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アルファ騎士団

アルファ騎士団 ①

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それから二日間カナリヤは寝たきりだった。シャリングはカナリヤの世話をしながらも剣の鍛錬に励んでいた。

騎士団の試験までまだ時間は少しある。前よりは上手くなったと思う。

体力もほんの少しはついた。

「疲れたー」

草むらに寝そべり空を見上げる。ちょこちょこ雲がある。それから30分ほど日向ぼっこしていた。

お昼頃になったので家に帰りご飯を作ることにした。家に着きリビングに向かうと誰かが何か作っているようだった。

ハーネストだと思ったが今日は街に出かけると言っていた。ハーネストではない。じゃあ誰だろう。

慎重に除くとそこにはカナリヤがいた。

「カナリヤ!起きたのか!大丈夫なのか?」

「うるさいな。もう少しボリューム下げてよ……」

呆れて言う。

「ごめん。で、体の方は大丈夫なのか?」

「大丈夫よ。あなたに心配されるほど私は弱くない」

「倒れておいてよく言えるな」

「ん?」

目を釣りあげシャリングを睨む。

「今何作ってんだい?」

話をそらす。カナリヤはシャリングから目を離し何か作っている。

「昼ごはん。作り終わったら練習しに行くから」 

「え?まだやめておけよ。安静にしてなきゃ危ないぞ」

「うるさいな。別にいいでしょ」

「俺が良くない」

カナリヤは大きく溜息をつき

「じゃあ、あんたが私に勝てたら言うこと聞いてあげる」

カナリヤはほっぺを二っとあげて言う。

「分かった」

(ずっとカナリヤ寝込んでいたし少しは勝てる気がする……)

ご飯を食べ終わりカナリヤは服に着替えいつも練習しているところに向かった。

「じゃあここでいいや。相手が降参と言うまでね。何をしてもいいわよ。蹴ったり殴ったり。まあ、本物の剣は危ないから木刀でやるよ」 

カナリヤはシャリングに木刀を手渡した。

「手加減なしでいいよ。あと、私が勝ったらあんたは私の言うこと聞いてもらうからな」

「分かった」

木刀を構えカナリヤの合図で始めた。

木刀は剣より少し軽く動かしやすかった。けれどカナリヤの攻撃は素早く防御するのも精一杯だった。

カナリヤは剣と一緒に武術もいれてくる。相当鍛錬したのかカナリヤには隙がなかった。

シャリングが打つ隙を与えずどんどん攻撃を仕掛けてくる。カナリヤはシャリングの顔の横を通り耳元で

「どうしたんだよ。攻撃してこないじゃん」

「うるさいな……!」

カナリヤが喋った瞬間シャリングはカナリヤに木刀を突き刺した。当たったっと思ったが気づくとカナリヤはそこにはいない。

周りを見渡してもいない。ハッとして上をむくとカナリヤがいた。しかし、気づくのが遅かった。

カナリヤは上から剣を奮ってきた。
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