犯人aの裁き

華図

文字の大きさ
上 下
8 / 10
第3章 告白と諦め

1

しおりを挟む
「で、今朝見つかった猫の中にはこれが?」
俺は上司からコピーを貰った。
クイズ好きの鈴木に見せる。
「「犯人の名前は、村の中には英こくじんがやまを登っている。」」
そう書いてある。またもカンパスルーズリーフの切れ端だ。
「これって、やばくないっすか?いや、でも簡単すぎ、、」
「というと?」
「犯人の名前は、村、中、英、登が入るってことじゃ、、」
「つまり、山岡中学校の名簿を見れば、、、犯人がわかる。」
俺たちは山岡中学校の生徒から先生の名簿を必死にチェックした。
そして浮上したのは、霧島弥のいた関本綾担任の2年10組24番中村英登。

「あ~もう~。犯人は関本先生。それで良くないか~?!」
中村が言った。
「それなー」
クラスの大半がそう言った。
岩田は困っている。
「じゃ、じゃあさぁ!誰?俺の家にクラス会議を開けとか言う手紙送ってきたの!実はそこにはもう、霧島が死ぬことは書いてあっー」
クラスが騒ついたその瞬間、
「中村英登!!そこに跪け!!」
沢山の警察がドアを開けて入ってきた。銃を構えている。
クラスは悲鳴を上げながら警察の後ろに回る。中村は孤立する。バラバラの机の中、中村の周りを囲むように机が散らばっている。
「中村英登、君を小動物殺害容疑、および今回の霧島君の事件との関係性の取り調べのため逮捕します!そこに跪き、手を後ろで組みなさい!!」
「嫌だよ~!!はっは!」
中村は性格が完全に変わったように笑いながらそう言った。
「中村君だったの?!!」
女子が言った。
「そうだよ~!!」
笑いながら答える。
警察が中村を取り押さえる。中村は暴れまわる。
中村は教室の外へ引きずられながら吐き捨てるように言った。
「おい!槙野!」
「な、な、なななんだよ!中村!!」
「待っとけ!俺がお前を殺しに行く!!どう殺そうかな!!」
「やめろーーーー!!」
「バラバラのグチャグチャにしてやるから~!待っててね!うんこ君!」
あまりの一瞬すぎて何が起こったかわからなかった。結局、犯人はわからないのか。


男は階段を登る。ゆっくりと。
屋上のドアを開けると向こうに霧島弥がいる。
「あぁ!?てめぇ誰だよ!!」
「誰でもいい。」
男は隠していたナイフで霧島弥の心臓を刺した。
霧島弥はその場で血を吹き上げながら倒れた。
悪を制裁した。これでまた一つ世界が明るくなる。僕は僕の罪で罪を裁く、犯人aです。この行為はまだまだ続けます。次のターゲットは、、岩田蓮。この行為に名前をつけるとしたら、犯人aの裁きとでも言っておきましょうか。僕の名前は本田正仁。10組で委員長をしています。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

アサシンのキング

ミステリー
経験豊富な暗殺者は、逃亡中に不死鳥の再生を無意識に引き起こし、人生が劇的に変わる。闇と超自然の世界の間で、新たな力を駆使して生き延びなければならない。

時雨荘

葉羽
ミステリー
時雨荘という静かな山間の別荘で、著名な作家・鳴海陽介が刺殺される事件が発生する。高校生の天才探偵、葉羽は幼馴染の彩由美と共に事件の謎を解明するために動き出す。警察の捜査官である白石涼と協力し、葉羽は容疑者として、鳴海の部下桐生蓮、元恋人水無月花音、ビジネスパートナー九条蒼士の三人に注目する。 調査を進める中で、葉羽はそれぞれの容疑者が抱える嫉妬や未練、過去の関係が事件にどのように影響しているのかを探る。特に、鳴海が残した暗号が事件の鍵になる可能性があることに気づいた葉羽は、容疑者たちの言動や行動を鋭く観察し、彼らの心の奥に隠された感情を読み解く。 やがて、葉羽は九条が鳴海を守るつもりで殺害したことを突き止める。嫉妬心と恐怖が交錯し、事件を引き起こしたのだった。九条は告白し、鳴海の死の背後にある複雑な人間関係と感情の絡まりを明らかにする。 事件が解決した後、葉羽はそれぞれの登場人物が抱える痛みや後悔を受け止めながら、自らの探偵としての成長を誓う。鳴海の思いを胸に、彼は新たな旅立ちを迎えるのだった。

幻影のアリア

葉羽
ミステリー
天才高校生探偵の神藤葉羽は、幼馴染の望月彩由美と共に、とある古時計のある屋敷を訪れる。その屋敷では、不可解な事件が頻発しており、葉羽は事件の真相を解き明かすべく、推理を開始する。しかし、屋敷には奇妙な力が渦巻いており、葉羽は次第に現実と幻想の境目が曖昧になっていく。果たして、葉羽は事件の謎を解き明かし、屋敷から無事に脱出できるのか?

学園ミステリ~桐木純架

よなぷー
ミステリー
・絶世の美貌で探偵を自称する高校生、桐木純架。しかし彼は重度の奇行癖の持ち主だった! 相棒・朱雀楼路は彼に振り回されつつ毎日を過ごす。 そんな二人の前に立ち塞がる数々の謎。 血の涙を流す肖像画、何者かに折られるチョーク、喫茶店で奇怪な行動を示す老人……。 新感覚学園ミステリ風コメディ、ここに開幕。 『小説家になろう』でも公開されています――が、検索除外設定です。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

友よ、お前は何故死んだのか?

河内三比呂
ミステリー
「僕は、近いうちに死ぬかもしれない」 幼い頃からの悪友であり親友である久川洋壱(くがわよういち)から突如告げられた不穏な言葉に、私立探偵を営む進藤識(しんどうしき)は困惑し嫌な予感を覚えつつもつい流してしまう。 だが……しばらく経った頃、仕事終わりの識のもとへ連絡が入る。 それは洋壱の死の報せであった。 朝倉康平(あさくらこうへい)刑事から事情を訊かれた識はそこで洋壱の死が不可解である事、そして自分宛の手紙が発見された事を伝えられる。 悲しみの最中、朝倉から提案をされる。 ──それは、捜査協力の要請。 ただの民間人である自分に何ができるのか?悩みながらも承諾した識は、朝倉とともに洋壱の死の真相を探る事になる。 ──果たして、洋壱の死の真相とは一体……?

VR花子さんの怪

マイきぃ
ミステリー
 世界はメタバースに熱狂する時代となった。  そんな中、メタバースで不思議な事象が起こり始めた。  それは──VR花子さんと呼ばれるものだった。  VR花子さんを見たものは、リアルでもなんらかの影響をうけると言われている。  その事象を経験したことのあるメタバース住人たちはVR花子さんの謎を解明するため、その日、百物語形式座談会に集まった。  果たして、VR花子さんの謎を解明することはできるのだろうか。  ホラー的な事象を百物語形式の座談会で話し、主人公がVR花子さんの事象を情報を元に謎を紐解いていくミステリーとなっております。  この話はフィクションです。実在の人物や団体等とは一切関係ありません  専門分野的な事柄に関しては、勝手な想像で書いていますので、ご了承ください。  誤字や誤記等発生する場合がありますが、その場合は脳内補正、脳内補間でお願いします。

パラダイス・ロスト

真波馨
ミステリー
架空都市K県でスーツケースに詰められた男の遺体が発見される。殺された男は、県警公安課のエスだった――K県警公安第三課に所属する公安警察官・新宮時也を主人公とした警察小説の第一作目。 ※旧作『パラダイス・ロスト』を加筆修正した作品です。大幅な内容の変更はなく、一部設定が変更されています。旧作版は〈小説家になろう〉〈カクヨム〉にのみ掲載しています。

処理中です...