淫神の孕み贄

沖田弥子

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ふたりからの寵愛 3

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ずっぷりと雄芯を銜え込んだ花筒は、抜こうとする熱杭を惜しむようにやわやわと縋りつく。

「あっん……」
「もっとか? セナ」
「はい……。もっと、いっぱい、ください……」

体は貪欲に精を求めた。神の贄としての責務だとか、淫紋に支配されているからという理由だけではなかった。
好きだから、抱かれたい。愛しているから、孕みたい。体も心も、ふたりと熱く重なりたいと願っている。そこに理屈は介在しない。心の深いところから愛情が溢れてくるのだ。
背に腕を回されて、抱え起こされる。つながれたままラシードの腰に跨がれば、楔は杭のように深く体を貫いた。

「あうっ、あ、あ、ひあぁ……」

自らの重みで、ずっぷりと硬い男根を銜え込んでしまう。放ったばかりだというのに、ラシードの雄芯は全く力を失っていない。

「こうすると互いに抱きしめながらできるだろう? 接吻することもできる」

優しく背を抱かれながら唇を啄まれ、ゆるゆると腰を揺すられる。
たまらない幸福感が湧き起こり、セナはラシードの首に腕を回した。

「あ、あん、きもちい……兄さま、好き……」

感じるままに腰を揺らめかせて快楽を貪る。
後ろから揺れる尻を撫でさすられて、ハリルの声が耳に届く。

「俺のも銜えてくれ、セナ。俺のことも好きだろう?」

既に雄芯を銜え込んで拡げられている蕾に、極太の先端が触れる。ハリルはセナの背に体を密着させて、促すように尻を揉みしだいた。
まさか、ふたつの肉棒を同時に呑み込ませようというのだろうか。

「そんな……んっ、あ、んぅ、あん、あ、入っちゃう、ひあぁ」

凄まじい圧迫感の後に、灼熱の楔はぬるりと侵入してくる。
綻んだ肉環は、もうひとつの男根を受け入れた。じゅぷ、ずぷと濡れた音を立てながら、淫猥な花筒は二本の楔を頬張る。ふたりの男に前後に挟まれて、セナは淫らに腰を蠢かせた。

「あぁ、おっきいのが、僕の中に、ふたつも……あっ、すごい、中で、擦れて……あっ、あっ」

ふたつの肉棒は互いに擦り合わされて、たまらない法悦を生み出した。ラシードとハリルにそれぞれ腰を突き上げられて、微妙に異なる刺激にセナの淫紋は激しくうねる。

「セナ……いいぞ。素晴らしい体だ」
「可愛いな。俺たちの肉棒は美味いか?」

前から後ろから、優しく唇や耳を啄まれ、花筒は激しく擦り上げられる。熱い肉体の檻に閉じ込められて喘がされ、啼かされ、臆面もなく腰を振ればさらに男たちを悦ばせる。
セナはもはや快楽の虜となった。
イルハーム神に身も心も捧げて、ふたりの愛撫に蕩ける。

「あっ、あ、おいしい……すき、すき……ふたりとも、好きです……あっ、あっ、あぁん」

甘く啼けば、ふたりの男は獣のような息遣いで奥の口を抉る。硬い切っ先はずくずくと子宮口を突き上げた。絶頂の予感に深く腰を落としたセナは、ふたりに抱かれながら全身を震わせて精を待ち受ける。
ふたつの雄芯は同時に爆ぜて、びゅるびゅるっ……と熱い精を迸らせた。子種は子宮口に呑み込まれ、奥へ奥へと注がれていく。

「あっ……あ……こんなにいっぱい……孕んじゃう……」

夥しい量の子種を含まされる感触に、ぶるりと背を震わせる。体のもっとも深いところで、ふたりとつながれた幸福を噛みしめた。陶然として濃厚な精を呑み続けるセナの体を、ふたりの男はきつく抱きしめる。

「いっぱい産ませてやるさ。何度でも孕め」
「そうだ、セナ。儀式が終わっても、私たちはセナを閨に呼ぶ。私たちふたりの、運命のつがいとしてな」
「そういうことにするか。ラシードには負けないが勝てないしな」

苦笑を零すハリルに、ラシードは同じく苦笑で返した。

「私もハリルを見直すことにした。同じ者を愛する従兄弟殿としてな」
「よせよ。むず痒くなる」

どうやら従兄弟同士、分かり合えたようだ。
セナはぐったりとしてふたりの体に凭れながら、微笑ましく会話を聞いていた。



「ご懐妊でございます」

医師の宣言が高らかに告げられた。
寝台から身を起こしたセナは微笑みを浮かべて下腹に手を遣る。
儀式が終了して、ひと月が経過した。もしやと思っていたが、やはり子は宿っていたのだ。
立ち会ったラシードとハリルは喜びに眸を見開いた。

「そうか。懐妊か。男か、女か?」
「王よ、お急ぎになられますな。まだわかりませんゆえ」
「俺の子か!? 俺の子だよな」
「騎士団長殿。儀式でご懐妊されましたので、神の子ということになります」
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