BlueRose

雨衣

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僕は、 光希みつき 直紘なおひろ
至って平々凡々な男子中学生である。

幼なじみこと笹崎 蓮は僕の1つ年上の高校1年生だ。ちなみに腐っている。『いわゆる腐男子ってや・つ?』って前吐息含ませながら言ってた、

「はあ…
で~?なに~?チャラ男会計?って?」

直紘にはよく分からない単語だ。?だらけになるのは許して欲しい。
まあ、蓮は終始意味わからん単語使ってるが

チャラ男だなんて自分の平々凡々な容姿や、性格にはかけ離れていると思うし、金髪で派手な見た目の連の方が当てはまる気がする。

会計も何を精算するんだ?新しいバイトでもしろと?
と、ツッコんでおく。脳内で。
だって口に出したらめんどいから

まあ、理解できない単語を並べられて蓮のことを『ついに頭がおかしくなったのでは無いか』と思うことは無理もないのではないだろうか。

「まあまあ、ちゃんと説明しますよ?おうど…ではなかった。この学園の生徒達のために!!」

さらに意味が分からなくなったな。

「僕にも分かるように説明してね~?」

「合点承知之助!!!」

と、僕は興奮気味な蓮の話をしぶしぶ聞いた。

多分それ古いよ..


...

『私立峯山みねやま学園』は中高一貫全寮制の山奥にある男子校である。

良家のご子息様が多く通う超お坊ちゃま校で、偏差値も当たり前に高く、世の中のエリートを数多く育ててきた超超超名門校である。

かくしてその名門校に通っている2人は、国を代表するトップ企業の社長の息子というお坊ちゃまなのである。

例外として、峯山学園には特待生制度というものがあり、良い成績を維持できているものに対して授業料等が免除されるというものがある。それにより、特待生枠は、競争率が非常に高い。



「峯山学園ってさ、山奥にあるし、女の子とあんまり接点ないから中等部でも同性愛者が多いじゃん」

「うん、確かに~?クラスでも付き合ってる人もいるよ~?男同士で」

最初は僕もびっくりしたものだ、今だと普通に受け入れてるけど
中学生に上がる頃なんて周りはカップルだらけだった。男子校なのに

「俺、高校に入ってからも風紀委員に入っただろ?校内見回ってると中等部の時よりも襲われたりする子が多くてさ、何とかそれを少しでも減らしたいんだよね」

風紀委員とは学校内を見回ったり、揉め事等を解決したりと、校内の安全を守るいわゆる警察みたいなものだ。蓮は中等部の頃から風紀委員で活躍していた。

「なるほど~?でもそれがなんでチャラ男会計?に繋がるの~?」

「高等部には親衛隊があるだろ?なおちゃんが高校に入学する時になおちゃんの親衛隊を作って欲しいんだ。風紀委員の保護対象になってる子達になおちゃんの親衛隊に入って貰ってさ、なおちゃんの庇護下だといくらか安全になるだろ?」

「う~ん?僕の家の名前を使って襲われやすい子をするってこと~?」

「そうそうそうそう!!理解が早くて助かるー!」

親衛隊とはいわゆるファンクラブみたいなものである。

「でもさ~?僕って別に顔が言い訳でもないのに親衛隊なんて出来る~?」

子供の頃ならまだしも、今は『かっこいい』とか『綺麗だ』なんぞ言われたことはない。

「(いやいやいや、君のそのなっっがい前髪無くしてメガネ取ればくっそモテると思うぞ??)ボソッ」

「ん~?なんか言った~?」

「い、いや?何でもないよ?
それでさ、なおちゃん生徒会に入ってよ!生徒会なら無条件で親衛隊が作られるだろ?なおちゃんが今の成績をずっと取り続けてたら生徒会に絶対入れるから。学年首席さん?」

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