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4話
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その日はやけに屋敷の中がさわがしいと思っていた。
部屋で椅子に腰掛け魔本を読んでいたわたしは、バタバタと駆け込んでくるお父様の気配を感じ本を閉じた。
「リリィ!!」
「……どうかされましたかお父様。ノックもされずに」
「怒らないからお父様に正直に言って欲しい。何かしたかい?」
(……心当たりがありすぎて何について言われているか皆目見当もつきません)
これはまずいかも。
お父様の顔が青くなって、心なしかずんと年齢まで重ねて萎れているように見える。
お父様がここまで心を使うときは、中央貴族と政治の話をする時か王族の難しい問題を押し付けられた場合だ。
それか、わたしが倒れたときかしら。
こういうときは言うべき台詞が決まっている。
「お父様はわたしが何かしたと思いますか?」
「リリィ……いや。君に心当たりがないというなら信じるけど。お父さん信じるけど」
「よしなに。お父様、好きですよ?」
「(可愛いな私のリリィは)わかった。私も大好きだ。疑って悪かったね、じゃあゆっくりしてくれ」
そう言うとニコニコしてお父様は部屋を出ていきました。
いつものことです。
と、扉が再び開かれました。お父様です。
「ちょっと待ってリリィ! そうはいかない。近衛騎士のレオール殿が来ているんだ。第三王子カイル様の筆頭騎士の、あのレオール殿だ。こんな辺境にやってくるなんてありえないぞ? なんて言っていると思う?」
あのとき助けた騎士が?
すごく嫌な予感がします。
「なんと仰っているのです?」
「フィフスハート家の深窓の令嬢を出せと言っている。カイル王子がどうしても会いたいそうだ。なんでも、あのときのお礼がしたいと……いったい何の話かわからん。リリィを外に出した覚えはないのだが。なぜ。どうして!!」
居場所がバレた!?
そんな……ゲームのオープニングにはまだまだ時間があるでしょう?
カイル王子には幸せにくっつく相手のアリシアがいるんだから、わざわざわたしの方に来る必要なんてないのよ。
だから冷たく当たって興味を持たせないようにしたのに。
やらかしました。助けたのはいけなかったかしら?
思わず心の声と供に舌打ちが……。
「…………ちっ(どうやってわかったの?ちゃんと迂回して空を飛んできたのにっ)」
「ちょ、リリィちゃん舌打ちした? お父さんウザかったかな? な?」
「いいえ。それより、レオール様だけがいらっしゃったので?」
「それが……」
深刻そうな顔でうなだれるお父様。
うわ、すっごい嫌な予感がします。
「カイル王子がお忍びで来られている。これが中央に知られてみろ。フィフスハートは第三王子擁立の気配ありと噂され……またお父さんギスギスされちゃうよ」
お父様はよく貴族間交渉をギスギスされるとか軽妙に表現される。
実際はギスギスというよりドチャグチャバキャグチャって感じの音がしそうで、犬はもちろんスライムすら食べないようなどろどろした嫌みったらしい喧嘩が行われているのだけれど。
わたしは明るく提案してみる。
「帰らせましょう」
「無理だよリリィちゃん!! 王子だよ!? それも『ひねくれ王子』。さっきから屋敷のメイドに最大限のもてなしを用意させてるよ。彼には複雑な事情があってだね……無下に扱うことはできないんだ」
「ああ、ただの子供ですよ彼は。犬のえさでも出せば十分では?」
「恐ろしいこと言うねっ!? リリィちゃんお願い!! 王子に挨拶して。お父さんを助けると思って。ギスギスされちゃうお父さん見たくないでしょう?」
「お父様なら乗り越えられますよ」
「くはぁ……死体を見るような目で言うんだねリリィちゃんは(それでも可愛いんだよなぁ私のリリィは)」
結局、わたしの目の前でしおれていくお父様を見ていることができなかった。
しぶしぶ。しぶしぶ了承する他なさそうね。
「わかりましたお父様。挨拶だけします」
「ほんとうかいリリィ? ありがとう!!」
部屋に通してしまったというカイル王子一行に顔見せすることになったのだ。
もちろん、内密中の内密だ。正式な訪問ではないし、こんなやり方は嫁入り前の貴族令嬢を手付けにするような軽薄なことであると王子は理解しているのだろうか? 辺境伯の領地にわたし目的で忍びで来るとはそういうことになってしまうのだ。例え本人にその気がなくても。フィフスハート家は便宜上王子になにか要求されたら断れない。
「やあ、やっぱりお前か」
いた。カイル王子だ。
テーブルに頬づえをつき、自信たっぷりという感じでわたしが部屋に入るなり偉そうに声をかけてきた。
わたしは初めて会ったように装い挨拶を交わす。
「なんの話でしょうか? 初めまして。フィフスハート家、辺境伯令嬢になりますリリアーナともうします」
「名前を知れて嬉しいよリリアーナ。俺の名前はカイル。当然知っているだろう?」
「ええ。存じております」
「一度会ったものな」
「いえ、初対面でございます。王子の名はかねがね……」
「嘘言え。演技下手だな」
王子はいたずらっぽくカラカラと笑いました。不愉快です。
お父様は混乱に混迷を極めています。どうして娘と王子が仲良く会話を!? とでもお思いなのでしょうが、仲は良くないので勘違いですお父様。
しかし王子には腹がたちます。演技は得意分野です。これでもお父様を出し抜くのは得意なんですけど?
王子は通った鼻筋を軽く鳴らし、
「リリアーナのような美しい娘が二人といてたまるか。思いのほか簡単に見つかって驚いたのはこっちさ。噂が王都まで轟いているんだからな。おかげで探す手間が省けた。な、レオール」
「おっしゃる通りですカイル王子」
騎士レオールはうんうんと頷く。
きっとあの人が駆け回って探したんだ。有能な働き者やっかい!!
レオールさん、あんな王子のために働かなくてもいいのに。
王子は微笑みながらわたしを褒める。でも、どこか上から目線だ。
「あのときは助かった。リリアーナの功績は末代まで称えられるべきだな。俺を関心させるとはよほどの女だ」
「知りませんそんな功績」
「大丈夫だ。俺はしっかりと記憶している。記憶力はいいからな」
「関係ありません」
「……謙虚なところも好みだ」
わたしと王子は会話のドッジボール。
「今日って晴れてました?」
「ええ。晴れてましたよ」
そして当たり障りのない雑談を交わすお父様とレオールさん。なにこれ?
お茶を飲んだりしてしばらく経過した。
王子は脚を組み直し、しきりに髪の毛をいじりはじめた。
顔に赤みが差し、緊張している様子だ。
「と、ところでレオール。現在、俺に后の候補はいたか?」
「はい。ございません王子」
「そ、そうだったな。忘れていた。そろそろ探そうかと考えていたところだった。ものは相談だがフィフスハート家領主よ。お前の娘を俺にくれる気はないか?」
「えっなんだって?」
いきなり話を振られたわたしのお父様は、礼儀を無視して王子に聞き返していた。
言葉の意味を理解して顔が土気色に変化していくお父様。
王子は自信たっぷりに胸を張る。
「聞こえなかったか? お前の娘と婚約したい。リリアーナをくれ」
「はふぅ」
王子は堂々と宣言した。
顔面蒼白になったわたしのお父様は、そのまま真後ろにひっくり返ってしまった。
部屋で椅子に腰掛け魔本を読んでいたわたしは、バタバタと駆け込んでくるお父様の気配を感じ本を閉じた。
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「お父様はわたしが何かしたと思いますか?」
「リリィ……いや。君に心当たりがないというなら信じるけど。お父さん信じるけど」
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と、扉が再び開かれました。お父様です。
「ちょっと待ってリリィ! そうはいかない。近衛騎士のレオール殿が来ているんだ。第三王子カイル様の筆頭騎士の、あのレオール殿だ。こんな辺境にやってくるなんてありえないぞ? なんて言っていると思う?」
あのとき助けた騎士が?
すごく嫌な予感がします。
「なんと仰っているのです?」
「フィフスハート家の深窓の令嬢を出せと言っている。カイル王子がどうしても会いたいそうだ。なんでも、あのときのお礼がしたいと……いったい何の話かわからん。リリィを外に出した覚えはないのだが。なぜ。どうして!!」
居場所がバレた!?
そんな……ゲームのオープニングにはまだまだ時間があるでしょう?
カイル王子には幸せにくっつく相手のアリシアがいるんだから、わざわざわたしの方に来る必要なんてないのよ。
だから冷たく当たって興味を持たせないようにしたのに。
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「ちょ、リリィちゃん舌打ちした? お父さんウザかったかな? な?」
「いいえ。それより、レオール様だけがいらっしゃったので?」
「それが……」
深刻そうな顔でうなだれるお父様。
うわ、すっごい嫌な予感がします。
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お父様はよく貴族間交渉をギスギスされるとか軽妙に表現される。
実際はギスギスというよりドチャグチャバキャグチャって感じの音がしそうで、犬はもちろんスライムすら食べないようなどろどろした嫌みったらしい喧嘩が行われているのだけれど。
わたしは明るく提案してみる。
「帰らせましょう」
「無理だよリリィちゃん!! 王子だよ!? それも『ひねくれ王子』。さっきから屋敷のメイドに最大限のもてなしを用意させてるよ。彼には複雑な事情があってだね……無下に扱うことはできないんだ」
「ああ、ただの子供ですよ彼は。犬のえさでも出せば十分では?」
「恐ろしいこと言うねっ!? リリィちゃんお願い!! 王子に挨拶して。お父さんを助けると思って。ギスギスされちゃうお父さん見たくないでしょう?」
「お父様なら乗り越えられますよ」
「くはぁ……死体を見るような目で言うんだねリリィちゃんは(それでも可愛いんだよなぁ私のリリィは)」
結局、わたしの目の前でしおれていくお父様を見ていることができなかった。
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「わかりましたお父様。挨拶だけします」
「ほんとうかいリリィ? ありがとう!!」
部屋に通してしまったというカイル王子一行に顔見せすることになったのだ。
もちろん、内密中の内密だ。正式な訪問ではないし、こんなやり方は嫁入り前の貴族令嬢を手付けにするような軽薄なことであると王子は理解しているのだろうか? 辺境伯の領地にわたし目的で忍びで来るとはそういうことになってしまうのだ。例え本人にその気がなくても。フィフスハート家は便宜上王子になにか要求されたら断れない。
「やあ、やっぱりお前か」
いた。カイル王子だ。
テーブルに頬づえをつき、自信たっぷりという感じでわたしが部屋に入るなり偉そうに声をかけてきた。
わたしは初めて会ったように装い挨拶を交わす。
「なんの話でしょうか? 初めまして。フィフスハート家、辺境伯令嬢になりますリリアーナともうします」
「名前を知れて嬉しいよリリアーナ。俺の名前はカイル。当然知っているだろう?」
「ええ。存じております」
「一度会ったものな」
「いえ、初対面でございます。王子の名はかねがね……」
「嘘言え。演技下手だな」
王子はいたずらっぽくカラカラと笑いました。不愉快です。
お父様は混乱に混迷を極めています。どうして娘と王子が仲良く会話を!? とでもお思いなのでしょうが、仲は良くないので勘違いですお父様。
しかし王子には腹がたちます。演技は得意分野です。これでもお父様を出し抜くのは得意なんですけど?
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「おっしゃる通りですカイル王子」
騎士レオールはうんうんと頷く。
きっとあの人が駆け回って探したんだ。有能な働き者やっかい!!
レオールさん、あんな王子のために働かなくてもいいのに。
王子は微笑みながらわたしを褒める。でも、どこか上から目線だ。
「あのときは助かった。リリアーナの功績は末代まで称えられるべきだな。俺を関心させるとはよほどの女だ」
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いきなり話を振られたわたしのお父様は、礼儀を無視して王子に聞き返していた。
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