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7.スイート・キング3

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 指が、入ってきた。ぞくぞくした。
「れい、れいじさん。あんっ……」
 入り口を広げるように、中で、指をひらかれる。
 わたしが感じる、下側のところにふれてくれる。
「あっ、あぁん……」
 いい……。すっごく、気持ちよかった。
 不安だった気持ちが、だんだん、したいっていう気持ちと入れかわっていく。
 きっと、礼慈さんだからだ、と思った。
 いちばん奥までは、指が届かない。そのことが、もどかしくて……。
「……もう、して。ほしいの」
「もう少しだけ」
 本当は、すぐにでもしたいって、思ってるのかもしれない。
 でも、わたしの体がほどけてくるまで、待ってくれてる……。
 うれしかった。

「入れるよ」
 大きく、足を広げさせられた。
 礼慈さんが、入ってくる。
「うん、んっ……」
 やっぱり、痛い。ずきっとするような痛みを感じた。
 言おうかと迷ってるうちに、動きだされてしまった。
「あん、いや……」
 痛いとの、気持ちいいのと、両方を感じてる。いつも、そう。
 わたしの体が、礼慈さんの形に、慣れてくるまでは……。

 礼慈さんが動いてるうちに、少しずつ、慣れてきた。
 もう、そんなに痛くない。
 ほっとして、ふうっと息を吐いた。わたしの上にいる礼慈さんが、くすぐったそうな顔をした。

「ちょっと、いい?」
「えっ……?」
 両方の膝の裏に、礼慈さんの手が置かれた。シーツに、ぐっと押さえつけられるみたいなかっこうで、両足を固定されてしまった。
「いや?」
「う、ううん……」
 こわかった。でも、言えなかった。
 本当のことを言うのが、こわい。
 礼慈さんに、嫌われたくないから。わずらわしいと、思われたくないから。
 わたし、まちがってる……。
 わかってる。このままじゃ、だめになってしまう。わたしが、だめにしてしまう……。

「……あ、あぁん、あっ」
 なんだか、荒っぽい感じだった。きもちいいけど、こわい……。
「いい?」
「う、んっ……。あ、あん、あぁ」
「もう、終わりにするから」
 セックスのことだって、わかってはいても、びくっとしてしまった。
 終わりにする、だって。
 頭から、つめたい水を浴びせられたみたいな気分になった。

「あっ、あっ、あんっ。れいじさん、れい……」

 動き方が、もっとはげしくなった。
 わたしは、されてるだけなのに。息がきれて……。

「きゃ、あぁ、あんっ」

 礼慈さんが、わたしの中で、いくのを感じた。
 わたしも、いった。
 声も出なかった。まっ白になった。
 意識が、遠のいていきそうになった。
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