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第一章【幼少期編】
【6】5歳の誕生日とお披露目会と許婚!?
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早いもので乳離れも終わり、俺はすくすくと育ち、間もなく5歳の誕生日を迎えることになる。
この世界では5年毎を節目とするらしく、言われてみればこの5年間、1年毎の誕生日を祝ってもらった記憶はない。
更に貴族の慣わしで5歳になると領民へのお披露目と鬼クソダルい貴族の同年代が集まるお披露目会というのに出ないといけないらしい。
もう一度言おう。
鬼クソダルい。
そうそう、パピーたちは毎日毎日励んでいるせいか、俺にも弟か妹のどちらかが出来ることが判明した。
これは素直に喜ばしい事だ。
というのも俺は今の所は家業や家督を継ぐつもりはない。
長男なので優先的に、というより半ば強制的に継ぐ形になる流れだったが、早い話俺以外に継げる一族が爆誕すれば時期を見て譲るつもりである。
しがらみに囚われず自由気ままにスローライフを楽しみたいというのが1点。
もう1つは最初の段階で発覚した俺の寿命についてだ。
圧倒的な寿命の長さを持つ俺は、恐らく人間という種族のカテゴリーから外れる形になると思う。
そんな俺がシガレット家の当主として何百年も居座り続けるのは、この世界のバランスを崩すことになり得るからだ。
しかし俺の子孫たちは、俺が長寿種族との間子を作らない限りは、通常の人間と同様の寿命である。というのがキアの見解であった。
これは俺が特殊体質というわけではなく、あくまでもギフトにより齎された特殊能力でしかないということだ。
ゆえに俺は人間(人族)と結婚したならば多くの死別を経験することになる。
これが俺の能力によって派生する悲劇でもあり、喜劇でもある。
人族とともに生きれば死別の繰り返し。
長寿種族とともに生きれば末永く幸せを掴み取れる。という訳だ。
まぁぶっちゃけた話、俺はまだ5歳だし暫くは何も考えんでも良いだろうと思っていたんだが、俺もまだこの世界の、というより貴族社会というものを理解できてなかったらしい。
そうも言ってられない事態が俺に降りかかりそうになってしまうのだ。
誕生日当日。
家族からは俺が好きな食べ物やいつもより豪華な食事が振る舞われた。
身内というのか、誰?このおっさん?っていう人も中には居たが正直どうでもいい。
へべれけになり帰っていく酔っぱらい。
自分のお家の自慢だけをして帰っいく場違いな人間。
帰るまで俺の名前を覚えられない変な人。
マジで変な奴ばかり居た。
その中でも驚いた光景があった。
知っての通りシガレット一族は気が触れるレベルでヘビースモーカーだ。
そんなヘビースモーカーな一族のために設けられた仮設ではあるが喫煙所。
真面目に火事でも起きているんじゃないのか?と思うほど喫煙ハウスから煙が漏れ、換気をすると1km先まで何も見えなかったという。
現代なら通報されるぞ。
まじで狂ってやがる。
家族と身内の誕生日会が終わり次に行われたのが領民に対してのシガレット家嫡男のお披露目。
領民は俺の姿を見て嫡子様と大いに声を上げ、これも大いに盛り上がっていた。
俺はパピーとマミーと一緒に領地を歩いて周り、領民に激励をして回った。
これになんの意味があるんだろう?とは思ったが風習だと思い作り笑顔を崩さなかった。
ちなみにパピー、マミーと言っているが実際は父上、母上と呼んでいるので安心して欲しい。
本当は親父、おかんと呼びたいが……流石に無理じゃん?
誕生日会とお披露目が終わり、次に控えるイベントは王族・貴族のみで行われるお披露目会である。
この一連のイベントで十二分にお腹いっぱいなのだが、最後に1番面倒なことが残っている。
なんでも第三王女さまが俺とタメ……同い年らしく通常貴族だけのお披露目会に王族も混じってのお披露目会が開催されることになったらしい。
王様よ……あと1年だけで良かったので、遅いか早いかの仕込みをして欲しかったぜ。
とは言ってみたものの、早くは不可能だった。
なぜなら側室を含み、毎年子が生まれているからだ。
そんなに性欲溜まってんのか?
絶倫かよ!
その割になぜ俺の年代は1人なんだよ。
王女の名前はレーニア・ジェンノ。
俺と同じ5歳で今後俺の人生に関わってくる人物になる。
彼女とは別に今回のお披露目会で同じ年の子供が意外と多くいることがわかった。
だがしかし、まぁモブたちの事までいちいち覚えてられん。
俺の見立てでは、どうやらレーニアは治癒系の魔法が成長しそうだ。
他のモブたちは……うん、目ぼしい者は誰1人いなかった。
それゆえに覚えることをやめたと言ってもいい。
「ザハル、王女へご挨拶は済ませたのか?」
「いえ」
「何をしている!全くお前という奴は脳天気というかマイペースというか……」
お前だけには言われたくない。
そう思ったが、全力で口にするのを耐えた俺がいた。
「申し訳ございません父上。しかしながらご挨拶する相手は王族の方になります。私の作法で無礼があっては父上にご迷惑が掛かってはいけないと思い、父上と共にご挨拶に参りたいと考えておりました」
「なんだ、そうだったのか。それなら早く言えば良かったではないか」
「父上にも父上のお付き合いがあり声をおかけするタイミングを逃してしまいました。
申し訳ございませんでした」
「いや、よい。では共に参ろう」
「はい!父上!」
流石は初老で死んだおっさんだと思ってしまった。
親父であろうと所詮は20代。
オッサンの言い訳能力を舐めてもらっては困るというものだ。
「レーニア姫。お久しゅうございます。
ここに居りますはシガレット家嫡男のザハル・シガレットと申します。
レーニア姫と同じく本日5歳のお披露目をするために参ってきました」
「まぁアルコさま。お久しゅうございます。
ザハル殿、お初にお目にかかります。
私はジェンノ王国第三王女、名をレーニア・ジェンノと申します。
以後よろしくお願い致しますね」
「ご丁寧な挨拶、誠に痛み入ります。
先程ご紹介に預かりました、シガレット家嫡男のザハル・シガレットと申します。
今後は王国の為、お家の為に邁進していく所存でございます。
以後よろしくお願い致します」
「なんじゃアルコ。お前の息子はお前が5歳の時より立派ではないか」
遠くから親父をディスる声が聞こえてきた。
声のする方を見ると、普段はチャラい生殖鬼が片膝を付き礼を尽くしていた。
流石に2秒で分かった。
成る程、あれがこの国の王様かと。
「殿下、私の話はよいではないですか……」
「ハッハッハ。まぁ良いではないか。余とお前の仲ではないか」
「だからですよ」
「なんだ?恥ずかしがってるのか?」
「ええ、恥ずかしいですね。
私の幼少期から、共に過ごした人ですから何もかも知られてますからね」
「そうだな。まさか親子揃って同じ年とは思わなかったぞ」
「まったくです」
どうやら親父と国王は同い年で幼馴染のようだ。
後の話で国王がまだ太子だった頃、親父と一緒にダンジョンへ潜っていたようだ。
現状の国王を鑑定した所、レベルは4であった。
となると、今は親父の方が少し強い形になる。
親父が負けている点で言えば絶倫レベル位だろうか。
というか、絶倫レベルて……
これいる!?
「してアルコよ。ザハルの許婚はもう決まっているのか?」
「まだ何も決まっておりませんが……
まさか!?」
「そのまさかだ」
「いやいや!それは!」
「余の意思ではない。どうもレーニアがザハルに一目惚れしているようでな。1人の父親としてはレーニアの意思を尊重してあげたいのだ」
「王族じゃないですか!?」
「そうだが、レーニアは第三王女だ。
政権争いになることもない。ゆえにレーニアには好いた者と共に幸せになってほしいのだ。
それともあれか?余の娘では不服か?」
「滅相もありません」
「そうであろう。それにな、シガレット家の嫡男ともなれば格式の高い家柄と婚姻関係を結ぶべきだと余は思う。そう考えれば許婚が王族となればシガレット家を利用しようとする愚かな貴族共を一掃できるのではないか?」
「確かにそうなのですが……恐れながら私も1人の父親として答えるならば、ザハルにも好いた者と共になって欲しいと考えております。
こう言ってはなんですが、ザハルの能力は異常です。私どころか、この国……いや、この世界で最強になり得る存在だと思います」
「そこまでの器なのか!?」
「親バカな考えと捉えられても構いませんが、これは私の直感です」
「お前の直感は常に当たる。アルコよ、そうであれば俺は国王としてザハルをこの国に止めておく必要性が出てきた。ゆえにやはりレーニアを許婚とする必要がある。
敢えてこう言おう。アルコ、友として一人の父としてお前に頼む。
ザハルとレーニアを許婚にしたい。
どうか認めてくれ」
「わ、わかりました」
「そうか!よかった!レーニア、こちらにおいで」
「はい。お父様」
「ザハル、こっちに来るのだ」
「承知いたしました」
何となく嫌な予感がするんだよなー。
行きたくねーなー……
「ザハル、今し方国王様と話し合いをし、その、なんだ……お前とレーニア姫の婚約が決まった」
「え?えーーー!?」
分かってたけど……えーーー!?
「良かったな、レーニア。これでお前は時が来ればザハルの妻となれるぞ」
「お父様……ありがたく存じます。
レーニアは大変幸せ者です。
ザハルさま、不束者ですがよろしくお願い致します」
「レーニア姫、こちらこそよろしくお願い致します」
「ザハルさま、今後はレーニアと呼んでくださいまし」
「では、実際に婚姻するまで公の場以外ではレーニアと呼ばせていただきます」
「はい……よろしくお願い致します」
「うむ。これで万事丸く収まったな!な!アルコよ」
「そ、そうですね」
出会って5分で嫁が決まってしまった……
しかも王族であり人間か……
これでまた1つ俺には死別が確定した。
今宵は心身共に本当に疲れた。
明日はダンジョンに行こう。
ずっと遊びすぎてたから、そろそろ深部に潜っていこうと心に決めた。
そう、気晴らしだ。
気晴らしで魔物を掃討しまくってやる。
この世界では5年毎を節目とするらしく、言われてみればこの5年間、1年毎の誕生日を祝ってもらった記憶はない。
更に貴族の慣わしで5歳になると領民へのお披露目と鬼クソダルい貴族の同年代が集まるお披露目会というのに出ないといけないらしい。
もう一度言おう。
鬼クソダルい。
そうそう、パピーたちは毎日毎日励んでいるせいか、俺にも弟か妹のどちらかが出来ることが判明した。
これは素直に喜ばしい事だ。
というのも俺は今の所は家業や家督を継ぐつもりはない。
長男なので優先的に、というより半ば強制的に継ぐ形になる流れだったが、早い話俺以外に継げる一族が爆誕すれば時期を見て譲るつもりである。
しがらみに囚われず自由気ままにスローライフを楽しみたいというのが1点。
もう1つは最初の段階で発覚した俺の寿命についてだ。
圧倒的な寿命の長さを持つ俺は、恐らく人間という種族のカテゴリーから外れる形になると思う。
そんな俺がシガレット家の当主として何百年も居座り続けるのは、この世界のバランスを崩すことになり得るからだ。
しかし俺の子孫たちは、俺が長寿種族との間子を作らない限りは、通常の人間と同様の寿命である。というのがキアの見解であった。
これは俺が特殊体質というわけではなく、あくまでもギフトにより齎された特殊能力でしかないということだ。
ゆえに俺は人間(人族)と結婚したならば多くの死別を経験することになる。
これが俺の能力によって派生する悲劇でもあり、喜劇でもある。
人族とともに生きれば死別の繰り返し。
長寿種族とともに生きれば末永く幸せを掴み取れる。という訳だ。
まぁぶっちゃけた話、俺はまだ5歳だし暫くは何も考えんでも良いだろうと思っていたんだが、俺もまだこの世界の、というより貴族社会というものを理解できてなかったらしい。
そうも言ってられない事態が俺に降りかかりそうになってしまうのだ。
誕生日当日。
家族からは俺が好きな食べ物やいつもより豪華な食事が振る舞われた。
身内というのか、誰?このおっさん?っていう人も中には居たが正直どうでもいい。
へべれけになり帰っていく酔っぱらい。
自分のお家の自慢だけをして帰っいく場違いな人間。
帰るまで俺の名前を覚えられない変な人。
マジで変な奴ばかり居た。
その中でも驚いた光景があった。
知っての通りシガレット一族は気が触れるレベルでヘビースモーカーだ。
そんなヘビースモーカーな一族のために設けられた仮設ではあるが喫煙所。
真面目に火事でも起きているんじゃないのか?と思うほど喫煙ハウスから煙が漏れ、換気をすると1km先まで何も見えなかったという。
現代なら通報されるぞ。
まじで狂ってやがる。
家族と身内の誕生日会が終わり次に行われたのが領民に対してのシガレット家嫡男のお披露目。
領民は俺の姿を見て嫡子様と大いに声を上げ、これも大いに盛り上がっていた。
俺はパピーとマミーと一緒に領地を歩いて周り、領民に激励をして回った。
これになんの意味があるんだろう?とは思ったが風習だと思い作り笑顔を崩さなかった。
ちなみにパピー、マミーと言っているが実際は父上、母上と呼んでいるので安心して欲しい。
本当は親父、おかんと呼びたいが……流石に無理じゃん?
誕生日会とお披露目が終わり、次に控えるイベントは王族・貴族のみで行われるお披露目会である。
この一連のイベントで十二分にお腹いっぱいなのだが、最後に1番面倒なことが残っている。
なんでも第三王女さまが俺とタメ……同い年らしく通常貴族だけのお披露目会に王族も混じってのお披露目会が開催されることになったらしい。
王様よ……あと1年だけで良かったので、遅いか早いかの仕込みをして欲しかったぜ。
とは言ってみたものの、早くは不可能だった。
なぜなら側室を含み、毎年子が生まれているからだ。
そんなに性欲溜まってんのか?
絶倫かよ!
その割になぜ俺の年代は1人なんだよ。
王女の名前はレーニア・ジェンノ。
俺と同じ5歳で今後俺の人生に関わってくる人物になる。
彼女とは別に今回のお披露目会で同じ年の子供が意外と多くいることがわかった。
だがしかし、まぁモブたちの事までいちいち覚えてられん。
俺の見立てでは、どうやらレーニアは治癒系の魔法が成長しそうだ。
他のモブたちは……うん、目ぼしい者は誰1人いなかった。
それゆえに覚えることをやめたと言ってもいい。
「ザハル、王女へご挨拶は済ませたのか?」
「いえ」
「何をしている!全くお前という奴は脳天気というかマイペースというか……」
お前だけには言われたくない。
そう思ったが、全力で口にするのを耐えた俺がいた。
「申し訳ございません父上。しかしながらご挨拶する相手は王族の方になります。私の作法で無礼があっては父上にご迷惑が掛かってはいけないと思い、父上と共にご挨拶に参りたいと考えておりました」
「なんだ、そうだったのか。それなら早く言えば良かったではないか」
「父上にも父上のお付き合いがあり声をおかけするタイミングを逃してしまいました。
申し訳ございませんでした」
「いや、よい。では共に参ろう」
「はい!父上!」
流石は初老で死んだおっさんだと思ってしまった。
親父であろうと所詮は20代。
オッサンの言い訳能力を舐めてもらっては困るというものだ。
「レーニア姫。お久しゅうございます。
ここに居りますはシガレット家嫡男のザハル・シガレットと申します。
レーニア姫と同じく本日5歳のお披露目をするために参ってきました」
「まぁアルコさま。お久しゅうございます。
ザハル殿、お初にお目にかかります。
私はジェンノ王国第三王女、名をレーニア・ジェンノと申します。
以後よろしくお願い致しますね」
「ご丁寧な挨拶、誠に痛み入ります。
先程ご紹介に預かりました、シガレット家嫡男のザハル・シガレットと申します。
今後は王国の為、お家の為に邁進していく所存でございます。
以後よろしくお願い致します」
「なんじゃアルコ。お前の息子はお前が5歳の時より立派ではないか」
遠くから親父をディスる声が聞こえてきた。
声のする方を見ると、普段はチャラい生殖鬼が片膝を付き礼を尽くしていた。
流石に2秒で分かった。
成る程、あれがこの国の王様かと。
「殿下、私の話はよいではないですか……」
「ハッハッハ。まぁ良いではないか。余とお前の仲ではないか」
「だからですよ」
「なんだ?恥ずかしがってるのか?」
「ええ、恥ずかしいですね。
私の幼少期から、共に過ごした人ですから何もかも知られてますからね」
「そうだな。まさか親子揃って同じ年とは思わなかったぞ」
「まったくです」
どうやら親父と国王は同い年で幼馴染のようだ。
後の話で国王がまだ太子だった頃、親父と一緒にダンジョンへ潜っていたようだ。
現状の国王を鑑定した所、レベルは4であった。
となると、今は親父の方が少し強い形になる。
親父が負けている点で言えば絶倫レベル位だろうか。
というか、絶倫レベルて……
これいる!?
「してアルコよ。ザハルの許婚はもう決まっているのか?」
「まだ何も決まっておりませんが……
まさか!?」
「そのまさかだ」
「いやいや!それは!」
「余の意思ではない。どうもレーニアがザハルに一目惚れしているようでな。1人の父親としてはレーニアの意思を尊重してあげたいのだ」
「王族じゃないですか!?」
「そうだが、レーニアは第三王女だ。
政権争いになることもない。ゆえにレーニアには好いた者と共に幸せになってほしいのだ。
それともあれか?余の娘では不服か?」
「滅相もありません」
「そうであろう。それにな、シガレット家の嫡男ともなれば格式の高い家柄と婚姻関係を結ぶべきだと余は思う。そう考えれば許婚が王族となればシガレット家を利用しようとする愚かな貴族共を一掃できるのではないか?」
「確かにそうなのですが……恐れながら私も1人の父親として答えるならば、ザハルにも好いた者と共になって欲しいと考えております。
こう言ってはなんですが、ザハルの能力は異常です。私どころか、この国……いや、この世界で最強になり得る存在だと思います」
「そこまでの器なのか!?」
「親バカな考えと捉えられても構いませんが、これは私の直感です」
「お前の直感は常に当たる。アルコよ、そうであれば俺は国王としてザハルをこの国に止めておく必要性が出てきた。ゆえにやはりレーニアを許婚とする必要がある。
敢えてこう言おう。アルコ、友として一人の父としてお前に頼む。
ザハルとレーニアを許婚にしたい。
どうか認めてくれ」
「わ、わかりました」
「そうか!よかった!レーニア、こちらにおいで」
「はい。お父様」
「ザハル、こっちに来るのだ」
「承知いたしました」
何となく嫌な予感がするんだよなー。
行きたくねーなー……
「ザハル、今し方国王様と話し合いをし、その、なんだ……お前とレーニア姫の婚約が決まった」
「え?えーーー!?」
分かってたけど……えーーー!?
「良かったな、レーニア。これでお前は時が来ればザハルの妻となれるぞ」
「お父様……ありがたく存じます。
レーニアは大変幸せ者です。
ザハルさま、不束者ですがよろしくお願い致します」
「レーニア姫、こちらこそよろしくお願い致します」
「ザハルさま、今後はレーニアと呼んでくださいまし」
「では、実際に婚姻するまで公の場以外ではレーニアと呼ばせていただきます」
「はい……よろしくお願い致します」
「うむ。これで万事丸く収まったな!な!アルコよ」
「そ、そうですね」
出会って5分で嫁が決まってしまった……
しかも王族であり人間か……
これでまた1つ俺には死別が確定した。
今宵は心身共に本当に疲れた。
明日はダンジョンに行こう。
ずっと遊びすぎてたから、そろそろ深部に潜っていこうと心に決めた。
そう、気晴らしだ。
気晴らしで魔物を掃討しまくってやる。
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