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彼女はまた名残を惜しむように何度もこちらを振り返った。
縋るような目……。やはり追い掛けそうになる足を踏み止めるには苦労をする……。彼女を追い掛けて、あの小さな身体を抱き締めて、行くなと言い放つ自分を何度想像したことか。
しかし、出来なかった。いや、いいんだ。それが正しい。……正しいだと? 僕はそんなことにこだわる人間だったか? モラルも素っ気もないくせに、そんなところだけ正しいだなんだ考える自分に身の毛がよだつ……。
見送りを終え、自分を卑下しながらひやりと冷えた我が家に帰る。
どうして僕は今、一人なのだろう。
素朴な疑問が頭をよぎった。どうして僕は今、一人なのだろうか。何故どうして僕は彼女を家に帰さなければいけないのか。お互い想い合っているのに。僕は彼女に傍にいて欲しい、彼女は彼女で家には帰りたくない。ならば、何故?
……嗚呼、手に入れたい。
胸の中に黒いものが湧き上がる。手に入れたい、彼女の全てを手に入れたい。未来永劫、僕の傍に置きたい。二度と帰したくない。一人で過ごす夜は真っ暗で寒い。
昼間は、此処に彼女がいたのに。此処に、脱ぎ散らかした桃色の艶やかな着物が散らばっていたんだ、そして事に及んだ後、少しの昼寝から目覚めた彼女は裸のままあの座布団の上に座って僕が手に持った鏡を覗き込みながら乱れた髪を器用に結い直した。障子から差し込む陽の光に照らされたその姿はまるで一枚の崇高な絵画のようで、あまりの美しさに目を奪われた僕はまた辛抱堪らなくなって気付けば戸惑う彼女を押し倒して――――嗚呼、暖かかった。彼女の身体は本当に暖かかった。なのにその温もりは何処へやら。今や跡形も無し。まるで幻だったかのように消えさってしまった。
「水姫……っ! 嗚呼、水姫……!」
寂しい、寂しい、寂しい、寂しい。頭が、どうにかなりそうだ。
あんなに温かかった筈の布団も彼女の香りを僅かに残しつつすっかり温度を失っている。一応は潜り込んだものの甘い匂いが悪戯に鼻につき布の冷たさが肌に沁みるばかりでとても眠れそうにない。
気がつけば僕の足は布団を蹴り上げ、手は勝手に棚へと伸びていた。
キセルを取り出し、葉を詰める。
トラオさん、申し訳ないがコイツをやめるのはなかなか容易ではなさそうだ。イカレた頭を鎮めるにはこういうものに頼る他ないのです。
ああ、ほら、現に落ち着いてきました……。
「っ……?」
なん、だ……?
壁にもたれ、ぼんやりと燻る煙を見つめていた最中、何処からともなく声が聞こえてきた。女の声だ。
「一緒に死のうって話、本気だったの!? 冗談じゃない、私はまだ死にたくないわ!! 貴方は気が狂ってる!! まともじゃない!! お願いだから正気に戻って!! 私たち籍を入れたのよ!? 貴方はもう私を手に入れたの、分かる!? なのに、なんなの!? これ以上何を望む事があるの!? 死んで得られるものなんて何もないわ!! 嫌よ離して!!」
声は徐々に大きさを増していく。
ふと部屋の端に目をやると、『女』が立っていた。結いの乱れた髪をして、顔の無い……、無いというか赤黒いもので塗りつぶされていて目鼻口が見えないと言った方が正しく、裾が破れ泥と血とよく分からぬ黄ばみに汚れた白い着物をだらしなく召した女が真っ暗な部屋の端にポツンと立っている。
「ああ、また来たのか……。誰かと思えば」
「嫌よ!! 離してって言ってるでしょ!?」
……どうやら彼女はいつもながら僕の話を聞く気はないらしい。自分本意に喚くばかりだ。
「死にたいなら自分一人で勝手に死んで下さい!! 私を巻き込まないで!! 一緒に死にたいだなんてそんな気持ちの悪い!! 貴方なんて大嫌い!! 死にたいなら自分一人で勝手に死んでよ!! 私は死ぬために結婚したんじゃないわ!!」
「……そう喚くな。僕はもう君の顔も名前もよく覚えてないんだよ」
「死にたいなら自分一人で勝手に死んで下さい!!」
「えっ?」
水姫の声?
改めて女に目を向けると、そこには顔の無い女ではなく水姫が立っていた。いつの間にすり替わったのか先程まで女がいた位置に今日の桃色の艶やかな着物を召した水姫が立っている。
「私を巻き込まないで!! 一緒に死にたいだなんてそんな気持ちの悪い!! 貴方なんて大嫌い!! 死にたいなら自分一人で勝手に死んでよ!!」
「……残念。水姫はそんなことを言わない。水姫の顔と声を真似たところで僕がどうにかなると思いましたか?」
観念したのか、声が止んだ。
気を取り直して煙を吹かす。
「彼女は、君と違って僕とよく似た思想をお持ちだ。そして臆病でとても優しい……。たとえ死を恐れてもそんな物言いはしないよ。君のように僕一人を崖下に突き落としてみせることもないだろう」
啜り泣く声が聞こえてきた。もう水姫の声ではない。元の女の声だ。
「僕を怨んでいるのかい? しかし、悪いが僕は未だに自分が間違っているとは思っていない。僕たちは根本から違っていたんだ。お互いそれを見抜けなかった事がそもそもの不幸だった」
尚も啜り泣きが響く。
罪悪感はないのかと問いただすように何度も何度も僕の前に現れてくれたことには感心する。しかし残念ながら彼女の望むような感情は僕の中に一度も湧かなかった。
「怨んでいるなら尚更、いつまでもそんな格好でこんな所にいないで早く輪廻を巡りに行きなさい。そこで良い男を探すといい。星の数ほどいる筈だ。うろ覚えだが、君は器量の良い女だった。寄ってくる男は絶えないと思うが如何か?」
……声が途絶えた。
どうしたのかと部屋を見渡したが、既に女の姿は何処にもなかった。
「行ったのか?」
尋ねても返事すらない。
女は、去ったのだろう。そうか、去ったのか。
「さようなら」
一言、別れを告げた。
僕が見ていたのは真に彼女だったのか、ただの幻覚だったのか知るすべは無し。
燻っていた煙が消えた。火の粉が燃え尽きたようだ。火鉢に種を叩き落とし、床にも着かずそのまま暫くぼんやりとした。
僅かなれど晴れた気持ち、それを堪能していたかったからかもしれない。
「さようなら……」
顔さえ忘れたが、一度は愛した人……。
僕はもう新しい人を見つけた。真に僕を理解し、心から慕ってくれている人だ。どうか貴女も輪廻の先でそんな相手を見つけて下さい。
そう願うことが、僕に出来る唯一の贖罪です。
「……?」
ふと、どこからともなく次の声が聞こえてきた。ひょっとして帰ってきてしまった? いや違う。良かった。違う。彼女の声じゃない。これは、おお、これは、水姫の声だ。なんて言ってるんだろう……。よく聞き取れない。声が遠い。
「どうした……? もっと近くへおいで」
嗚呼、また身体が冷えてきた。幻でもなんでもいい。今、貴女に会えるなら僕は……。
気付けば次の煙を燻らせていた。すると今度ははっきりと水姫の声が聞こえた。なんと僕を『愛している』と言っている。何度も繰り返し『貴方を愛している』と。
「水姫……水姫……僕も愛してる……」
嗚呼、なんて幸せな気分なんだろう。視点が定まらなくなってきた。世界が万華鏡のように幾重の色を織りまぜながら回っている。耳には水姫の柔らかい声。おやおや、なんだか胸元が冷たいぞ。あ、なんだ僕のヨダレか。どうでもいいや。嗚呼、幸せだ。あんなに冷えていた身体も暖かくなってきた。
トラオさん、分かるかい。これだからコイツはやめられないんだよ。僕のような、どうしようもない人間は特に……。
縋るような目……。やはり追い掛けそうになる足を踏み止めるには苦労をする……。彼女を追い掛けて、あの小さな身体を抱き締めて、行くなと言い放つ自分を何度想像したことか。
しかし、出来なかった。いや、いいんだ。それが正しい。……正しいだと? 僕はそんなことにこだわる人間だったか? モラルも素っ気もないくせに、そんなところだけ正しいだなんだ考える自分に身の毛がよだつ……。
見送りを終え、自分を卑下しながらひやりと冷えた我が家に帰る。
どうして僕は今、一人なのだろう。
素朴な疑問が頭をよぎった。どうして僕は今、一人なのだろうか。何故どうして僕は彼女を家に帰さなければいけないのか。お互い想い合っているのに。僕は彼女に傍にいて欲しい、彼女は彼女で家には帰りたくない。ならば、何故?
……嗚呼、手に入れたい。
胸の中に黒いものが湧き上がる。手に入れたい、彼女の全てを手に入れたい。未来永劫、僕の傍に置きたい。二度と帰したくない。一人で過ごす夜は真っ暗で寒い。
昼間は、此処に彼女がいたのに。此処に、脱ぎ散らかした桃色の艶やかな着物が散らばっていたんだ、そして事に及んだ後、少しの昼寝から目覚めた彼女は裸のままあの座布団の上に座って僕が手に持った鏡を覗き込みながら乱れた髪を器用に結い直した。障子から差し込む陽の光に照らされたその姿はまるで一枚の崇高な絵画のようで、あまりの美しさに目を奪われた僕はまた辛抱堪らなくなって気付けば戸惑う彼女を押し倒して――――嗚呼、暖かかった。彼女の身体は本当に暖かかった。なのにその温もりは何処へやら。今や跡形も無し。まるで幻だったかのように消えさってしまった。
「水姫……っ! 嗚呼、水姫……!」
寂しい、寂しい、寂しい、寂しい。頭が、どうにかなりそうだ。
あんなに温かかった筈の布団も彼女の香りを僅かに残しつつすっかり温度を失っている。一応は潜り込んだものの甘い匂いが悪戯に鼻につき布の冷たさが肌に沁みるばかりでとても眠れそうにない。
気がつけば僕の足は布団を蹴り上げ、手は勝手に棚へと伸びていた。
キセルを取り出し、葉を詰める。
トラオさん、申し訳ないがコイツをやめるのはなかなか容易ではなさそうだ。イカレた頭を鎮めるにはこういうものに頼る他ないのです。
ああ、ほら、現に落ち着いてきました……。
「っ……?」
なん、だ……?
壁にもたれ、ぼんやりと燻る煙を見つめていた最中、何処からともなく声が聞こえてきた。女の声だ。
「一緒に死のうって話、本気だったの!? 冗談じゃない、私はまだ死にたくないわ!! 貴方は気が狂ってる!! まともじゃない!! お願いだから正気に戻って!! 私たち籍を入れたのよ!? 貴方はもう私を手に入れたの、分かる!? なのに、なんなの!? これ以上何を望む事があるの!? 死んで得られるものなんて何もないわ!! 嫌よ離して!!」
声は徐々に大きさを増していく。
ふと部屋の端に目をやると、『女』が立っていた。結いの乱れた髪をして、顔の無い……、無いというか赤黒いもので塗りつぶされていて目鼻口が見えないと言った方が正しく、裾が破れ泥と血とよく分からぬ黄ばみに汚れた白い着物をだらしなく召した女が真っ暗な部屋の端にポツンと立っている。
「ああ、また来たのか……。誰かと思えば」
「嫌よ!! 離してって言ってるでしょ!?」
……どうやら彼女はいつもながら僕の話を聞く気はないらしい。自分本意に喚くばかりだ。
「死にたいなら自分一人で勝手に死んで下さい!! 私を巻き込まないで!! 一緒に死にたいだなんてそんな気持ちの悪い!! 貴方なんて大嫌い!! 死にたいなら自分一人で勝手に死んでよ!! 私は死ぬために結婚したんじゃないわ!!」
「……そう喚くな。僕はもう君の顔も名前もよく覚えてないんだよ」
「死にたいなら自分一人で勝手に死んで下さい!!」
「えっ?」
水姫の声?
改めて女に目を向けると、そこには顔の無い女ではなく水姫が立っていた。いつの間にすり替わったのか先程まで女がいた位置に今日の桃色の艶やかな着物を召した水姫が立っている。
「私を巻き込まないで!! 一緒に死にたいだなんてそんな気持ちの悪い!! 貴方なんて大嫌い!! 死にたいなら自分一人で勝手に死んでよ!!」
「……残念。水姫はそんなことを言わない。水姫の顔と声を真似たところで僕がどうにかなると思いましたか?」
観念したのか、声が止んだ。
気を取り直して煙を吹かす。
「彼女は、君と違って僕とよく似た思想をお持ちだ。そして臆病でとても優しい……。たとえ死を恐れてもそんな物言いはしないよ。君のように僕一人を崖下に突き落としてみせることもないだろう」
啜り泣く声が聞こえてきた。もう水姫の声ではない。元の女の声だ。
「僕を怨んでいるのかい? しかし、悪いが僕は未だに自分が間違っているとは思っていない。僕たちは根本から違っていたんだ。お互いそれを見抜けなかった事がそもそもの不幸だった」
尚も啜り泣きが響く。
罪悪感はないのかと問いただすように何度も何度も僕の前に現れてくれたことには感心する。しかし残念ながら彼女の望むような感情は僕の中に一度も湧かなかった。
「怨んでいるなら尚更、いつまでもそんな格好でこんな所にいないで早く輪廻を巡りに行きなさい。そこで良い男を探すといい。星の数ほどいる筈だ。うろ覚えだが、君は器量の良い女だった。寄ってくる男は絶えないと思うが如何か?」
……声が途絶えた。
どうしたのかと部屋を見渡したが、既に女の姿は何処にもなかった。
「行ったのか?」
尋ねても返事すらない。
女は、去ったのだろう。そうか、去ったのか。
「さようなら」
一言、別れを告げた。
僕が見ていたのは真に彼女だったのか、ただの幻覚だったのか知るすべは無し。
燻っていた煙が消えた。火の粉が燃え尽きたようだ。火鉢に種を叩き落とし、床にも着かずそのまま暫くぼんやりとした。
僅かなれど晴れた気持ち、それを堪能していたかったからかもしれない。
「さようなら……」
顔さえ忘れたが、一度は愛した人……。
僕はもう新しい人を見つけた。真に僕を理解し、心から慕ってくれている人だ。どうか貴女も輪廻の先でそんな相手を見つけて下さい。
そう願うことが、僕に出来る唯一の贖罪です。
「……?」
ふと、どこからともなく次の声が聞こえてきた。ひょっとして帰ってきてしまった? いや違う。良かった。違う。彼女の声じゃない。これは、おお、これは、水姫の声だ。なんて言ってるんだろう……。よく聞き取れない。声が遠い。
「どうした……? もっと近くへおいで」
嗚呼、また身体が冷えてきた。幻でもなんでもいい。今、貴女に会えるなら僕は……。
気付けば次の煙を燻らせていた。すると今度ははっきりと水姫の声が聞こえた。なんと僕を『愛している』と言っている。何度も繰り返し『貴方を愛している』と。
「水姫……水姫……僕も愛してる……」
嗚呼、なんて幸せな気分なんだろう。視点が定まらなくなってきた。世界が万華鏡のように幾重の色を織りまぜながら回っている。耳には水姫の柔らかい声。おやおや、なんだか胸元が冷たいぞ。あ、なんだ僕のヨダレか。どうでもいいや。嗚呼、幸せだ。あんなに冷えていた身体も暖かくなってきた。
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