37 / 149
二章
魔王の手下を×そう!
しおりを挟む「ちょ……! ちょっ……と待て、グレ、ッ……ンッ!」
何か言おうとする唇を塞いで、舌で歯列を割る。
頭を掌で支え、薄い唇を軽く吸って逃げる舌先を追いかけた。待てと言われても、今日は待つつもりはない。
敏感な上顎を舌先で擽ると、諦めたようにオルガが両眼を閉じて口づけに応え始めた。舌を絡ませ、互いの唇を軽く吸い合う。
「ン……ンッ……グレ、ウ…………ッ」
艶めかしい声が漏れる。
唇を合わせたまま、グレウスはオルガの胸元を探っていた。
可愛らしい小さな粒が指に触れたので、それを優しく揉み解す。ぷくりとして弾力があって、本当に可愛らしい乳首だ。形もいい。
「ンンン……!」
足で膝を割って、太腿をオルガの股間に擦りつけてみた。
ずり上がろうとする体を腕の中に捕えて、グレウスはオルガの足の間に体を割り込ませる。
「ああっ……グレウスッ」
唇を離すと、オルガの息はもう乱れていた。
足に触れるオルガの屹立は半勃ちといったところで、疲れているせいでなかなか勢いがつかない様子だ。
グレウスは乳首を弄っていた指を離して、何か言いたそうにしたオルガの口の中に入れた。
「……ぅんん……っ、う、ぐれうひゅ……まっ……」
「大丈夫です。俺のことは気にしないでください」
二本の指でオルガの舌を愛撫しつつ、香油の代わりの潤滑剤となるように唾液をたっぷりと絡める。
オルガの体内は温かく、濡れて柔らかで、しっとりと吸い付くようにグレウスを包み込んでくれる。
そのせいでグレウスは、いつもいつもオルガの中に入ることばかり考えてしまう。前戯がおざなりになって、オルガを悦ばせようという気概に欠けてしまっていたことは否定できない。
中に収めたら収めたで、後は自分の快楽を追求すること以外考えられなくなってしまう。
オルガもきっと共に悦んでくれているのだと信じていたが、正気を失うには足りなかったらしい。
今日はそれではだめだ。
まずは挿入の前に、この指でオルガを十分に昂らせてやらねば。
「お……おま、っ……っ、うう……うぶ、っ……」
口の中にも多くの性感帯があることを、グレウスはオルガに教えられた。
普段口づけした時に探る上顎や、唇の裏側だけではない。上顎の奥や舌の付け根の両脇など、舌では届かない場所にも感じる場所はあったようだ。
オルガの顔が紅潮し、膝に当たる屹立が勢いを増していく。
「愛しい人……貴方は俺を惑わしてやまない……」
指を咥えたオルガを、グレウスは感嘆とともに見つめた。
冷たいほどに白く硬質な美貌が、今は口にグレウスの指を含んで困惑の表情を浮かべている。溢れ出る唾液が唇を濡らし、男にしては細い顎まで滴る様子が我慢ならないほど扇情的だ。
いや、違う。今日は我慢しなければ。
いきり立つ自身の欲望に待機を厳命して、グレウスは濡れて光る指をオルガの口から抜き出した。
「……グレ……グレウス! 今日は……」
「わかっています。今日の俺は貴方に奉仕する下僕です。どうか思う存分に感じてください」
「ち、が……」
話しながら濡れた口元を手で拭おうとしているのに気づいて、グレウスはその唇に吸い付いた。
汚れを拭うのは自分の役目だ。顎も首筋も、オルガの体液ならばすべて舐め取って綺麗にしてやりたい。
「ン、ゥウ……!」
その間に濡らした指を足の間に潜らせる。慎ましい窄まりを探り当て、潤いを馴染ませるように塗り付けると、オルガが喉の奥で声を漏らして腰を引こうとした。だが動きは弱々しく、本気で逃れようとしているというよりは、誘うような動きに思えた。
食らいつくようなグレウスの口づけを受けながら、顔を左右に振ろうとする仕草があるのも、きっと恥ずかしがっているのだろう。
年上と言うことを気にしてか、オルガは閨の中でもグレウスを甘やかしがちだ。
苦しくても苦しいとも言わずに、我慢の利かないグレウスが快楽を貪るのを、ただじっと受け止めてくれている。
今日はそんな関係を脱したい。
「ン、ンン、ン――ッ……!」
呼吸とともにパクパクと口を開ける秘密の入り口に、グレウスは濡れた指を忍び込ませた。
ずり上がろうとする体を引き戻し、指をしっかりと根元まで収める。オルガのここは柔らかく、温かで居心地がいい。
自身が包み込まれた時の快感を思い出し、そのまま圧し掛かっていきたい衝動に駆られたが、グレウスは我慢した。今日はオルガを愉しませるのだ。自分のことは二の次だ。
「グレ……待、てと……ッア!」
「大丈夫です。貴方の好い場所は存じていますから、気持ちよくなってください」
「あっ!……あん、んッ……やぁ、あっひ、あっあっ……!」
屹立の付け根を内側から擽るように指を動かすと、オルガの口から軽やかな喘ぎが零れ出た。グレウスが大きく張った雁の部分で捏ねてやると悦ぶ場所だ。
奥の深い場所もオルガは好むが、指では届かない。そこは後でたっぷりと奉仕することにしよう。
日頃自分を抱き留めてもらっている感謝を込めて、グレウスは柔らかな肉壁を揉みしだいた。
「ゃ、あッ、あ――ッ!………………く……ッ、どうし、て……ぁああッ」
指で内側を刺激すると、オルガの屹立がビクンと跳ね上がった。
動きに合わせて腰が揺れ、腹につきそうなほど反ったものから半透明の先走りがとろとろと滴る。
オルガは不満げだ。あっという間に吐精直前にまで追い上げられたことが納得いかないのだろう。
薬酒の効果だと思うが、今それを伝える必要はない。
「オルガ、中でイキましょう」
「――ッ!」
グレウスは喘ぐオルガの耳元で囁いた。そのまま舌を伸ばして耳の溝に這わせる。
「み、みッ……あひ、ッ、みみは……ぁッ」
「大丈夫……噛んだりはしませんから……」
「しゃ、べるなぁッ……!」
オルガは耳がひどく弱い。
グレウスしか知らないことだろう。顔に掛かる髪をいつも頭の高い位置で一つ結わえているのは、実用的な理由よりも、長い髪で耳を隠しておきたいからなのだ。
上端が少し尖った薄い肉片。
複雑な溝を刻み、控えめな耳垂となだらかな窪み、そして指も入らない小さな穴を持つこの場所を弄られると、オルガは瞬く間に昂ってしまう。
「あ! あ――ッ……ひぃ、ん、ん――ッ……やらぁッ、み、みはッ……」
全身の肌を粟立たせて、今までにない激しさで身を捩る。
グレウスはそんなオルガを愛しく思いながら、耳朶を口に含んでべろりと舐めた。
今までは、オルガが嫌がっているようだと思っていたので、この場所を責めるのは控えていた。
だが本当に嫌がっていたのだろうか。
上擦った声や避ける素振りも、考えてみれば意地っ張りなオルガからの遠回しな誘いだったのかもしれない。ちゃんと気づいてやれなかった察しの悪さが腹立たしい。
「やああぁ……ッ、やめ、いく、みみは、やッ、いく、ッ……いくぅうッ……!」
あられもない善がり声が次々と吐き出される。やはりここが相当気持ちいいようだ。
腹まで反り返ったものが筋を浮かべ、糸を引いて粘液を滴らせる。先走りか、それとも中イキした時の愛液かもしれない。
男としての解放を与えてやりたい気持ちもあったが、精を放つとその後には鎮静期間が訪れてしまう。
正気を失わせよと言ったのはオルガなのだから、今日は連続して絶頂を味わえる中イキ以外はさせたくない。
体内で指を小刻みに動かしながら、耳の窪みに尖らせた舌先を入れて、グレウスはオルガを追い詰めた。
「ッ!……ぅうううぅ――――ッ……グ、レ、ウ、スゥぅ――ッ……ッ……!」
なぜか怒り心頭に聞こえる声を上げて、オルガが体を仰け反らせた。中でイッたらしい。
硬直した白い腹の上に、精液混じりの緩い蜜が次々と吐き出される。指がぎゅっと締め付けられ、柔らかだった肉壁は異物を追い出すかのように激しく蠕動した。
さらなる高みを与えるために、グレウスは親指の腹をオルガの会陰に押し当てて振動させる。
「……ッ、もうッ…………もう、ッ…………ぅう――ッ!……あああ――――ッ!……」
息も絶え絶えに悶えながら、二度三度とオルガが連続して絶頂に駆け上った。
白い肌が紅潮し、凛として冷たい美貌が惚けたように蕩ける。快楽に我を忘れ、正気を失いかけているように見えなくもない。
しかし、念には念を入れておくべきだろう。
何度も蜜を吐き出して力を失った竿に、グレウスは空いた方の手を伸ばした。粘液の滑りを借りて、男としては機能しなくなったそれを扱きあげる。
体の中からも外からも、嫌がるほど敏感な部分も、男としての矜持の部分も。
何もかもを愛して、心置きなくオルガを狂わせてやりたい。
「――ひぃッ! ひ、ぃぃッ!……も、ぉ……ォッ、ォッ、ォオウ――ッ!……」
体を硬直させたオルガが、開きっぱなしの口から舌を突き出して喘いだ。今までに見たことがないほどの善がりようだ。
グレウスは安堵しながら、耳に唇を寄せて囁く。
「素面でなくなったら教えてください。俺をどう思っているのか、貴方の口から聞きたい……それまで、いくらでもお手伝い致しますから」
ちゅ、と音を鳴らして耳に口づけする。
オルガはまだ理性と恥じらいを残しているのだろうか。
汗ばんだ体を仰け反らせ、ビクン、ビクン、とひっきりなしに痙攣しながら、
「……馬……鹿ぁあああ……ッ……あッ、あッ、やぁああああッ……!」
と、照れ隠しに罵るのが、グレウスの耳に届いた。
何か言おうとする唇を塞いで、舌で歯列を割る。
頭を掌で支え、薄い唇を軽く吸って逃げる舌先を追いかけた。待てと言われても、今日は待つつもりはない。
敏感な上顎を舌先で擽ると、諦めたようにオルガが両眼を閉じて口づけに応え始めた。舌を絡ませ、互いの唇を軽く吸い合う。
「ン……ンッ……グレ、ウ…………ッ」
艶めかしい声が漏れる。
唇を合わせたまま、グレウスはオルガの胸元を探っていた。
可愛らしい小さな粒が指に触れたので、それを優しく揉み解す。ぷくりとして弾力があって、本当に可愛らしい乳首だ。形もいい。
「ンンン……!」
足で膝を割って、太腿をオルガの股間に擦りつけてみた。
ずり上がろうとする体を腕の中に捕えて、グレウスはオルガの足の間に体を割り込ませる。
「ああっ……グレウスッ」
唇を離すと、オルガの息はもう乱れていた。
足に触れるオルガの屹立は半勃ちといったところで、疲れているせいでなかなか勢いがつかない様子だ。
グレウスは乳首を弄っていた指を離して、何か言いたそうにしたオルガの口の中に入れた。
「……ぅんん……っ、う、ぐれうひゅ……まっ……」
「大丈夫です。俺のことは気にしないでください」
二本の指でオルガの舌を愛撫しつつ、香油の代わりの潤滑剤となるように唾液をたっぷりと絡める。
オルガの体内は温かく、濡れて柔らかで、しっとりと吸い付くようにグレウスを包み込んでくれる。
そのせいでグレウスは、いつもいつもオルガの中に入ることばかり考えてしまう。前戯がおざなりになって、オルガを悦ばせようという気概に欠けてしまっていたことは否定できない。
中に収めたら収めたで、後は自分の快楽を追求すること以外考えられなくなってしまう。
オルガもきっと共に悦んでくれているのだと信じていたが、正気を失うには足りなかったらしい。
今日はそれではだめだ。
まずは挿入の前に、この指でオルガを十分に昂らせてやらねば。
「お……おま、っ……っ、うう……うぶ、っ……」
口の中にも多くの性感帯があることを、グレウスはオルガに教えられた。
普段口づけした時に探る上顎や、唇の裏側だけではない。上顎の奥や舌の付け根の両脇など、舌では届かない場所にも感じる場所はあったようだ。
オルガの顔が紅潮し、膝に当たる屹立が勢いを増していく。
「愛しい人……貴方は俺を惑わしてやまない……」
指を咥えたオルガを、グレウスは感嘆とともに見つめた。
冷たいほどに白く硬質な美貌が、今は口にグレウスの指を含んで困惑の表情を浮かべている。溢れ出る唾液が唇を濡らし、男にしては細い顎まで滴る様子が我慢ならないほど扇情的だ。
いや、違う。今日は我慢しなければ。
いきり立つ自身の欲望に待機を厳命して、グレウスは濡れて光る指をオルガの口から抜き出した。
「……グレ……グレウス! 今日は……」
「わかっています。今日の俺は貴方に奉仕する下僕です。どうか思う存分に感じてください」
「ち、が……」
話しながら濡れた口元を手で拭おうとしているのに気づいて、グレウスはその唇に吸い付いた。
汚れを拭うのは自分の役目だ。顎も首筋も、オルガの体液ならばすべて舐め取って綺麗にしてやりたい。
「ン、ゥウ……!」
その間に濡らした指を足の間に潜らせる。慎ましい窄まりを探り当て、潤いを馴染ませるように塗り付けると、オルガが喉の奥で声を漏らして腰を引こうとした。だが動きは弱々しく、本気で逃れようとしているというよりは、誘うような動きに思えた。
食らいつくようなグレウスの口づけを受けながら、顔を左右に振ろうとする仕草があるのも、きっと恥ずかしがっているのだろう。
年上と言うことを気にしてか、オルガは閨の中でもグレウスを甘やかしがちだ。
苦しくても苦しいとも言わずに、我慢の利かないグレウスが快楽を貪るのを、ただじっと受け止めてくれている。
今日はそんな関係を脱したい。
「ン、ンン、ン――ッ……!」
呼吸とともにパクパクと口を開ける秘密の入り口に、グレウスは濡れた指を忍び込ませた。
ずり上がろうとする体を引き戻し、指をしっかりと根元まで収める。オルガのここは柔らかく、温かで居心地がいい。
自身が包み込まれた時の快感を思い出し、そのまま圧し掛かっていきたい衝動に駆られたが、グレウスは我慢した。今日はオルガを愉しませるのだ。自分のことは二の次だ。
「グレ……待、てと……ッア!」
「大丈夫です。貴方の好い場所は存じていますから、気持ちよくなってください」
「あっ!……あん、んッ……やぁ、あっひ、あっあっ……!」
屹立の付け根を内側から擽るように指を動かすと、オルガの口から軽やかな喘ぎが零れ出た。グレウスが大きく張った雁の部分で捏ねてやると悦ぶ場所だ。
奥の深い場所もオルガは好むが、指では届かない。そこは後でたっぷりと奉仕することにしよう。
日頃自分を抱き留めてもらっている感謝を込めて、グレウスは柔らかな肉壁を揉みしだいた。
「ゃ、あッ、あ――ッ!………………く……ッ、どうし、て……ぁああッ」
指で内側を刺激すると、オルガの屹立がビクンと跳ね上がった。
動きに合わせて腰が揺れ、腹につきそうなほど反ったものから半透明の先走りがとろとろと滴る。
オルガは不満げだ。あっという間に吐精直前にまで追い上げられたことが納得いかないのだろう。
薬酒の効果だと思うが、今それを伝える必要はない。
「オルガ、中でイキましょう」
「――ッ!」
グレウスは喘ぐオルガの耳元で囁いた。そのまま舌を伸ばして耳の溝に這わせる。
「み、みッ……あひ、ッ、みみは……ぁッ」
「大丈夫……噛んだりはしませんから……」
「しゃ、べるなぁッ……!」
オルガは耳がひどく弱い。
グレウスしか知らないことだろう。顔に掛かる髪をいつも頭の高い位置で一つ結わえているのは、実用的な理由よりも、長い髪で耳を隠しておきたいからなのだ。
上端が少し尖った薄い肉片。
複雑な溝を刻み、控えめな耳垂となだらかな窪み、そして指も入らない小さな穴を持つこの場所を弄られると、オルガは瞬く間に昂ってしまう。
「あ! あ――ッ……ひぃ、ん、ん――ッ……やらぁッ、み、みはッ……」
全身の肌を粟立たせて、今までにない激しさで身を捩る。
グレウスはそんなオルガを愛しく思いながら、耳朶を口に含んでべろりと舐めた。
今までは、オルガが嫌がっているようだと思っていたので、この場所を責めるのは控えていた。
だが本当に嫌がっていたのだろうか。
上擦った声や避ける素振りも、考えてみれば意地っ張りなオルガからの遠回しな誘いだったのかもしれない。ちゃんと気づいてやれなかった察しの悪さが腹立たしい。
「やああぁ……ッ、やめ、いく、みみは、やッ、いく、ッ……いくぅうッ……!」
あられもない善がり声が次々と吐き出される。やはりここが相当気持ちいいようだ。
腹まで反り返ったものが筋を浮かべ、糸を引いて粘液を滴らせる。先走りか、それとも中イキした時の愛液かもしれない。
男としての解放を与えてやりたい気持ちもあったが、精を放つとその後には鎮静期間が訪れてしまう。
正気を失わせよと言ったのはオルガなのだから、今日は連続して絶頂を味わえる中イキ以外はさせたくない。
体内で指を小刻みに動かしながら、耳の窪みに尖らせた舌先を入れて、グレウスはオルガを追い詰めた。
「ッ!……ぅうううぅ――――ッ……グ、レ、ウ、スゥぅ――ッ……ッ……!」
なぜか怒り心頭に聞こえる声を上げて、オルガが体を仰け反らせた。中でイッたらしい。
硬直した白い腹の上に、精液混じりの緩い蜜が次々と吐き出される。指がぎゅっと締め付けられ、柔らかだった肉壁は異物を追い出すかのように激しく蠕動した。
さらなる高みを与えるために、グレウスは親指の腹をオルガの会陰に押し当てて振動させる。
「……ッ、もうッ…………もう、ッ…………ぅう――ッ!……あああ――――ッ!……」
息も絶え絶えに悶えながら、二度三度とオルガが連続して絶頂に駆け上った。
白い肌が紅潮し、凛として冷たい美貌が惚けたように蕩ける。快楽に我を忘れ、正気を失いかけているように見えなくもない。
しかし、念には念を入れておくべきだろう。
何度も蜜を吐き出して力を失った竿に、グレウスは空いた方の手を伸ばした。粘液の滑りを借りて、男としては機能しなくなったそれを扱きあげる。
体の中からも外からも、嫌がるほど敏感な部分も、男としての矜持の部分も。
何もかもを愛して、心置きなくオルガを狂わせてやりたい。
「――ひぃッ! ひ、ぃぃッ!……も、ぉ……ォッ、ォッ、ォオウ――ッ!……」
体を硬直させたオルガが、開きっぱなしの口から舌を突き出して喘いだ。今までに見たことがないほどの善がりようだ。
グレウスは安堵しながら、耳に唇を寄せて囁く。
「素面でなくなったら教えてください。俺をどう思っているのか、貴方の口から聞きたい……それまで、いくらでもお手伝い致しますから」
ちゅ、と音を鳴らして耳に口づけする。
オルガはまだ理性と恥じらいを残しているのだろうか。
汗ばんだ体を仰け反らせ、ビクン、ビクン、とひっきりなしに痙攣しながら、
「……馬……鹿ぁあああ……ッ……あッ、あッ、やぁああああッ……!」
と、照れ隠しに罵るのが、グレウスの耳に届いた。
0
お気に入りに追加
3,421
あなたにおすすめの小説

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる