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耽溺の別荘 6

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 既に禁忌は犯してしまっているが、子にまでその罪を背負わせたくない。
 自分で口にすることで重い罪を意識し、肩を震わせる澪の濡れた髪を、晃久は掻き上げた。

「そちらのことか。それについては問題ない。気にするな」
「気にするなと言われても……大旦那様がお許しになるはずがありません」

 晃久は鬱陶しげに嘆息した。澪を抱き上げて湯から上がる。

「またその話か。そして、奥様が許しませんと言うんだろう。その流れは聞き飽きた。すべて俺に任せておけばいい。澪は何も心配せず俺に抱かれていろ」

 大判のバスタオルに包まれて、雫を滴らせたまま横抱きにされる。風呂場を出ると行き先はもちろん、天蓋付きのベッドだった。紗のカーテンを捲り、晃久は澪を抱きしめながらベッドに倒れ込む。
 また抱かれて、中で出され、今度こそ妊娠してしまうかもしれない。
 怖れた澪は逞しい体躯の下で手足をばたつかせた。

「だめです、そんなの。お願いです、もう中で出さないでください」
「そんな心にもないことを言うのはどの口だ? 塞いでやる」

 ちゅう、と唇を吸われて抗議を封じられる。ねっとりと舌を絡ませて啜られれば、澪には為す術がない。再び腰の奥に灯された熾火のような疼きに、膝を擦り合わせることくらいしかできない。
 ようやく唇を解放されて浅い息を継ぐ。体をずらした晃久は、澪の花芯を口に含んだ。

「ひゃ……! や、いやです、若さま、あっ、あっ」

 そこも度重なる愛撫により、常に濡れて疼きを伴っていた。
 澪の弱いところをすべて把握している晃久は、今のように少しでも気に障ることを口にすると、澪が我を失って求めるまで許してくれない。
 じゅぽじゅぽと淫猥な音を立てながら、唇で幹を扱かれる。
 瞬く間に快楽の淵に落とされそうになり、澪は必死で背を丸めて膝を立て、引き剥がそうと晃久の髪を掴んだ。

「んんぅ、ぁう、んくっ」

 ぬろりと裏筋を舐め上げられ、陰嚢をやわやわと転がされる。鈴口をなぞられて、先端をきつく吸われても、澪は歯を食いしばり堪えた。
 けれど、じゅるりと喉奥へ吸い上げられれば、花芯は快感に耐えられなかった。

「あっ、……ぁ、……んぅ」

 晃久の喉に放ってしまう。連日の行為により、もう出すものもほとんどないが、晃久は執拗に花芯をしゃぶり続けて最後の一滴までも吸い出そうとした。

「強情だな」

 顔を上げた晃久は獰猛に双眸を眇めて唇を舐める。王者の雄の色香が滴るさまに、澪は怖れと期待を同時に抱いて、ぶるりと身を震わせた。

「もう訳が分からなくなるのはいやなんです。僕、感じすぎると、ヘンになってしまって……」
「それでいいんだ。何も考えず、俺の子を孕め」

 驚愕に眸を見開く。まさか晃久は、本気なのか。
 本気で澪との子を成すつもりなのか。
 咄嗟に澪はベッドから抜け出そうと身を捻り、閉じられたカーテンに手を伸ばした。

「どこへ行く」

 けれど呆気なく晃久に足首を掴まれて引き戻された。
 逃げようとした澪の肢体を悠々と組み敷いて、晃久は舌舐めずりをする。
 どのように食ってやろうかと、獲物を捕らえた猛獣がする仕草だ。
 澪は必死に抵抗した。晃久の強靱な肩を叩くが、びくともしない。

「いやです、若さま。僕は妊娠したくありません。若さまとの子を成せません」
「そうか。では、孕ませてくださいと懇願するまで犯してやる」
「そんな……いや、いやぁ」

 両足首を掴まれて、高く掲げられる。深く足が倒されて、体は折り曲げられた。そうされると蕾が天をむいて、ぱくりと口を開ける。

「いい眺めだ。紅い肉筒が物欲しそうに蠢いているな」

 腿を押さえ込まれ、体を折り曲げているので身動きを取ることができない。自らの姿勢のため胸が圧迫されて、声を出すこともむずかしい。

「や……いや……」

 足を挟んで晃久の腰が跨がる。
 ずちゅ、と真上から極太の楔が穿たれた。

「あ……あふ……ふ……」

 硬いものが内壁を掻き分けて押し入っていく。幾度も楔を受け入れた肉筒は悦んで逞しい男根を締めつけた。
 上から挿入されることにより、犯されている感覚を強く覚える。澪はいやいやと首を振った。

「こんな、格好……やだ……」
「澪。こうするとな、より妊娠しやすくなるんだ」
「えっ……?」

 ずちゅ、ずちゅ、と晃久は律動を刻む。体勢のためか、いつもよりもっと深いところまで先端は奥を抉る。

「奥に子宮口のようなところがあるだろう。……ここだ」
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