わたしのことを虐げる偽の家族なんて知りません。だってわたしにはいつも優しいお父様とお母様がついていますもの!


 セシリア・サンダースはこのヴェルデ王国のサンダース公爵家の長女として産声を上げた。

 その容姿は精霊姫と呼ばれた母に瓜二つでセシリアも幼い頃から精霊姫と呼ばれていた。

 そんなセシリアが幸せでいられたのは3歳までだった……。

 3歳の時に最愛の母が亡くなった。母が亡くなってすぐに父は、後妻とその娘を連れて来た。

 セシリアは母が亡くなって悲しみに暮れる中、突然現れた新しい母と妹の存在は到底すぐには受け入れられなかった。

 しかし、そんな実の娘のことなど気にせず、父である公爵は新しい母と妹のことばかり可愛がる。

 そして、調子に乗った新しい母と妹もセシリアのことを虐げていく。

 そんな辛い現実に幼いセシリアは耐えられず心は壊れる寸前だった。

 辛い毎日に毎晩涙を流していると、聞こえて来た懐かしい優しい声。

『セシリー、もう泣かないの。お母様が居るわよ』

 それから、母が告げた真実を境にセシリアは変わっていく……。






24h.ポイント 0pt
48
小説 191,948 位 / 191,948件 恋愛 57,178 位 / 57,178件

あなたにおすすめの小説

【完結】従姉妹と婚約者と叔父さんがグルになり私を当主の座から追放し婚約破棄されましたが密かに嬉しいのは内緒です!

ジャン・幸田
恋愛
 私マリーは伯爵当主の臨時代理をしていたけど、欲に駆られた叔父さんが、娘を使い婚約者を奪い婚約破棄と伯爵家からの追放を決行した!     でも私はそれでよかったのよ! なぜなら・・・家を守るよりも彼との愛を選んだから。

【取り下げ予定】愛されない妃ですので。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。 国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。 「僕はきみを愛していない」 はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。 『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。 (ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?) そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。 しかも、別の人間になっている? なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。 *年齢制限を18→15に変更しました。

[完結]本当にバカね

シマ
恋愛
私には幼い頃から婚約者がいる。 この国の子供は貴族、平民問わず試験に合格すれば通えるサラタル学園がある。 貴族は落ちたら恥とまで言われる学園で出会った平民と恋に落ちた婚約者。 入婿の貴方が私を見下すとは良い度胸ね。 私を敵に回したら、どうなるか分からせてあげる。

冤罪により婚約破棄されて国外追放された王女は、隣国の王子に結婚を申し込まれました。

香取鞠里
恋愛
「マーガレット、お前は恥だ。この城から、いやこの王国から出ていけ!」 姉の吹き込んだ嘘により、婚約パーティーの日に婚約破棄と勘当、国外追放を受けたマーガレット。 「では、こうしましょう。マーガレット、きみを僕のものにしよう」 けれど、追放された先で隣国の王子に拾われて!?

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

私を悪者に仕立て上げ、婚約者の座を奪おうとした愛人は…自らの行いにより破滅しました。

coco
恋愛
私の婚約者には愛人が居る。 その彼女は、ある事を企み私から婚約者の座を奪おうとしたが…?

一方的に婚約破棄され、呪われた弟君に嫁げと言われましたが…私は今、とても幸せです!

coco
恋愛
婚約者から一方的に婚約破棄された上に、呪われた弟君の元へ嫁がされた私。 だが…いざ弟君とお会いしてみると、想像とは全く違った生活が待って居て…?

私の婚約者とキスする妹を見た時、婚約破棄されるのだと分かっていました

あねもね
恋愛
妹は私と違って美貌の持ち主で、親の愛情をふんだんに受けて育った結果、傲慢になりました。 自分には手に入らないものは何もないくせに、私のものを欲しがり、果てには私の婚約者まで奪いました。 その時分かりました。婚約破棄されるのだと……。