7 / 38
〜始まり〜
7話 誘われました
しおりを挟む
エマリーバは笑顔で娘にならないかと言ってきた。突然のことに一瞬固まる。
娘にって……
「もちろん、えいみさんの意見を尊重しますが、選択肢として私の娘となること、すなわち神の仲間入りすることを」
「あの神様になったらしなければいけない事とかあるんですか?」
神に生まれ変わって何をすればいいかわからない。ただ気ままに過ごすだけでは無いと思う。
「それでは神に生まれ変わる時、人に生まれ変わる時のことを順に説明していきましょう」
「お願いします」
「神に生まれ変わる時ですが、私の娘と言うことでそれなりの力を持って生まれてくると思います。 ただ、司る力は生まれてくるまでわかりません。 その魂あった力で生まれてきます」
という事は生まれてからのお楽しみってことか。
「後は生まれてからの一人前神になるまでは神の世界だったり、今数多ある世界を見学したり、楽しんだりして世界を管理する事を学んでいきます。 実際にえいみさんが神へと転生した場合は見た目は子供のような見た目になるでしょう」
「子供に戻るんですか!?」
「見た目だけですよ。 記憶などは消しませんが、元々神になれる魂を持っていても、魂の作りを神の器に合うように変えます。 そうなると人としての経験だけなので神としては子供となるのでわかりやすく体が子供になるのです」
「そうですか……なんとなく分かりました」
つまり多分神の魂に合わせると人の経験しかない魂だと神になった時に未熟だから魂に合わせて体が子供になるという事かな。
「なので、神に転生したからと言ってすぐに世界管理しろなど言いませんし、しばらくは神々の世界をゆっくり過ごしたり、管理する世界に降りてその世界を楽しんだりしてください」
「そんなゆるい感じいいんですか?」
「はい! 神だから何かしなきゃとか無いですし、気ままに過ごしてください♪」
「なんかそういうのもいいかもなぁ~」
しばらくゆっくり出来るとか魅力的過ぎる!!
「神になった時のデメリットというか、覚悟と言うか、なんと言いましょうか……」
「デメリット?」
「はい、神は永遠の命を持っています。 命に終わりが限りなくありません。 そんな永遠の時を生きる覚悟が必要です」
確かに神様に終わりなんて無いのだろうな……。
永遠の時を生きる覚悟かぁ……。
「次にまた人へ生まれ変わる時の事をお話しします」
「はい」
「人に転生する場合輪廻の輪に戻ってそこで魂の浄化をし、記憶をリセットします。 これが普通の転生のしかたです」
「普通の仕方?」
「はい、えいみさんの場合助けて頂いた恩がありますので人に転生する時もえいみさんの希望を叶えて転生させます」
それは記憶もそのままでもいいって事とか今流行りの異世界転生とかが出来るのかな?
「例えば理想の容姿になるとか、また地球に転生したいなど希望が有れば出来るだけ叶えます」
「あの、もし人に生まれ変わるなら私の家族の所に生まれ変わるのは無理ですか?」
ずっと気になっていた、私の家族の事。そして人に生まれ変わるなら、またお父さん、お母さん、お兄ちゃんの側で生きたい。
「ごめんなさい、それは無理です……」
「そう、ですか……」
「ごめんなさい、出来るだけ叶えるとか言ってて。 例えば、もし生まれ変わってえいみさんのお兄さんの子供に転生したとしましょう。 その場合は記憶をリセットします。 ですが亡くなる前に繋がりがある人たちと過ごしているとリセットしたはずが記憶が蘇る事多く、非常に魂にも器にも負担をかける事になります。 そうして脆くなった器、それに合わせて体も脆くなり短命で終わってしまいます。 そして記憶が蘇る事で混乱してしまう方もいます。 なので家族の元に生まれ変わる事はできません……」
「……分かりました……」
そっか。出来ないんだ……。もし生まれ変わる事が出来たならいっぱい恩返しして、いっぱい感謝して、いっぱい大好きって言いたかったなぁ。
そう思うと涙が出てきた。流さないようにしても涙が溢れてくる。
「えいみさん……」
「ごめ、ん、なさいっ」
「いえ、たくさん泣いていいですよ」
エマリーバは優しくえいみを抱きしめた。エマリーバの母の様な空気にえいみはより一層涙が溢れる。しばらくの間エマリーバはえいみが泣き止むまでずっと抱きしめていた。
「すみません、落ち着きました」
「いいですよ、溜め込まないでいっぱい泣いてください」
「///」
思わず顔が赤くなる。この歳になって誰かに抱きしめられながら子供の様に泣いてしまった。
「えいみさん、家族に元に転生はできませんが、最後に夢の中でなら少しだけ会える事ができますよ!」
「えっ……? それは本当ですか?」
「はい! できます!」
また、涙が溢れてくる。涙腺が脆くなってる。
「それとえいみさんの家族に私の祝福を授けます」
「祝福?」
「はい祝福です。 それによってえいみさんの家族は不幸な事もなく平穏に幸せに暮らせます」
「っ!?、ありがとう、ございますっ! ありがとうございますっ!」
私が死んだ事で家族に恩返しも出来ずに親不孝してしまった。だからエマリーバ様の祝福で幸せに暮らせるなら、少しだけ気持ちが楽になった。
娘にって……
「もちろん、えいみさんの意見を尊重しますが、選択肢として私の娘となること、すなわち神の仲間入りすることを」
「あの神様になったらしなければいけない事とかあるんですか?」
神に生まれ変わって何をすればいいかわからない。ただ気ままに過ごすだけでは無いと思う。
「それでは神に生まれ変わる時、人に生まれ変わる時のことを順に説明していきましょう」
「お願いします」
「神に生まれ変わる時ですが、私の娘と言うことでそれなりの力を持って生まれてくると思います。 ただ、司る力は生まれてくるまでわかりません。 その魂あった力で生まれてきます」
という事は生まれてからのお楽しみってことか。
「後は生まれてからの一人前神になるまでは神の世界だったり、今数多ある世界を見学したり、楽しんだりして世界を管理する事を学んでいきます。 実際にえいみさんが神へと転生した場合は見た目は子供のような見た目になるでしょう」
「子供に戻るんですか!?」
「見た目だけですよ。 記憶などは消しませんが、元々神になれる魂を持っていても、魂の作りを神の器に合うように変えます。 そうなると人としての経験だけなので神としては子供となるのでわかりやすく体が子供になるのです」
「そうですか……なんとなく分かりました」
つまり多分神の魂に合わせると人の経験しかない魂だと神になった時に未熟だから魂に合わせて体が子供になるという事かな。
「なので、神に転生したからと言ってすぐに世界管理しろなど言いませんし、しばらくは神々の世界をゆっくり過ごしたり、管理する世界に降りてその世界を楽しんだりしてください」
「そんなゆるい感じいいんですか?」
「はい! 神だから何かしなきゃとか無いですし、気ままに過ごしてください♪」
「なんかそういうのもいいかもなぁ~」
しばらくゆっくり出来るとか魅力的過ぎる!!
「神になった時のデメリットというか、覚悟と言うか、なんと言いましょうか……」
「デメリット?」
「はい、神は永遠の命を持っています。 命に終わりが限りなくありません。 そんな永遠の時を生きる覚悟が必要です」
確かに神様に終わりなんて無いのだろうな……。
永遠の時を生きる覚悟かぁ……。
「次にまた人へ生まれ変わる時の事をお話しします」
「はい」
「人に転生する場合輪廻の輪に戻ってそこで魂の浄化をし、記憶をリセットします。 これが普通の転生のしかたです」
「普通の仕方?」
「はい、えいみさんの場合助けて頂いた恩がありますので人に転生する時もえいみさんの希望を叶えて転生させます」
それは記憶もそのままでもいいって事とか今流行りの異世界転生とかが出来るのかな?
「例えば理想の容姿になるとか、また地球に転生したいなど希望が有れば出来るだけ叶えます」
「あの、もし人に生まれ変わるなら私の家族の所に生まれ変わるのは無理ですか?」
ずっと気になっていた、私の家族の事。そして人に生まれ変わるなら、またお父さん、お母さん、お兄ちゃんの側で生きたい。
「ごめんなさい、それは無理です……」
「そう、ですか……」
「ごめんなさい、出来るだけ叶えるとか言ってて。 例えば、もし生まれ変わってえいみさんのお兄さんの子供に転生したとしましょう。 その場合は記憶をリセットします。 ですが亡くなる前に繋がりがある人たちと過ごしているとリセットしたはずが記憶が蘇る事多く、非常に魂にも器にも負担をかける事になります。 そうして脆くなった器、それに合わせて体も脆くなり短命で終わってしまいます。 そして記憶が蘇る事で混乱してしまう方もいます。 なので家族の元に生まれ変わる事はできません……」
「……分かりました……」
そっか。出来ないんだ……。もし生まれ変わる事が出来たならいっぱい恩返しして、いっぱい感謝して、いっぱい大好きって言いたかったなぁ。
そう思うと涙が出てきた。流さないようにしても涙が溢れてくる。
「えいみさん……」
「ごめ、ん、なさいっ」
「いえ、たくさん泣いていいですよ」
エマリーバは優しくえいみを抱きしめた。エマリーバの母の様な空気にえいみはより一層涙が溢れる。しばらくの間エマリーバはえいみが泣き止むまでずっと抱きしめていた。
「すみません、落ち着きました」
「いいですよ、溜め込まないでいっぱい泣いてください」
「///」
思わず顔が赤くなる。この歳になって誰かに抱きしめられながら子供の様に泣いてしまった。
「えいみさん、家族に元に転生はできませんが、最後に夢の中でなら少しだけ会える事ができますよ!」
「えっ……? それは本当ですか?」
「はい! できます!」
また、涙が溢れてくる。涙腺が脆くなってる。
「それとえいみさんの家族に私の祝福を授けます」
「祝福?」
「はい祝福です。 それによってえいみさんの家族は不幸な事もなく平穏に幸せに暮らせます」
「っ!?、ありがとう、ございますっ! ありがとうございますっ!」
私が死んだ事で家族に恩返しも出来ずに親不孝してしまった。だからエマリーバ様の祝福で幸せに暮らせるなら、少しだけ気持ちが楽になった。
1
お気に入りに追加
364
あなたにおすすめの小説

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

Retry 異世界生活記
ダース
ファンタジー
突然異世界に転生してしまった男の物語。
とある鉄工所で働いていた佐藤宗則。
しかし、弱小企業であった会社は年々業績が悪化。
ある日宗則が出社したら、会社をたたむと社長が宣言。
途方に暮れた宗則は手持ちのお金でビールと少しのつまみを買い家に帰るが、何者かに殺されてしまう。
・・・その後目覚めるとなんと異世界!?
新たな生を受けたその先にはどんなことが!?
ほのぼの異世界ファンタジーを目指します。
ぬるぬる進めます。
だんだんと成長するような感じです。
モフモフお付き合いおねがいします。
主人公は普通からスタートするのでゆっくり進行です。
大きな内容修正や投稿ペースの変動などがある場合は近況ボードに投稿しています。
よろしくお願いします。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

ギルドの小さな看板娘さん~実はモンスターを完全回避できちゃいます。夢はたくさんのもふもふ幻獣と暮らすことです~
うみ
ファンタジー
「魔法のリンゴあります! いかがですか!」
探索者ギルドで満面の笑みを浮かべ、元気よく魔法のリンゴを売る幼い少女チハル。
探索者たちから可愛がられ、魔法のリンゴは毎日完売御礼!
単に彼女が愛らしいから売り切れているわけではなく、魔法のリンゴはなかなかのものなのだ。
そんな彼女には「夜」の仕事もあった。それは、迷宮で迷子になった探索者をこっそり助け出すこと。
小さな彼女には秘密があった。
彼女の奏でる「魔曲」を聞いたモンスターは借りてきた猫のように大人しくなる。
魔曲の力で彼女は安全に探索者を救い出すことができるのだ。
そんな彼女の夢は「魔晶石」を集め、幻獣を喚び一緒に暮らすこと。
たくさんのもふもふ幻獣と暮らすことを夢見て今日もチハルは「魔法のリンゴ」を売りに行く。
実は彼女は人間ではなく――その正体は。
チハルを中心としたほのぼの、柔らかなおはなしをどうぞお楽しみください。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

[完結]前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します
mikadozero
ファンタジー
私は、鈴木凛21歳。自分で言うのはなんだが可愛い名前をしている。だがこんなに可愛い名前をしていても現実は甘くなかった。
中高と私はクラスの隅で一人ぼっちで生きてきた。だから、コミュニケーション家族以外とは話せない。
私は社会では生きていけないほどダメ人間になっていた。
そんな私はもう人生が嫌だと思い…私は命を絶った。
自分はこんな世界で良かったのだろうかと少し後悔したが遅かった。次に目が覚めた時は暗闇の世界だった。私は死後の世界かと思ったが違かった。
目の前に女神が現れて言う。
「あなたは命を絶ってしまった。まだ若いもう一度チャンスを与えましょう」
そう言われて私は首を傾げる。
「神様…私もう一回人生やり直してもまた同じですよ?」
そう言うが神は聞く耳を持たない。私は神に対して呆れた。
神は書類を提示させてきて言う。
「これに書いてくれ」と言われて私は書く。
「鈴木凛」と署名する。そして、神は書いた紙を見て言う。
「鈴木凛…次の名前はソフィとかどう?」
私は頷くと神は笑顔で言う。
「次の人生頑張ってください」とそう言われて私の視界は白い世界に包まれた。
ーーーーーーーーー
毎話1500文字程度目安に書きます。
たまに2000文字が出るかもです。

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる