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白銀の国2
女性騎士
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「久しいな、リビ殿」
目の前にいるのは王の椅子がとても似合うヒサメ様だ。
私は何故か白銀の国にいた。
朝までは泉の谷にいたのだが、シグレに貰った水晶が点滅するので何かあったのかと思い、アイル先生に言ってから泉の谷を出て精霊の森を通過し表に出た。
そこには黒羽鳥がいて、おそらく以前乗せてもらった鳥だと気付く。
態勢を低くして乗れと言われているような気がしたので速やかに乗れば、以前の凄まじい速さで白銀の国へと飛んできたわけだった。
入口に立っていたミゾレに入国できるペンダントを貰い、案内されたのは王の間だった。
緊張感はあるものの玉座に座るのはヒサメで、他の騎士は端に立っている。
その中にシグレはいないようだった。
「リビ殿に泉の谷の話し合いを頼んでから数か月。こちらも色々進展があったので顔を合わせて現状報告をしようと思ってな。まず先に言っておくが、泉の谷から来ているビル殿はシグレが護衛している。白銀の国の技術者とともに、今は研究室にいるから後で会えばいい。」
「ありがとうございます、助かります。泉の谷でのことはシグレさんに聞いてますよね」
「ああ、やはり人数の問題が大きいということが分かったのでな。こちらの方で、鉱石の浄化ができる種族を見つけた。そのうち、猟虎の獣人族に協力を取り付けることができたが、まだ人数が足りない。そこで水魔法を得意とする人魚族に協力をお願いしようと思っているのだが」
ヒサメは椅子から立ち上がるとついて来い、と歩き出す。
私は少し駆け足でヒサメの後ろを付いていき、そうしてバルコニーへ出た。
高い山にある白銀の国から見える景色はとても雄大だ。
他の国が遠くに小さく見え、山々の間からは海が見えている。
その海をヒサメは指差した。
「ここから程々距離はあるが、あの〈静寂の海〉に交渉しに行く予定だ。リビ殿、共に来てもらえないか」
「え、海にですか!?」
想定していなかった話に私は少し大声を出してしまった。
ヒサメの耳が驚いて折れ曲がっている。
「…そこまで驚くことを言ってはいないはずだが。というのも、人魚の中には言語の違う者もいるのだ。ある程度は問題ないが、族長が人魚語であると交渉が上手くいかないこともある。頼めないか?」
「ついて行くのは構わないですが、私人魚と話したことはないですよ」
「いや、おそらく大丈夫だろう。リビ殿は迷いの森の湖の妖精や泉の谷の精霊と話している。人魚の言語はそれに近いらしい。」
ヒサメはそう言いながらあくびをかみ殺すような素振りをした。
疲れてるんだろうな。
「泉の谷のことを任せたり、海への同行を頼んだりしているが大丈夫か?リビ殿は断る方法を知らないようだが」
「そういうわけでは。自分の魔法のことや、世界の色々な国を知ることは自分のためにもなりますし。それに…恩は売っておいて損はないかと」
ヒサメは口の端を上げると、バルコニーの手すりに肘をついた。
「ほう、オレは恩を倍にして返す男だ。賢明だな。だが…」
少し強い風に目を細めて遠くの国を見つめるヒサメ。
「フブキを救ったことは何物にも変えられぬ。」
「まだ言ってるんですか?褒美は受け取ったので」
「オレにとってフブキは、フブキしかいないのだ。かけがえのない存在を救ったのだから誇って良いぞ」
誇るとかはよくわからないが。
「私にとってフブキさんは友人なので、助けられて良かったとは思ってます」
「それで良い」
ヒサメ様の見つめる先にはフブキさんがいるのかもしれない。
・・・本当にいたら少し怖いけど。
王の間に戻ってくるとヒサメは一人の騎士を指名した。
「ボタン」
「はい!」
王の間で端に並んでいた一人、女性の騎士だった。
「本来ならシグレがリビ殿の護衛なのだが、今は特例でビル殿についている。交渉に行くまでの間はリビ殿の護衛はボタンに任せようと思うが、どうだ」
「護衛を付けて下さるのはありがたいですが、そんなに危険なことがあるということでしょうか。」
「仕事を頼んでいるのはこちらだからな。それに、リビ殿がオレの客というのは、城のほとんどの者が知っている。オレに近づくよりキミに取り入るのが簡単と考える輩もいるだろう。そういうのを避けるためにも騎士が付いている方がいいという話だ。それに、この国内で人間は珍しい。国民を怖がらせないためにも騎士が傍にいれば話が早い」
確かに今はソラも連れていないことで、見える範囲で私はただの人間だ。
狼しかいない国内では目立って仕方がないだろう。
「すぐにでも出発したかったが、仕事をキリのいいところまで進めないと行けそうにないからな。それまでしばし待っていてほしい。なるべく早く終わらせる。それでは、何か要望があればボタンに言ってくれ」
そう言うとヒサメは忙しくなく会議室へと入って行った。
本当に忙しそうだ。
私はボタンに向き直り挨拶することにした。
「初めまして、リビと申します。よろしくお願いします」
「はい、存じております。ボタンです、何でもお気軽に仰ってください」
ポニーテールの髪は美しくふさふさの耳にはピアスをしている。
キリリとした表情はかっこいいが、少したれ目でかわいい印象もある。
「ヒサメ様の仕事はまだ終わりそうにないので、お休みできるお部屋に案内致します。」
廊下を進みながら私は後ろから問いかける。
「あの、私のこと城の人はほとんど知っているって、どういう意味でしょうか」
「ああ、それはヒサメ様がリビさんを“大切な人の命の恩人”と何度も説明するので皆がそう認識してしまっているのです。ヒサメ様にとって特別なお客様、そう思われても仕方がありません」
ぶれないな、ヒサメ様。
私は呆れながら、護衛を付けなきゃいけない理由はヒサメ様にあるのでは、と考えていた。
案内された客室は大きなベッドやテーブル、ソファまで付いていてホテルみたいだった。
「白銀の国の滞在中はこちらを自由にご使用ください。必要なものがありましたら、私がご用意致します」
「ありがとうございます、でも、そんなに気を遣わなくて大丈夫です。」
ボタンは扉の前で立ったまま、剣に片手をかけている。
これは、このまま立っているおつもりなのだろうか。
私はこんな護衛のされ方は経験がないのでそわそわしてしまう。
「あ、あの、女性の騎士さんっているんですね」
私は思わず喋りだしていて、沈黙を回避したいのが丸わかりだった。
ボタンがこちらを向いたタイミングで私はソファに促した。
ボタンは渋々といったように座ってくれる。
「女性騎士はヒサメ様が承認して下さいました。前王ザラ様は女性が武器を持つことを禁じていたので、騎士や兵になれたのは男性のみだったのです」
「そうなんですか。それじゃあ、騎士になったばかりなのですね」
「私の腕に不安がおありなら」
「違います違います!そんな短い期間にヒサメ様に認められている凄い騎士なんだなって思っただけですから!」
全力で手と首を振ればボタンは少しだけ肩の力を抜いたように見えた。
「ヒサメ様に認められているのは貴女の方では?リビさん」
「いや、私はフブキさん補正が凄いんです」
「ええ、そうですね、ヒサメ様はずっとそう。幼い時から変わらずです」
懐かしそうに微笑むので彼女もフブキのことを知っているようだ。
「あの、ヒサメ様が勉強を教えていた子供たちの中にいらっしゃったんですか」
「ああ、そのことも御存じですか。そうです、私も平民の出ですからヒサメ様の勉強だけが学べる場所でした。子供のころ戦闘の稽古をしてくれたのもヒサメ様です」
女性は騎士になれなかったはずなのに、子供の時から訓練していたのか。
そんな表情を読み取ったのか、ボタンは続けた。
「ヒサメ様は幼い私と約束してくれました。“オレが王になったその時は、性別など関係ない。強い奴を雇ってやる。それまで励め”と。私もその約束を果たすために、鍛錬を欠かしたことはありません。まだまだ、側近のシグレさんには遠く及びませんがいずれは私も隣に立てるように精進するつもりです」
「とても、かっこいいです。長い月日をかけてお互いに約束を果たすなんて、ヒサメ様の周りは誠実な騎士ばかりで素敵ですね」
ボタンは面食らったような表情をしてから、眉を下げる。
「リビさんは変わっていますね。女性が騎士なんてと嘲るならまだしも、かっこいいだなんて」
「え?いやいや、騎士に性別云々言うのは古いですよ。体格はどうしようもなくても、戦闘技術やセンスに性別は関係ないと思ってるので」
それにこの世界なら魔法がある。
いくらでも逆転できるのではないかと私は思うのだが、この世界って女性の仕事に偏見あるのか。
それとも、ザラ王が悪いのか。
「リビさんが女性騎士は弱いと思うような人ではなくて安心しました。ヒサメ様に任された仕事を全うできないのは困りますので。」
今までにそのようなことを言われたことがある、そんな口ぶりだった。
「思いません、頼りにしていますボタンさん」
「はい、お守り致しますリビさん」
最初の挨拶よりも仲良くなれた、そんな気がした。
目の前にいるのは王の椅子がとても似合うヒサメ様だ。
私は何故か白銀の国にいた。
朝までは泉の谷にいたのだが、シグレに貰った水晶が点滅するので何かあったのかと思い、アイル先生に言ってから泉の谷を出て精霊の森を通過し表に出た。
そこには黒羽鳥がいて、おそらく以前乗せてもらった鳥だと気付く。
態勢を低くして乗れと言われているような気がしたので速やかに乗れば、以前の凄まじい速さで白銀の国へと飛んできたわけだった。
入口に立っていたミゾレに入国できるペンダントを貰い、案内されたのは王の間だった。
緊張感はあるものの玉座に座るのはヒサメで、他の騎士は端に立っている。
その中にシグレはいないようだった。
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「ありがとうございます、助かります。泉の谷でのことはシグレさんに聞いてますよね」
「ああ、やはり人数の問題が大きいということが分かったのでな。こちらの方で、鉱石の浄化ができる種族を見つけた。そのうち、猟虎の獣人族に協力を取り付けることができたが、まだ人数が足りない。そこで水魔法を得意とする人魚族に協力をお願いしようと思っているのだが」
ヒサメは椅子から立ち上がるとついて来い、と歩き出す。
私は少し駆け足でヒサメの後ろを付いていき、そうしてバルコニーへ出た。
高い山にある白銀の国から見える景色はとても雄大だ。
他の国が遠くに小さく見え、山々の間からは海が見えている。
その海をヒサメは指差した。
「ここから程々距離はあるが、あの〈静寂の海〉に交渉しに行く予定だ。リビ殿、共に来てもらえないか」
「え、海にですか!?」
想定していなかった話に私は少し大声を出してしまった。
ヒサメの耳が驚いて折れ曲がっている。
「…そこまで驚くことを言ってはいないはずだが。というのも、人魚の中には言語の違う者もいるのだ。ある程度は問題ないが、族長が人魚語であると交渉が上手くいかないこともある。頼めないか?」
「ついて行くのは構わないですが、私人魚と話したことはないですよ」
「いや、おそらく大丈夫だろう。リビ殿は迷いの森の湖の妖精や泉の谷の精霊と話している。人魚の言語はそれに近いらしい。」
ヒサメはそう言いながらあくびをかみ殺すような素振りをした。
疲れてるんだろうな。
「泉の谷のことを任せたり、海への同行を頼んだりしているが大丈夫か?リビ殿は断る方法を知らないようだが」
「そういうわけでは。自分の魔法のことや、世界の色々な国を知ることは自分のためにもなりますし。それに…恩は売っておいて損はないかと」
ヒサメは口の端を上げると、バルコニーの手すりに肘をついた。
「ほう、オレは恩を倍にして返す男だ。賢明だな。だが…」
少し強い風に目を細めて遠くの国を見つめるヒサメ。
「フブキを救ったことは何物にも変えられぬ。」
「まだ言ってるんですか?褒美は受け取ったので」
「オレにとってフブキは、フブキしかいないのだ。かけがえのない存在を救ったのだから誇って良いぞ」
誇るとかはよくわからないが。
「私にとってフブキさんは友人なので、助けられて良かったとは思ってます」
「それで良い」
ヒサメ様の見つめる先にはフブキさんがいるのかもしれない。
・・・本当にいたら少し怖いけど。
王の間に戻ってくるとヒサメは一人の騎士を指名した。
「ボタン」
「はい!」
王の間で端に並んでいた一人、女性の騎士だった。
「本来ならシグレがリビ殿の護衛なのだが、今は特例でビル殿についている。交渉に行くまでの間はリビ殿の護衛はボタンに任せようと思うが、どうだ」
「護衛を付けて下さるのはありがたいですが、そんなに危険なことがあるということでしょうか。」
「仕事を頼んでいるのはこちらだからな。それに、リビ殿がオレの客というのは、城のほとんどの者が知っている。オレに近づくよりキミに取り入るのが簡単と考える輩もいるだろう。そういうのを避けるためにも騎士が付いている方がいいという話だ。それに、この国内で人間は珍しい。国民を怖がらせないためにも騎士が傍にいれば話が早い」
確かに今はソラも連れていないことで、見える範囲で私はただの人間だ。
狼しかいない国内では目立って仕方がないだろう。
「すぐにでも出発したかったが、仕事をキリのいいところまで進めないと行けそうにないからな。それまでしばし待っていてほしい。なるべく早く終わらせる。それでは、何か要望があればボタンに言ってくれ」
そう言うとヒサメは忙しくなく会議室へと入って行った。
本当に忙しそうだ。
私はボタンに向き直り挨拶することにした。
「初めまして、リビと申します。よろしくお願いします」
「はい、存じております。ボタンです、何でもお気軽に仰ってください」
ポニーテールの髪は美しくふさふさの耳にはピアスをしている。
キリリとした表情はかっこいいが、少したれ目でかわいい印象もある。
「ヒサメ様の仕事はまだ終わりそうにないので、お休みできるお部屋に案内致します。」
廊下を進みながら私は後ろから問いかける。
「あの、私のこと城の人はほとんど知っているって、どういう意味でしょうか」
「ああ、それはヒサメ様がリビさんを“大切な人の命の恩人”と何度も説明するので皆がそう認識してしまっているのです。ヒサメ様にとって特別なお客様、そう思われても仕方がありません」
ぶれないな、ヒサメ様。
私は呆れながら、護衛を付けなきゃいけない理由はヒサメ様にあるのでは、と考えていた。
案内された客室は大きなベッドやテーブル、ソファまで付いていてホテルみたいだった。
「白銀の国の滞在中はこちらを自由にご使用ください。必要なものがありましたら、私がご用意致します」
「ありがとうございます、でも、そんなに気を遣わなくて大丈夫です。」
ボタンは扉の前で立ったまま、剣に片手をかけている。
これは、このまま立っているおつもりなのだろうか。
私はこんな護衛のされ方は経験がないのでそわそわしてしまう。
「あ、あの、女性の騎士さんっているんですね」
私は思わず喋りだしていて、沈黙を回避したいのが丸わかりだった。
ボタンがこちらを向いたタイミングで私はソファに促した。
ボタンは渋々といったように座ってくれる。
「女性騎士はヒサメ様が承認して下さいました。前王ザラ様は女性が武器を持つことを禁じていたので、騎士や兵になれたのは男性のみだったのです」
「そうなんですか。それじゃあ、騎士になったばかりなのですね」
「私の腕に不安がおありなら」
「違います違います!そんな短い期間にヒサメ様に認められている凄い騎士なんだなって思っただけですから!」
全力で手と首を振ればボタンは少しだけ肩の力を抜いたように見えた。
「ヒサメ様に認められているのは貴女の方では?リビさん」
「いや、私はフブキさん補正が凄いんです」
「ええ、そうですね、ヒサメ様はずっとそう。幼い時から変わらずです」
懐かしそうに微笑むので彼女もフブキのことを知っているようだ。
「あの、ヒサメ様が勉強を教えていた子供たちの中にいらっしゃったんですか」
「ああ、そのことも御存じですか。そうです、私も平民の出ですからヒサメ様の勉強だけが学べる場所でした。子供のころ戦闘の稽古をしてくれたのもヒサメ様です」
女性は騎士になれなかったはずなのに、子供の時から訓練していたのか。
そんな表情を読み取ったのか、ボタンは続けた。
「ヒサメ様は幼い私と約束してくれました。“オレが王になったその時は、性別など関係ない。強い奴を雇ってやる。それまで励め”と。私もその約束を果たすために、鍛錬を欠かしたことはありません。まだまだ、側近のシグレさんには遠く及びませんがいずれは私も隣に立てるように精進するつもりです」
「とても、かっこいいです。長い月日をかけてお互いに約束を果たすなんて、ヒサメ様の周りは誠実な騎士ばかりで素敵ですね」
ボタンは面食らったような表情をしてから、眉を下げる。
「リビさんは変わっていますね。女性が騎士なんてと嘲るならまだしも、かっこいいだなんて」
「え?いやいや、騎士に性別云々言うのは古いですよ。体格はどうしようもなくても、戦闘技術やセンスに性別は関係ないと思ってるので」
それにこの世界なら魔法がある。
いくらでも逆転できるのではないかと私は思うのだが、この世界って女性の仕事に偏見あるのか。
それとも、ザラ王が悪いのか。
「リビさんが女性騎士は弱いと思うような人ではなくて安心しました。ヒサメ様に任された仕事を全うできないのは困りますので。」
今までにそのようなことを言われたことがある、そんな口ぶりだった。
「思いません、頼りにしていますボタンさん」
「はい、お守り致しますリビさん」
最初の挨拶よりも仲良くなれた、そんな気がした。
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