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神の末裔たち 1
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セナは驚きに眸を見開く。
ラシードの憂慮の正体は、己が儀式で誕生した神の子ではないという事実だった。
その真実はセナの胸に深い情愛を湧かせた。
ラシードの憂いを取り除いてあげたい。実は神の子ではないラシードを卑下するような気持ちは微塵もなかった。
好きだから。
だから、ラシードを幸せな気持ちにしてあげたい。彼の傷ついた心を癒したい。
「この国は平和です。イルハーム神は充分に加護を与えてくださっています。ラシードさま、どうかご自分を貶めないでください。あなたさまは国を愛するトルキアの王なのですから」
先代の頃より、トルキア国の治政は平和で安定したものだ。他国の侵攻を受けていないし、災害にも見舞われず人々は落ち着いた暮らしを営んでいる。それは先代が崩御してラシードが王になってからも同様だ。イルハーム神がラシードを王として認めているという証に他ならない。
懸命に訴えれば、ラシードはなぜか焦がれるような目をむけてきた。王が見せる憧れにも似た眼差しを不思議に思う。
セナが神の贄だからだろうか。
「そうだな。セナが子を孕めば、私の憂いもなくなる。私たち神の末裔の濃厚な精が合わされば、神の子が産まれてくれることであろう」
つないだ手を掲げられて、シーツに縫い止められる。セナの体は標本の蝶のように開かれた。
「あ……ラシードさま」
もう充分に快楽を得た体を、またじっくりと炙られる。散々弄られて熟れた乳首を口腔に含まれ、舌先で捏ね回された。
「乳首だけで達してみよう」
「そんな……ぁん、あ、ふぁ」
空いたもう片方の乳首も指先で、きゅっと摘ままれ、甘い喘ぎが上がってしまう。両の乳首を交互に舐めしゃぶられて、じんとした疼きが下腹に広がっていく。
「あ……あ……んっ、あ、ん」
もう幾度も雄を受け入れて精を注がれた花筒は、連動するようにひくりと戦慄く。銜えるものを求めて、熱くうねっている。セナがもどかしげに腰を揺らめかせると、淫紋も同じ動きをして淫らにくねる。
けれどラシードは執拗に乳首を愛撫してセナの体を高めていく。逞しい雄芯を欲して、セナはたまらずねだった。
「ラシードさまぁ……もう、いれて、ください……」
「私の男根が欲しくば、乳首だけで達するのだ。さあ、いってごらん」
じゅるっ、と紅く熟れた乳首をいやらしい音を立てて啜られる。鮮烈な快楽に責め立てられ、セナは喉を反らせて喘いだ。
「あっ、あっ、そんなに、つよく吸っちゃ……あぅ、あぁ、ああぁあんっ」
揺れる腰の中心から、びゅくりと白蜜が吹き出す。淫らなその液体は真紅の淫紋を染め上げて、ぬらりと妖しく光り輝かせた。
快楽に塗れた肉体は、もはやどこを触られても快感を得られるようになっていた。男の精を受けて恍惚と悦ぶ、神の贄の体が完成していた。
セナは何度目か分からない絶頂に蕩けた表情を見せながら、男を誘うような仕草で淫猥に両足を広げた。晒された蕾は淫液を垂らして、物欲しそうにひくついている。
「あ……はぁ……お言いつけどおり、乳首だけで達してしまいました……。ください……ラシードさまの熱くて硬いものを、僕にください……」
淫らに求める神の贄は、甘い果実のような誘惑で雄を虜にする。ラシードは平静な王の顔を取り去り、獣のような猛々しさでセナの腰を掴んだ。熱く猛る先端が、ぐちゅりと卑猥な音を立てて肉環をくぐる。
「そなたを何度でも抱きたい。何度でも、私の精を呑ませてやる」
ずちゅん、と重い衝撃が身を貫く。逞しい雄芯が濡れた花筒を獰猛に犯していく。待ち望んだ灼熱の肉棒に空虚な花筒を満たされて、セナは至上の充溢感を覚えた。
「あっ、すごい、おっきいの……ぅん、あん、いい……きもちい……」
力強い律動を刻まれて、がくがくと快楽塗れの体が揺さぶられる。激しく突き入れてくるラシードはいつもの優しさは影をひそめ、まるで獣が貪るかのように情欲をぶつけてくる。
それがとてつもなく心地良かった。
ラシードをそのように変貌させているのは、自分なのだ。彼に激しく求められるほど、媚肉は淫らに擦られて歓喜の水音を上げ、腰骨からは痺れるほどの愉悦が込み上げてくる。セナの唇は甘い嬌声と悦びのみを零し続けた。
先端が奥を掠めると、一際高い嬌声が上がる。
「ひああっ、あっ、そこ、かんじる、んっ、あぁんん」
「ここが子種を呑む口だ。接吻して、子種を奥深くまで注いでやろう」
ぐりぐりと狙い澄ましたように奥の口を硬い切っ先で抉られ、甘い戦慄が背中を駆け抜ける。ずっぷりと男根を銜え込んだセナは絶頂を予感して、背を弓なりに撓らせた。
「あっ、あっ、あぅっ、あ、だ、だして、ラシードさまの、子種を、いっぱい、呑ませてください……」
ぐうっと体の深いところに沈められた砲身が爆ぜる。奥の口に接吻した切っ先の孔から濃い精液が勢いよく迸り、同時に極めたセナの体は天空に放り出された。
ラシードの憂慮の正体は、己が儀式で誕生した神の子ではないという事実だった。
その真実はセナの胸に深い情愛を湧かせた。
ラシードの憂いを取り除いてあげたい。実は神の子ではないラシードを卑下するような気持ちは微塵もなかった。
好きだから。
だから、ラシードを幸せな気持ちにしてあげたい。彼の傷ついた心を癒したい。
「この国は平和です。イルハーム神は充分に加護を与えてくださっています。ラシードさま、どうかご自分を貶めないでください。あなたさまは国を愛するトルキアの王なのですから」
先代の頃より、トルキア国の治政は平和で安定したものだ。他国の侵攻を受けていないし、災害にも見舞われず人々は落ち着いた暮らしを営んでいる。それは先代が崩御してラシードが王になってからも同様だ。イルハーム神がラシードを王として認めているという証に他ならない。
懸命に訴えれば、ラシードはなぜか焦がれるような目をむけてきた。王が見せる憧れにも似た眼差しを不思議に思う。
セナが神の贄だからだろうか。
「そうだな。セナが子を孕めば、私の憂いもなくなる。私たち神の末裔の濃厚な精が合わされば、神の子が産まれてくれることであろう」
つないだ手を掲げられて、シーツに縫い止められる。セナの体は標本の蝶のように開かれた。
「あ……ラシードさま」
もう充分に快楽を得た体を、またじっくりと炙られる。散々弄られて熟れた乳首を口腔に含まれ、舌先で捏ね回された。
「乳首だけで達してみよう」
「そんな……ぁん、あ、ふぁ」
空いたもう片方の乳首も指先で、きゅっと摘ままれ、甘い喘ぎが上がってしまう。両の乳首を交互に舐めしゃぶられて、じんとした疼きが下腹に広がっていく。
「あ……あ……んっ、あ、ん」
もう幾度も雄を受け入れて精を注がれた花筒は、連動するようにひくりと戦慄く。銜えるものを求めて、熱くうねっている。セナがもどかしげに腰を揺らめかせると、淫紋も同じ動きをして淫らにくねる。
けれどラシードは執拗に乳首を愛撫してセナの体を高めていく。逞しい雄芯を欲して、セナはたまらずねだった。
「ラシードさまぁ……もう、いれて、ください……」
「私の男根が欲しくば、乳首だけで達するのだ。さあ、いってごらん」
じゅるっ、と紅く熟れた乳首をいやらしい音を立てて啜られる。鮮烈な快楽に責め立てられ、セナは喉を反らせて喘いだ。
「あっ、あっ、そんなに、つよく吸っちゃ……あぅ、あぁ、ああぁあんっ」
揺れる腰の中心から、びゅくりと白蜜が吹き出す。淫らなその液体は真紅の淫紋を染め上げて、ぬらりと妖しく光り輝かせた。
快楽に塗れた肉体は、もはやどこを触られても快感を得られるようになっていた。男の精を受けて恍惚と悦ぶ、神の贄の体が完成していた。
セナは何度目か分からない絶頂に蕩けた表情を見せながら、男を誘うような仕草で淫猥に両足を広げた。晒された蕾は淫液を垂らして、物欲しそうにひくついている。
「あ……はぁ……お言いつけどおり、乳首だけで達してしまいました……。ください……ラシードさまの熱くて硬いものを、僕にください……」
淫らに求める神の贄は、甘い果実のような誘惑で雄を虜にする。ラシードは平静な王の顔を取り去り、獣のような猛々しさでセナの腰を掴んだ。熱く猛る先端が、ぐちゅりと卑猥な音を立てて肉環をくぐる。
「そなたを何度でも抱きたい。何度でも、私の精を呑ませてやる」
ずちゅん、と重い衝撃が身を貫く。逞しい雄芯が濡れた花筒を獰猛に犯していく。待ち望んだ灼熱の肉棒に空虚な花筒を満たされて、セナは至上の充溢感を覚えた。
「あっ、すごい、おっきいの……ぅん、あん、いい……きもちい……」
力強い律動を刻まれて、がくがくと快楽塗れの体が揺さぶられる。激しく突き入れてくるラシードはいつもの優しさは影をひそめ、まるで獣が貪るかのように情欲をぶつけてくる。
それがとてつもなく心地良かった。
ラシードをそのように変貌させているのは、自分なのだ。彼に激しく求められるほど、媚肉は淫らに擦られて歓喜の水音を上げ、腰骨からは痺れるほどの愉悦が込み上げてくる。セナの唇は甘い嬌声と悦びのみを零し続けた。
先端が奥を掠めると、一際高い嬌声が上がる。
「ひああっ、あっ、そこ、かんじる、んっ、あぁんん」
「ここが子種を呑む口だ。接吻して、子種を奥深くまで注いでやろう」
ぐりぐりと狙い澄ましたように奥の口を硬い切っ先で抉られ、甘い戦慄が背中を駆け抜ける。ずっぷりと男根を銜え込んだセナは絶頂を予感して、背を弓なりに撓らせた。
「あっ、あっ、あぅっ、あ、だ、だして、ラシードさまの、子種を、いっぱい、呑ませてください……」
ぐうっと体の深いところに沈められた砲身が爆ぜる。奥の口に接吻した切っ先の孔から濃い精液が勢いよく迸り、同時に極めたセナの体は天空に放り出された。
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