28 / 149
一章
聖女の思惑を×そう!その5
しおりを挟む
すこしだけ時間を巻き戻そう。
転移させられたレーネたちの行方についてだ。
聖女が勝ち誇った顔でハヤサカに指示を出し、レーネ、スレイ、フローラの三人をハヤサカの能力でどこか別の場所へと転移させた。
光に包まれ、三人は別の空間へと移動する。
そこは、クラスメイトが最初に召喚された広い部屋。じめじめした嫌な雰囲気が漂う場所であった。
中央のあたりに人質になっているクラスメイト……サエキ、オオバヤシ、ミワの姿が確認できる。
大人しい女の子たち故、イシイには逆らえないのだろう。
彼女たちはイシイのグループに距離を置いていたため人質に選ばれた可能性が高い。
また、鎖に繋がれた状態のオニズカとサカモトは傷だらけで横たわっている。
前に俺に協力してイシイを殴ったのでやられたのであろう。
他にも数名、座らされているクラスメイトがいる。
それを取り囲むように立っているのはイシイ、ミカミ、ガネウチの三人だ。
「来た来た。クソセツカのお気に入りレーネちゃん。待ってたぜ。相変わらずマジで綺麗だな!! ちょっとあっちの世界でも見たことないレベルに可愛いわ。今すぐ裸にしてヤりてえー」
下品な顔と知能は相変わらずだな。
イシイはレーネの姿を見て喜びを露にした。この場所に彼女たちがやってきたということは、聖女の作戦が成功したということ。
つまり状況からすれば、俺は何も出来ずに聖女の言いなりになったことが確定したのだ。
イシイの気持ち悪さにレーネは思わず身を固める。
「っつ……!?」
「かぁわいいねえ。お兄さんとお話したくないの? でも、これからは身体と身体でお話する仲になるんだから、仲良くやってこうぜ。セツカのことなんて忘れさせてやるよ」
「うぅ、気持ち悪いです……」
レーネは怯え、尻尾の毛がトゲトゲに変化し不快感を露にする。
そんな彼女の反応に、逆に嬉しそうにするイシイ。
「そう言ってられんのも今のウチさ。セツカは負けた。俺は勝った。勝つ方についていた。これが重要なんだよ!! 最後に勝つのは結局この俺。あいつにやられた『契約』スキルも、今は聖女のおかげで格段にパワーアップしたのさ。『契約更新』なら、手を触れずに相手を思い通りにできる。だから君を今、この瞬間に俺の言いなりにするのも自由自在ってわけ」
「この世界に来てその能力で他人を思い通りにして、自分の快楽をむさぼってきたのですか?」
「そうさ。金があれば自由に使う。物があれば自由に利用する。だったら、力があれば自由にそれを有効活用して欲しいものを手にいれる。何も間違っちゃいない真理だろ? 俺は強い。俺は賢い。だから、俺には君を自由にする権利がある」
「おかしいです。それじゃ、わたしにはあなたを拒否する権利がない」
「あるわけねえだろ。権利は俺にしかないんだから」
早速いかれた理論を振りかざしているみたいだな。権利の意味を辞書で引け。
奴が主張するのは強権。または強制だ。
「楽しいなぁ、この世界は。女はやり放題だし、人は殺し放題。警察みたいな組織はあるっちゃああるが、俺の力を止めるような奴はいねえ。つまり俺が法律なんだぜ?」
「……許せない。わたしたちはあなたのモノじゃない!!」
「はいはい。レーネちゃんだっけ? そんなに睨むなよ。興奮してくんだろ?」
へらへらと笑うイシイ。
すると、背後に立っていたミカミが我慢できなかったのか薄気味悪いぼそぼそ声をあげた。
「……そんなことより、僕はあの子、貰っても、いいよね? 銀色髪の毛の、おひめさま」
「ミカミぃ。もうビンビンなんですかぁ!? ぎゃははっ。いいぜ。今回はお前らにも助けられたからな。あっちの銀髪の女はお前にやるよ。しっかり男の味を教え込んでやるんだな」
「……あ、ありがとうイシイ。ふ、ふふ。僕のおひめさま。綺麗にしてあげる」
「冗談じゃないです。森で矢を使って襲撃してきた方ですね? こっちを見ないでくださいな」
「けひ! いい、いいよぉ。僕のおひめさま!」
「……視線に品位がかけらも感じませんね。どれだけの女性を蔑ろにしてきたのやら」
ミカミの薄気味悪い視線に晒されたスレイは、身震いをして拒否反応を露にした。
女狂いのミカミ。どうしてあいつが捕まらないかといえばイシイの庇護下にいたからだ。
こうしてイシイのおこぼれにあずかってきたクズなのだ。
「じゃあ俺はこっちのロリ巨乳かぁ!! よっしゃ、ヤりまくんぞ!! 最近、普通の女とやんの飽きてきてたかんな。だってすぐに壊れるし」
「ガネウチにはあのエルフ女が丁度いいぜ。あいつ精霊神らしいから、多少荒っぽく扱っても壊れねえからな。まったく、すぐに女を壊すからお前には苦労するぜ」
「わりいわりい。イシイ、感謝してるぜぇ。うわ、乳でかっ。肌とかつやつやじゃん。めっちゃタイプだわー」
「すこしでもふーちゃんに触ったら許さないですぅ。近づくなですぅ」
「うけんだけど。近づくに決まってんじゃーん。精霊神って首絞めたらどのくらい耐えるかな?」
「なんという目ですかぁ。あなたに良心は存在していないようですねぇ」
ガネウチの不気味な眼光に、フローラは思わず後ずさる。
奴の視線は彼女の胸や尻にしか注がれておらず、けだもの以下の劣情しか脳内に存在しないことは明らかだ。
奴の取り巻きだった女たちは、結局奴に壊されてしまったらしいな。
イシイはレーネに近づいてくる。相当うれしいのかニヤケ顔だ。
「反抗したら聖女のところにいるセツカがタイヘンなことになるぜ? な、レーネちゃん。俺のモノになれ。スキルで言うことを聞かせてもいいが、それじゃあ詰まらねえからな」
「わたしの名を呼ぶなクズっ。わたしはご主人様とずっと一緒だっ!」
「へへっ。言ってろ。すぐに自分から欲しがるようになるって」
勝ち誇った顔でレーネの頬に手を触れようとするイシイ。
と、その瞬間。
「俺の子供たちに触るな」
イシイの手が勢いよく弾かれたのである。
そう、俺がイシイの手を払ったのだ。
突然現れた俺の姿に、イシイたちに向けるのとは全く真逆の、はちきれんばかりに嬉しそうな笑顔をする女の子たち。
「ご主人様!! ありがとうございます!! わざとでもイシイと会話するの嫌でしたー。だっこしてください!」
「演技とはいえ。あの方たちと話すのは非常に不愉快でしたー。なでなでして欲しいですセツカ様!!」
「びっくりするぐらい救いようのない人たちですぅ。こっちまで汚れちゃう。セツカちゃん、ぎゅってして浄化して欲しいですぅ」
と、抱きついてきた。
ちょっと待ってくれ、まだ早い。
イシイがアホ顔で俺の解説を待ってくれているからな。
「は? せ、セツカ? えっ、なんでお前がここに?」
「触るな。お前の馬鹿がうつったらどうするんだ」
イシイの手を払った部分をハンカチで拭く。
当然の行為だ。
「どうして……だって、お前は聖女のところにいるはずだろう? 負けたお前を聖女が言いなりにするはずだ。この場所に人質がいることは俺のスキルの効果でわからないはずだ!! 絶対にお前がここに来れるはずがないんだっ!!」
「はぁ。愚かさも極まってくると笑えてくるな。俺は聖女じゃなく、こっちの方に来たんだよ」
「は? ど、どういう意味だよ!?」
王城へとやってくる前。
俺はスキルを使いとある実験を試みた。
■――概念を『殺し』ます。再構築。レイゼイ=セツカの同位体を作成。維持可能時間3600秒。
「俺が本物で、聖女の方にいるのはコピーした俺だ。俺はレーネが首に下げている迷宮尺皮袋の中に入り、お前が隠れるこの場所まで運んでもらった。これでイシイ、こそこそ隠れるお前を探す手間が省けたわけだな」
「な、なにぃぃぃいい!? じゃあ、あっちにいるセツカは偽物……」
「いや、正確に言えばどちらも本物だ。思考も繋がっている。だが、あっちは時間が来たら消えてしまうがな」
「セツカてめえええ!! 俺を騙しやがったなこのボケクソがぁあああっ!! 折角俺が『契約更新』でシールド張ってたのに、こそこそ隠れて突破してきやがってこの卑怯者がぁぁああ!!」
イシイは声を荒らげ感情を露にした。
人質をとって脅してきたお前らが言うな。
「勘違いするな」
俺はイシイを指差し事実を伝える。
「お前のスキルで作ったおままごとの隠蔽工作など最初から突破できる。俺がそれをやらなかったのは、自分の中に生まれた疑問を解消するのに考える時間が欲しかったからだ」
「疑問……だとぉ!?」
「そうだ」
これは最初から俺の中で生まれた疑問との戦い。
当初からこいつらなど眼中にはなかったのである。
「どうして、お前らを最初に『殺さ』なかったのか。この疑問に答えが出そうなんだよ、イシイ」
転移させられたレーネたちの行方についてだ。
聖女が勝ち誇った顔でハヤサカに指示を出し、レーネ、スレイ、フローラの三人をハヤサカの能力でどこか別の場所へと転移させた。
光に包まれ、三人は別の空間へと移動する。
そこは、クラスメイトが最初に召喚された広い部屋。じめじめした嫌な雰囲気が漂う場所であった。
中央のあたりに人質になっているクラスメイト……サエキ、オオバヤシ、ミワの姿が確認できる。
大人しい女の子たち故、イシイには逆らえないのだろう。
彼女たちはイシイのグループに距離を置いていたため人質に選ばれた可能性が高い。
また、鎖に繋がれた状態のオニズカとサカモトは傷だらけで横たわっている。
前に俺に協力してイシイを殴ったのでやられたのであろう。
他にも数名、座らされているクラスメイトがいる。
それを取り囲むように立っているのはイシイ、ミカミ、ガネウチの三人だ。
「来た来た。クソセツカのお気に入りレーネちゃん。待ってたぜ。相変わらずマジで綺麗だな!! ちょっとあっちの世界でも見たことないレベルに可愛いわ。今すぐ裸にしてヤりてえー」
下品な顔と知能は相変わらずだな。
イシイはレーネの姿を見て喜びを露にした。この場所に彼女たちがやってきたということは、聖女の作戦が成功したということ。
つまり状況からすれば、俺は何も出来ずに聖女の言いなりになったことが確定したのだ。
イシイの気持ち悪さにレーネは思わず身を固める。
「っつ……!?」
「かぁわいいねえ。お兄さんとお話したくないの? でも、これからは身体と身体でお話する仲になるんだから、仲良くやってこうぜ。セツカのことなんて忘れさせてやるよ」
「うぅ、気持ち悪いです……」
レーネは怯え、尻尾の毛がトゲトゲに変化し不快感を露にする。
そんな彼女の反応に、逆に嬉しそうにするイシイ。
「そう言ってられんのも今のウチさ。セツカは負けた。俺は勝った。勝つ方についていた。これが重要なんだよ!! 最後に勝つのは結局この俺。あいつにやられた『契約』スキルも、今は聖女のおかげで格段にパワーアップしたのさ。『契約更新』なら、手を触れずに相手を思い通りにできる。だから君を今、この瞬間に俺の言いなりにするのも自由自在ってわけ」
「この世界に来てその能力で他人を思い通りにして、自分の快楽をむさぼってきたのですか?」
「そうさ。金があれば自由に使う。物があれば自由に利用する。だったら、力があれば自由にそれを有効活用して欲しいものを手にいれる。何も間違っちゃいない真理だろ? 俺は強い。俺は賢い。だから、俺には君を自由にする権利がある」
「おかしいです。それじゃ、わたしにはあなたを拒否する権利がない」
「あるわけねえだろ。権利は俺にしかないんだから」
早速いかれた理論を振りかざしているみたいだな。権利の意味を辞書で引け。
奴が主張するのは強権。または強制だ。
「楽しいなぁ、この世界は。女はやり放題だし、人は殺し放題。警察みたいな組織はあるっちゃああるが、俺の力を止めるような奴はいねえ。つまり俺が法律なんだぜ?」
「……許せない。わたしたちはあなたのモノじゃない!!」
「はいはい。レーネちゃんだっけ? そんなに睨むなよ。興奮してくんだろ?」
へらへらと笑うイシイ。
すると、背後に立っていたミカミが我慢できなかったのか薄気味悪いぼそぼそ声をあげた。
「……そんなことより、僕はあの子、貰っても、いいよね? 銀色髪の毛の、おひめさま」
「ミカミぃ。もうビンビンなんですかぁ!? ぎゃははっ。いいぜ。今回はお前らにも助けられたからな。あっちの銀髪の女はお前にやるよ。しっかり男の味を教え込んでやるんだな」
「……あ、ありがとうイシイ。ふ、ふふ。僕のおひめさま。綺麗にしてあげる」
「冗談じゃないです。森で矢を使って襲撃してきた方ですね? こっちを見ないでくださいな」
「けひ! いい、いいよぉ。僕のおひめさま!」
「……視線に品位がかけらも感じませんね。どれだけの女性を蔑ろにしてきたのやら」
ミカミの薄気味悪い視線に晒されたスレイは、身震いをして拒否反応を露にした。
女狂いのミカミ。どうしてあいつが捕まらないかといえばイシイの庇護下にいたからだ。
こうしてイシイのおこぼれにあずかってきたクズなのだ。
「じゃあ俺はこっちのロリ巨乳かぁ!! よっしゃ、ヤりまくんぞ!! 最近、普通の女とやんの飽きてきてたかんな。だってすぐに壊れるし」
「ガネウチにはあのエルフ女が丁度いいぜ。あいつ精霊神らしいから、多少荒っぽく扱っても壊れねえからな。まったく、すぐに女を壊すからお前には苦労するぜ」
「わりいわりい。イシイ、感謝してるぜぇ。うわ、乳でかっ。肌とかつやつやじゃん。めっちゃタイプだわー」
「すこしでもふーちゃんに触ったら許さないですぅ。近づくなですぅ」
「うけんだけど。近づくに決まってんじゃーん。精霊神って首絞めたらどのくらい耐えるかな?」
「なんという目ですかぁ。あなたに良心は存在していないようですねぇ」
ガネウチの不気味な眼光に、フローラは思わず後ずさる。
奴の視線は彼女の胸や尻にしか注がれておらず、けだもの以下の劣情しか脳内に存在しないことは明らかだ。
奴の取り巻きだった女たちは、結局奴に壊されてしまったらしいな。
イシイはレーネに近づいてくる。相当うれしいのかニヤケ顔だ。
「反抗したら聖女のところにいるセツカがタイヘンなことになるぜ? な、レーネちゃん。俺のモノになれ。スキルで言うことを聞かせてもいいが、それじゃあ詰まらねえからな」
「わたしの名を呼ぶなクズっ。わたしはご主人様とずっと一緒だっ!」
「へへっ。言ってろ。すぐに自分から欲しがるようになるって」
勝ち誇った顔でレーネの頬に手を触れようとするイシイ。
と、その瞬間。
「俺の子供たちに触るな」
イシイの手が勢いよく弾かれたのである。
そう、俺がイシイの手を払ったのだ。
突然現れた俺の姿に、イシイたちに向けるのとは全く真逆の、はちきれんばかりに嬉しそうな笑顔をする女の子たち。
「ご主人様!! ありがとうございます!! わざとでもイシイと会話するの嫌でしたー。だっこしてください!」
「演技とはいえ。あの方たちと話すのは非常に不愉快でしたー。なでなでして欲しいですセツカ様!!」
「びっくりするぐらい救いようのない人たちですぅ。こっちまで汚れちゃう。セツカちゃん、ぎゅってして浄化して欲しいですぅ」
と、抱きついてきた。
ちょっと待ってくれ、まだ早い。
イシイがアホ顔で俺の解説を待ってくれているからな。
「は? せ、セツカ? えっ、なんでお前がここに?」
「触るな。お前の馬鹿がうつったらどうするんだ」
イシイの手を払った部分をハンカチで拭く。
当然の行為だ。
「どうして……だって、お前は聖女のところにいるはずだろう? 負けたお前を聖女が言いなりにするはずだ。この場所に人質がいることは俺のスキルの効果でわからないはずだ!! 絶対にお前がここに来れるはずがないんだっ!!」
「はぁ。愚かさも極まってくると笑えてくるな。俺は聖女じゃなく、こっちの方に来たんだよ」
「は? ど、どういう意味だよ!?」
王城へとやってくる前。
俺はスキルを使いとある実験を試みた。
■――概念を『殺し』ます。再構築。レイゼイ=セツカの同位体を作成。維持可能時間3600秒。
「俺が本物で、聖女の方にいるのはコピーした俺だ。俺はレーネが首に下げている迷宮尺皮袋の中に入り、お前が隠れるこの場所まで運んでもらった。これでイシイ、こそこそ隠れるお前を探す手間が省けたわけだな」
「な、なにぃぃぃいい!? じゃあ、あっちにいるセツカは偽物……」
「いや、正確に言えばどちらも本物だ。思考も繋がっている。だが、あっちは時間が来たら消えてしまうがな」
「セツカてめえええ!! 俺を騙しやがったなこのボケクソがぁあああっ!! 折角俺が『契約更新』でシールド張ってたのに、こそこそ隠れて突破してきやがってこの卑怯者がぁぁああ!!」
イシイは声を荒らげ感情を露にした。
人質をとって脅してきたお前らが言うな。
「勘違いするな」
俺はイシイを指差し事実を伝える。
「お前のスキルで作ったおままごとの隠蔽工作など最初から突破できる。俺がそれをやらなかったのは、自分の中に生まれた疑問を解消するのに考える時間が欲しかったからだ」
「疑問……だとぉ!?」
「そうだ」
これは最初から俺の中で生まれた疑問との戦い。
当初からこいつらなど眼中にはなかったのである。
「どうして、お前らを最初に『殺さ』なかったのか。この疑問に答えが出そうなんだよ、イシイ」
0
お気に入りに追加
3,421
あなたにおすすめの小説

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる