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組織の調査1
魔法学校
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ひとつの墓の前で足を止め、ヒサメが口を開く。
「ミーカ殿の夫の墓はおそらくここだ」
墓には名前が掘ってあり、それは絵画に書かれていたサインと同じものだ。
「名前は同じですが、同名の可能性はないですか」
「手向けられている花は庭に植えてあった花と同じものだ。それにミーカ殿は毎日来ていると言っていただろう。他の墓よりも綺麗なのは、毎日磨いているからだと推測できる」
そう言われた私は花束をお墓の前に置いて手を合わせる。
するとヒサメがグラスのような器を渡してきた。
「献杯代わりだ。中身はただの果実飲料だがな」
そういえばヒサメは飲み物を買いに行ったんだった。
瓶から注がれたそれはおそらく葡萄のような果実のジュースだろう。
私とヒサメはグラスを墓にかかげて、それから飲み干した。
墓石は本当に綺麗に掃除されていて、花瓶の花も綺麗に咲いている。
ミーカが何十年も旦那様を想い続けているのが分かる。
そんな強い想いで、私も人を好きでいられることはできるのだろうか。
私が手を合わせ、ヒサメがその墓を見つめていると声がかかった。
「あの、父の墓に何か?」
そうして振り向けばそこには身なりの整った女性が一人。
あれ、どこかで会ったことがあるような。
私がそんなことを一瞬考えていると、女性の方が気づいたようだ。
「あら、リビさんですか?あの、私魔法学校の教師のレビンです。覚えているでしょうか?」
そう言われたことではっきりと思い出した。
太陽の国に来たばかりのころ、言語を学ぶための基礎を教えてくれた人だ。
「はい!その節は大変お世話になりました。」
「いえ、私は何もしていません。上達が早いのも、もう問題なく話せているのもリビさんの努力の賜物ですね。」
その穏やかな様子はミーカと重なる。
レビン先生はミーカさんの娘さんだったのか。
私たちはどうしてこの場所にいるのか説明することにした。
「私たちは今、悪魔の儀式について調べています。詳しくお伝えすることはできませんが、私が連れているドラゴンを守るために必要なんです。先ほどまで、ミーカさんにその話を聞いていました。」
「なるほど、そうでしたか。母は私にその話をしたがりませんでしたが、貴方たちにはしたのですね。」
レビンは墓石を見つめると、ヒサメに深く頭を下げた。
「少々お時間よろしいでしょうか。私も悪魔の儀式について知っていることを話します。」
案内されたのはこの太陽の国にある魔法学校だった。
魔法学校の門をくぐるとそこには広大な学校の敷地が広がっている。
ふと上を見上げれば、制服を着ている生徒が魔法の絨毯のような物に乗って飛んでいるのが見えた。
「え!?空飛んでる」
そんなことを口にすればヒサメが同様に空を見上げた。
「あれは風魔法を使って飛んでいるんじゃないか?」
そのヒサメの回答に答えたのはレビンだ。
「ええ、その通りです。本来風魔法を持つ者は道具を使わなくても飛べるのですが、バランスを取るのが難しいのです。ですから、あれは飛行補助の絨毯なのですよ。」
説明を聞きながらなんだか物語の中へと迷いこんだようでわくわくする。
「でも、風魔法で飛行している人をあまり見かけないですね。」
「それは魔力量が関係しているかと。長時間飛行するのにはそれだけ魔力が必要です。魔法学校に通う素質のある子供たちはああやって自由に飛行できますが、他の授業で使う魔力も残しておかないといけません。普段生活している風魔法を持つ人も、他のことに魔力を使うため飛行を避けている人もいますね。それに移動手段は馬や馬車で事足りると思っている人が多いからだと思います。」
せっかく空を飛べるのにと思ったが、確かに魔法を使うととても疲れるのだ。
魔力がたくさんあるならまだしも、移動するときは馬やドラゴンを使う方が良いということだ。
「太陽の国周辺は平坦な道が多いからな。馬での移動が最適なのだろう。もっと岩場が多かったり、山付近の町ならば風魔法を使って行き来すると聞いたことがある。生活のしやすい環境作りに魔法を上手く活用しているということだな。」
ヒサメの話に頷いているとなんだか周りがざわつき始める。
片や白銀の国王ヒサメと、何故かその白銀の騎士の服を着た人間。
太陽の国ではおそらく私の顔は知られているはずなので余計に視線を集めている。
ひそひそと話す生徒たちの声は絶対にヒサメの耳に届いているはずだ。
時折、ヒサメがその生徒たちに視線を送れば、女子は色めき立ち、男子は硬直する。
そんなよく見る光景をよそに、私は魔法学校内を見回していた。
石造りの建物はお城のような造形で、中庭には大きな樹木が立っている。
その木を囲うように植物がたくさん生えていて原っぱみたいになっている。
その場所で小さな生物と生徒が戯れている。
ふわふわの淡い青色の毛並みは珍しいが、それはどう見ても仔犬だ。
「あの仔犬も魔法ですか?」
「ああ、あれはクーシーという魔獣ですね。人間に友好的な魔獣なので、学校では契約する魔獣に選ばれやすいんです。リビさんはブルームーンドラゴンと契約をされていないんでしたよね?」
「していません。契約の仕方すら知らないですね。」
「それで共にいられるのなら、その方が良いのかもしれないですね。契約は人間と魔獣を守るために必要な工程ではありますが、そこには義務が発生します。お互いを傷つけないこと、お互いを守ること。それが義務ではない方が、より心が繋がっていると実感できて良いでしょう。学校の規則においては、契約をしていない魔獣を連れて歩くことは禁止されています。安全第一ですからね。」
そうして階段を上がり、ふと窓の外を見るとそこには建物が浮かんでいた。
「あれは、空中庭園です。珍しい植物や魔獣が暮らしているんです。」
レビンの話を聞きながら、庭園の中をよく見ればそこにはユニコーンと女子生徒がいた。
あれは、ヒカルかな。
ヒカルはユニコーンを優しく撫でており、その姿に見とれる生徒もちらほら見える。
「ヒカルさんは動物に好かれやすく、その光魔法であらゆる生物を癒しているようです。特にユニコーンはヒカルさんを気に入っているようですね。」
相変わらず主人公感が強い女の子だな。
私がそんなヒカルを眺めていると、その後ろからヒサメが窓を覗き込んだ。
「あれがユニコーンか。話には聞いていたが真っ白だな。人は乗れるのか?」
「ええ、純粋潔白の者ならば乗せてくれるはずです。ユニコーンは特に女性に優しいのですよ。」
レビンの言葉にヒサメは腕を組む。
「ならオレは乗れないな。」
「私も無理ですね。」
そう答えるとヒサメは私の顔を覗き込む。
「何故そう思う?」
「え、だって純粋潔白なんて似合わないし。それに、ユニコーンって光属性っぽいから私じゃ無理でしょう?そういうのが似合うのは、あそこにいるヒカルさんとかですよ」
ヒサメはヒカルを一瞥すると、私の背中に尻尾をもふっと当てる。
「キミにユニコーンは必要ないしな。それにアレよりソラ殿とオレの方が速い。」
「どこで張り合ってるんですか。それに乗りたかった訳じゃないですよ。」
そんなやり取りをする私たちを見て笑うレビンは、もうすぐ着きますよ、と言って渡り廊下を進んでいく。
レビンの部屋は授業塔の隣の建物にあった。
部屋はひとつの教室くらいの大きさで、四方の壁は本棚が囲っている。
その本棚は高い天井すれすれくらいの大きさで、その棚にぎっしりと本が詰まっていた。
入りきらない本は空中に浮いており、私が指先で触れるとまるで無重力のようにふわふわと流れていく。
魔法学校っぽい。
そんなことを考えているとレビンが中央の革のソファに私とヒサメを促した。
「こんなところまで来てもらいすみません。資料がこの部屋にあったものですから。」
レビンはそう言うと、テーブルに紙を広げた。
「母から話を聞いたかもしれませんが、私も悪魔の儀式を見ています。そして、私はその魔法陣の形を覚えているんです。」
「ミーカ殿の夫の墓はおそらくここだ」
墓には名前が掘ってあり、それは絵画に書かれていたサインと同じものだ。
「名前は同じですが、同名の可能性はないですか」
「手向けられている花は庭に植えてあった花と同じものだ。それにミーカ殿は毎日来ていると言っていただろう。他の墓よりも綺麗なのは、毎日磨いているからだと推測できる」
そう言われた私は花束をお墓の前に置いて手を合わせる。
するとヒサメがグラスのような器を渡してきた。
「献杯代わりだ。中身はただの果実飲料だがな」
そういえばヒサメは飲み物を買いに行ったんだった。
瓶から注がれたそれはおそらく葡萄のような果実のジュースだろう。
私とヒサメはグラスを墓にかかげて、それから飲み干した。
墓石は本当に綺麗に掃除されていて、花瓶の花も綺麗に咲いている。
ミーカが何十年も旦那様を想い続けているのが分かる。
そんな強い想いで、私も人を好きでいられることはできるのだろうか。
私が手を合わせ、ヒサメがその墓を見つめていると声がかかった。
「あの、父の墓に何か?」
そうして振り向けばそこには身なりの整った女性が一人。
あれ、どこかで会ったことがあるような。
私がそんなことを一瞬考えていると、女性の方が気づいたようだ。
「あら、リビさんですか?あの、私魔法学校の教師のレビンです。覚えているでしょうか?」
そう言われたことではっきりと思い出した。
太陽の国に来たばかりのころ、言語を学ぶための基礎を教えてくれた人だ。
「はい!その節は大変お世話になりました。」
「いえ、私は何もしていません。上達が早いのも、もう問題なく話せているのもリビさんの努力の賜物ですね。」
その穏やかな様子はミーカと重なる。
レビン先生はミーカさんの娘さんだったのか。
私たちはどうしてこの場所にいるのか説明することにした。
「私たちは今、悪魔の儀式について調べています。詳しくお伝えすることはできませんが、私が連れているドラゴンを守るために必要なんです。先ほどまで、ミーカさんにその話を聞いていました。」
「なるほど、そうでしたか。母は私にその話をしたがりませんでしたが、貴方たちにはしたのですね。」
レビンは墓石を見つめると、ヒサメに深く頭を下げた。
「少々お時間よろしいでしょうか。私も悪魔の儀式について知っていることを話します。」
案内されたのはこの太陽の国にある魔法学校だった。
魔法学校の門をくぐるとそこには広大な学校の敷地が広がっている。
ふと上を見上げれば、制服を着ている生徒が魔法の絨毯のような物に乗って飛んでいるのが見えた。
「え!?空飛んでる」
そんなことを口にすればヒサメが同様に空を見上げた。
「あれは風魔法を使って飛んでいるんじゃないか?」
そのヒサメの回答に答えたのはレビンだ。
「ええ、その通りです。本来風魔法を持つ者は道具を使わなくても飛べるのですが、バランスを取るのが難しいのです。ですから、あれは飛行補助の絨毯なのですよ。」
説明を聞きながらなんだか物語の中へと迷いこんだようでわくわくする。
「でも、風魔法で飛行している人をあまり見かけないですね。」
「それは魔力量が関係しているかと。長時間飛行するのにはそれだけ魔力が必要です。魔法学校に通う素質のある子供たちはああやって自由に飛行できますが、他の授業で使う魔力も残しておかないといけません。普段生活している風魔法を持つ人も、他のことに魔力を使うため飛行を避けている人もいますね。それに移動手段は馬や馬車で事足りると思っている人が多いからだと思います。」
せっかく空を飛べるのにと思ったが、確かに魔法を使うととても疲れるのだ。
魔力がたくさんあるならまだしも、移動するときは馬やドラゴンを使う方が良いということだ。
「太陽の国周辺は平坦な道が多いからな。馬での移動が最適なのだろう。もっと岩場が多かったり、山付近の町ならば風魔法を使って行き来すると聞いたことがある。生活のしやすい環境作りに魔法を上手く活用しているということだな。」
ヒサメの話に頷いているとなんだか周りがざわつき始める。
片や白銀の国王ヒサメと、何故かその白銀の騎士の服を着た人間。
太陽の国ではおそらく私の顔は知られているはずなので余計に視線を集めている。
ひそひそと話す生徒たちの声は絶対にヒサメの耳に届いているはずだ。
時折、ヒサメがその生徒たちに視線を送れば、女子は色めき立ち、男子は硬直する。
そんなよく見る光景をよそに、私は魔法学校内を見回していた。
石造りの建物はお城のような造形で、中庭には大きな樹木が立っている。
その木を囲うように植物がたくさん生えていて原っぱみたいになっている。
その場所で小さな生物と生徒が戯れている。
ふわふわの淡い青色の毛並みは珍しいが、それはどう見ても仔犬だ。
「あの仔犬も魔法ですか?」
「ああ、あれはクーシーという魔獣ですね。人間に友好的な魔獣なので、学校では契約する魔獣に選ばれやすいんです。リビさんはブルームーンドラゴンと契約をされていないんでしたよね?」
「していません。契約の仕方すら知らないですね。」
「それで共にいられるのなら、その方が良いのかもしれないですね。契約は人間と魔獣を守るために必要な工程ではありますが、そこには義務が発生します。お互いを傷つけないこと、お互いを守ること。それが義務ではない方が、より心が繋がっていると実感できて良いでしょう。学校の規則においては、契約をしていない魔獣を連れて歩くことは禁止されています。安全第一ですからね。」
そうして階段を上がり、ふと窓の外を見るとそこには建物が浮かんでいた。
「あれは、空中庭園です。珍しい植物や魔獣が暮らしているんです。」
レビンの話を聞きながら、庭園の中をよく見ればそこにはユニコーンと女子生徒がいた。
あれは、ヒカルかな。
ヒカルはユニコーンを優しく撫でており、その姿に見とれる生徒もちらほら見える。
「ヒカルさんは動物に好かれやすく、その光魔法であらゆる生物を癒しているようです。特にユニコーンはヒカルさんを気に入っているようですね。」
相変わらず主人公感が強い女の子だな。
私がそんなヒカルを眺めていると、その後ろからヒサメが窓を覗き込んだ。
「あれがユニコーンか。話には聞いていたが真っ白だな。人は乗れるのか?」
「ええ、純粋潔白の者ならば乗せてくれるはずです。ユニコーンは特に女性に優しいのですよ。」
レビンの言葉にヒサメは腕を組む。
「ならオレは乗れないな。」
「私も無理ですね。」
そう答えるとヒサメは私の顔を覗き込む。
「何故そう思う?」
「え、だって純粋潔白なんて似合わないし。それに、ユニコーンって光属性っぽいから私じゃ無理でしょう?そういうのが似合うのは、あそこにいるヒカルさんとかですよ」
ヒサメはヒカルを一瞥すると、私の背中に尻尾をもふっと当てる。
「キミにユニコーンは必要ないしな。それにアレよりソラ殿とオレの方が速い。」
「どこで張り合ってるんですか。それに乗りたかった訳じゃないですよ。」
そんなやり取りをする私たちを見て笑うレビンは、もうすぐ着きますよ、と言って渡り廊下を進んでいく。
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その本棚は高い天井すれすれくらいの大きさで、その棚にぎっしりと本が詰まっていた。
入りきらない本は空中に浮いており、私が指先で触れるとまるで無重力のようにふわふわと流れていく。
魔法学校っぽい。
そんなことを考えているとレビンが中央の革のソファに私とヒサメを促した。
「こんなところまで来てもらいすみません。資料がこの部屋にあったものですから。」
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