61 / 111
隣国 アンリー
隣国 アンリー⑧
しおりを挟む
どうやら出来たのか近くにあった瓶に注いでいる。そしてカナリヤは残った物をスプーンで掬った。
カナリヤはそれを飲んだ。
(嘘だろ……あれって毒じゃないのか?カナリヤ大丈夫なのか??)
シャリングは不安でずっと窓からカナリヤを見ていた。カナリヤはなんにもなかったように作業に取り掛かった。
カナリヤは瓶を片付けた後シャリングが城にいた時見つけたダンボールを取りだした。
顕微鏡を出し、シャーレを取り出した。棚からスポイトを取り出し椅子に座って何かいじっている。
遠くてあまり見れないがシャリングにはすぐに分かった。ウイルスだろう。国に撒くウイルス。
今まで剣の練習をしていると思っていたがこんな所でこんなことをしていたとは思いもしなかった。
「本当に国にウイルスを撒くつもりなのか……」
シャリングはその場を立ち去った。剣を上達し騎士団に入ることをまず目標としよう。
シャリングの練習は夕方まで続いた。手に豆ができるくらい頑張った。家に帰るとまだカナリヤはいなかった。
まだ向こうの家にいるのかと思いご飯を作って待っていた。しかし、いつになってもカナリヤは帰ってこない。
心配になり探しに行こうと思ったがまたガミガミ言われそうでもう少し待っていようと思った。
それから一時間経ったがカナリヤは帰ってこない。さすがに遅いと思い探しに出た。外はもう真っ暗。
前がよく見えない。ランプに火をつけて当たりを見渡す。
もしかしたらまだ家にいると思い急いで向かった。息を切らせドアを開ける。鍵は空いている。
中に入りランプを照らす。カナリヤがいる気配はない。部屋を一つずつ見る。どこにもいない。
森の中にいるかもしれないと思い家を出ようとドアの前に行き家をあとした。そして、カナリヤがさっきいた庭に行くと誰かがいる。
近づいてみるとそこにはカナリヤが倒れていた。
「カナリヤ!」
急いで駆け寄り、ランプをおきカナリヤを起こす。カナリヤは息をしているが弱かった。熱もある様子だった。
「大丈夫か!やっぱさっきの毒のせいか」
シャリングは歯を食いしばりカナリヤをお姫様抱っこし急いで村に戻った。
家に着きベッドにカナリヤを寝かせどうすればいいか分からずハーネストの家を尋ねた。
「ハーネスト!今いるか!」
「なんだよ……夜中だぞ…」
ハーネストは眠そうに目を擦って言う。
「カナリヤが…!カナリヤが倒れた!」
「ええ?!」
ハーネストはシャリングについて行きカナリヤを見た。
「カナリヤはなんで倒れたんだ?」
「自分で作った毒を飲んだからじゃないかな」
「毒?」
カナリヤはそれを飲んだ。
(嘘だろ……あれって毒じゃないのか?カナリヤ大丈夫なのか??)
シャリングは不安でずっと窓からカナリヤを見ていた。カナリヤはなんにもなかったように作業に取り掛かった。
カナリヤは瓶を片付けた後シャリングが城にいた時見つけたダンボールを取りだした。
顕微鏡を出し、シャーレを取り出した。棚からスポイトを取り出し椅子に座って何かいじっている。
遠くてあまり見れないがシャリングにはすぐに分かった。ウイルスだろう。国に撒くウイルス。
今まで剣の練習をしていると思っていたがこんな所でこんなことをしていたとは思いもしなかった。
「本当に国にウイルスを撒くつもりなのか……」
シャリングはその場を立ち去った。剣を上達し騎士団に入ることをまず目標としよう。
シャリングの練習は夕方まで続いた。手に豆ができるくらい頑張った。家に帰るとまだカナリヤはいなかった。
まだ向こうの家にいるのかと思いご飯を作って待っていた。しかし、いつになってもカナリヤは帰ってこない。
心配になり探しに行こうと思ったがまたガミガミ言われそうでもう少し待っていようと思った。
それから一時間経ったがカナリヤは帰ってこない。さすがに遅いと思い探しに出た。外はもう真っ暗。
前がよく見えない。ランプに火をつけて当たりを見渡す。
もしかしたらまだ家にいると思い急いで向かった。息を切らせドアを開ける。鍵は空いている。
中に入りランプを照らす。カナリヤがいる気配はない。部屋を一つずつ見る。どこにもいない。
森の中にいるかもしれないと思い家を出ようとドアの前に行き家をあとした。そして、カナリヤがさっきいた庭に行くと誰かがいる。
近づいてみるとそこにはカナリヤが倒れていた。
「カナリヤ!」
急いで駆け寄り、ランプをおきカナリヤを起こす。カナリヤは息をしているが弱かった。熱もある様子だった。
「大丈夫か!やっぱさっきの毒のせいか」
シャリングは歯を食いしばりカナリヤをお姫様抱っこし急いで村に戻った。
家に着きベッドにカナリヤを寝かせどうすればいいか分からずハーネストの家を尋ねた。
「ハーネスト!今いるか!」
「なんだよ……夜中だぞ…」
ハーネストは眠そうに目を擦って言う。
「カナリヤが…!カナリヤが倒れた!」
「ええ?!」
ハーネストはシャリングについて行きカナリヤを見た。
「カナリヤはなんで倒れたんだ?」
「自分で作った毒を飲んだからじゃないかな」
「毒?」
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
悪女と言われ婚約破棄されたので、自由な生活を満喫します
水空 葵
ファンタジー
貧乏な伯爵家に生まれたレイラ・アルタイスは貴族の中でも珍しく、全部の魔法属性に適性があった。
けれども、嫉妬から悪女という噂を流され、婚約者からは「利用する価値が無くなった」と婚約破棄を告げられた。
おまけに、冤罪を着せられて王都からも追放されてしまう。
婚約者をモノとしか見ていない婚約者にも、自分の利益のためだけで動く令嬢達も関わりたくないわ。
そう決めたレイラは、公爵令息と形だけの結婚を結んで、全ての魔法属性を使えないと作ることが出来ない魔道具を作りながら気ままに過ごす。
けれども、どうやら魔道具は世界を恐怖に陥れる魔物の対策にもなるらしい。
その事を知ったレイラはみんなの助けにしようと魔道具を広めていって、領民達から聖女として崇められるように!?
魔法を神聖視する貴族のことなんて知りません! 私はたくさんの人を幸せにしたいのです!
☆8/27 ファンタジーの24hランキングで2位になりました。
読者の皆様、本当にありがとうございます!
☆10/31 第16回ファンタジー小説大賞で奨励賞を頂きました。
投票や応援、ありがとうございました!
追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。
【完結】虐待された少女が公爵家の養女になりました
鈴宮ソラ
ファンタジー
オラルト伯爵家に生まれたレイは、水色の髪と瞳という非凡な容姿をしていた。あまりに両親に似ていないため両親は彼女を幼い頃から不気味だと虐待しつづける。
レイは考える事をやめた。辛いだけだから、苦しいだけだから。心を閉ざしてしまった。
十数年後。法官として勤めるエメリック公爵によって伯爵の罪は暴かれた。そして公爵はレイの並外れた才能を見抜き、言うのだった。
「私の娘になってください。」
と。
養女として迎えられたレイは家族のあたたかさを知り、貴族の世界で成長していく。
前題 公爵家の養子になりました~最強の氷魔法まで授かっていたようです~
【完結】冤罪で処刑されたので復讐します。好きで聖女になったわけじゃない
かずき りり
ファンタジー
好きで聖女になったわけじゃない。
好きで王太子殿下の婚約者になったわけじゃない。
贅沢なんてしていない。
下働きのように、ただこき使われていただけだ。
家族の為に。
なのに……偽聖女という汚名を着せて、私を処刑した。
家族を見殺しにした……。
そんな国に復讐してやる。
私がされた事と同じ事を
お前らにも返してやる。
*******************
こちらの作品はカクヨムにも掲載しています。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
子育て失敗の尻拭いは婚約者の務めではございません。
章槻雅希
ファンタジー
学院の卒業パーティで王太子は婚約者を断罪し、婚約破棄した。
真実の愛に目覚めた王太子が愛しい平民の少女を守るために断行した愚行。
破棄された令嬢は何も反論せずに退場する。彼女は疲れ切っていた。
そして一週間後、令嬢は国王に呼び出される。
けれど、その時すでにこの王国には終焉が訪れていた。
タグに「ざまぁ」を入れてはいますが、これざまぁというには重いかな……。
小説家になろう様にも投稿。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる