人類消滅計画

スーツ女子

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第一章 思想の形成

感情の生成

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 私は駅で降りるとすぐに家へ向かった。家までは歩いて15分ほどだ。でも退屈なのは家に帰ってからだ。両親は共働きで家にいないし、私は一人っ子。夜の7時ごろまでは一人でいることを常に強制される。
 元々一人は大好きなのだが、時たまに寂しくなるのだ。

「ただいまー。」
何も帰ってはこない。それをわかっていても言ってしまう。
 私はリビングのソファーに座りながら、ニュースを見ることにした。

「今日のリアルタイムニュースはこちらです。」
「物騒だなぁ。」
ベラルーシの反共産主義政党の社会民主党。党首ゼニソフ・カブラフスキーが暗殺される。

イギリス政府、スペインとの海峡問題。イギリス官房長官マイケル・アイバーは昔から我々の土地だ。大戦の中でも我々が守った。返還要求は誠に遺憾である。と発言

アフリカ、ルワンダで内戦勃発。民族階級容認派と、民族撤廃派で分裂。

私は一通りニュースを見てから、ご飯を作り、お風呂に入って、本を読んだ。
「ドイツとフランスは国境線で結構揉めてたんだなぁ。」

「うっわ、汚職しまくってるし。」

「どの大管区も借金まみれじゃん。」

「自分がトップになって、戦後ドイツを仕切るとか無理じゃん。あんた大虐殺者だって全世界にバレてるし。」

私はその本を読んで感じた。政権には自分の考えに盲従する犬の存在が大事なのだ。
どの時代も限りなく強い力を持とうとすると、必ず側近に殺されたり、暗殺されてしまう。だからこそ自分の政権に対して、常に従順な信頼できる存在が必要なのだ。
 政治闘争を経て、人は疑心暗鬼になるものだ。

「寝よ。」

私はベットで寝ながら考えた。自分がもし政治家になるなら、どのような道を進んでいくのが正解なのか。
学歴を積みキャリアを積んで、着実に目指すのか。
それとも、演説や心理学を学び、人を心酔させるのか。
ただやり方はいくらでもある。
だからこそ私はとても悩んだ。でも、視点が違ったのだ。私はここで極端な考え持ってしまった。
考えてみれば、いくら政治家になりたくても、目線が大衆でなければ、共感はされない。
その共感を全て手に入れた上で、自分のしたことを遂行しなければならない。
そうするには
「カリスマ性のある独裁者になって、反対派を駆逐し、国民を盲従させればいいのかな。」

今考えれば、最善の選択肢であり、国民からは最悪の選択肢だったのだろう。だが民主主義からの独裁体制では、私を選任した国民の責任でもある。愚かだったのは結局国民であったのは間違いない。


おやすみ
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