上 下
3 / 149
一章

森の中の教会を×そう!

しおりを挟む
 元気になったレーネと共に森を歩いていると、ガサガサと遠くの草が動いた。
 なんだろうと目をこらしてみると。
 そこには大きな人間……巨人がいた。
 体長3メートルは超えているだろうか。
 上半身裸。筋肉達磨で牙もある。
 棍棒を持ち、腰に布袋をいくつか下げている。
 凶暴そうな顔をしてレーネを睨みつけた。
 舌舐めずりまでして、まるでレーネをつけ狙う変態だ。通報事案である。

「ひうぅ……」

「大丈夫かレーネ?」

「こ、こわい……ご主人様ぁ」

 レーネはすっかり怯えて俺の足にしがみつき震えている。
 なんだよ巨人の奴、ぶしつけなだな。
 挨拶ぐらいしたらどうなんだ。か弱い女の子が怯えているだろう?

「あいつずっとこっち見てるが、なんなんだろうな?」

「あれは凶悪なモンスター、オークです! わたしの血のにおいをかぎつけたんだ……こわい、たべられちゃう」

「あれがオークか。思ってたより大きいんだな」

「ご、ご主人様はこわくないん、ですか?」

 レーネはぶるぶると震えながら、俺の足に抱きつく力を強める。
 オークの登場か。想像よりも数倍デカく感じるが。
 レーネは怯えて涙目になって耳がしおれて可哀想だ。
 それにしてもオークは勝手にのしのしと近づいてきて不気味な奴だ。
 しかし俺に不安の気持ちは全く無い。
 オークとやらを指差し、こう告げた。

「あと一歩でも近づいたら殺す。叫んでもだ。後ろを向いて帰れ。それ以外の行動を取ったら容赦しない」

 オークは、俺の警告を無視して叫ぶ。

「グォオオオ――」
「スキル発動『殺す』」

 ドシン。
 巨人は俺がパチン指を鳴らすと共に地面に倒れ伏した。
 レーネを残し近づいて調べる。
 息をしておらず動かない。
 本当に死んでしまったようだ。
 やはりな。スキルは問題なく作動する。
 重要なのは『何』を殺すかだ。今回はオークの頭の神経細胞を殺した。

 ズルイだろうか? だが警告はした。棍棒を振り上げて近づいてきたこいつが悪い。レーネが薄い本みたいにされたら困る。

 この世界に来て学習したのだ。聖女に捕らえられたときに俺は【殺す】スキルをもう持っていた。

 どうして発動できなかったのかと考えると、甘かったのだと思う。

 だから拷問を受け、誇りを傷つけられた。
 俺はためらうことをやめることにする。
 迷えばレーネが傷つく確率が高まる。
 レーネを傷付ける存在が出て来たら問答より先に殺すスキルを発動しよう。
 このスタンスで行くことにする。
 
「う、うわわっ。ご主人様、すごすぎる……触れもしないで強そうなオークをたおすなんて」

 すっかり安心したレーネはてとてと寄ってきて、顔を赤らめて俺の顔を見上げるとぎゅっと抱きついてきた。ああ、ケモミミ少女の身体柔らかい。オークを倒すのがすごいことなのかどうかわからなかったので何も言わなかった。

「ご主人様、よゆうな感じがかっこよすぎです!」

 実はオークが迫ってきたとき若干焦ったのは内緒にしておこう。



 オークの死体を調べると、腰の布袋にいくつか宝石とお金のようなものを集めているみたいだ。こいつやたら金持ってるな。
 盗むみたいで気が引けるが、二人とも無一文だったので布袋の中にあった金貨と宝石をもらっておいた。
 さて、森の奥に進むとしよう。
 どこか静かな場所はないものか?
 やがて開けた場所に出ると、大きなボロボロの建物が視界に入った。
 なんだろうか、あの建物は?

「教会か?」

「うわぁ、すごいぼろぼろです」

 地球で見たものと酷似している教会施設がぽつんと森の中に現れた。
 俺とレーネは草を掻き分け、その教会の入り口へと向かう。
 古いなぁ。幽霊屋敷の方がマシに思える。
 まるで長い間使われていなかったようで住めそうにない。
 周囲は美しく静かな森で、清らかな小川も近くにある。
 こういう場所に静かに住みたいんだがな。

「ちょっと古すぎるな。これじゃ住めないか」

「周りの自然はきれいですから、ざんねんですねご主人様」

「そうだな……ん?」

 ■――経年劣化を『殺し』ますか?

 頭の中に響く声が、経年劣化を殺すと言った?
 どういう意味だろうか?
 とりあえず、やってみてくれと念じてみる。
 すると途端に教会全体が光に包まれた。

 ■――経年劣化を『殺し』ました。新築です。

「すごいすごいご主人様! 建物が新しくなりました。こんなすごいこと初めてみました!」

 レーネはきゃっきゃと喜んで飛び跳ねている。
 正直俺も驚いた。まるでおとぎ話のような変化だな。
 あれだけボロだった建物は穴も塞がり、今完成したような佇まいだ。
 ぴかぴかになった教会は、住居が併設されたものだったので生活には困らないだろう。
 ざっと周囲を見回り、問題がないことを確認すると俺はレーネに提案を持ち出した。

「ここに住もうか。ずっと放置されてたみたいだし、充分な広さがあるし。何より静かだ」

「はいっご主人様。あ、あの。こんないい場所に住ませていただきありがとうございます」

「うん。でも、森の中だから不便かもしれない。苦労するかもだけど、今はあまり人に会いたくないからな」

「ご主人様、ここに来る前になにかあったのですか?……でも、わたしは一緒にいてもだいじょうぶなんだ。えへへ! わたし、おそうじすごく得意なんですっ!!」

「いや、なんでもないんだ。そうか、がんばってもらおうかな」

 こうして俺たちの新たな住みかが決定した。
 聖女のことや、クラスメイトのことは今はあまり考えたくないな。
 ここでレーネに襲い掛かる危険を殺しつつ、静かに暮らしたい。それからだ。
 まずは教会の中を片付けよう。
 外観は新築になったけど、中は埃まみれでひどいものだった。
 レーネと協力して、さっさと掃除を終わらせた。
 すごいな、彼女は小さいのに掃除の手際が良い。二人でやったらすぐに掃除は終わった。


 そして今、俺たちは街へと繰り出していた。
 教会の掃除が終わったところで「ぐぅ」とレーネのお腹から可愛らしい音が聴こえたのだ。
 食べ物が何にもないし、ずっと何も食べていなかったな。
 俺もレーネもお腹がぺこぺこだ。
 人と会いたくはないが、さすがに買い物はしなければならないだろう。
 オークを倒した際に奪った金貨と宝石を持っていった。

「ご主人様、えへへ」

「どうした?」

「街の案内なら、おまかせください!」

 小さい身体でもふもふ尻尾を揺らし、耳を交互に動かし、レーネは健気にこちらを見上げながら隣を歩きついてくる。
 危ないからしっかり前を向いたほうがいいと言っても、すこし時間が経つと元に戻ってしまう。
 そんなに俺の顔を見て、何をニコニコしてるんだろう?
 
 ……うっ。
 なんだかいたるところから男の視線を感じる。
 そうだった。レーネは正直とても可憐で目立つ。
 俺のスキルが殺したのは死の運命のみならず、レーネの病弱な体質や怪我、歯並びや虫歯まで殺しきってしまったらしい。
 つまりレーネの姿は素材の力を最大限に引き出した美しい状態に変化してしまったのだ。
 元々ものすごい美少女だったが、『殺す』スキルのせいで健康的になった今ではとんでもないレベルの規格外美少女なのだ。
 幼いくせに街行く男の興味をひきつけてやまない。次元が違うケモミミ少女だ。ゆえに、尊い。
 隣にいる俺も、幼い子だと認識していなかったらその美貌に緊張してしまうほどだ。

 男共のぶしつけな視線に困り頭を掻いていると、俺の手の指先にちょこちょこっと感触を感じた。
 健気に腕を延ばしたレーネは顔を真っ赤にしながら上目遣いで俺の手に触れている。
 なにをしたいんだろう、と考えて合点がいった。
 そうか、俺はこの街が初めてだから迷わないように手を繋いでくれようとしているんだな。
 レーネの手をとると「はうぅ……ご主人様ありがとうございます」とレーネは言った。
 いや、案内してもらうのはこちらだ。礼を告げるべきは俺の方だ。

「ありがとう。(一人じゃ迷いそうだから)絶対離すなよ」

 そう告げると「い、いっしょうはなしません!」と言いレーネはボンと爆発したように真っ赤になってしまった。
 いったいどうしたんだ?
 もじもじしてかわいいな。
 もしかしてお腹の減りが限界なんだろうか?
 どうやら急いだほうがよさそうだな。
 周囲の声も、

「なんであんな可愛い子があいつに……」
「くそっ。みせつけやがって」
「どこで見つけたんだよ。あんな可愛い子」
「俺によこせよちくしょう」

 などと騒ぎ始めたので無視して先へと進む。

「へいへい、どこ行くの彼女?」

 などと強引にレーネを口説こうとする勇気ある奴もいるみたいだが、レーネはそのたび俺の足にしがみついて目をつぶり全く口をきかなくなる。
 無視された男達は唖然としているな。
 さっきまで俺と笑顔で話していたのに、他の男とは全く会話しようとしないみたいだ。
 ほとんどが落ち込んだ顔で離れていくが、あきらめの悪い者もいて面倒だ。
 レーネを怖がらせるのはやめてほしい。
 
 もし本当に手出しをするようなら、『殺す』スキルを発動するから安全だが。

 まったく。静かに買い物をさせてほしい。
 男たちの目をかいくぐり、街の屋台のような店で焼いた芋を買って二人で食べる。
 さつまいものような見た目と匂い。なんか懐かしい。
 道端に並んで座り久しぶりの食事をほおばる。
 うん。味は完全に焼き芋。ちょっとパサパサした焼き芋だな。
 しみるな、炭水化物。
 この芋が炭水化物で構成されているかどうかは知らないが。
 レーネも美味しそうに頬を膨らませてもぐもぐやっている。

「おいしい! ご主人様ありがとうございます。とってもおいしいです! こうやって並んで座っていると、なんだか、仲のいいカップルのデートみたいですよね……」

 そうやって可愛らしい顔をしながら意味深な発言をするので、ちゃんと立場を表明しておく。
 怖い思いをしてきたレーネを不安にさせるといけないからな。

「俺はレーネの危険を殺すだけだよ。他の男のような下心はないさ」

「ええっ……!?」

 レーネの耳がしょんぼりした。
 どうしてだろう。何か言葉を間違っただろうか?
 うるうると瞳を潤ますレーネを目の前にして、俺は疑問を殺せずにいた。
 なぜだ、彼女を安心させる完璧な受け答えだと思ったんだが。

「ご主人様なら、いつでもかんげいなのですが……」

「ん?」

「おいもおいしいですっ!」

「ほんとだな、まあまあいける」

 そう言うとレーネはガブガブとお芋をたくさん頬張った。
 どういう意味だったんだろう?
 まさかな。レーネのような小さな子の言うことだ。きっとおままごと的な意味でだろう。
 レーネはお芋で頬をふくらませている。
 俺も芋を頬張った。
 ……この芋、甘くておいしい。
 多めに買って持ち帰ろうか。
 おなか一杯だ。
 とりあえず腹ごしらえはすんだようだな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います

騙道みりあ
ファンタジー
 魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。  その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。  仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。  なので、全員殺すことにした。  1話完結ですが、続編も考えています。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

レベル1の最強転生者 ~勇者パーティーを追放された錬金鍛冶師は、スキルで武器が作り放題なので、盾使いの竜姫と最強の無双神器を作ることにした~

サイダーボウイ
ファンタジー
「魔物もろくに倒せない生産職のゴミ屑が! 無様にこのダンジョンで野垂れ死ねや! ヒャッハハ!」 勇者にそう吐き捨てられたエルハルトはダンジョンの最下層で置き去りにされてしまう。 エルハルトは錬金鍛冶師だ。 この世界での生産職は一切レベルが上がらないため、エルハルトはパーティーのメンバーから長い間不遇な扱いを受けてきた。 だが、彼らは知らなかった。 エルハルトが前世では魔王を最速で倒した最強の転生者であるということを。 女神のたっての願いによりエルハルトはこの世界に転生してやって来たのだ。 その目的は一つ。 現地の勇者が魔王を倒せるように手助けをすること。 もちろん勇者はこのことに気付いていない。 エルハルトはこれまであえて実力を隠し、影で彼らに恩恵を与えていたのである。 そんなことも知らない勇者一行は、エルハルトを追放したことにより、これまで当たり前にできていたことができなくなってしまう。 やがてパーティーは分裂し、勇者は徐々に落ちぶれていくことに。 一方のエルハルトはというと、さくっとダンジョンを脱出した後で盾使いの竜姫と出会う。 「マスター。ようやくお逢いすることができました」  800年間自分を待ち続けていたという竜姫と主従契約を結んだエルハルトは、勇者がちゃんと魔王を倒せるようにと最強の神器作りを目指すことになる。 これは、自分を追放した勇者のために善意で行動を続けていくうちに、先々で出会うヒロインたちから好かれまくり、いつの間にか評価と名声を得てしまう最強転生者の物語である。

外れスキル『レベル分配』が覚醒したら無限にレベルが上がるようになったんだが。〜俺を追放してからレベルが上がらなくなったって?知らん〜

純真
ファンタジー
「普通にレベル上げした方が早いじゃない。なんの意味があるのよ」 E級冒険者ヒスイのスキルは、パーティ間でレベルを移動させる『レベル分配』だ。 毎日必死に最弱モンスター【スライム】を倒し続け、自分のレベルをパーティメンバーに分け与えていた。 そんなある日、ヒスイはパーティメンバーに「役立たず」「足でまとい」と罵られ、パーティを追放されてしまう。 しかし、その晩にスキルが覚醒。新たに手に入れたそのスキルは、『元パーティメンバーのレベルが一生上がらなくなる』かわりに『ヒスイは息をするだけでレベルが上がり続ける』というものだった。 そのレベルを新しいパーティメンバーに分け与え、最強のパーティを作ることにしたヒスイ。 『剣聖』や『白夜』と呼ばれるS級冒険者と共に、ヒスイの名は世界中に轟いていく――。 「戯言を。貴様らがいくら成長したところで、私に! ましてや! 魔王様に届くはずがない! 生まれながらの劣等種! それが貴様ら人間だ!」 「――本当にそうか、確かめてやるよ。この俺出来たてホヤホヤの成長をもってな」 これは、『弱き者』が『強き者』になる――ついでに、可愛い女の子と旅をする物語。 ※この作品は『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも掲載しております。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

勇者のハーレムパーティを追放された男が『実は別にヒロインが居るから気にしないで生活する』ような物語(仮)

石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが 別に気にも留めていなかった。 元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、彼には時期的にやりたい事があったからだ。 リヒトのやりたかった事、それは、元勇者のレイラが奴隷オークションに出されると聞き、それに参加する事だった。 この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。 勿論ヒロインもチートはありません。 そんな二人がどうやって生きていくか…それがテーマです。 他のライトノベルや漫画じゃ主人公になれない筈の二人が主人公、そんな物語です。 最近、感想欄から『人間臭さ』について書いて下さった方がいました。 確かに自分の原点はそこの様な気がしますので書き始めました。 タイトルが実はしっくりこないので、途中で代えるかも知れません。

処理中です...