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☆狂愛の棺
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「かわいそうに……苦痛なのですね」
「当然だ……っひぁ゛!?」
杏樹の肉塊が「ソコ」を通りすぎた瞬間、火花が散った。
瞼の裏、脳が焼き付くように、バチッと音がした。背骨が甘ったるく溶けるような感覚がした。一度焼き付いた快楽は、一瞬真っ白になった頭は、そして躰というのは従順かつ厄介なもので、今度は「痛い」をはねのけて「気持ちいい」だけをひろってくる。肉が細切れになっているはずなのに、どうしようもなく嫌いで嫌いで嫌いな怪物に犯されているはずなのに、気持ちいい、など。それでも自分でもびっくりするぐらい甲高い気持ち悪い声が出た。杏樹は止めない。
「あ゛、あ゛、ひぃ!?」
「まだ、苦しいですか」
杏樹は悲しそうな顔をした。そして、耳に唇を寄せる。今度は何を言うのか、と思ったら、杏樹は耳の縁をぺろりと舐めた。ぞわりと鳥肌が立つ。
「ひ、ひ、あ……ふ、ん、あ、ひぃ……」
縁をくるりと舐め、耳の穴に唾液を含ませた舌が窄め突き入れられる。穴をぴったりと塞がれぐちゅぐちゅという音に脳まで犯されているようだった。力が抜け、頭がぼぅっとする。まるで耳の穴と舌で性交しているみたいだ、とふと思った。その間も、学習能力が無駄に高い化け物は、私の弱点を正確に理解したようで、「ソコ」を何度も突き上げる。これならただ気持ち悪くて痛いだけだった方が億倍マシだった。
「やだ、やだ、やめろ、やめ、ひ、ん、あ゛、や、ん、ひゃ、ぁあ」
「痛くも苦しくもないでしょ、う」
杏樹は声にあわせて、最奥を穿つがごとく強く入れ込んだ。
「へ、ぁ゛!?」
ごり、と音がした。
これは肉を穿つ音じゃない。爆発音だ。ぶっ飛んだ。全部がぶっ飛んだ。今までの過程で溜まりに溜まった熱が一気に凝縮して爆発した。身体のどこかで爆発音が響いたと同時に頭からつま先まで快感が、いや、これは快感なんて甘いもんじゃない。暴力だ。事故だ。脳みそを吹っ飛ばされるみたいに、どうしようもなく気持ちいい。気持ち悪いはずなのに、全身をくまなく満たす「快楽」が、一瞬にしてキャパシティを越えた。
「やだやだやだやだ、やめ、あ、う、ん、ぁぁぁああぁあ!?」
「どうです、『いい』でしょう」
まだ杏樹は満足しない。結腸の入り口と杏樹の亀頭がぐちゅりと合わさり、そこは招き入れるかのようにぴたりと吸い付くのが感覚としてわかる。まるでキスをするようにくぷくぷと数回先端をめり込ませると、もう限界だと思っていたのに、まだ半身を進めようとしている杏樹が見えた。
「やめ、はいって……ああああああ!?」
「遠慮しないでくださいよ」
そこは入ったらいけないところだ。本能的に理解して、でも杏樹はやめなかった。
亀頭をぐにぐにと柔らかい結腸の入り口に押し進めていく。無理やり結腸をこじ開けられ、奥の奥を埋め尽くしてきた熱塊に、視界は真っ白になりちかちかと星が飛ぶ。一瞬で絶頂した。がくがくと大げさなほど身体が痙攣し全身から汗が噴き出す。絶頂が襲い、脳みそは馬鹿になったらしく、恥ずかしいことだとか、いけないことだとか、なにもかもふっとんで、気持ちいいという感覚しか受け付けなくなった。神経が焼き切れそうなほど過敏になっていて狂ったように横に首を振り、激しく身を捩った。喉からは壊れたように言葉にならない母音だけが漏れ続ける。
「あ、あ、ああああ!?」
突き破った結腸の入り口を大きな雁首でぐぽぐぽと激しく出し入れされると、絶頂の波が瞬く間に押し寄せる。全身が快楽でじんじんと痺れたように疼き、熱い塊に串刺しにされている感覚に酔いしれた。息もできない程勢いよく高められ、はるか下に突き落とされるような、そんな深い絶頂だった。だが、腹の奥でぐちゃぐちゃどろどろに作られた体液は、出てきていなかった。おかしな感覚だった。今まで感じたこともない。これからもできれば感じたくなかった。
「当然だ……っひぁ゛!?」
杏樹の肉塊が「ソコ」を通りすぎた瞬間、火花が散った。
瞼の裏、脳が焼き付くように、バチッと音がした。背骨が甘ったるく溶けるような感覚がした。一度焼き付いた快楽は、一瞬真っ白になった頭は、そして躰というのは従順かつ厄介なもので、今度は「痛い」をはねのけて「気持ちいい」だけをひろってくる。肉が細切れになっているはずなのに、どうしようもなく嫌いで嫌いで嫌いな怪物に犯されているはずなのに、気持ちいい、など。それでも自分でもびっくりするぐらい甲高い気持ち悪い声が出た。杏樹は止めない。
「あ゛、あ゛、ひぃ!?」
「まだ、苦しいですか」
杏樹は悲しそうな顔をした。そして、耳に唇を寄せる。今度は何を言うのか、と思ったら、杏樹は耳の縁をぺろりと舐めた。ぞわりと鳥肌が立つ。
「ひ、ひ、あ……ふ、ん、あ、ひぃ……」
縁をくるりと舐め、耳の穴に唾液を含ませた舌が窄め突き入れられる。穴をぴったりと塞がれぐちゅぐちゅという音に脳まで犯されているようだった。力が抜け、頭がぼぅっとする。まるで耳の穴と舌で性交しているみたいだ、とふと思った。その間も、学習能力が無駄に高い化け物は、私の弱点を正確に理解したようで、「ソコ」を何度も突き上げる。これならただ気持ち悪くて痛いだけだった方が億倍マシだった。
「やだ、やだ、やめろ、やめ、ひ、ん、あ゛、や、ん、ひゃ、ぁあ」
「痛くも苦しくもないでしょ、う」
杏樹は声にあわせて、最奥を穿つがごとく強く入れ込んだ。
「へ、ぁ゛!?」
ごり、と音がした。
これは肉を穿つ音じゃない。爆発音だ。ぶっ飛んだ。全部がぶっ飛んだ。今までの過程で溜まりに溜まった熱が一気に凝縮して爆発した。身体のどこかで爆発音が響いたと同時に頭からつま先まで快感が、いや、これは快感なんて甘いもんじゃない。暴力だ。事故だ。脳みそを吹っ飛ばされるみたいに、どうしようもなく気持ちいい。気持ち悪いはずなのに、全身をくまなく満たす「快楽」が、一瞬にしてキャパシティを越えた。
「やだやだやだやだ、やめ、あ、う、ん、ぁぁぁああぁあ!?」
「どうです、『いい』でしょう」
まだ杏樹は満足しない。結腸の入り口と杏樹の亀頭がぐちゅりと合わさり、そこは招き入れるかのようにぴたりと吸い付くのが感覚としてわかる。まるでキスをするようにくぷくぷと数回先端をめり込ませると、もう限界だと思っていたのに、まだ半身を進めようとしている杏樹が見えた。
「やめ、はいって……ああああああ!?」
「遠慮しないでくださいよ」
そこは入ったらいけないところだ。本能的に理解して、でも杏樹はやめなかった。
亀頭をぐにぐにと柔らかい結腸の入り口に押し進めていく。無理やり結腸をこじ開けられ、奥の奥を埋め尽くしてきた熱塊に、視界は真っ白になりちかちかと星が飛ぶ。一瞬で絶頂した。がくがくと大げさなほど身体が痙攣し全身から汗が噴き出す。絶頂が襲い、脳みそは馬鹿になったらしく、恥ずかしいことだとか、いけないことだとか、なにもかもふっとんで、気持ちいいという感覚しか受け付けなくなった。神経が焼き切れそうなほど過敏になっていて狂ったように横に首を振り、激しく身を捩った。喉からは壊れたように言葉にならない母音だけが漏れ続ける。
「あ、あ、ああああ!?」
突き破った結腸の入り口を大きな雁首でぐぽぐぽと激しく出し入れされると、絶頂の波が瞬く間に押し寄せる。全身が快楽でじんじんと痺れたように疼き、熱い塊に串刺しにされている感覚に酔いしれた。息もできない程勢いよく高められ、はるか下に突き落とされるような、そんな深い絶頂だった。だが、腹の奥でぐちゃぐちゃどろどろに作られた体液は、出てきていなかった。おかしな感覚だった。今まで感じたこともない。これからもできれば感じたくなかった。
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