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四章
ハーレム×ラプソディ①
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思い立ったが吉日というような感じでトントン拍子に決闘が決まり。
城に併設されたコロシアムに連れ出された俺は、控え室のような場所で大きなため息をついていた。
「はぁ」
「とうとうセツカ様でも逃げられなくなったのですね!!」
「サムズ。やけに嬉しそうじゃないか?」
「いえいえ。レーネ様とミリア様の対決……気になるじゃないですか。国民の皆もこうして駆けつけました。王女の資格をもつミリア様か、もしくはセツカ様と最初からずっと一緒にいらっしゃるレーネ様が第一婦人になるのか。皆の一番の感心ごとです!」
「はぁ。まずは神徒とやらに攻められている人類やアラガミに滅ぼされかけている世界を憂え」
「まずはセツカ様の結婚。次が世界の滅亡です!」
「いや、ダメだろ……」
やれやれだよ。
俺のことなんかに注目するよりも、もっとやることあるだろう。ねえ?
大盛況といった周囲の様子にドン引きしている俺は、全く憂鬱な気分である。
しかし民衆は熱意をもって俺たちを迎えてくれていた。
なんだろう、この雰囲気。
「セツカ様ーっ!!」
「どっちが勝っても、恨みっこなしでお願いしますぞ」
「頑張れレーネ様!! 頑張れミリア様!!」
「お二人ともお美しい……」
「セツカ様万歳! セツカ様むしろわたしと結婚してー!!」
…………まるで祭りか。
ちなみに会場の設営、民衆の食料や飲み物はサムズ商会が提供している。完全なるマッチポンプである。
「僕も嫁がいるので、セツカ様には毎度稼がせてもらい本当に感謝感激でございます。ああ、これで子供をいい学校に通わせられる」
「お前はブレなくて本当に安心する」
「ふふ、僕の人生はセツカ様と共に。すべてはセツカ様のお陰なのですから、死ねと言われれば死ぬ所存です」
「ぬかせ。あの三人に恨まれたくはないね」
本当に口が回るようになったなサムズ。
自信に満ちた表情はまさに一介の商人。駆け出しだったあの頃からとんでもない成長を遂げている。
駆け引きなら商人の中で一番だろう。その証拠に、現在のオリエンテール商人ギルドのトップは彼が務めているのだから。
ほくほくした顔で、サムズは控え室を出ていく。おそらく嫁にした三人と決闘を眺めるのだろう。
「それではセツカ様。ご武運を」
「……なんだろう。俺が戦うわけではないのでそう言われるのはおかしいのだが、そう言われて正しい気がしてきた」
「結婚は闘いですよセツカ様」
「なんかむかつく」
先に大人になっちまったなー。的な雰囲気を出しながらサムズは離れていった。
あいつ腹がたつな。まあ、先に結婚したし、経験が豊富という意味ではそうなのだろうが。
ま……いっか。
サムズだし。
そんなことよりも、目の前の問題が現在進行形なんだよな。
「セツカ様、ここにいたのですね」
スレイが部屋へ来て、隣にやってきた。一緒に観戦するらしい。
黒のドレスに銀色の髪が輝き、美しい女神の微笑みをしっとりと闇の中に浮かび上がらせる。
暗闇でも決して消えることのない希望。例えるならそんな感じの美貌だ。
スレイは頭を傾け、俺の顔を覗きこんでくる。
「セツカ様、心の準備はよろしいのですか?」
「スレイか。出来ていると言えば嘘になる。俺たちはこうなる以外、道がないのか? 例えばだが答えを保留して、皆で仲良く暮らすということは出来ないだろうか?」
「……お気持ちはよくわかります。セツカ様のご出身の国では、一夫一妻があたりまえ。オリエンテールのような一夫多妻の文化もなければ、ご結婚もずいぶんと決断を要するものだと聞きました」
スレイの言うとおりだ。
日本はそう簡単に結婚する文化ではなかった。
この国よりもずいぶんと平和なのに、生まれる子供は年々減り続けるおかしな現象が起きるほどに。
スレイは目を伏せ、手を握ってくる。
「明日、起きたらセツカ様に会えないかもしれない。一度別れたら何年も会えないかもしれない……この世界は本当に残酷です。私もレーネもフローラも、何度も何度も泣いて、歯を食いしばって、セツカ様がいない日々に耐えてきました。あなたに二度と会えないかもしれない絶望の中で生きるのは、まるで生きながら『殺され』ているよう」
「そこまで……考えていたのか」
「一緒になりましょうセツカ様。二度とわたしたちの前から離れないという保証がほしいのです。レーネは口下手なので代わりに私が言います。私たちはセツカ様の印が欲しいのです」
「し、しるし!?」
「つまり性行為です」
「えぇ……オブラートに包まず言っちゃうの!?」
顔を真っ赤に爆発させて手を握ってくるスレイは、まるで乙女が恥じらうような表情で上目使いをしてくるのだった。
うーん、かわいい。
いや、違う、違う。
「セツカ様と、私の子供なら世界一かわいいと思うのですが?」
「確かに、スレイの子供はかわいいと思うけど……急にどうした!?」
「せっかくなので、私と子供作りませんか?」
「せっかくじゃないときってある!?」
「私はセツカ様としたいです。今がチャンスなんです」
真顔になったスレイは外部へと繋がる扉を鋭く指差した。
聖女の子孫であるスレイの魔力が通った扉は、ガッチリと鍵が閉まり開かなくなる。
どうしたのスレイ。真顔怖いんですけど。
魔法の悪用やめたげて!?
閉じ込められて若干焦る。スキルを使えば出れるだろうが……。
スレイは祈りを捧げるように両手を合わせた。
「セツカ様のスキルさん。今だけは発動しないでください」
●わかりました。
わかっちゃダメだろ!?おぉい!?
どういうことなのスキル!?
スレイが迫ってくる。吐息のかかる距離に、少女の顔が接近する。
「レーネとミリアさんはバ……ちょっと単細胞なので、正攻法しか思い付きません。フローラにはミリアさんの件で大事な『仕事』をお願いしました。つまり、今、この場で決闘が始まるまでの間、私とセツカ様のふたりっきりの時間ができたということ!! 今が私の最後のチャンスです」
「賢さを悪用するなよ……? な?」
「レーネにはいつも遠慮してきました。でも、本当は私だって一番がいいに決まってるじゃないですか。レーネは正直なのでセツカ様とキスしたことを私とフローラに話しました。そのとき、私の心はやっぱり炎で燃え盛るようだった。どうしてレーネ
のキスを自慢されなきゃいけないの!? 私のほうが可愛いもん!! 私のほうが、私のほうがセツカ様にっ……くっ。ちょっとセツカ様のせいで発作が……すこし待ってくださいね?」
スレイは胸元からなにやら袋を取り出す。
開けると、見覚えのある布地がその中から出てきたのであった。
スレイは思いっきりその布地に顔を突っ込み、深呼吸を繰り返す。
「すぅ、はぁ。すう、はぁ……すぅ、はぁ。んぅ。セツカ様ぁ!!」
うわ俺のパンツじゃん……まだ持ってたのかよー!?
くしゃくしゃに握りしめ、顔を押し付けている。どんだけだよ。
スレイは何度か深呼吸を繰り返すと、恍惚とした表情でこちらに視線を戻し言った。
「だいすきです」
「その告白は無理がある」
冷静に突っ込んではいるものの。
スレイがしなだれかかってきたとき、身体の芯からぞわぞわとする感覚を感じた。
天性の魔性をもつスレイがこんなに近くにいるのだ。それに二人っきり。
相手はその気で、『殺す』スキルはヘソを曲げている。
……あれ、ヤバくないか!?!?
城に併設されたコロシアムに連れ出された俺は、控え室のような場所で大きなため息をついていた。
「はぁ」
「とうとうセツカ様でも逃げられなくなったのですね!!」
「サムズ。やけに嬉しそうじゃないか?」
「いえいえ。レーネ様とミリア様の対決……気になるじゃないですか。国民の皆もこうして駆けつけました。王女の資格をもつミリア様か、もしくはセツカ様と最初からずっと一緒にいらっしゃるレーネ様が第一婦人になるのか。皆の一番の感心ごとです!」
「はぁ。まずは神徒とやらに攻められている人類やアラガミに滅ぼされかけている世界を憂え」
「まずはセツカ様の結婚。次が世界の滅亡です!」
「いや、ダメだろ……」
やれやれだよ。
俺のことなんかに注目するよりも、もっとやることあるだろう。ねえ?
大盛況といった周囲の様子にドン引きしている俺は、全く憂鬱な気分である。
しかし民衆は熱意をもって俺たちを迎えてくれていた。
なんだろう、この雰囲気。
「セツカ様ーっ!!」
「どっちが勝っても、恨みっこなしでお願いしますぞ」
「頑張れレーネ様!! 頑張れミリア様!!」
「お二人ともお美しい……」
「セツカ様万歳! セツカ様むしろわたしと結婚してー!!」
…………まるで祭りか。
ちなみに会場の設営、民衆の食料や飲み物はサムズ商会が提供している。完全なるマッチポンプである。
「僕も嫁がいるので、セツカ様には毎度稼がせてもらい本当に感謝感激でございます。ああ、これで子供をいい学校に通わせられる」
「お前はブレなくて本当に安心する」
「ふふ、僕の人生はセツカ様と共に。すべてはセツカ様のお陰なのですから、死ねと言われれば死ぬ所存です」
「ぬかせ。あの三人に恨まれたくはないね」
本当に口が回るようになったなサムズ。
自信に満ちた表情はまさに一介の商人。駆け出しだったあの頃からとんでもない成長を遂げている。
駆け引きなら商人の中で一番だろう。その証拠に、現在のオリエンテール商人ギルドのトップは彼が務めているのだから。
ほくほくした顔で、サムズは控え室を出ていく。おそらく嫁にした三人と決闘を眺めるのだろう。
「それではセツカ様。ご武運を」
「……なんだろう。俺が戦うわけではないのでそう言われるのはおかしいのだが、そう言われて正しい気がしてきた」
「結婚は闘いですよセツカ様」
「なんかむかつく」
先に大人になっちまったなー。的な雰囲気を出しながらサムズは離れていった。
あいつ腹がたつな。まあ、先に結婚したし、経験が豊富という意味ではそうなのだろうが。
ま……いっか。
サムズだし。
そんなことよりも、目の前の問題が現在進行形なんだよな。
「セツカ様、ここにいたのですね」
スレイが部屋へ来て、隣にやってきた。一緒に観戦するらしい。
黒のドレスに銀色の髪が輝き、美しい女神の微笑みをしっとりと闇の中に浮かび上がらせる。
暗闇でも決して消えることのない希望。例えるならそんな感じの美貌だ。
スレイは頭を傾け、俺の顔を覗きこんでくる。
「セツカ様、心の準備はよろしいのですか?」
「スレイか。出来ていると言えば嘘になる。俺たちはこうなる以外、道がないのか? 例えばだが答えを保留して、皆で仲良く暮らすということは出来ないだろうか?」
「……お気持ちはよくわかります。セツカ様のご出身の国では、一夫一妻があたりまえ。オリエンテールのような一夫多妻の文化もなければ、ご結婚もずいぶんと決断を要するものだと聞きました」
スレイの言うとおりだ。
日本はそう簡単に結婚する文化ではなかった。
この国よりもずいぶんと平和なのに、生まれる子供は年々減り続けるおかしな現象が起きるほどに。
スレイは目を伏せ、手を握ってくる。
「明日、起きたらセツカ様に会えないかもしれない。一度別れたら何年も会えないかもしれない……この世界は本当に残酷です。私もレーネもフローラも、何度も何度も泣いて、歯を食いしばって、セツカ様がいない日々に耐えてきました。あなたに二度と会えないかもしれない絶望の中で生きるのは、まるで生きながら『殺され』ているよう」
「そこまで……考えていたのか」
「一緒になりましょうセツカ様。二度とわたしたちの前から離れないという保証がほしいのです。レーネは口下手なので代わりに私が言います。私たちはセツカ様の印が欲しいのです」
「し、しるし!?」
「つまり性行為です」
「えぇ……オブラートに包まず言っちゃうの!?」
顔を真っ赤に爆発させて手を握ってくるスレイは、まるで乙女が恥じらうような表情で上目使いをしてくるのだった。
うーん、かわいい。
いや、違う、違う。
「セツカ様と、私の子供なら世界一かわいいと思うのですが?」
「確かに、スレイの子供はかわいいと思うけど……急にどうした!?」
「せっかくなので、私と子供作りませんか?」
「せっかくじゃないときってある!?」
「私はセツカ様としたいです。今がチャンスなんです」
真顔になったスレイは外部へと繋がる扉を鋭く指差した。
聖女の子孫であるスレイの魔力が通った扉は、ガッチリと鍵が閉まり開かなくなる。
どうしたのスレイ。真顔怖いんですけど。
魔法の悪用やめたげて!?
閉じ込められて若干焦る。スキルを使えば出れるだろうが……。
スレイは祈りを捧げるように両手を合わせた。
「セツカ様のスキルさん。今だけは発動しないでください」
●わかりました。
わかっちゃダメだろ!?おぉい!?
どういうことなのスキル!?
スレイが迫ってくる。吐息のかかる距離に、少女の顔が接近する。
「レーネとミリアさんはバ……ちょっと単細胞なので、正攻法しか思い付きません。フローラにはミリアさんの件で大事な『仕事』をお願いしました。つまり、今、この場で決闘が始まるまでの間、私とセツカ様のふたりっきりの時間ができたということ!! 今が私の最後のチャンスです」
「賢さを悪用するなよ……? な?」
「レーネにはいつも遠慮してきました。でも、本当は私だって一番がいいに決まってるじゃないですか。レーネは正直なのでセツカ様とキスしたことを私とフローラに話しました。そのとき、私の心はやっぱり炎で燃え盛るようだった。どうしてレーネ
のキスを自慢されなきゃいけないの!? 私のほうが可愛いもん!! 私のほうが、私のほうがセツカ様にっ……くっ。ちょっとセツカ様のせいで発作が……すこし待ってくださいね?」
スレイは胸元からなにやら袋を取り出す。
開けると、見覚えのある布地がその中から出てきたのであった。
スレイは思いっきりその布地に顔を突っ込み、深呼吸を繰り返す。
「すぅ、はぁ。すう、はぁ……すぅ、はぁ。んぅ。セツカ様ぁ!!」
うわ俺のパンツじゃん……まだ持ってたのかよー!?
くしゃくしゃに握りしめ、顔を押し付けている。どんだけだよ。
スレイは何度か深呼吸を繰り返すと、恍惚とした表情でこちらに視線を戻し言った。
「だいすきです」
「その告白は無理がある」
冷静に突っ込んではいるものの。
スレイがしなだれかかってきたとき、身体の芯からぞわぞわとする感覚を感じた。
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