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ハルバリスト騎士団
ハルバリスト騎士団ー②
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パタン
「それじゃあ話してもらおうか」
「…今から話すことは誰にも言わないでくれ…」
「言わないよ。言ったらあんた捕まっちゃうからな。使えるものは使っておくのが私だ。これからは私の言うこと聞いてもらうからな」
「…頭がいいな」
「早く言って」
「俺は上からの命令であそこの守備についたんだ。俺たちは権力がないから上の命令に従わないと一瞬で潰される。我々の騎士団はあまり名が知れ渡っていない。だから目をつけたんだろう。最初はあんなの想像していなかったよ。森の奥にある城の守備を頼むと頼まれて行ったら…」
「あの悲惨な光景を目にしたってわけだな」
「ああ、最初から分かってればあんなの引き受けなかったのに…引き返しは効かなかった」
「あの建物のことを知った以上、逃げたら殺される可能性があったからだろ?」
「みんなを…騎士団のみんなを守るためだったんだ…けど、目の前で人が惨殺されるのを見て、いてもたってもいられなくて上に言ったんだ。そしたら返答は、わかった、だけだった。そしたら次の日仲間が二人殺されていたんだ。昨日まで一緒に過ごしていた仲間が朝になったら部屋で倒れていた。すぐに誰がやったのか分かったよ。けどな、そいつに問い詰めたらお前のせいだ、と言われた。お前が裏切るような言葉を発するからわからせてやっただけだろ?とな」
カナリヤは怒りでいっぱいだった。
その言葉を言ったのはあいつだ。ルリスを殺した張本人。あいつは…感情というものを持っているのか?人を容易く殺して何も思わないのか?
「結局上に逆らえずに今に至った。そして君の大事な友達までも奪ってしまった…本当にすまない。謝って済むことじゃないと分かっている。俺を一生恨んでいい。君の好きなようにしてくれ」
「…私が知りたいのはそんなことじゃない。あの建物はなんでできたの?あそこに捕まっている人はどこから来たの?あいつらは何がしたいの?なんのためにあそこで人を…殺しているの?」
「私が知っているのはあの建物に捕まっている人は隣国の者たちもいる。この国のものもいるがな。その人たちは奴隷として売られたり、人身売買されたり、人体実験される」
「あいつらは人体実験して何がしたいの?なんのためにしているの?」
「それは…私にも分からない。だが、噂だと…薬を作ろうとしているようだ」
「薬?なんの薬だ?」
「さあな。それは知らない。教えてくれないからな…」
なんの薬を作っているんだ?しかも人を使って。人を使ってできる薬なんてあるのか。聞いたことがない。それと一つ疑問点が浮かんだ。
「隣国の人たちもいるって、じゃああの建物には隣国も関わっているのか?」
「その可能性もある」
「めんどくさいことになったぞ…」
「それじゃあ話してもらおうか」
「…今から話すことは誰にも言わないでくれ…」
「言わないよ。言ったらあんた捕まっちゃうからな。使えるものは使っておくのが私だ。これからは私の言うこと聞いてもらうからな」
「…頭がいいな」
「早く言って」
「俺は上からの命令であそこの守備についたんだ。俺たちは権力がないから上の命令に従わないと一瞬で潰される。我々の騎士団はあまり名が知れ渡っていない。だから目をつけたんだろう。最初はあんなの想像していなかったよ。森の奥にある城の守備を頼むと頼まれて行ったら…」
「あの悲惨な光景を目にしたってわけだな」
「ああ、最初から分かってればあんなの引き受けなかったのに…引き返しは効かなかった」
「あの建物のことを知った以上、逃げたら殺される可能性があったからだろ?」
「みんなを…騎士団のみんなを守るためだったんだ…けど、目の前で人が惨殺されるのを見て、いてもたってもいられなくて上に言ったんだ。そしたら返答は、わかった、だけだった。そしたら次の日仲間が二人殺されていたんだ。昨日まで一緒に過ごしていた仲間が朝になったら部屋で倒れていた。すぐに誰がやったのか分かったよ。けどな、そいつに問い詰めたらお前のせいだ、と言われた。お前が裏切るような言葉を発するからわからせてやっただけだろ?とな」
カナリヤは怒りでいっぱいだった。
その言葉を言ったのはあいつだ。ルリスを殺した張本人。あいつは…感情というものを持っているのか?人を容易く殺して何も思わないのか?
「結局上に逆らえずに今に至った。そして君の大事な友達までも奪ってしまった…本当にすまない。謝って済むことじゃないと分かっている。俺を一生恨んでいい。君の好きなようにしてくれ」
「…私が知りたいのはそんなことじゃない。あの建物はなんでできたの?あそこに捕まっている人はどこから来たの?あいつらは何がしたいの?なんのためにあそこで人を…殺しているの?」
「私が知っているのはあの建物に捕まっている人は隣国の者たちもいる。この国のものもいるがな。その人たちは奴隷として売られたり、人身売買されたり、人体実験される」
「あいつらは人体実験して何がしたいの?なんのためにしているの?」
「それは…私にも分からない。だが、噂だと…薬を作ろうとしているようだ」
「薬?なんの薬だ?」
「さあな。それは知らない。教えてくれないからな…」
なんの薬を作っているんだ?しかも人を使って。人を使ってできる薬なんてあるのか。聞いたことがない。それと一つ疑問点が浮かんだ。
「隣国の人たちもいるって、じゃああの建物には隣国も関わっているのか?」
「その可能性もある」
「めんどくさいことになったぞ…」
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