氷剣の皇子は紫水晶と謳われる最強の精霊族を愛でる

梶原たかや

文字の大きさ
上 下
49 / 56
3話◆アスモダイの尖鋭

17

しおりを挟む
 公爵邸のエントランスを出た所には、少し前からぽつんと一人が佇んでいる。公爵の乗る馬車が戻れば御者伝いに館内にも報せが走る。それを待ってから出迎えに赴いても良いものを、道を走る馬の蹄の音一つ聞こえないうちからクレフトは主の帰りを外で待っていた。
「アンバー様……」
 ゴルディニア公爵邸は天然の自然を活かした豊かな森に囲まれている。周囲の木々が風で枝葉を揺らし、ざわめきがひんやりとした夜気を纏って寂寥を煽る。心配性が過ぎると主に笑われそうだが、実際にゴルディニア公は一度自邸でも襲撃に遭っているので警戒するにこしたことはない。寧ろ当人が楽観視し過ぎていると感じる。それも無理からぬことだとは思うが。
(……あの方は今まで荒事とは無縁だったのだ)
 クレフト自身は、人間に飼われる他の精霊族がそうであるように、それなりの年月の間に飼い主も何度か変わり、慰み者としての薄暗いあれこれを多数経験している。否が応でも警戒心が強くなり、あらゆる不測の事態を計るようになっていた。それに比べれば公爵は非常に無防備だ。良くも悪くも全てが公爵の育ちの良さに起因するから、決して非難されることでもないが、偶に歯痒くなるときが有る。
(……早くお帰り下さい、アンバー様)
 片手を胸に置いてその無事を祈る。自分にはそれしか出来ない。最古の世代の精霊族とは異なり、簡単な変装では己の外見を誤魔化しきれないし、戦闘能力も低い。イルが同行しているので滅多なことは無いと思っているが、第一世代の精霊族とて決して無敵ではない。血も涙も無い絡繰りなどではないのだから、何かのはずみで体制が崩れてしまうことも大いに有り得る。アシュフォード侯爵も恐らく人間としては有能なのだろうが、やはり手放しで信用しきれない。自身の疑り深さに苦笑するも、そうして神経質なくらいに周囲を注視してきたお陰で今まで生きてこられた実績が有るので、警戒心の強さを改める心算も無い。
「……っ!」
 柔らかな黒に近い灰色の被毛に覆われ、垂れ下がった長い耳の先がぴくりと反応する。クレフトは反射的に顔を上げて、敷地の外に繋がる門の方へと視線を投げる。静かな夜闇が暫く続くだけだったが、やがて開け放たれたままの門から猛スピードの馬車がガラガラとけたたましい音を立てて滑り込んできた。だがクレフトはその噪音に竦むどころか、血相を変えて馬車に向かって走り出す。馬車はクレフトが近付くまでには減速して動きを止めた。
「アンバー様!」
 公爵家の紋が入った馬車はあちこちが酷く傷付いていた。窓に嵌った硝子はどうやら割れていないようだが、車体の角の部分に抉られたような痕が走り、木材の色が剥き出しになっている。穿たれたと見える深い穴を中心として罅が入った箇所も幾つも有った。御者は疲弊しきった様子で肩で息をしており、訊いてもすぐには話せそうもない。絶句するクレフトの前に、車体の上で屈んでいたイルがすとんと降りてくる。彼は口元を覆うヴェールを自ら毟り取ると、馬車の扉を開けた。
「ひゃっ……!」
 前触れなく扉が開かれたことで面食らったのか、前後の座席の間に座り込んでいた公爵が咄嗟に腕で頭を庇う。だが何も起こらないことに、ゆっくりと腕を下げてぎゅっと瞑っていた目を恐る恐る開ける。扉の向こうには、今にも泣きだしそうな顔をしたクレフトの姿が有った。
「ク、クレフト……」
 いつの間にか自邸に到着していたことと、見知った顔が有ることに安堵して脱力したゴルディニア公の目の前で、迷いなく馬車の中に足を踏み入れてクレフトは腕を伸ばす。車内の床に小さく縮こまる公爵の身体を腕の中にすっぽりと搔き抱いて、クレフトはぎゅっと相手を抱き締めた。
「……ご無事で良かった」
 突然のことに首から上を真っ赤に染めて固まってしまった公爵を戒める腕を緩々と解き、クレフトは相手の手を取って外へと促す。彼ら二人が馬車の外に出ると、次いでイルが車内に乗り込み、カイの肩に手を回し、腕を貸す形で連れ出してくる。
「アシュフォード!」
 依然として自我の無いカイに、不安げに公爵が呼び掛ける。やはり反応は無い。怪訝な表情のクレフトがイルに手を貸そうとカイの横に回ろうとするが、能面のような表情を目にした途端、びくっと身を竦ませて後ずさった。
「……近付かない方が良い」
 視線だけでクレフトを一瞥したイルがぽつりと告げる。クレフト自身はカイが何故このような状態になったのか、経緯も原因も知らない。それでも未知の脅威にというよりは、既知のそれに対して怯えているように見受けられた。人間に飼われた経験の有る精霊族だから、カイが口にしたものの症状を何度も見たことが有るのだろうか。何なら飲ませられたことも有るのかもしれない。ゴルディニア公の胸が痛む。イルはカイを支えながら二人に用意されている部屋へと急ぎ向かう。案じた公爵とその後をクレフトが追うが、イルは部屋のベッドにカイを座らせると、後の二人を部屋の外に追い出した。
「どんな物音や声が聞こえても、絶対に開けるな」
 扉を閉める際の不安げな二人の顔にそれ以上何も言ってやれず、イルは短く息をつくが、背後にゆらりと佇む気配にぎくりと身を強張らせる。振り向こうとするイルの首元が乱雑に掴まれ、有無を言わさず部屋中央の方に向かって勢いよく投げ飛ばされた。
「ぐっ……!」
 派手な音を立てて受け身も取れずに肩を床に叩き付けられ、イルの喉から呻きが洩れる。横向きに倒れている身体を起こそうと試みるが、床についた手を足で蹴り払われて、更に胸に膝を曲げた片足で体重を掛けて乗り上げられ、ひゅっと呼吸が詰まる。
「…………っ」
 イルは自分の上に馬乗りになる相手を見上げた。常夜灯が微かな明かりとなるだけの暗がりで、自分を見下ろす硬質な青が酷薄に眇められる。遠慮の無い片手が、いつの間にか解けた長い黒髪を乱暴に掴みがてらイルの頭を床に勢い付けて押し付けた。愉悦に歪んだ相手の口元から微かなにおいを嗅ぎ取ってイルの背筋が冷たくなる。
(……よりによって、アスモデウスか……!)
 イルがカイと出会う少し前から界隈に出回り始め、今や精霊族を扱う稀覯品オークションでは必ずと言っていいほど、抱き合わせのように扱われている薬物。自らの欲望を解放し、尚且つ手軽に増幅できるとあって貴族連中はこぞって安易に摂取したがるが、実際には量が非常に繊細な上に、厳密には媚薬であって媚薬ではないという難しい代物。少しでも摂取量を誤れば、緑青の泡を吹いて絶命する。嫁入り前の娘の酒に入れられた薬なら、何らかの媚薬だろうとは思っていたが、まさかこのような惨いものだったとは。イルは歯噛みすると同時に覚悟を決めた。これはただ犯されるだけでは済まないと。
「……う、ぐっ……」
 みぞおちに立てられた相手の膝が内臓を圧迫する。浅い呼吸を繰り返すも、イルに抵抗の意志は無い。この状況でも手段を選ばなければ抜け出すことはいくらでも可能だが、カイが自分に向ける暴力を止める気はイルには無かった。ただ、苦しさは有った。それは髪を掴まれ膝で胸を圧迫されている物理的なものではなくて。不意に髪を掴んでいた相手の手が離れる。と同時に乾いた音と共に片手で頬を張られ、勢いで横を向いたイルの口元に痣が生まれる。
「…………っ」
 コートのボタンを外され、首に巻くタイを抜かれて、ボタンを飛ばしながら胸元まで乱雑にシャツを裂かれる。再度髪をひっ掴まれて、ぐいっと上を向かされると、無防備な喉に手加減無しに噛み付かれて声無き声が漏れた。ぎり、と締め上げるほどの力で噛まれ、思わずイルの手がカイの服に触れる。だがそれは拒絶を示すには力無い。やがてカイのもう片手が無遠慮に胸元に触れる。白い肌に乱暴に爪が立てられ、まだ柔い尖りを強く引っ掻かれて反射的にイルの片膝が持ち上がる。
(痛い)
 児戯のようにあどけなく、加減に戸惑い恐る恐る触れてくるような、丁寧で優しいいつもの愛撫には程遠い。慈しむ眼差しも、宝物やか弱い生き物に接するように撫でる優しい手も、そっと自分を呼ぶ穏やかな声も今は無い。
(痛い……)
 喉に立てられた歯が皮膚を貫いたか、先程から鋭い痛みが走る。殴られた痛み、蹴られた痛み、肌を爪や歯で傷付けられた痛み。その全てが今までずっと身近なものだった筈なのに、何故か膚の内側までが痛んで仕方が無い。嗚呼、そうか、とイルは眉を寄せた。如何にこれまでカイの手が自分に優しく触れていたのかを痛感する。その手加減と自我が無くなってしまえば、同一人物であろうともこんなに冷たく痛いものになってしまう。カイが最初から自分に向けてくれていたのは紛れもない真心だった。今まで自分に触れた人間達には当然ながらそれが無かった。そして真心の無いカイもまた、こうして自分を傷付けることを躊躇わない。視界が緩やかに滲んでいく。先程から感じている苦しさは薄れるばかりかどんどん強くなる。それでも耐えるしかない。逆に言えば一晩耐えれば済む話だ。これまでにももっと痛くて辛い目には遭ってきたのだから、これくらい何でもない。けれども、

(……こんなに、苦しいものだっただろうか)

 それでも、きっとこれで良いのだろう。思えば自分は温厚な彼の優しさに絆され過ぎた。慣れてはいけないもの、近いうちに拒絶しなければならないもの、いつか失うものなのだと何度も己に言い聞かせてきた。だから良い機会なのかもしれない。この身体が、カイもこれまで経験してきた人間と変わりないのだと覚えれば、一歩退いた距離を徹底出来る。イルは全身の力を抜いて目を閉じた。だが、不意に喉からカイの歯が離れたと思うと、馬乗りになっていた重みがふっと失せる。訝るイルがそろりと目を開けると、少し離れた所に蹲るカイの背が有る。小さく震える後ろ姿を注視していると、顔の高さに持ち上げた腕からぽたぽたと零れる何かが見えた。はっとしてイルは体を起こし、膝で這って彼に近付く。
「……カイ……」
 声を出すと掠れており、喉の内にも外にも痛みが走る。構わずにイルはカイの正面に回り込むが、予想通りの状況に思わず手を差し伸べた。
「やめろ……!」
 相手の肩に手を置いて、もう片手で腕を口から離させる。イルの喉よりも尚酷い噛み傷が相手の手首に残る。鮮血が滴り、床を汚した。荒い息をつくカイの表情は苦しげに歪みながらも、その矢車菊の瞳には光が戻っている。イルは青褪めた。
「衝動に抗うな、カイ!お前が口にしたものは只の媚薬なんかじゃないんだ」
 光が戻りつつあるも、焦点の定まりきらないカイの視線が、次第に目の前のイルの顔を捉える。
「それは、性欲も勿論だが、何よりも本人の嗜虐性を強く引き出すものなんだ。心の奥の破壊衝動を解き放つことで、その辺の媚薬なんかよりもずっと強い快楽と充足感が味わえる。ただ、衝動に抗えばそれは全て本人の精神に返ってくる」
 だからこそ、昨今の取引市場では、昔以上に精霊族の身体の耐久性が重視される。どんな遊び方をしてもそうそう壊れないものが好まれるのは、こうした薬物が流行しているというのもあった。イル自身、摂取した人間が同族を嬲り殺す場面も、付き合いか何かで摂取した人間が良心から性奴を虐待しきれず、自分の破壊衝動に怖気付いて抗い、心を壊す場面も多く見てきている。
「抗わないでくれ……そんなことしたらお前の心が蝕まれる」
 心を明け渡せば至上の快楽を得ることが出来るが、抗えば心を獲られる。悪魔の名を冠する薬物を落ち着かせる方法は、その毒牙が満足するまで目の前の対象を破壊し尽くすことだけ。イルは冷や汗に濡れるカイの首に腕を回して引き寄せる。触れる指先の体温ですら、カイにとっては意識を揺らがす甘い毒に感じられるのか、耳元でくぐもった呻きが洩れるのをイルは聞いた。
「今のお前は、お前であってお前じゃないことはちゃんと解っているから。……俺の身一つで済むなら易いものだ。……大丈夫、俺なら慣れてる。腹を裂かれても骨を折られてもすぐに治る」
 イルは相手と視線を合わせた。苦しげな呼吸の上で、鋭い蒼がこちらを睨み付けてくる。血の滴る獲物を目の前にした獰猛な獣のようだと、どこか冷静に思考する。イルは相手の顔を両手でそっと挟んだ。
「お前の好きにしてくれていい。俺を喰ってその呪いを解け。……そのために性奴おれが居るんだ」
 途端に一際眼光鋭く見据えられて、イルは力を抜いて視線を伏せる。再びの暴力を覚悟していた。だが、伸びてきたカイの左右の腕は、予想とは裏腹にがっしりとイルの肩を掴んだ。瞠目し顔を上げるイルの目の前で、カイが小さく震えながらも必死に呼吸している。まだ抗うのか、と口を開きかけたイルに、カイは切れ切れの息の下から告げた。
「……君は……っ……、そうやっていつも、……慣れてる、……って言う」
 その眼に宿る強い光は、抗い難い情欲などではなかったのだと知る。
「平気だとは……一度も言ったこと……っ……無いだろ……!!」
 言葉を失うイルを突き飛ばすと、カイは荒い息のまま床を這い、部屋の隅へと必死に移動する。肘も膝も床について蹲り、苦悶に呻く後ろ姿を、暫時放心したように見つめていたイルが、よろよろと立ち上がってはベッドの方へと近付く。布団を引っ張り、床を引き摺ってカイの傍に辿り着くと、背後から彼を布団で包んでそのまま抱え込む。きっとこの行為は、イルを突き飛ばしてでも距離を取ろうとしたカイの気持ちに背くものだろう。それでもこうしていたかった。直接触れれば間違いなく彼の衝動を煽る。だから、なけなしの壁として布団を隔てた。イルは目を閉じてカイを抱き締める。祈ったところで何も報われないことなど今までの人生で嫌というほど分かっている。けれども祈らずにはいられなかった。どうかこの優しい人の心が壊れずに済みますようにと。
「…………」
 声無き囁きで相手を呼ばう。距離を取ろうとする相手を孤独に戦わせたくなかった。傍に居てやりたかった。傍に居ると伝えたかった。煙に苦しむ自分に、彼が寄り添ってくれたように。


 ふと、目を開ける。一体どのくらい経ったのだろうか。常夜灯は付きっ放しだが、気付けばカーテンの隙間が明るい。それだけの時間が経ったのかとイルはぼんやりと思う。腕の中に抱えている塊は、夜中のうちは震えたり呻いたりしていたものの、結局イルに襲い掛かることも無く、その上今は静かになっている。その塊がもぞりと動いた。イルは恐る恐る腕を放すと動向を見守る。布団の中から現れたカイは、未だ息苦しそうに深い息を繰り返している。それでも、憔悴は色濃く現れつつも、呻くほどの苦しみは無さそうに感じられた。
「……カイ……」
 そっと呼び掛ける。薬が切れていれば突然乱暴されることも無いだろうが、その中身がもう彼ではなくなってしまっていれば、その限りではない。不安げに窺うイルを、視線を彷徨わせていた相手の双眸が捉える。汗の滴る顔は窶れているが穏やかで、その矢車菊の瞳には常の光が宿っている。二の句を告げられないイルに、相手は片手を差し伸べる。手指が頬に触れ、髪に触れて、柔らかな手付きで二度三度と頭を撫でた。次いで、滑るように下げられた指がイルの傷付いた喉元に触れようとして躊躇うように止まる。
「……ごめん。……痛かったよな……」
 眉尻を下げて労わる彼の優しい声音は、掠れてはいるがいつもと変わらないもので、イルは思わず息を飲む。ゆっくりと傾いだ身体を受け止めれば、満身創痍のカイはイルの肩口に頭を預けて力が抜けた。イルに触れなかった方のカイのもう片手は、自らの噛み傷から血が滴り、深緋に染まり汚れているのが見える。
(お前の方が苦しかっただろうに)
 それでも、彼はイルを気遣うことを忘れない。
「…………っ……」
 ぽつぽつとカイの肩が雫で濡れる。どんなにイルが覚悟を決めようとも、彼は全身全霊で抗った。無様に床を這っても諦めなかった。再び自分は彼に守られたのだ。力の強さではなく、心の強さで。イルは相手の肩口に顔を埋め、縋るように抱き締めた。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

妻を蔑ろにしていた結果。

下菊みこと
恋愛
愚かな夫が自業自得で後悔するだけ。妻は結果に満足しています。 主人公は愛人を囲っていた。愛人曰く妻は彼女に嫌がらせをしているらしい。そんな性悪な妻が、屋敷の最上階から身投げしようとしていると報告されて急いで妻のもとへ行く。 小説家になろう様でも投稿しています。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

フェンリルさんちの末っ子は人間でした ~神獣に転生した少年の雪原を駆ける狼スローライフ~

空色蜻蛉
ファンタジー
真白山脈に棲むフェンリル三兄弟、末っ子ゼフィリアは元人間である。 どうでもいいことで山が消し飛ぶ大喧嘩を始める兄二匹を「兄たん大好き!」幼児メロメロ作戦で仲裁したり、たまに襲撃してくる神獣ハンターは、人間時代につちかった得意の剣舞で撃退したり。 そう、最強は末っ子ゼフィなのであった。知らないのは本狼ばかりなり。 ブラコンの兄に溺愛され、自由気ままに雪原を駆ける日々を過ごす中、ゼフィは人間時代に負った心の傷を少しずつ癒していく。 スノードームを覗きこむような輝く氷雪の物語をお届けします。 ※今回はバトル成分やシリアスは少なめ。ほのぼの明るい話で、主人公がひたすら可愛いです!

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

地獄の業火に焚べるのは……

緑谷めい
恋愛
 伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。  やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。  ※ 全5話完結予定  

処理中です...