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蹂躙のオークション 2

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 椅子に寝ている姿勢の澪はいやらしい目で見下ろされて、子犬のように震えた。
 知らない男に触られるなんて怖い。大勢の人が見ている前で恥ずかしい姿を晒したくない。
 理性ではそう思うのに、ひとりの男が澪の乳首に指先で触れた途端、電流のような鋭い快感が身を貫いた。

「あっ! あぁ……っ」

 嬌声が上がり、背が反り返る。もっとというように、胸を突き出す格好になった。

「良い反応だ。そんなに感じるのか」

 こりこりと突起を捏ねられて、また声を上げそうになる。澪は必死に唇を噛んで湧き起こる快感に耐えた。

「声を出しなさい。さあ、皆さんによく聞こえるように」

 顎を掴まれて、無理やり口を開けさせられる。唇を閉ざすことができなくなってしまった。

「あ、う……、んぅ……」

 ふたりの男に片方ずつ突起を刺激される。片方は優しく捏ねられ、もう片方はきつく摘ままれる。異なる刺激を同時に与えられて、体はまるで悦んでいるようにびくり、びくりと跳ねた。
 ひとりでに腰が揺れてしまう。
 揺らめく腰の中心にある花芯は、たらたらと透明な蜜を零す。その雫は照明を受けて淫猥に煌めいていた。

「こちらも触ってあげよう」

 つう、と幹をなぞられただけで、強烈な快楽が襲いかかる。

「ひぁっ、あっ、んあぁ」

 先端から白蜜が迸る。
 たったひと撫でされただけで、澪は達してしまった。
 飛沫を上げるさまを目にした会場の紳士たちから、賞賛とも取れる拍手が起こる。
 こんなふうに見世物として扱われることがひどく哀しかった。晃久以外の男から触られることも嫌でたまらないのに、澪の体は持ち主を裏切るかのようにいっそう昂ぶり、新たな快楽を求めて花芯はまた頭を擡げる。胸の突起は弄られて紅く色づき、ぷくりと膨らんでいた。

「あぅ、あんん」

 自身の放った白蜜を掬われて、胸の粒に塗り込まれる。粒は淫らに光り輝いた。それをまた、ぬるりと撫で上げられて痺れるような悦楽が広がり、甘い嬌声が零れてしまう。

「ああ、はぁあ、んやぁ」

 眦に涙が滲む。しかしそれは屈辱によるものではなく、決定的な快楽を与えられない体が欲をほしがるゆえの涙だった。
 体がつらくて、たまらない。
 花芯はもっとと訴えるように揺らめき、蕾は銜えるものを欲して淫らに口を開けている。体の奥が熱くて、じんじんと疼いている。
 硬くて太いもので花筒を貫いてほしいという衝動が心ではなく体の奥底から湧き起こり、澪は愕然とした。

 そんなこと、だめ。
 だめなのに、走り出した体を止める術がなくて。
 淫らに声を上げて白い肌を桜色に染めながら腰を揺らめかせる澪の痴態に、場内からはごくりと唾を呑むさまが続出した。

「おい、蕾を見せてくれ。下着を退けろ」

 客席からの声に、澪の体を弄り回す三人の紳士は獣のように鼻息を荒くしながら、下腹のほうに体を寄せた。高く足を掲げた両脇に立ち、それぞれの腕を伸ばす。
 そろりと黒い紐が避けられる。
 蕾はその姿を披露するかのように、ひくりと口を開けた。
 観客は一斉に身を乗り出す。
 花芯から零れた白蜜により、淫猥な蕾は涎を垂らすように濡れ光っていた。
 まるで男の肉棒を押し込んでほしいと誘うように。

「んっ、ん」

 澪の後孔に触れた紳士たちの指が、濡れた蕾を左右に割り開く。くちゅりと水音が鳴る。
 複数の紳士たちによる三本の指が、ぐいと肉環に挿し入れられる。

「ひゃああ、いや、あぁ」

 男たちの太い指は狭い隘路をいっぱいに押し開く。
 そうすると真っ赤な肉の花筒が、拡げられた後孔を通して晒された。

「ああ、あぁ……」

 客席からは賞賛の声が上がり、拍手が湧く。
 己の花筒の内部は見えないが、観客の反応や内壁に触れられる感触から、どうなっているのかつぶさに分かった。
こんなところを人前に晒されるなんて、心は嫌でたまらないのに、悦んでいる体が厭わしい。嬉しそうに花筒の奥からは淫液がたらりと溢れた。

「おや。濡れているな。ここが濡れるなんて珍しい一品だ」

 ぐちゅり、と奥まで指が挿入される。内壁を擦り上げながら幾度か出し挿れされただけで、強烈な快楽に襲われた。瞬く間に射精感が高まり、再び花芯から白蜜が弾ける。
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