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宰相の奸計 4
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セナは、こくりと頷いた。
「どうぞ。あ、でも、そっと触ってください。感じてしまうので……」
「ほう?」
禍々しいほどの真紅の淫紋に、男の指先が触れる。
それだけでもう下腹から、びり、と鋭い快楽が走った。
「んっ……ん……」
淫紋に触れられると、快感を得てしまう。
それは儀式が終了して、淫紋が動かなくなってしまったあとでも変わらなかった。
たまにハリルがふざけて淫紋を撫でようとしてくるので、押さえるのが大変だ。
「感じますか?」
ファルゼフの指が、ねっとりと淫紋を這う。
まるで快感を与えようとするかのように。
セナは浅い息を継ぎながら、首肯した。
「は……い……」
けれど淫紋そのものは、ぴくりとも動かない。いつものとおりだ。
花芯はきつく反り返り、先端から透明な雫を零してしまっている。
「ひゃ……!」
ふいに与えられた生温かい感触に、びくんと腰を跳ねさせる。
ちゅく、と水音を立てて、先端の蜜がファルゼフの唇に含まれたのだ。
「あっ、だめ、やめてください……!」
驚いてやめさせようとしたセナは両手でファルゼフの肩を押すが、男の強靱な肩は全く動かない。ファルゼフは見せつけるように舌を出して花芯を舐め上げる。
「これも快楽を感じていただくためです。感じなければ、淫紋が動くのかどうかわからないではありませんか?」
「それは、そうですけど……」
「すべてわたくしにお任せください。セナ様は快楽に集中するのです」
じゅるりと男の口腔に、ささやかな花芯はすべて飲み込まれてしまう。
熱い口腔に包まれた中心は、まるで神経を掴まれたかのように強烈な快感が貫く。
「はぅ……っ、あ、あ、あぁ……」
幹に舌を絡められ、ねっとりと執拗に舐めしゃぶられる。括れを舌で辿ると、またずっぽりと口腔に含まれて、きつく唇で扱かれた。
巧みな口淫に腰は震え、悦楽が体中を駆け巡る。
じゅぷじゅぷと音を立てながら頬裏で擦り上げられれば、足の爪先まで甘く痺れていく。
「あ、ん、あぁ……ん、……あっ!」
不埒な掌が、双果を揉み込む。それからその奥に秘められた窄まりに、指先が触れた。
「あ……だめ、そこ、だめぇ……」
座った体勢なのでファルゼフから蕾は見えていないはずだが、彼は明らかに探るような手つきで蕾の周辺を撫でている。
逃れようにも、片手はしっかりと細腰に回されていた。しかも花芯は男の口腔に囚われており、濃厚な口淫を施されている。
「あぅ……だめ……だめぇ……」
否定している間にも射精感が次第に高まり、膝が戦慄いてくる。
それを見越したのかファルゼフは、ぢゅうっと強く花芯を啜り上げた。
その刺激に、白蜜が弾ける。
セナは衝撃に思わず腰を浮かせた。
「あっ! あっ、あっ、ひぁ……あぁあ……っ」
ずぷり、と長い指が蕾に挿入される。
とくんと放出する白蜜を、喉を鳴らしながら飲み込んだファルゼフは、挿し入れた中指で媚肉を擦り上げた。
「あぁ……んっ、いやぁ……あっ、あう、や……んぁっ」
セナの唇から甘い嬌声が迸る。
白蜜を啜られながら、感じる媚肉を擦られる行為は、途方もない快楽に見舞われた。
尖らせた舌先で孔を抉り、最後の一滴まで白蜜を啜っていたファルゼフはようやく花芯から唇を離した。
妖艶な麗しさで、意地の悪い宰相はセナに囁きかける。
「セナ様の喘ぎ声は自己申告とはまるで異なりましたね。とてもいやらしくて、男を煽り立てる声音です」
「う……」
かぁっと、セナの頬が朱に染まる。
下腹を見下ろせば、やはり淫紋は全く動いていなかった。ファルゼフも確認しただろうし、これで終わりだろうと思ったのだが、彼は蕾に挿し入れた指を抜こうとはしない。
「んん……ファルゼフ……指を、抜いて……」
言葉とは裏腹に、まるでこの先を期待するかのように、花筒はきゅうと男の指を食い締めた。
なぜかファルゼフは、ゆっくりと指を抽挿させる。
ちゅくちゅくと淫らな水音が鳴り、男の長い指は滑らかに出し挿れされた。
「あっ……」
とろりと濡れた感触がある。
「どうぞ。あ、でも、そっと触ってください。感じてしまうので……」
「ほう?」
禍々しいほどの真紅の淫紋に、男の指先が触れる。
それだけでもう下腹から、びり、と鋭い快楽が走った。
「んっ……ん……」
淫紋に触れられると、快感を得てしまう。
それは儀式が終了して、淫紋が動かなくなってしまったあとでも変わらなかった。
たまにハリルがふざけて淫紋を撫でようとしてくるので、押さえるのが大変だ。
「感じますか?」
ファルゼフの指が、ねっとりと淫紋を這う。
まるで快感を与えようとするかのように。
セナは浅い息を継ぎながら、首肯した。
「は……い……」
けれど淫紋そのものは、ぴくりとも動かない。いつものとおりだ。
花芯はきつく反り返り、先端から透明な雫を零してしまっている。
「ひゃ……!」
ふいに与えられた生温かい感触に、びくんと腰を跳ねさせる。
ちゅく、と水音を立てて、先端の蜜がファルゼフの唇に含まれたのだ。
「あっ、だめ、やめてください……!」
驚いてやめさせようとしたセナは両手でファルゼフの肩を押すが、男の強靱な肩は全く動かない。ファルゼフは見せつけるように舌を出して花芯を舐め上げる。
「これも快楽を感じていただくためです。感じなければ、淫紋が動くのかどうかわからないではありませんか?」
「それは、そうですけど……」
「すべてわたくしにお任せください。セナ様は快楽に集中するのです」
じゅるりと男の口腔に、ささやかな花芯はすべて飲み込まれてしまう。
熱い口腔に包まれた中心は、まるで神経を掴まれたかのように強烈な快感が貫く。
「はぅ……っ、あ、あ、あぁ……」
幹に舌を絡められ、ねっとりと執拗に舐めしゃぶられる。括れを舌で辿ると、またずっぽりと口腔に含まれて、きつく唇で扱かれた。
巧みな口淫に腰は震え、悦楽が体中を駆け巡る。
じゅぷじゅぷと音を立てながら頬裏で擦り上げられれば、足の爪先まで甘く痺れていく。
「あ、ん、あぁ……ん、……あっ!」
不埒な掌が、双果を揉み込む。それからその奥に秘められた窄まりに、指先が触れた。
「あ……だめ、そこ、だめぇ……」
座った体勢なのでファルゼフから蕾は見えていないはずだが、彼は明らかに探るような手つきで蕾の周辺を撫でている。
逃れようにも、片手はしっかりと細腰に回されていた。しかも花芯は男の口腔に囚われており、濃厚な口淫を施されている。
「あぅ……だめ……だめぇ……」
否定している間にも射精感が次第に高まり、膝が戦慄いてくる。
それを見越したのかファルゼフは、ぢゅうっと強く花芯を啜り上げた。
その刺激に、白蜜が弾ける。
セナは衝撃に思わず腰を浮かせた。
「あっ! あっ、あっ、ひぁ……あぁあ……っ」
ずぷり、と長い指が蕾に挿入される。
とくんと放出する白蜜を、喉を鳴らしながら飲み込んだファルゼフは、挿し入れた中指で媚肉を擦り上げた。
「あぁ……んっ、いやぁ……あっ、あう、や……んぁっ」
セナの唇から甘い嬌声が迸る。
白蜜を啜られながら、感じる媚肉を擦られる行為は、途方もない快楽に見舞われた。
尖らせた舌先で孔を抉り、最後の一滴まで白蜜を啜っていたファルゼフはようやく花芯から唇を離した。
妖艶な麗しさで、意地の悪い宰相はセナに囁きかける。
「セナ様の喘ぎ声は自己申告とはまるで異なりましたね。とてもいやらしくて、男を煽り立てる声音です」
「う……」
かぁっと、セナの頬が朱に染まる。
下腹を見下ろせば、やはり淫紋は全く動いていなかった。ファルゼフも確認しただろうし、これで終わりだろうと思ったのだが、彼は蕾に挿し入れた指を抜こうとはしない。
「んん……ファルゼフ……指を、抜いて……」
言葉とは裏腹に、まるでこの先を期待するかのように、花筒はきゅうと男の指を食い締めた。
なぜかファルゼフは、ゆっくりと指を抽挿させる。
ちゅくちゅくと淫らな水音が鳴り、男の長い指は滑らかに出し挿れされた。
「あっ……」
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