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【青年期編】
【23】威厳を無くす国宝レジェンダ
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こんなハリネズミがジェンの王国の始祖だと?
元王だとは分かっていたが、てっきりどっかの代に存在した暴君だと思ってたわ。
「お前、始祖なら始祖って最初から言えよ」
「言うても信じんじゃろうに」
「そりゃまぁ、見た目がこんなだしな」
「つくづく失礼な奴よ。そち、そなたは自分の夫の教育すらできんのか?」
「無礼をお許しください……
ほら!ザハルも謝んなって」
「やだね。コイツはクズだ。
同じ転生者として、日本人としてコイツには死んでも頭を下げん」
「もう!申し訳ございません、始祖さま。
ザハルを御する事は私の力では出来ません。
始祖さまの威厳を見せていただくことは叶いませんか?」
「え?う、うん。見せることは出来んこともないが、人間界が危険になると思うぞ」
明らかに焦り、それを隠そうと必死なのは誰の目にも明らか。
だって目がクロールしてるし……
「へー威厳あるんだ。是非見てみたいなぁ。
えーと、まだかな?いつまで待てば人間界が危険になるほどの威厳が見れるんかなー」
暇つぶしに煽ってみた俺。
すると、それはそれはとてつもない勢いの鬼土下座をして、俺に謝罪してくる始祖。
「別にいいけどさ、結局のところレジェンダってなんなのよ」
「あ、それはだな。
えっとまぁただの妾の名前じゃよ」
「そんだけかよ。で、お前を連れてくると農耕が鬼進むから便利屋として使えるってことね」
「言い方……」
「だってそれしか取り得ないやんお前」
「色々あるもんね!長く生きた分、歴史とか黒歴史とかいっぱい知ってるもんね!
バーカバーカ!」
「1つ聞いていい?」
「何かしら?」
「お前転生前って何歳で死んだわけ?」
「えーっと10歳だったかしら」
「やっぱり……」
「お前が無能で常識もないことが良くわかったよ」
「なんでよ!」
ちっ!
「そもそもまだクソガキじゃねーか!!」
「えー!?そんな事ないわよ!
私の村では成人は13歳なんだから!」
「いつの時代だよ!」
「ええ、そうですね。現代では18となってますので、始祖さまいつの時代から来たのです?」
「男は髷を結ってたわ」
「きっつー。痛々しい痛痛子じゃないか」
「何よ!痛痛子って!知らん言葉ばかり話して!」
「そりゃそうよ。今作ったもん」
「今作った?おい。笑える。今作った。笑える」
「それバズってる、おばあちゃんじゃん……」
「そんなことよりさ、新しい女王よ。
妾は腹が減ったぞ。何か食わせよ」
「えーっと展開変わりすぎてびっくりなんですが、何をご所望でしょうか?」
「そうじゃのー。ダンジョンで一度だけ口にしたことのある食べ物なんじゃがな、ブラックベリーっていうイチゴが食べたいのう」
「えっとそれは……」
「あ、俺持ってるわ。ほれ」
そう言って俺はネズミにぶん投げた。
「お前は優しく手渡しすることを覚えるがよい」
「お前には絶対にしないだけで、妻や家族、友人や部下には丁寧にするぞ」
「妾の扱いって一体……結構レアな存在なんだけどなー。
もう1回言うけど、妾は結構レアな存在なんですよ」
「そうだ、レーニア。墓前に捧げる供物だが、果物シリーズで良かったか?」
「あ、う、うん。ありがとう。」
「じゃあ、取り敢えず任務完了ってことで、俺はディゼル君と食事にでも行ってくるよ」
「ははは。メンタルケアね」
「お前が冷たい目をしたからだからな」
「そんなつもりはなかったんだけどなー。
ディゼル将軍には謝っておいてよ」
「ほいほい」
「あのですね……あのですねー。
フル無視してんじゃないわよー!」
「イチゴあげたんだから、さっさと食って仕事しろよ。鬱陶しいの極みだなお前」
「始祖さま、宜しければ場所を変えませんか?
始祖さまのお話を聞かせていただけます?」
「勿論じゃ」
「おつかれー」
見た目はハリネズミ、しかし中身はジェンの王国の始祖。
過ぎた力を求めた為に、求心力を失い、国が滅びる寸前まで衰退させた子供。
身を滅ぼす結果ではなく、魔物化になる能力を経て長寿を手にするも、ダンジョンから出られなくなる。
バカの極みではあるが、生まれ持ったスキルは神スキル。
今後は責任を取ってもらって神スキルをフル稼働してもらおうと思う。
中身が子供でも200年も生きていれば、この世界では子供ではない。
あいつには社畜の刑を与えてあげよう。
既に逃げ出せないように、実は社畜の極み《リミットワーク》って言うスキルを付与しておいたんだよねー。
ケッケッケ。逃げられると思うなよ。
あーそうだなー。アイツのゲージ買わねーとなー。
城を徘徊されてると、余裕で消し炭にする自信があるわ。
元王だとは分かっていたが、てっきりどっかの代に存在した暴君だと思ってたわ。
「お前、始祖なら始祖って最初から言えよ」
「言うても信じんじゃろうに」
「そりゃまぁ、見た目がこんなだしな」
「つくづく失礼な奴よ。そち、そなたは自分の夫の教育すらできんのか?」
「無礼をお許しください……
ほら!ザハルも謝んなって」
「やだね。コイツはクズだ。
同じ転生者として、日本人としてコイツには死んでも頭を下げん」
「もう!申し訳ございません、始祖さま。
ザハルを御する事は私の力では出来ません。
始祖さまの威厳を見せていただくことは叶いませんか?」
「え?う、うん。見せることは出来んこともないが、人間界が危険になると思うぞ」
明らかに焦り、それを隠そうと必死なのは誰の目にも明らか。
だって目がクロールしてるし……
「へー威厳あるんだ。是非見てみたいなぁ。
えーと、まだかな?いつまで待てば人間界が危険になるほどの威厳が見れるんかなー」
暇つぶしに煽ってみた俺。
すると、それはそれはとてつもない勢いの鬼土下座をして、俺に謝罪してくる始祖。
「別にいいけどさ、結局のところレジェンダってなんなのよ」
「あ、それはだな。
えっとまぁただの妾の名前じゃよ」
「そんだけかよ。で、お前を連れてくると農耕が鬼進むから便利屋として使えるってことね」
「言い方……」
「だってそれしか取り得ないやんお前」
「色々あるもんね!長く生きた分、歴史とか黒歴史とかいっぱい知ってるもんね!
バーカバーカ!」
「1つ聞いていい?」
「何かしら?」
「お前転生前って何歳で死んだわけ?」
「えーっと10歳だったかしら」
「やっぱり……」
「お前が無能で常識もないことが良くわかったよ」
「なんでよ!」
ちっ!
「そもそもまだクソガキじゃねーか!!」
「えー!?そんな事ないわよ!
私の村では成人は13歳なんだから!」
「いつの時代だよ!」
「ええ、そうですね。現代では18となってますので、始祖さまいつの時代から来たのです?」
「男は髷を結ってたわ」
「きっつー。痛々しい痛痛子じゃないか」
「何よ!痛痛子って!知らん言葉ばかり話して!」
「そりゃそうよ。今作ったもん」
「今作った?おい。笑える。今作った。笑える」
「それバズってる、おばあちゃんじゃん……」
「そんなことよりさ、新しい女王よ。
妾は腹が減ったぞ。何か食わせよ」
「えーっと展開変わりすぎてびっくりなんですが、何をご所望でしょうか?」
「そうじゃのー。ダンジョンで一度だけ口にしたことのある食べ物なんじゃがな、ブラックベリーっていうイチゴが食べたいのう」
「えっとそれは……」
「あ、俺持ってるわ。ほれ」
そう言って俺はネズミにぶん投げた。
「お前は優しく手渡しすることを覚えるがよい」
「お前には絶対にしないだけで、妻や家族、友人や部下には丁寧にするぞ」
「妾の扱いって一体……結構レアな存在なんだけどなー。
もう1回言うけど、妾は結構レアな存在なんですよ」
「そうだ、レーニア。墓前に捧げる供物だが、果物シリーズで良かったか?」
「あ、う、うん。ありがとう。」
「じゃあ、取り敢えず任務完了ってことで、俺はディゼル君と食事にでも行ってくるよ」
「ははは。メンタルケアね」
「お前が冷たい目をしたからだからな」
「そんなつもりはなかったんだけどなー。
ディゼル将軍には謝っておいてよ」
「ほいほい」
「あのですね……あのですねー。
フル無視してんじゃないわよー!」
「イチゴあげたんだから、さっさと食って仕事しろよ。鬱陶しいの極みだなお前」
「始祖さま、宜しければ場所を変えませんか?
始祖さまのお話を聞かせていただけます?」
「勿論じゃ」
「おつかれー」
見た目はハリネズミ、しかし中身はジェンの王国の始祖。
過ぎた力を求めた為に、求心力を失い、国が滅びる寸前まで衰退させた子供。
身を滅ぼす結果ではなく、魔物化になる能力を経て長寿を手にするも、ダンジョンから出られなくなる。
バカの極みではあるが、生まれ持ったスキルは神スキル。
今後は責任を取ってもらって神スキルをフル稼働してもらおうと思う。
中身が子供でも200年も生きていれば、この世界では子供ではない。
あいつには社畜の刑を与えてあげよう。
既に逃げ出せないように、実は社畜の極み《リミットワーク》って言うスキルを付与しておいたんだよねー。
ケッケッケ。逃げられると思うなよ。
あーそうだなー。アイツのゲージ買わねーとなー。
城を徘徊されてると、余裕で消し炭にする自信があるわ。
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