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白銀の国2
理想の両親
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「リビさん!来てくれたんですね嬉しいです!」
私はボタンにお願いして研究室を訪れていた。
ビルは今治癒の鉱石について勉強させてもらっている最中らしい。
「ここには医療に携わる方や鉱石の職人さん、魔力の学者さんがチームになって鉱石の利用の幅を広げているんだそうです。治癒の鉱石もその一つだそうで。私もその職人枠で勉強させてもらっています。それに、今度商人の街である〈湯水の都〉で困っている子供がいないか情報収集に行くことになってるんです。シグレさんと!」
ビルはまだここに来て2週間ほどしか経っていないはずなのだが、随分と馴染んでいるようだった。
好きなことを学べるというのはやはり、やる気にも繋がるのだろう。
「人見知りは、治ってないんですが、でも、皆さん研究熱心なので仕事のことなら話しやすいです。その、なんていうか、同じ雰囲気を感じるんですよね」
研究者の皆さんももしかしたら人見知りなのかもしれない。
「元気そうで良かったです。アワン族長もとても心配していたので、今度会ったら良い報告ができそうですね」
「おばあちゃんには感謝しています。私も泉の谷のエルフとして水魔法を役立てるように頑張ります」
ビルは元気にそう言うと研究者の元へと駆けて行った。
「海に行くことになったそうですね」
後ろを振り向くとそこにはシグレが立っていた。
音もなく近づいてくるのやめて欲しい。
「はい、翻訳が必要かもしれないとのことです。シグレさんもビルさんと上手くいっているようで良かったです」
シグレが不自然にほほ笑むので、私は首を横に振る。
「いえ、恋愛的な意味合いではなく。白銀の国の研究だけではなくて、ビルさんの夢も同時並行で進めてるみたいなので」
「何を暢気なことを言ってるんです。貴女も協力するんですよ。静寂の海でも出来たら情報収集してください。太陽の国に戻る予定があるのならそこでも情報を集めて来て下さい。この事業に必要なのは、どの程度の需要があるのか見極めることからです。需要が少なければ少ないなりのビジネスのやり方を考えなければなりません」
「そうですね、集めてきます。そういえば、白銀の国ではそういう話聞かないですか?魔力の制御に困る子供の話」
シグレは腕を組むと耳をゆらゆらと揺らす。
「この国であれば、国中に呼び掛けて情報を集うことも可能です。ですが、今ヒサメ様は別の仕事で忙しい。呼びかけても対応できる人数を確保できる状態でなければいけません。とりあえずはこちらから出向いて足で情報を稼ぐくらいですね。今のところそういう話は聞きませんが、それをどうにかする術など無いと思っているのなら、わざわざ口外することもないでしょう。それに、練習で魔力はねじ伏せるもの、っていう考えの大人は山ほどいます。制御できないなら練習不足と言われてしまうでしょうね。」
魔力をはじめから持っているこの世界では、そういう常識があるようだ。
人よりも持ちすぎていても、持たな過ぎていても、理解してもらえないことはあるだろう。
そのことを言い出せない、恥ずかしいと捉える可能性もあるということだ。
「思っていたよりも情報収集は難しそうですね。話をするときに聞き方にも注意しないと。」
隠さなければと思う人もいるだろう。
その場合、いかに警戒させないように話すか、こちらに敵意はないか示さないと。
「シグレさんは子供の時どうでした?魔力のことで困ったこととかありましたか」
「私は大して強くない魔力だったので暴走して困ることはなかったですね。まぁ、強くなかったからこそ、騎士になるのには相当努力しましたが。ああ、そういえばボタン」
シグレが名前を呼ぶと、私の隣に気配がした。
「はい、なんですか」
ボタンはいつの間にか私の隣にいて心臓がひゅっとなった。
騎士って足音消したりしてるのか?
足音消すのって殺し屋とかじゃ・・・。
「ボタンは確か、魔力が強くて大変だった記憶がありますが、どうですか」
「はい、制御できずに苦労しました。ヒサメ様のおかげで今は問題なくコントロールできています」
一歩足を踏み出すと、ボタンは何もない空間を階段のように上がっていく。
「私の魔法は魔力を足場として利用できるものです。これが暴走した結果、空から降りられなくなりました。空気中の魔力すべてが私にとっての地面になってしまい、どれだけ走っても下には行けなかった。そうしたらヒサメ様が助けに来て下さったんです」
空から降りられないというのはどんな恐怖なのだろうか。
空には誰もいなくて一人きりでどうしようもできなくて、助けも呼べなかったことだろう。
「私が全部が地面になって降りれないと泣いていると、ヒサメ様が“じゃあオレがそっちに行くから地面に穴をあけろ”と仰って。そのイメージのおかげで私はその穴から下に降りることができました。ヒサメ様は子供の時から、相手の魔法に合わせてイメージを作るのが上手くて。ヒサメ様がいなければ今頃、私は魔力が尽きて空から落ちていたと思います」
ボタンが騎士になるきっかけを作ったのもヒサメだったのかもしれない。
ヒサメ様は色んな人に影響を及ぼしているようだ。
「ビルさんのように魔力の性質で悩むことも、ボタンのように魔力が強すぎて暴走することもある。それを魔守石で調整できるようになれば魔法の練習もしやすくなるでしょう。皆が皆、ヒサメ様のように言語化できる人が傍にいればいいですが、そうもいかない。同じ魔法でも自分の子供がどうして上手くできないのか理解できない親もいます。子供もそれを上手く伝えることは難しい。そういう方たちを救える場を作るきっかけになる事業にしましょう。リビさん、貴女もこのビジネスの要員の一人に数えています。頼みますよ」
「はい、頑張ります」
ビルの事業は実は、とんでもないことを成し遂げようとしているのでは。
そう思うと、改めて私も情報収集を頑張らなくては身が入る。
「それでは、そろそろビルさんが昼食の時間なので護衛に行きます。ではまた」
シグレがビルの元へと行ってしまったので、私とボタンも昼食に移動することになった。
私が白銀の国ではどんな食べ物があるのか、と聞いたのでボタンは城の外の食堂へ行こうと提案してくれた。
そこは料金も安く、色々な人が利用する食堂だという。
テーブルにはハーブチキンやクラムチャウダーが並べられていく。
「寒い山なので温まる料理が多いんですよ」
ボタンのおすすめだというメニューが並び終わり、私たちは昼食を食べ始めた。
「それにしても、ヒサメ様は子供の時から凄い方なんですね」
そんなことを言えば、ボタンの耳がぴこん、と動く。
「はい、ヒサメ様は幼い頃より文武両道、眉目秀麗、天下無双。その上、学ぶ場所がない私たちのような平民の子供にも勉強を教えて下さるような気量の持ち主です。その全てはお母上に似たのでしょう」
ボタンはさらりと言っているが、それはザラ王には似てないってことだな。
似ているところがあって欲しくないって意味かもしれない。
「ヒサメ様のお母様って・・・」
「ヒサメ様の幼少期に亡くなっておられます。体の弱い方で、城の部屋からあまり出てくることはなかったそうです。それに、前王ザラ様はお母上をあまり気にかけておられなかったようで。そのことによって、ヒサメ様は仲の良い夫婦、というか親に憧れを抱いていらっしゃるようです」
そういえば、ヒサメはフブキの両親のことをかなり気にかけていた。
処刑されたことももちろん要因ではあるだろうが、フブキのご両親はフブキのことをかなり大事にしていたようだし、ヒサメの憧れとする両親像と一致していたのかもしれない。
それに、アイルの両親の話にも食いついていた。
アイルの両親も駆け落ちや、かなりの覚悟を持って共に生きることを決めた二人だ。
そんな愛の深い両親がヒサメにとっては手に入らない理想だったのかもしれない。
「親が仲がいいっていうのは、とてもありがたいことですよね。私の両親も比較的仲が良かったので、旅行に行ったり、休日に一緒に買い物に行ったりしていました」
「それなら、リビさんのご両親の話をヒサメ様にしてみてはいかがですか。そういう話なら、楽しんで聞いて下さいますよ。私の両親は普通なので、特に仲のいいエピソードがなくてヒサメ様に話せないんです」
ボタンは少し残念そうにクラムチャウダーを啜っている。
すると、後ろからおじさんが声をかけてきた。
「ボタンちゃん、さっき親っさんと奥さんが店で喧嘩してたよ。止めに行った方がいいんじゃないか?」
「え、またですか」
「そうそう、いつもの。店が壊れる前に行ってやんな」
おじさんは軽くそう言うと行ってしまった。
ボタンは大きくため息をつくと、勢いよく立ち上がる。
「申し訳ありませんリビさん。護衛対象から離れるわけにはいかないので、ついてきてもらえますか」
食事は丁度終わっていたので私は頷いて立ち上がった。
私はボタンにお願いして研究室を訪れていた。
ビルは今治癒の鉱石について勉強させてもらっている最中らしい。
「ここには医療に携わる方や鉱石の職人さん、魔力の学者さんがチームになって鉱石の利用の幅を広げているんだそうです。治癒の鉱石もその一つだそうで。私もその職人枠で勉強させてもらっています。それに、今度商人の街である〈湯水の都〉で困っている子供がいないか情報収集に行くことになってるんです。シグレさんと!」
ビルはまだここに来て2週間ほどしか経っていないはずなのだが、随分と馴染んでいるようだった。
好きなことを学べるというのはやはり、やる気にも繋がるのだろう。
「人見知りは、治ってないんですが、でも、皆さん研究熱心なので仕事のことなら話しやすいです。その、なんていうか、同じ雰囲気を感じるんですよね」
研究者の皆さんももしかしたら人見知りなのかもしれない。
「元気そうで良かったです。アワン族長もとても心配していたので、今度会ったら良い報告ができそうですね」
「おばあちゃんには感謝しています。私も泉の谷のエルフとして水魔法を役立てるように頑張ります」
ビルは元気にそう言うと研究者の元へと駆けて行った。
「海に行くことになったそうですね」
後ろを振り向くとそこにはシグレが立っていた。
音もなく近づいてくるのやめて欲しい。
「はい、翻訳が必要かもしれないとのことです。シグレさんもビルさんと上手くいっているようで良かったです」
シグレが不自然にほほ笑むので、私は首を横に振る。
「いえ、恋愛的な意味合いではなく。白銀の国の研究だけではなくて、ビルさんの夢も同時並行で進めてるみたいなので」
「何を暢気なことを言ってるんです。貴女も協力するんですよ。静寂の海でも出来たら情報収集してください。太陽の国に戻る予定があるのならそこでも情報を集めて来て下さい。この事業に必要なのは、どの程度の需要があるのか見極めることからです。需要が少なければ少ないなりのビジネスのやり方を考えなければなりません」
「そうですね、集めてきます。そういえば、白銀の国ではそういう話聞かないですか?魔力の制御に困る子供の話」
シグレは腕を組むと耳をゆらゆらと揺らす。
「この国であれば、国中に呼び掛けて情報を集うことも可能です。ですが、今ヒサメ様は別の仕事で忙しい。呼びかけても対応できる人数を確保できる状態でなければいけません。とりあえずはこちらから出向いて足で情報を稼ぐくらいですね。今のところそういう話は聞きませんが、それをどうにかする術など無いと思っているのなら、わざわざ口外することもないでしょう。それに、練習で魔力はねじ伏せるもの、っていう考えの大人は山ほどいます。制御できないなら練習不足と言われてしまうでしょうね。」
魔力をはじめから持っているこの世界では、そういう常識があるようだ。
人よりも持ちすぎていても、持たな過ぎていても、理解してもらえないことはあるだろう。
そのことを言い出せない、恥ずかしいと捉える可能性もあるということだ。
「思っていたよりも情報収集は難しそうですね。話をするときに聞き方にも注意しないと。」
隠さなければと思う人もいるだろう。
その場合、いかに警戒させないように話すか、こちらに敵意はないか示さないと。
「シグレさんは子供の時どうでした?魔力のことで困ったこととかありましたか」
「私は大して強くない魔力だったので暴走して困ることはなかったですね。まぁ、強くなかったからこそ、騎士になるのには相当努力しましたが。ああ、そういえばボタン」
シグレが名前を呼ぶと、私の隣に気配がした。
「はい、なんですか」
ボタンはいつの間にか私の隣にいて心臓がひゅっとなった。
騎士って足音消したりしてるのか?
足音消すのって殺し屋とかじゃ・・・。
「ボタンは確か、魔力が強くて大変だった記憶がありますが、どうですか」
「はい、制御できずに苦労しました。ヒサメ様のおかげで今は問題なくコントロールできています」
一歩足を踏み出すと、ボタンは何もない空間を階段のように上がっていく。
「私の魔法は魔力を足場として利用できるものです。これが暴走した結果、空から降りられなくなりました。空気中の魔力すべてが私にとっての地面になってしまい、どれだけ走っても下には行けなかった。そうしたらヒサメ様が助けに来て下さったんです」
空から降りられないというのはどんな恐怖なのだろうか。
空には誰もいなくて一人きりでどうしようもできなくて、助けも呼べなかったことだろう。
「私が全部が地面になって降りれないと泣いていると、ヒサメ様が“じゃあオレがそっちに行くから地面に穴をあけろ”と仰って。そのイメージのおかげで私はその穴から下に降りることができました。ヒサメ様は子供の時から、相手の魔法に合わせてイメージを作るのが上手くて。ヒサメ様がいなければ今頃、私は魔力が尽きて空から落ちていたと思います」
ボタンが騎士になるきっかけを作ったのもヒサメだったのかもしれない。
ヒサメ様は色んな人に影響を及ぼしているようだ。
「ビルさんのように魔力の性質で悩むことも、ボタンのように魔力が強すぎて暴走することもある。それを魔守石で調整できるようになれば魔法の練習もしやすくなるでしょう。皆が皆、ヒサメ様のように言語化できる人が傍にいればいいですが、そうもいかない。同じ魔法でも自分の子供がどうして上手くできないのか理解できない親もいます。子供もそれを上手く伝えることは難しい。そういう方たちを救える場を作るきっかけになる事業にしましょう。リビさん、貴女もこのビジネスの要員の一人に数えています。頼みますよ」
「はい、頑張ります」
ビルの事業は実は、とんでもないことを成し遂げようとしているのでは。
そう思うと、改めて私も情報収集を頑張らなくては身が入る。
「それでは、そろそろビルさんが昼食の時間なので護衛に行きます。ではまた」
シグレがビルの元へと行ってしまったので、私とボタンも昼食に移動することになった。
私が白銀の国ではどんな食べ物があるのか、と聞いたのでボタンは城の外の食堂へ行こうと提案してくれた。
そこは料金も安く、色々な人が利用する食堂だという。
テーブルにはハーブチキンやクラムチャウダーが並べられていく。
「寒い山なので温まる料理が多いんですよ」
ボタンのおすすめだというメニューが並び終わり、私たちは昼食を食べ始めた。
「それにしても、ヒサメ様は子供の時から凄い方なんですね」
そんなことを言えば、ボタンの耳がぴこん、と動く。
「はい、ヒサメ様は幼い頃より文武両道、眉目秀麗、天下無双。その上、学ぶ場所がない私たちのような平民の子供にも勉強を教えて下さるような気量の持ち主です。その全てはお母上に似たのでしょう」
ボタンはさらりと言っているが、それはザラ王には似てないってことだな。
似ているところがあって欲しくないって意味かもしれない。
「ヒサメ様のお母様って・・・」
「ヒサメ様の幼少期に亡くなっておられます。体の弱い方で、城の部屋からあまり出てくることはなかったそうです。それに、前王ザラ様はお母上をあまり気にかけておられなかったようで。そのことによって、ヒサメ様は仲の良い夫婦、というか親に憧れを抱いていらっしゃるようです」
そういえば、ヒサメはフブキの両親のことをかなり気にかけていた。
処刑されたことももちろん要因ではあるだろうが、フブキのご両親はフブキのことをかなり大事にしていたようだし、ヒサメの憧れとする両親像と一致していたのかもしれない。
それに、アイルの両親の話にも食いついていた。
アイルの両親も駆け落ちや、かなりの覚悟を持って共に生きることを決めた二人だ。
そんな愛の深い両親がヒサメにとっては手に入らない理想だったのかもしれない。
「親が仲がいいっていうのは、とてもありがたいことですよね。私の両親も比較的仲が良かったので、旅行に行ったり、休日に一緒に買い物に行ったりしていました」
「それなら、リビさんのご両親の話をヒサメ様にしてみてはいかがですか。そういう話なら、楽しんで聞いて下さいますよ。私の両親は普通なので、特に仲のいいエピソードがなくてヒサメ様に話せないんです」
ボタンは少し残念そうにクラムチャウダーを啜っている。
すると、後ろからおじさんが声をかけてきた。
「ボタンちゃん、さっき親っさんと奥さんが店で喧嘩してたよ。止めに行った方がいいんじゃないか?」
「え、またですか」
「そうそう、いつもの。店が壊れる前に行ってやんな」
おじさんは軽くそう言うと行ってしまった。
ボタンは大きくため息をつくと、勢いよく立ち上がる。
「申し訳ありませんリビさん。護衛対象から離れるわけにはいかないので、ついてきてもらえますか」
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