167 / 169
最終章
太陽の国
しおりを挟む
太陽の国には太陽の神殿と呼ばれる、光の神官や聖女が暮らす場所があった。
そこは限られた者しか入ることが許されない聖域とされていたが、大地震のあった日にそれは破られることとなった。
大怪我をした聖女を救うため、空から舞い降りたブルームーンドラゴンのために扉を開けた。
それから太陽の神殿は誰でも入ることが出来る公共の場へと変化した。
命を救われた聖女は今や、その太陽の神殿を管理する責任者へとなっていた。
光魔法を持つ者の自由を奪ってはならない、それが管理する聖女様が言い続けていることだ。
太陽の神殿の扉が開かれてから聖女や神官が狙われる事件が後を絶たなかった。
そんな聖女たちを守ってくれたのはドラゴンの騎士だ。
ドラゴンの騎士は定期的に太陽の国にも現れ、その強さで反発する以前の思想の持主たちを黙らせた。
白銀の国とも交流を続ける太陽の国王は、ドラゴンの騎士が太陽の国の問題に介入することを許可したのだ。
その一部始終を見ていた騎士のヴィントは、自分も彼女のように強くならなければと思ったのだ。
「ヴィント教官、お疲れ様です。」
「なんだ、エルデか。」
ヴィントが振り返るとそこには幼馴染であるエルデが立っていた。
エルデはヴィントにコーヒーを差し出すと、隣に腰かけた。
「騎士として努力してきたのが認められて、騎士育成の教官に選ばれてから何年経つんだ?」
「何年どころじゃないだろ、お前の娘はもう魔法学校に入学してるだろ。その娘が生まれる前からだ。」
「そんなに経つか?時の流れは早いな。」
ヴィントはこれまでたくさんの騎士を指導してきた。
この太陽の国を守れる強い騎士を育てるため。
守りたいと思えるそんな国にするため。
そうして、その太陽の騎士であると胸をはるため。
ヴィントはそのために、すべてを捧げてきたと言ってもいい。
「そういえば、ようやく竜人族との交流会を開くことになったんだよな。通訳としてドラゴンの騎士が立ち会うんだろ?太陽の国王もそれに参加する予定だし、ヴィントは護衛として行かないのか?」
「護衛任務に関してはもう、現役の騎士たちに任せてる。教官という立場ではあれど、俺はもう王族たちを守って戦うような歳ではないからな。」
「いやいや、ひよっこの若い騎士を投げ飛ばしてるよね?まだいけるんじゃない?」
「相手がひよっこだからだ。王族を狙ってくるような輩と一緒にするな。俺が行かなくても、ドラゴンの騎士も一緒にいるなら大丈夫だろ。」
エルデは少し聞きづらそうに声を潜める。
「これ、ずっと聞いていいか迷ってたんだけど。ドラゴンの騎士と何かあったの?」
「何かって、なんだ?あるわけないだろう。ドラゴンの騎士は白銀の国王の近衛騎士だぞ?あまり話したこともないし、なんなら俺は避けられてる。」
「いやだから、なんで話したこともないのに避けられてるのかなって。客観的な意見だけど、ドラゴンの騎士ってどんな女性なのかも明らかにされてないよね。でも、ヴィントのことだけは明らかに遠ざけてる。幼馴染の僕が言うのもなんだけど、ヴィントはかなりいい男だし腕も立つ。言い寄ってくるならまだしも、避けるなんて何かあったに違いないと噂になっていたこともある。」
「みんな暇なのか?言っておくが、本当に何もない。俺はドラゴンの騎士の素顔すら知らないし、話したとしても仕事の話だけだ。ああ、でもドラゴンだけは俺に抱き着いてくるな。もしかしたら、そのことを怒ってるのか?」
定期的に巡回しているドラゴンの騎士は、国に異変が無いか騎士に問う。
そんなとき、彼女が連れているドラゴンはヴィントに抱き着くのだ。
なんだかそれが懐かしい、そんな気がいつもしている。
ドラゴンの騎士はそれをいつも、静かに見ているだけなのだ。
怒っているようには見えなかったが、何を思って見ていたのかは分からない。
「俺はもっとドラゴンの騎士のことを知りたかったが、こう避けられてちゃ上手くいかなかった。あの身のこなしについて、騎士の指導を頼みたかったんだけどな。」
「ヴィントの頭の中には騎士を育てることしかないのか?もうお前が望んでいた誇れる騎士は全うしたんだろ?それならそろそろ、自分の幸せを考えてもいいんじゃないか?」
エルデの言いたいことは分かっていた。
幼馴染として心配してくれていることも分かっていた。
「騎士を育てることだって俺の幸せの一部だ。それに騎士が強ければ強いほど、安心できるだろ?」
「まぁ、国王や国民は安全だし、助かってるよ。でも、ヴィントが本当に安心させたいのは誰なんだ?」
「さぁ?誰だろうな。かっこよくて眩しい人なんじゃないか?」
「そんな人、どこにいるんだ?」
ヴィントは答えることなく立ち上がると背伸びをした。
「俺は騎士の訓練に戻る。エルデはその薬草、アイル先生に届けなきゃなんじゃないのか?」
「誤魔化されたな。ああ、そうだよ。最近は、アイル先生は故郷で過ごすことが多いから、太陽の国に来ると患者が狙ってくるんだと。」
「それは大変だな、ソルム先生の疲れる顔が目に浮かぶ。」
ヴィントはエルデと別れて訓練場へと向かう。
俺はできうる限り、この太陽の国の騎士を強くする。
そうしなければきっと、彼女は助けに来てしまうから。
大丈夫、そうやって胸をはれるような騎士になったんだよ。
そう思うのに、それを伝えたい相手がずっと、ずっと、分からない。
分からないから、伝えられるその日まで俺は、心は騎士であり続けたいのだ。
各国の王族と竜人族の王によって行われた交流会は歴史に残る出来事となった。
今まで話が通じないことによるすれ違いや勘違いが、通訳によって正されていく。
そうすることで、お互いに歩み寄れるのではないかと心を開くきっかけにもなった。
この世界に生きるものなのに互いを知る機会は今まで存在しなかった。
それがドラゴンの騎士によって可能になった。
勿論これから文化の違い、考え方の違い、あらゆる違いでぶつかることになるだろう。
でも、お互いにぶつからなければ分からないこともある。
初めに歩み寄ったのは太陽の国の王だった。
今まで大きな問題を抱え、国内が分裂したこともある太陽の国王は誰よりもこの交流を大事にしたいと望んでいたのだ。
この竜人族との交流は、大きく下界を変える第一歩となったのだ。
そこは限られた者しか入ることが許されない聖域とされていたが、大地震のあった日にそれは破られることとなった。
大怪我をした聖女を救うため、空から舞い降りたブルームーンドラゴンのために扉を開けた。
それから太陽の神殿は誰でも入ることが出来る公共の場へと変化した。
命を救われた聖女は今や、その太陽の神殿を管理する責任者へとなっていた。
光魔法を持つ者の自由を奪ってはならない、それが管理する聖女様が言い続けていることだ。
太陽の神殿の扉が開かれてから聖女や神官が狙われる事件が後を絶たなかった。
そんな聖女たちを守ってくれたのはドラゴンの騎士だ。
ドラゴンの騎士は定期的に太陽の国にも現れ、その強さで反発する以前の思想の持主たちを黙らせた。
白銀の国とも交流を続ける太陽の国王は、ドラゴンの騎士が太陽の国の問題に介入することを許可したのだ。
その一部始終を見ていた騎士のヴィントは、自分も彼女のように強くならなければと思ったのだ。
「ヴィント教官、お疲れ様です。」
「なんだ、エルデか。」
ヴィントが振り返るとそこには幼馴染であるエルデが立っていた。
エルデはヴィントにコーヒーを差し出すと、隣に腰かけた。
「騎士として努力してきたのが認められて、騎士育成の教官に選ばれてから何年経つんだ?」
「何年どころじゃないだろ、お前の娘はもう魔法学校に入学してるだろ。その娘が生まれる前からだ。」
「そんなに経つか?時の流れは早いな。」
ヴィントはこれまでたくさんの騎士を指導してきた。
この太陽の国を守れる強い騎士を育てるため。
守りたいと思えるそんな国にするため。
そうして、その太陽の騎士であると胸をはるため。
ヴィントはそのために、すべてを捧げてきたと言ってもいい。
「そういえば、ようやく竜人族との交流会を開くことになったんだよな。通訳としてドラゴンの騎士が立ち会うんだろ?太陽の国王もそれに参加する予定だし、ヴィントは護衛として行かないのか?」
「護衛任務に関してはもう、現役の騎士たちに任せてる。教官という立場ではあれど、俺はもう王族たちを守って戦うような歳ではないからな。」
「いやいや、ひよっこの若い騎士を投げ飛ばしてるよね?まだいけるんじゃない?」
「相手がひよっこだからだ。王族を狙ってくるような輩と一緒にするな。俺が行かなくても、ドラゴンの騎士も一緒にいるなら大丈夫だろ。」
エルデは少し聞きづらそうに声を潜める。
「これ、ずっと聞いていいか迷ってたんだけど。ドラゴンの騎士と何かあったの?」
「何かって、なんだ?あるわけないだろう。ドラゴンの騎士は白銀の国王の近衛騎士だぞ?あまり話したこともないし、なんなら俺は避けられてる。」
「いやだから、なんで話したこともないのに避けられてるのかなって。客観的な意見だけど、ドラゴンの騎士ってどんな女性なのかも明らかにされてないよね。でも、ヴィントのことだけは明らかに遠ざけてる。幼馴染の僕が言うのもなんだけど、ヴィントはかなりいい男だし腕も立つ。言い寄ってくるならまだしも、避けるなんて何かあったに違いないと噂になっていたこともある。」
「みんな暇なのか?言っておくが、本当に何もない。俺はドラゴンの騎士の素顔すら知らないし、話したとしても仕事の話だけだ。ああ、でもドラゴンだけは俺に抱き着いてくるな。もしかしたら、そのことを怒ってるのか?」
定期的に巡回しているドラゴンの騎士は、国に異変が無いか騎士に問う。
そんなとき、彼女が連れているドラゴンはヴィントに抱き着くのだ。
なんだかそれが懐かしい、そんな気がいつもしている。
ドラゴンの騎士はそれをいつも、静かに見ているだけなのだ。
怒っているようには見えなかったが、何を思って見ていたのかは分からない。
「俺はもっとドラゴンの騎士のことを知りたかったが、こう避けられてちゃ上手くいかなかった。あの身のこなしについて、騎士の指導を頼みたかったんだけどな。」
「ヴィントの頭の中には騎士を育てることしかないのか?もうお前が望んでいた誇れる騎士は全うしたんだろ?それならそろそろ、自分の幸せを考えてもいいんじゃないか?」
エルデの言いたいことは分かっていた。
幼馴染として心配してくれていることも分かっていた。
「騎士を育てることだって俺の幸せの一部だ。それに騎士が強ければ強いほど、安心できるだろ?」
「まぁ、国王や国民は安全だし、助かってるよ。でも、ヴィントが本当に安心させたいのは誰なんだ?」
「さぁ?誰だろうな。かっこよくて眩しい人なんじゃないか?」
「そんな人、どこにいるんだ?」
ヴィントは答えることなく立ち上がると背伸びをした。
「俺は騎士の訓練に戻る。エルデはその薬草、アイル先生に届けなきゃなんじゃないのか?」
「誤魔化されたな。ああ、そうだよ。最近は、アイル先生は故郷で過ごすことが多いから、太陽の国に来ると患者が狙ってくるんだと。」
「それは大変だな、ソルム先生の疲れる顔が目に浮かぶ。」
ヴィントはエルデと別れて訓練場へと向かう。
俺はできうる限り、この太陽の国の騎士を強くする。
そうしなければきっと、彼女は助けに来てしまうから。
大丈夫、そうやって胸をはれるような騎士になったんだよ。
そう思うのに、それを伝えたい相手がずっと、ずっと、分からない。
分からないから、伝えられるその日まで俺は、心は騎士であり続けたいのだ。
各国の王族と竜人族の王によって行われた交流会は歴史に残る出来事となった。
今まで話が通じないことによるすれ違いや勘違いが、通訳によって正されていく。
そうすることで、お互いに歩み寄れるのではないかと心を開くきっかけにもなった。
この世界に生きるものなのに互いを知る機会は今まで存在しなかった。
それがドラゴンの騎士によって可能になった。
勿論これから文化の違い、考え方の違い、あらゆる違いでぶつかることになるだろう。
でも、お互いにぶつからなければ分からないこともある。
初めに歩み寄ったのは太陽の国の王だった。
今まで大きな問題を抱え、国内が分裂したこともある太陽の国王は誰よりもこの交流を大事にしたいと望んでいたのだ。
この竜人族との交流は、大きく下界を変える第一歩となったのだ。
1
お気に入りに追加
88
あなたにおすすめの小説
人類最強は農家だ。異世界へ行って嫁さんを見つけよう。
久遠 れんり
ファンタジー
気がつけば10万ポイント。ありがとうございます。
ゴブリン?そんなもの草と一緒に刈っちまえ。
世の中では、ダンジョンができたと騒いでいる。
見つけたら警察に通報?
やってもいいなら、草刈りついでだ。
狩っておくよ。
そして、ダンジョンの奥へと潜り異世界へ。
強力無比な力をもつ、俺たちを見て村人は望む。
魔王を倒してください? そんな事、知らん。
俺は、いや俺達は嫁さんを見つける。それが至上の目的だ。
そう。この物語は、何の因果か繋がった異世界で、嫁さんをゲットする物語。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
みそっかす銀狐(シルバーフォックス)、家族を探す旅に出る
伽羅
ファンタジー
三つ子で生まれた銀狐の獣人シリル。一人だけ体が小さく人型に変化しても赤ん坊のままだった。
それでも親子で仲良く暮らしていた獣人の里が人間に襲撃される。
兄達を助ける為に囮になったシリルは逃げる途中で崖から川に転落して流されてしまう。
何とか一命を取り留めたシリルは家族を探す旅に出るのだった…。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
【完結】国外追放の王女様と辺境開拓。王女様は落ちぶれた国王様から国を買うそうです。異世界転移したらキモデブ!?激ヤセからハーレム生活!
花咲一樹
ファンタジー
【錬聖スキルで美少女達と辺境開拓国造り。地面を掘ったら凄い物が出てきたよ!国外追放された王女様は、落ちぶれた国王様゛から国を買うそうです】
《異世界転移.キモデブ.激ヤセ.モテモテハーレムからの辺境建国物語》
天野川冬馬は、階段から落ちて異世界の若者と魂の交換転移をしてしまった。冬馬が目覚めると、そこは異世界の学院。そしてキモデブの体になっていた。
キモデブことリオン(冬馬)は婚活の神様の天啓で三人の美少女が婚約者になった。
一方、キモデブの婚約者となった王女ルミアーナ。国王である兄から婚約破棄を言い渡されるが、それを断り国外追放となってしまう。
キモデブのリオン、国外追放王女のルミアーナ、義妹のシルフィ、無双少女のクスノハの四人に、神様から降ったクエストは辺境の森の開拓だった。
辺境の森でのんびりとスローライフと思いきや、ルミアーナには大きな野望があった。
辺境の森の小さな家から始まる秘密国家。
国王の悪政により借金まみれで、沈みかけている母国。
リオンとルミアーナは母国を救う事が出来るのか。
※激しいバトルは有りませんので、ご注意下さい
カクヨムにてフォローワー2500人越えの人気作
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる