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新しい仲間

新しい仲間 ⑨

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「紙もらってきたよ。三人で協力していいってさ」


「コルインは?」


「コルインは向こうに呼ばれちゃったよ」


「そう]


何か嫌な予感がする。モヤモヤした。


「何て書かれてるの?」


「なんか植物の名前じゃないか?」


シャリングはルーセルが持っている紙を横から覗いた。そこに書かれていたのは


「薔薇…五本(白)アラクの汁…500ml       エアシの実(青、赤、白、黒、緑)…それぞれ50粒  カゴの汁…500ml」


「何だろこれ…知らない植物だらけ」


「薔薇しか分からないよね。それに薔薇ってここ近辺にあるのか?」


「見して」


カナリヤが横から紙を奪った。そしてそれらを見て、すぐ紙を放り投げた。運良く風が吹いておらず紙は飛ばされずに済み、地面に落ちた。


「危ないな、飛んじゃうよ」


慌ててルーセルが拾った。


「それでどこにあるんだろう…リオンネわかるの?」


「さあ、確信はないけど」


「リオンネがいて安心するよ」


ルーセルはホッとしたようでカナリヤについていった。周りの者たちも次々に外へ出た。しかし、出たところでどこへ行けばいいのか分からずみんな戸惑っていた。そんな中カナリヤは迷わず歩いていた。


「こっちで本当に合っているの?」


シャリングが不安そうに言う。


「いや、何となく歩いてるだけ。薔薇のありかはお前らも調べて。他のは私が探すから」


「分かった。じゃあ見つけたらここに集合な」


三人は手分けして探しに出た。カナリヤはみんなから離れ、大きな木の近くで止まった。そして、さっきの紙を思い出す。あそこに書かれていた材料。それはどこかで見たことのあるものばかりだった。


けれど、それが何なのか思い出せない。何なんだったか。部屋に図鑑があるから取りに行きたいところだが、時間がもったいない。一度材料を集めてから見ておこう。


また歩き始めると綺麗な草原が広がっていた。


ここら辺に生えているはず…


木々を漁り目的のものを見つけた。アラクは体長およそ1メートルはある植物でだ。カナリヤは前に座り込み


「これか、えっと…確かナイフを持ってた気が…あ、あった」


ナイフで茎を切ると汁が出てきた。ルーセルにもらったツボに入れていく。一本あたり約50mlは取れる。十本分を壺に入れ蓋を閉める。


「さて…あとは…」


草原から少し離れたところにまた林が続いている。カナリヤはそこを目指して歩いて行った。昼だというのに林の中は君悪いほど薄暗かった。空気も重く感じる。


そんなことも気にせずズンズン歩いていく。どこからかポタポタと何かが垂れる音がする。音のする方へビビることまなく向かうと大きな木、おやそ三メートルはある木から汁が垂れていた。


「これか…」


カゴの汁は滅多に見つけることができず貴重なものとして保管されていることが多い。だが、ここの近辺はどうも人の手が入ってないように思える。


「あとは…エアシの実だけ」
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