季節が消える

華図

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3話 時旅

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「え、え?なにあれ?ああいう服なの?え?服きてるよね?」
警察はびっくりして思わず独り言を言う。
「やばいやばいやばいやばい!」
春はとりあえず自分の家に走った。なんだか見られているような感覚がして背筋が凍る。

「あれ?長嶋さんとこの、春くん?!裸?」
カーテンを閉めて、一階へ降りる。
「ちょっとあんた!長嶋さんとこの春くんが裸で走ってったよ!」
「んなわけあるかよ!!」
夏の家の前を春は通り過ぎた。

家が見えてきた。
走る走る。
家の庭の草に飛び込んだ。よかった。誰とも会わなくて。。
自分の呼吸が荒い。
空は夕焼け。
ここは、一体なんなんだ。
とりあえず服を着ないといけない。虫が苦手だがここは耐える。
「それでさ!そのマーティがさ!あ、ごめん。家ついた。バイバイ!」
「バイバイ」
そんな声が聞こえた。自分の声だ。学校が終わって帰ってきたんだ。どうする?とりあえず自分の部屋に入るしかない。いやそもそも自分に会ってもいいのか?タイムスリップものの映画を見てると大体自分に出会ったらパラドックスやなんやかんやで大変なことになるものだ。そうだ。おい!守護霊!僕は心の中でそう叫んだ。
「はい!なんでしょうか。お、さっきの質問に対してだけど別にいいよ!」
「え?!マジで!!あ、、」
自分でも不意に出た大きな声にびっくりして口を抑える。
「ただ!自分だと言うことがバレなければいい。」
「じゃあ!会話はしていいってことだな?」
「そう。だからサングラスとかマスクとかしといたほうがいい。」
「おっけ!両方部屋にある。」

夜になった。自分が風呂に入ったのを確認して、木に登って窓から部屋に入る。寒い。全裸はキツイ!すぐに服を着た。そしてマスクとサングラスをして自分を待つ。
''とっとっと"
階段を登る音が聞こえた。自分だ。風呂を終えて帰ってきてる。生唾を飲み込んで、ドアが開くのを待つだけ。自分の鼓動が聞こえる。
"ジリリリリリリリリ"
すると目覚まし時計が鳴った。ベッドの下に落ちているらしい。
「んだよ、、こんな時に、、」
僕は床に寝転びベッドに半身を入れて目覚まし時計を止めた。床に耳をつけたからかシャワーの音が聞こえた。自分はまだお風呂に入ってる!?てことは、、今階段を登ってきたのは、、自分じゃない。。
"ガチャ"
ドアが勢いよく開いた。
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