメイドとなりましたクラリッサでございます。よろしくお願いいたします」
「あなたどこから来たの?」
「ご主人様に作っていただきました」
「人間を作るって…神様じゃあるまいし…」
「お2人はご主人様の能力が凄いことをご存知ないのですか?」
「そりゃあ知ってるけどさ…」
「作ったって。もしかして隠し子じゃあ…」
「あんなに大きな子供がいるはずないだろ! いったい何歳のときの子供だよ!」
「あっ。そうか…」
「じゃあ……ん?」
2人は益々わからなくなってしまった。
◆
いろいろ試してみたところ、クラリッサは力が人並みではあるものの、ボディはとんでもなく丈夫なことがわかった。
剣で少し切りつけたくらいでは傷もつかない。
魔法を教えてみたら土魔法が使えることも分かった。
性格はとても素直で少し天然なところはあるが、誰とでも屈託なく会話する。
考えた末、息子のジークフリート付きのメイド兼ボディーガードとすることにした。
その結果を見届けた妻・愛妾たちは皆がそろって大きな安堵のため息をついた。
ユダヤ人と言えば後世の凄惨な迫害の歴史が頭をよぎるが、この時代にも、それ程ではないにせよ、ユダヤ人の差別や嫌がらせ行為は行われていた。
原因を一言でいうのは難しいが、イエスをローマ帝国に告訴したのはユダヤ教徒で、さらに銀貨30枚でイエスを売ったユダもユダヤ人ということでキリスト教徒の悪感情が一つ。
もう一つはユダヤ人には金融業で成功した者が多いが、世界共通に見られるように、貨幣は穢れたものという感覚があり、これを右から左に動かして儲ける金融業という者に対する悪感情もある。
ナンツィヒに集まったユダヤ人は、自然とユダヤ人街を形成し、自警的活動を行うようになっていった。
フリードリヒは、ユダヤ人に限らず、少数民族の迫害を禁止しており、大規模な虐殺などは起こりようもなかったが、中には嫌がらせ行為や果てには隠れて殺害行為を行う者もおり、これを根絶するのはなかなかに難しかった。
◆
カバラの奥義を極めていたラビであるレーウェはユダヤ人の中では有名なラビの一人である。
ナンツィヒのユダヤ人たちはレーウェをユダヤ人街における筆頭ラビとして招請していた。
ある日。
レーウェがユダヤ教の会堂で祈りを捧げていると(ナンツィヒのユダヤ人の守護者としてゴーレムを作り出すように)という神の声が聞こえた。
レーウェは苦労の末ある場所からゴーレム作成用の粘土を採取すると弟子のイサーク・コーエンとヤコブ・ソッソンの2名を連れてナンツィヒを訪れた。
ナンツィヒのユダヤ人たちは高名なラビが招請に応じてくれたと歓喜した。
この噂はすぐに町に広がった。
◆
タンバヤ情報部のアリーセがフリードリヒに報告した。
「ユダヤ人街の筆頭ラビとして招請されたレーウェという者がユダヤ人の守護者としてゴーレムを作りだすと行っているそうです」
もう長い間フリードリヒに使えているアリーセは、フリードリヒがどういう情報に喰いつくか熟知していた。
案の定、フリードリヒはこの情報に興味を示した。
「ほう…」
以前にアウグストゥス・マグヌスの邸宅で見かけたゴーレムはいかにも泥人形という感じの出来損ないだったが、レーウェは高名なラビだという。
その彼がカバラの奥義を尽くして作るゴーレムとはどんなものだろうか?
フリードリヒは知的好奇心でワクワクした。
だが、ゴーレム作りはカバラの秘儀だ。
真正面から尋ねたところで教えてはもらえないだろう。
──悪いが覗かせてもらおうかな…
「わかった。情報をありがとう」
フリードリヒの満足そうな顔を見てアリーセは幸せを感じた。
アリーセもまたフリードリヒに好意を寄せている女性の一人なのだ。
◆
レーウェは祈祷をしてから断食し、身を清めた後、自分のために用意された家の屋根裏部屋で泥をこねて人型作りを開始した。
4時間後、人型が完成するとレーウェと2人の弟子は、人型の足元に整列した。
レーウェが手を挙げて合図すると、まずはコーエンが祈りながら人型の周りを時計と逆方向に7回回った。
レーウェが呪文を唱える。
「メム・コフ、メム・ザーイェン…」
すると人型は真っ赤な炎を吹いて燃え始めた。
レーウェが再び手を挙げて合図すると、今度はソッソンが祈りながら同様に人型の周りを7回回った。
そしてレーウェが呪文を唱えると人型から真っ白な湯煙が立ち上り炎は消えた。
そこには頭に髪が、指に爪が生えた人型が横たわっていた。表面は人の肌と変わりがない。
最後にレーウェ自信が人型の周りを7回回り、創世記の一節を唱える。
「神である主は、土地の塵で人を形作り、その鼻に生命を吹き込まれた。そして人は生き物となった」
そして最後の仕上げに聖なる神の名を書いた護符を人型の唇に置くと、護符は人型に吸い込まれていく。
その途端、人型は目を見開くと立ち上がった。
こうしてゴーレムは完成したのだ。
完成したゴーレムは、喋ることができない以外は、人と何ら変わらない能力を持っていた。そればかりか、口の中の護符の力で自由に姿を消す能力を備えていた。
ゴーレムはどうやら腕っぷしの強い用心棒という訳ではなく、姿を消して諜報活動を行い、ユダヤ人を害しようとする者の動きを探っているようだった。
◆
フリードリヒはレーウェがゴーレムを作る様子を千里眼でずっと見ていた。
「なるほど…」
あんなに人間に近いゴーレムが作れるとは驚きだ。儀式そのものもあるが、どうやらゴーレムを作る泥に秘密がありそうだな…
さて、どうやって探り出したものか…
◆
ユダヤ教の戒律は厳しい。
レーウェはゴーレムが安息日を侵すのを恐れ、金曜日の夕方には口の中の護符を取り除き、動けなくするようにしていた。
この日も屋根裏部屋でレーウェが護符を外すとゴーレムは動かなくなった。
それを見届けたレーウェが立ち去ると、入れ替わりに人影が浮かび上がった。フリードリヒがテレポーテーションしてきたのである。
フリードリヒは、ゴーレムに触れるとサイコメトリー(物体の残留思念を読み取る能力)で泥の出所を探っていく。
「なるほど…」
フリードリヒは思わず呟いた。
泥は、嘆きの壁に触れている一角の粘土質の土をこねたものだった。
嘆きの壁は、紀元前20年頃ユダヤ王国のヘロデ大王が改築した神殿の西壁である。70年にユダヤ人による反乱があり、ティトゥス率いるローマ軍により鎮圧された際、神殿は破壊され西壁のみが残った。
以来、残された聖遺物としてユダヤ教徒の祈りの対象となってきた。
長い間、多くのユダヤ教徒が祈りを捧げ、浄化された貴重な土という訳だ。
エルサレムは以前にロンギヌスの槍を取りに行ったから場所はわかっている。
フリードリヒは、深夜、テレポーテーションでエルサレムの嘆きの壁を訪れると、人型1体分の土を誰の目に触れることもなく持ち帰った。
さて、夜が明けないうちに作業を済ませてしまおう。
フリードリヒは土をこね始めた。
土魔法を使って、混じっている石などの交雑物を取り除き、土のキメを細かくしていく。こういうところで手を抜けないのがフリードリヒだ。
そして丁寧に人型を作ると儀式を始めた。
儀式は3人でやっていたが、とりあえずアバターを2体出して代用する。
そして夜明け近くになってゴーレムが出来上がったのだが…
そこにはとんでもない美少女が立っていた。
──なぜ俺が作ると女なんだ!
「ご主人様。命を吹き込んでいただき、ありがとうございます」
おまけに、きれいなドイツ語まで喋っている。
「作っておいて言うのもなんだが、気分はどうだ。おかしなところはないか?」
「気分はとても爽快です。おかしなところはありません。完璧です」
「そうか…」
「早速で恐縮なのですが、名前をいただけますでしょうか」
「それもそうだな…クラリッサでどうだ?」
「いい名前です。ありがとうございます」
◆
クラリッサの能力は未知数だったので、しばらくの間、フリードリヒ付きのメイドとして様子を見ることにする。
ヴェロニアとベアトリスがひそひそ話をしている。
「しばらく納まっていたと思ったのに…また悪い癖が…」
「こればっかりはどうしようもねえな。女の方から寄ってくるからなあ」
2人に気づいたクラリッサが寄ってきた。
「ヴェロニア様とベアトリス様ですね。新しくフリードリヒ様付きのメイドとなりましたクラリッサでございます。よろしくお願いいたします」
「あなたどこから来たの?」
「ご主人様に作っていただきました」
「人間を作るって…神様じゃあるまいし…」
「お2人はご主人様の能力が凄いことをご存知ないのですか?」
「そりゃあ知ってるけどさ…」
「作ったって。もしかして隠し子じゃあ…」
「あんなに大きな子供がいるはずないだろ! いったい何歳のときの子供だよ!」
「あっ。そうか…」
「じゃあ……ん?」
2人は益々わからなくなってしまった。
◆
いろいろ試してみたところ、クラリッサは力が人並みではあるものの、ボディはとんでもなく丈夫なことがわかった。
剣で少し切りつけたくらいでは傷もつかない。
魔法を教えてみたら土魔法が使えることも分かった。
性格はとても素直で少し天然なところはあるが、誰とでも屈託なく会話する。
考えた末、息子のジークフリート付きのメイド兼ボディーガードとすることにした。
その結果を見届けた妻・愛妾たちは皆がそろって大きな安堵のため息をついた。
0
お気に入りに追加
536
あなたにおすすめの小説
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
前世は悪神でしたので今世は商人として慎ましく生きたいと思います
八神 凪
ファンタジー
平凡な商人の息子として生まれたレオスは、無限収納できるカバンを持つという理由で、悪逆非道な大魔王を倒すべく旅をしている勇者パーティに半ば拉致されるように同行させられてしまう。
いよいよ大魔王との決戦。しかし大魔王の力は脅威で、勇者も苦戦しあわや全滅かというその時、レオスは前世が悪神であったことを思い出す――
そしてめでたく大魔王を倒したものの「商人が大魔王を倒したというのはちょっと……」という理由で、功績を与えられず、お金と骨董品をいくつか貰うことで決着する。だが、そのお金は勇者装備を押し付けられ巻き上げられる始末に……
「はあ……とりあえず家に帰ろう……この力がバレたらどうなるか分からないし、なるべく目立たず、ひっそりしないとね……」
悪神の力を取り戻した彼は無事、実家へ帰ることができるのか?
八神 凪、作家人生二周年記念作、始動!
※表紙絵は「茜328」様からいただいたファンアートを使用させていただきました! 素敵なイラストをありがとうございます!
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる