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反撃開始

朝日と暁

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「ヒサメ様は揶揄っているだけで、特に深い意味はなくてですね。」

シグレに怒られて他の騎士に弁明していると、その部屋の扉が勢いよく開いた。
「見つけた!!」
その扉を開けたのはザッフィロだった。
人魚族である彼がどうして白銀の国にと思った矢先、ザッフィロはこちらに真っすぐに走ってきた。
「リビ、アカツキの花だ!!」
「え、アカツキって泉の谷に咲いてる花ですか?」
ザッフィロは私の手を両手で掴む。
「アサヒの花の効果と副作用を分けられるかもしれない。血の毒から人々を救えるかもしれない!!」
痛いくらい握られた手からは、どれだけ解毒に真摯に向き合ってきたかが分かる。
すると、扉が再び開く。
「ザッフィロくん、落ち着いて。お嬢さん、それから皆さん、詳しく話すよ。」
そこに立っていたのはヒバリだった。


堕ちた悪魔はブルームーンドラゴンを殺し、その血を抜き取っていた。
その血は人体にとって強い毒性を持っており、解毒薬はないとされていた。
ヒバリとドウシュは長い研究によってアサヒの花が解毒できる可能性を見出した。
しかし、それが分かったことによってまた大きな壁が立ちはだかることになる。
アサヒの花の熱を下げる効果と血を吐き出す副作用の効果。
この二つを分けなければ解毒薬として使用できなかったのだ。
今回ヒバリはその解毒薬を開発するために白銀の国に協力に来ていた。
そして、アサヒの花が取れる静寂の海にいるザッフィロもその開発に加わったらしい。

「コラッロさんはアサヒの花について上役たちと話し合いをしているんだ。だから、俺が代わりに解毒薬の開発に関わることになった。俺が白銀の国にいれば音巻貝ですぐに連絡が取れるから開発にも役立つと思ってな。」
静寂の海の人魚族であるザッフィロと、植物学者のヒバリが白銀の国の研究チームに入って解毒薬の研究を進めてきた。
そして、ついに解毒薬への手がかりを見出したらしい。

「きっかけは、治癒の鉱石の研究に携わっているビルさんなんだ。」

泉の谷出身であるエルフのビルは、医療チームに加わって治癒の鉱石の研究を手伝っていた。
そんな医療チームは今研究チームに加わって、共同で解毒薬を探していたらしいのだが。

「泉の谷には精霊によって治癒の効果のある泉があります。そして、その周りには毒性のあるアカツキの花が咲いています。ヒバリさんが泉の谷に来て名前を付けて下さったんでしたよね?」
「ああ、そうだね。もう随分と前のことだからアカツキの花が赤く美しい毒の花であることは覚えていたんだけど、今回の解毒とは結び付いていなかったんだ。ビルさんに気づかされるまではね。」
ヒバリがそう言うと、ビルは頷いた。
「アカツキの花は泉の谷にしかないとヒバリさんに聞いたんです。でも、研究で使われているアサヒの花を見た時、色違いの花みたいだなって思ったんです。アサヒの花は海の中に咲くし、効果も何もかも違うのでただ似てるだけかと思ったんですが、姿が似すぎているんです。」

アカツキの花を見続けていた泉の谷のビルだったからこそ気づけたことだ。
泉の谷に入れる者はかなり限られる。
しかし、私もこの目でアカツキの花は見ていた。
毒性のある花という認識しかなく綺麗な花だとしか思わなかった。
アサヒの花を初めて見た時も、その類似性に気づくこともなかった。

「すみません、私も二つの花を見ているのに全く気づきませんでした。」
「いや、僕もそうだよ。この目で確認しているのに、まさか同じだなんて分からなかったんだ。咲く場所も色も効果も違う。勝手に違う花だと思っていたんだ。」
植物を食べて効果を発揮する私とヒバリだからこそ、気付かなくてはいけなかったのに。
私とヒバリが二人で反省していると、ビルが慌てたようにフォローする。
「私は、その、泉に通ってたから毎日のようにアカツキの花を見ていたんです!それに泉の谷のエルフにとってアカツキの花は特別なんです。あの微量な毒性があることでエルフは自然と自身を浄化することができる。それが身につくことで水魔法が強化される。鉱石浄化を生業とする泉の谷にとってはなくてはならない花ですから。」

二つの全く異なる場所で咲く花は、それぞれの場所で重要な役割を担っていたことになる。
ひとつはビルが言ったようにエルフたちの水魔法の強化。
ひとつは静寂の海で流行る海熱病の薬。
長い時代の中で見出されたものなのか、それとも。

「アサヒの花とアカツキの花がまったく同じであれば、育つ場所によって花の色と効果が変化することになりますよね。それが、効果と副作用を分けるヒントになるということですか。」
私の問いにヒバリは頷いて、ビルとザッフィロを見た。
「泉の谷のアカツキの花は、精霊様のいる泉の水で育っています。精霊様の水魔法によって治癒にもなる泉は透明度が高く不純物が少ないと考えられます。」
「逆にアサヒの花は静寂の海の中だ。海の成分を存分に吸ってることで熱を下げる効果を得ているのかもしれない。だから、海の成分を分けて与えることで効果と副作用を分けられる可能性がある。」

不純物のない水で育てば微量の毒を得る。
つまり、この花は元々毒花なのだ。
それが成分を含んだ水で育つことにより、その毒性が薬へと変化する。
もしくは、元々の毒が副作用で、海の成分で強化されている?
そうだとすれば、副作用だけを抽出することはできる。

「海に含まれている成分は塩化ナトリウム・マグネシウム・カルシウム・カリウムなどだな。その成分をそれぞれ抽出してから花に与えて育ててみることを検討してる。そのためには花の種が必要で、今コラッロさんが上役を説得してる。アサヒの花は海熱病で使用する貴重な花だからな。だが、この実験が成功すれば解熱病を副作用が出ることなく治療できるはずだ。静寂の海にもありがたいことだから、コラッロさんが上手く説得してくれると思う。」

ザッフィロはコラッロのことを信頼しているのが窺える。
コラッロもザッフィロに任せられると分かっているから、この白銀の国に来させたのだろう。
仲間想いの彼は、静寂の海のためにもなるこの実験に真剣に向き合ってくれる。
クレタのような犠牲者をもう増やしたくないのは、皆が思っていることだ。

「泉の谷にあるアカツキの花も、咲いている状態で成分を含むことができないか試してみる価値はあると思います。一から育てるのが早いのか、それとも咲いている状態でも有効なのか。実験によって分かればこれから花を増やしていくのにも役に立つと思います!」

ビルも解毒薬を開発するために積極的に参加してくれている。
泉で泣いていた少女は、自分に自信を持ち始めているのだろう。
そして、彼女の行動力と観察力、10年努力し続けることができる胆力のおかげで助けられている。

「ザッフィロさん、ビルさん、ありがとうございます。お二人がいてくれなければ、手がかりを見つけることすら難しかったかもしれません。優秀な研究者がそろっている白銀の国といえど、この雪山以外の場所の植物を把握することは難しいですから。」
ビルは照れたように、ザッフィロは照れを隠すように口を開く。
「私が役に立つことが出来るこの環境は、リビさんの提案のおかげですから。泉の谷を飛び出す決意をさせてくれたのはリビさんじゃないですか。それに、実験はまだまだこれからですから、頑張ります!」
「ビルさんの言う通り、まだ解毒薬が作れたわけじゃないからな。完成してから存分に感謝を言ってくれよ、リビ。」
二人の頼もしい言葉に私は嬉しくなる。
「頼りにしています、ビルさん、ザッフィロさん!」

もちろん、頼りにしているのは二人だけではない。

「白銀の国の研究者の皆さん、そしてヒバリさん。皆さんがいなければ、そもそも解毒薬を作ろうとすることすらできなかったはずです。皆さんの知識と経験をお借りすることで、これから多くの人の命を救うことができるはずです。これからもよろしくお願いします!」
研究者の皆さんの頷きと、ヒバリの微笑みが目に映る。
「まだまだこれからだよ。実験によって咲いた花の効果を正確に調べられる僕の魔法を存分に使わないとね。海熱病のことも、血の毒のことも治せるようになれば人々の恐怖を減らすことができる。堕ちた悪魔の思い通りにさせないことが、僕たちの対抗手段だからね。」

堕ちた悪魔に血の毒を渡された人間がどれほどいるのか分からない。
操られている人間がまだいるのかさえ把握できていない今、できることは解毒薬を用意しておくことだ。
彼らならば、それができる。



解毒薬の進捗を聞いた後、シグレが後ろに立っていることに気づく。
もう足音を消して近づいてきても驚かない。
「騎士と兵士の配置する国が決まりましたので、それぞれ出発させます。ヒサメ様がいない今、俺は白銀の国の連絡役兼防衛として残ります。リビさんはこれからどうなさいますか。」
「光の加護を施すために強い自然魔法使いが4人必要なんです。一人は確保したんですが、あと3人探さないといけなくて。4人確保したら教会を運ぶために火森の村に戻る予定です。」

高度な自然魔法を使えるビルにも手伝って欲しかったが、彼女は解毒薬の実験に参加している。
負担を増やす訳にはいかない。
鉱石浄化のときに手伝って貰った職人の皆さんはどうだろう。
しかし、この緊急事態に手が回るかどうか。
それに、いつ堕ちた悪魔と鉢合わせになるか分からない。
そんな危険と隣り合わせなことに巻き込みたくないというのが本音だが。

「リビさん、それじゃあ行ってきます。」
悩んでいる私に声をかけたのはボタンだった。
「ボタンさんはどこの国になったんですか?」
「新緑の国です!何か動きがあればすぐに水晶に連絡しますね。」

新緑の国といえば、度胸試しで白銀の騎士に喧嘩を売った人たちがいたんだったよね。
私は声をひそめてボタンの耳に近づく。
「あの、新緑の国の兵士と戦ったことあります?」
私の問いにボタンはニコッと可愛く微笑んだ。
「私の顔を知っている兵士たちなら快く私を受け入れてくれると思いますよ。それに、リビさんの話では女王様は話が分かる人でしょうから。大丈夫、白銀の国の株を上げてきます。」
「はい、気を付けていってらっしゃいボタンさん!」
そうしてボタンはシグレに敬礼する。
「シグレさん、新緑の国に行って参ります。」
「頼みますよ、ボタン。それから、あまり他国の兵士を怖がらせないように。」
「善処致します。」
手を振ってくれるボタンに手を振り返す。
私は隣のシグレの横顔を見る。
「怖がらせないようにって、本当に思ってます?」
「いいえ。無謀な戦いに挑んだ者が俺たちを恐れるのは自由です。女性だからと侮った彼らのミスですから。単純な腕力ならば彼女は騎士の中でも上位です。それを見抜けないなんて鍛錬が足りないのでしょう。」
どこか誇らしく言うシグレは、部下であり友を大切に思っていると分かる。
「ボタンさんが行くなら新緑の国は問題なさそうですね。」
「ええ、他の国も上手く協力できればいいのですが。信じて待つしかありません。」

闇魔法だから、狼獣人だからと恐れるばかりであれば互いに協力することは難しい。
救い守るためにもそれぞれの国民には一緒に戦う気持ちを持ってもらわなくては。
そして、それぞれの国民を守るためにも封印を成功させなければ。

「シグレさん、ひとつお願いがあるんですけど。」
私は魔光石のペンダントを取り出した。
これは以前ヒサメを負の魔力から救う際にビルが加工してくれた鉱石のペンダントバージョンだ。
あの時は大きな鉱石を砕いて食べたので、これは使わなかった。
「これにシグレさんの魔法を入れてもらえませんか。」
「別に構いませんが。言っておきますが、俺の魔法は強くないですよ。」
そう言いつつもシグレは魔光石に魔法を入れてくれた。
私はそのペンダントをヒカルに渡した。
「あの、これは?」
「お守りです、聖女様は狙われるかもしれませんから。」
「ありがとうございます、首からかけておきますね!」
そう言ってヒカルはペンダントを首から下げてくれた。
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