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【幼少期編】
【10】レーニアの存在価値
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レーニアからくっそ面倒くさい話を聞いて物凄く帰りたくなった気持ちを抑えて、俺はキアと色々相談していた。
「何だよこの展開……」
「こ、これは面倒くさいですね……」
何より面倒というか、え?こんな身近に居たんだ。って事実がキアの鑑定により発覚する。
ゆえに今回、とある策を用いようと考えたのである。
「最良且つ最善で最短の策を提案して終わらせようじゃないか。この際、その為に払う多少の犠牲は善しとしよう」
「確かに。何より1番ベストな策は2パターンですよね」
「そうだな。1つ:レーニアが王位継承権第一位になる事。2つ:覚醒していないレーニアの勇者スキルを覚醒させること」
「そうですね。実質的に考えればレーニアの勇者覚醒が一番建設的かと」
「そうだな。結局の所、勇者となれば国宝級の待遇を受け、時に王より大きな力を持つと言われる。ならば勇者にしてしまえば、レーニアを庇護したり支持するものが一気に増える事も可能だな。
そうなれば必然的に王位も奪取できるだろう」
「私もその筋が最も手っ取り早いと思います。ショボいですが一応数倍の速さで成長するのであれば、ある程度の死線を潜れば強さは開放されるでしょう」
「レベルに見合ってないダンジョンに連れて行くしかないな。エニリカスまであと10年しかない。時間とは長いようで短いからな、急がなくては」
ちなみにエニリカスとは成人という意味だ。
この世界の成人は15歳である。
俺達は今、5歳。
成人まで残り10年。10年でレーニアを勇者として確立させねばならん。
実際レベルをどのくらい上げれば勇者として覚醒するかも分からん。
だからこそ時間との戦いになるのだ。
「しかしなぁ勇者やら王族やらと一切関わらずせいかつしたかったんだけどなぁー……めんどくさ」
「ザハル様、さっきからすべての会話……聞こえてますからね」
「仕方ねーだろ。穏便に暮らしたかったのに、まさかの許婚にされたり王族の問題を伝えられたり、この数週間で俺のライフプランは、だだ崩れだよ!つーかお前さぁ、本気で俺と結婚したいの!?元はJKだろ?俺はオッサンだぜ!」
「あーでも私、チョベリバ時代のJKなので」
「古いな!しかし!しかもその次代にJKなんて言葉はねーだろ!どこで覚えたんだよ!」
「お祭りしてるような格好の神が言ってました」
「ろくでもねーなー。やっぱりアイツ等、あれが自然体か!」
「結婚に関しましては……そうですね。嫌ならしなくてもいいですよ」
「え?いいの?」
「ええ。その代わり先程のお話を完遂していただければ」
「おぉ!じゃーやるわ!」
「そんなに喜ばれたら結婚してやりたくなりますわね」
「だまらっしゃい!もう無理ざんすよ」
「聞いたかキア!これでやりたい放題生きれるぞ」
「完璧ですね!主!」
とは言っても許婚という事実は変わってないが、当人たちの間では無効となったのだ。
まぁレーニアを助ける義務が出来たという面倒くさいミッションが科せられたとはいえ、短い寿命の種族と添い遂げなくて良いと思うだけで幸せメロリン。
「んで、レーニアはさぁ、ダンジョンに行ったことあんの?」
「ないけど」
「じゃーこれから10年間はダンジョン探索をメインでレベル上げだな。取り敢えず5階層あたりから始めようか。ダンジョン探索の開始に関してはまた書状でも送ってくれ。俺は今ちょいと忙しいので」
「忙しいって……何があんのよ?」
「今は言えん」
「言ってくれてもいいじゃない」
「今言った所で到底理解してもらえない。君が強くならないと俺がやっていることは無意味にしか思えないだろうし。というか強くなっても勇者スキル持ちなら悪と捉えるかもしれんけどな」
「わ、分かったわ。本当はわかってないけどね!そういうことにしといてあげるわよ」
「という事でまた連絡してくれ」
俺とレーニアのお茶会?は終わり俺はやり残したことを片付ける為に再度ダンジョンへ旅立ったのであった。
しかしまぁ……勇者は居ると聞いていたが、どこかにいるんだろうなぁー俺には関係ないけど。って思ってたのに、まさか自分の未来の嫁が勇者とは思わんがな!
クソが!!
「何だよこの展開……」
「こ、これは面倒くさいですね……」
何より面倒というか、え?こんな身近に居たんだ。って事実がキアの鑑定により発覚する。
ゆえに今回、とある策を用いようと考えたのである。
「最良且つ最善で最短の策を提案して終わらせようじゃないか。この際、その為に払う多少の犠牲は善しとしよう」
「確かに。何より1番ベストな策は2パターンですよね」
「そうだな。1つ:レーニアが王位継承権第一位になる事。2つ:覚醒していないレーニアの勇者スキルを覚醒させること」
「そうですね。実質的に考えればレーニアの勇者覚醒が一番建設的かと」
「そうだな。結局の所、勇者となれば国宝級の待遇を受け、時に王より大きな力を持つと言われる。ならば勇者にしてしまえば、レーニアを庇護したり支持するものが一気に増える事も可能だな。
そうなれば必然的に王位も奪取できるだろう」
「私もその筋が最も手っ取り早いと思います。ショボいですが一応数倍の速さで成長するのであれば、ある程度の死線を潜れば強さは開放されるでしょう」
「レベルに見合ってないダンジョンに連れて行くしかないな。エニリカスまであと10年しかない。時間とは長いようで短いからな、急がなくては」
ちなみにエニリカスとは成人という意味だ。
この世界の成人は15歳である。
俺達は今、5歳。
成人まで残り10年。10年でレーニアを勇者として確立させねばならん。
実際レベルをどのくらい上げれば勇者として覚醒するかも分からん。
だからこそ時間との戦いになるのだ。
「しかしなぁ勇者やら王族やらと一切関わらずせいかつしたかったんだけどなぁー……めんどくさ」
「ザハル様、さっきからすべての会話……聞こえてますからね」
「仕方ねーだろ。穏便に暮らしたかったのに、まさかの許婚にされたり王族の問題を伝えられたり、この数週間で俺のライフプランは、だだ崩れだよ!つーかお前さぁ、本気で俺と結婚したいの!?元はJKだろ?俺はオッサンだぜ!」
「あーでも私、チョベリバ時代のJKなので」
「古いな!しかし!しかもその次代にJKなんて言葉はねーだろ!どこで覚えたんだよ!」
「お祭りしてるような格好の神が言ってました」
「ろくでもねーなー。やっぱりアイツ等、あれが自然体か!」
「結婚に関しましては……そうですね。嫌ならしなくてもいいですよ」
「え?いいの?」
「ええ。その代わり先程のお話を完遂していただければ」
「おぉ!じゃーやるわ!」
「そんなに喜ばれたら結婚してやりたくなりますわね」
「だまらっしゃい!もう無理ざんすよ」
「聞いたかキア!これでやりたい放題生きれるぞ」
「完璧ですね!主!」
とは言っても許婚という事実は変わってないが、当人たちの間では無効となったのだ。
まぁレーニアを助ける義務が出来たという面倒くさいミッションが科せられたとはいえ、短い寿命の種族と添い遂げなくて良いと思うだけで幸せメロリン。
「んで、レーニアはさぁ、ダンジョンに行ったことあんの?」
「ないけど」
「じゃーこれから10年間はダンジョン探索をメインでレベル上げだな。取り敢えず5階層あたりから始めようか。ダンジョン探索の開始に関してはまた書状でも送ってくれ。俺は今ちょいと忙しいので」
「忙しいって……何があんのよ?」
「今は言えん」
「言ってくれてもいいじゃない」
「今言った所で到底理解してもらえない。君が強くならないと俺がやっていることは無意味にしか思えないだろうし。というか強くなっても勇者スキル持ちなら悪と捉えるかもしれんけどな」
「わ、分かったわ。本当はわかってないけどね!そういうことにしといてあげるわよ」
「という事でまた連絡してくれ」
俺とレーニアのお茶会?は終わり俺はやり残したことを片付ける為に再度ダンジョンへ旅立ったのであった。
しかしまぁ……勇者は居ると聞いていたが、どこかにいるんだろうなぁー俺には関係ないけど。って思ってたのに、まさか自分の未来の嫁が勇者とは思わんがな!
クソが!!
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