47 / 169
白銀の国2
女性騎士
しおりを挟む
「久しいな、リビ殿」
目の前にいるのは王の椅子がとても似合うヒサメ様だ。
私は何故か白銀の国にいた。
朝までは泉の谷にいたのだが、シグレに貰った水晶が点滅するので何かあったのかと思い、アイル先生に言ってから泉の谷を出て精霊の森を通過し表に出た。
そこには黒羽鳥がいて、おそらく以前乗せてもらった鳥だと気付く。
態勢を低くして乗れと言われているような気がしたので速やかに乗れば、以前の凄まじい速さで白銀の国へと飛んできたわけだった。
入口に立っていたミゾレに入国できるペンダントを貰い、案内されたのは王の間だった。
緊張感はあるものの玉座に座るのはヒサメで、他の騎士は端に立っている。
その中にシグレはいないようだった。
「リビ殿に泉の谷の話し合いを頼んでから数か月。こちらも色々進展があったので顔を合わせて現状報告をしようと思ってな。まず先に言っておくが、泉の谷から来ているビル殿はシグレが護衛している。白銀の国の技術者とともに、今は研究室にいるから後で会えばいい。」
「ありがとうございます、助かります。泉の谷でのことはシグレさんに聞いてますよね」
「ああ、やはり人数の問題が大きいということが分かったのでな。こちらの方で、鉱石の浄化ができる種族を見つけた。そのうち、猟虎の獣人族に協力を取り付けることができたが、まだ人数が足りない。そこで水魔法を得意とする人魚族に協力をお願いしようと思っているのだが」
ヒサメは椅子から立ち上がるとついて来い、と歩き出す。
私は少し駆け足でヒサメの後ろを付いていき、そうしてバルコニーへ出た。
高い山にある白銀の国から見える景色はとても雄大だ。
他の国が遠くに小さく見え、山々の間からは海が見えている。
その海をヒサメは指差した。
「ここから程々距離はあるが、あの〈静寂の海〉に交渉しに行く予定だ。リビ殿、共に来てもらえないか」
「え、海にですか!?」
想定していなかった話に私は少し大声を出してしまった。
ヒサメの耳が驚いて折れ曲がっている。
「…そこまで驚くことを言ってはいないはずだが。というのも、人魚の中には言語の違う者もいるのだ。ある程度は問題ないが、族長が人魚語であると交渉が上手くいかないこともある。頼めないか?」
「ついて行くのは構わないですが、私人魚と話したことはないですよ」
「いや、おそらく大丈夫だろう。リビ殿は迷いの森の湖の妖精や泉の谷の精霊と話している。人魚の言語はそれに近いらしい。」
ヒサメはそう言いながらあくびをかみ殺すような素振りをした。
疲れてるんだろうな。
「泉の谷のことを任せたり、海への同行を頼んだりしているが大丈夫か?リビ殿は断る方法を知らないようだが」
「そういうわけでは。自分の魔法のことや、世界の色々な国を知ることは自分のためにもなりますし。それに…恩は売っておいて損はないかと」
ヒサメは口の端を上げると、バルコニーの手すりに肘をついた。
「ほう、オレは恩を倍にして返す男だ。賢明だな。だが…」
少し強い風に目を細めて遠くの国を見つめるヒサメ。
「フブキを救ったことは何物にも変えられぬ。」
「まだ言ってるんですか?褒美は受け取ったので」
「オレにとってフブキは、フブキしかいないのだ。かけがえのない存在を救ったのだから誇って良いぞ」
誇るとかはよくわからないが。
「私にとってフブキさんは友人なので、助けられて良かったとは思ってます」
「それで良い」
ヒサメ様の見つめる先にはフブキさんがいるのかもしれない。
・・・本当にいたら少し怖いけど。
王の間に戻ってくるとヒサメは一人の騎士を指名した。
「ボタン」
「はい!」
王の間で端に並んでいた一人、女性の騎士だった。
「本来ならシグレがリビ殿の護衛なのだが、今は特例でビル殿についている。交渉に行くまでの間はリビ殿の護衛はボタンに任せようと思うが、どうだ」
「護衛を付けて下さるのはありがたいですが、そんなに危険なことがあるということでしょうか。」
「仕事を頼んでいるのはこちらだからな。それに、リビ殿がオレの客というのは、城のほとんどの者が知っている。オレに近づくよりキミに取り入るのが簡単と考える輩もいるだろう。そういうのを避けるためにも騎士が付いている方がいいという話だ。それに、この国内で人間は珍しい。国民を怖がらせないためにも騎士が傍にいれば話が早い」
確かに今はソラも連れていないことで、見える範囲で私はただの人間だ。
狼しかいない国内では目立って仕方がないだろう。
「すぐにでも出発したかったが、仕事をキリのいいところまで進めないと行けそうにないからな。それまでしばし待っていてほしい。なるべく早く終わらせる。それでは、何か要望があればボタンに言ってくれ」
そう言うとヒサメは忙しくなく会議室へと入って行った。
本当に忙しそうだ。
私はボタンに向き直り挨拶することにした。
「初めまして、リビと申します。よろしくお願いします」
「はい、存じております。ボタンです、何でもお気軽に仰ってください」
ポニーテールの髪は美しくふさふさの耳にはピアスをしている。
キリリとした表情はかっこいいが、少したれ目でかわいい印象もある。
「ヒサメ様の仕事はまだ終わりそうにないので、お休みできるお部屋に案内致します。」
廊下を進みながら私は後ろから問いかける。
「あの、私のこと城の人はほとんど知っているって、どういう意味でしょうか」
「ああ、それはヒサメ様がリビさんを“大切な人の命の恩人”と何度も説明するので皆がそう認識してしまっているのです。ヒサメ様にとって特別なお客様、そう思われても仕方がありません」
ぶれないな、ヒサメ様。
私は呆れながら、護衛を付けなきゃいけない理由はヒサメ様にあるのでは、と考えていた。
案内された客室は大きなベッドやテーブル、ソファまで付いていてホテルみたいだった。
「白銀の国の滞在中はこちらを自由にご使用ください。必要なものがありましたら、私がご用意致します」
「ありがとうございます、でも、そんなに気を遣わなくて大丈夫です。」
ボタンは扉の前で立ったまま、剣に片手をかけている。
これは、このまま立っているおつもりなのだろうか。
私はこんな護衛のされ方は経験がないのでそわそわしてしまう。
「あ、あの、女性の騎士さんっているんですね」
私は思わず喋りだしていて、沈黙を回避したいのが丸わかりだった。
ボタンがこちらを向いたタイミングで私はソファに促した。
ボタンは渋々といったように座ってくれる。
「女性騎士はヒサメ様が承認して下さいました。前王ザラ様は女性が武器を持つことを禁じていたので、騎士や兵になれたのは男性のみだったのです」
「そうなんですか。それじゃあ、騎士になったばかりなのですね」
「私の腕に不安がおありなら」
「違います違います!そんな短い期間にヒサメ様に認められている凄い騎士なんだなって思っただけですから!」
全力で手と首を振ればボタンは少しだけ肩の力を抜いたように見えた。
「ヒサメ様に認められているのは貴女の方では?リビさん」
「いや、私はフブキさん補正が凄いんです」
「ええ、そうですね、ヒサメ様はずっとそう。幼い時から変わらずです」
懐かしそうに微笑むので彼女もフブキのことを知っているようだ。
「あの、ヒサメ様が勉強を教えていた子供たちの中にいらっしゃったんですか」
「ああ、そのことも御存じですか。そうです、私も平民の出ですからヒサメ様の勉強だけが学べる場所でした。子供のころ戦闘の稽古をしてくれたのもヒサメ様です」
女性は騎士になれなかったはずなのに、子供の時から訓練していたのか。
そんな表情を読み取ったのか、ボタンは続けた。
「ヒサメ様は幼い私と約束してくれました。“オレが王になったその時は、性別など関係ない。強い奴を雇ってやる。それまで励め”と。私もその約束を果たすために、鍛錬を欠かしたことはありません。まだまだ、側近のシグレさんには遠く及びませんがいずれは私も隣に立てるように精進するつもりです」
「とても、かっこいいです。長い月日をかけてお互いに約束を果たすなんて、ヒサメ様の周りは誠実な騎士ばかりで素敵ですね」
ボタンは面食らったような表情をしてから、眉を下げる。
「リビさんは変わっていますね。女性が騎士なんてと嘲るならまだしも、かっこいいだなんて」
「え?いやいや、騎士に性別云々言うのは古いですよ。体格はどうしようもなくても、戦闘技術やセンスに性別は関係ないと思ってるので」
それにこの世界なら魔法がある。
いくらでも逆転できるのではないかと私は思うのだが、この世界って女性の仕事に偏見あるのか。
それとも、ザラ王が悪いのか。
「リビさんが女性騎士は弱いと思うような人ではなくて安心しました。ヒサメ様に任された仕事を全うできないのは困りますので。」
今までにそのようなことを言われたことがある、そんな口ぶりだった。
「思いません、頼りにしていますボタンさん」
「はい、お守り致しますリビさん」
最初の挨拶よりも仲良くなれた、そんな気がした。
目の前にいるのは王の椅子がとても似合うヒサメ様だ。
私は何故か白銀の国にいた。
朝までは泉の谷にいたのだが、シグレに貰った水晶が点滅するので何かあったのかと思い、アイル先生に言ってから泉の谷を出て精霊の森を通過し表に出た。
そこには黒羽鳥がいて、おそらく以前乗せてもらった鳥だと気付く。
態勢を低くして乗れと言われているような気がしたので速やかに乗れば、以前の凄まじい速さで白銀の国へと飛んできたわけだった。
入口に立っていたミゾレに入国できるペンダントを貰い、案内されたのは王の間だった。
緊張感はあるものの玉座に座るのはヒサメで、他の騎士は端に立っている。
その中にシグレはいないようだった。
「リビ殿に泉の谷の話し合いを頼んでから数か月。こちらも色々進展があったので顔を合わせて現状報告をしようと思ってな。まず先に言っておくが、泉の谷から来ているビル殿はシグレが護衛している。白銀の国の技術者とともに、今は研究室にいるから後で会えばいい。」
「ありがとうございます、助かります。泉の谷でのことはシグレさんに聞いてますよね」
「ああ、やはり人数の問題が大きいということが分かったのでな。こちらの方で、鉱石の浄化ができる種族を見つけた。そのうち、猟虎の獣人族に協力を取り付けることができたが、まだ人数が足りない。そこで水魔法を得意とする人魚族に協力をお願いしようと思っているのだが」
ヒサメは椅子から立ち上がるとついて来い、と歩き出す。
私は少し駆け足でヒサメの後ろを付いていき、そうしてバルコニーへ出た。
高い山にある白銀の国から見える景色はとても雄大だ。
他の国が遠くに小さく見え、山々の間からは海が見えている。
その海をヒサメは指差した。
「ここから程々距離はあるが、あの〈静寂の海〉に交渉しに行く予定だ。リビ殿、共に来てもらえないか」
「え、海にですか!?」
想定していなかった話に私は少し大声を出してしまった。
ヒサメの耳が驚いて折れ曲がっている。
「…そこまで驚くことを言ってはいないはずだが。というのも、人魚の中には言語の違う者もいるのだ。ある程度は問題ないが、族長が人魚語であると交渉が上手くいかないこともある。頼めないか?」
「ついて行くのは構わないですが、私人魚と話したことはないですよ」
「いや、おそらく大丈夫だろう。リビ殿は迷いの森の湖の妖精や泉の谷の精霊と話している。人魚の言語はそれに近いらしい。」
ヒサメはそう言いながらあくびをかみ殺すような素振りをした。
疲れてるんだろうな。
「泉の谷のことを任せたり、海への同行を頼んだりしているが大丈夫か?リビ殿は断る方法を知らないようだが」
「そういうわけでは。自分の魔法のことや、世界の色々な国を知ることは自分のためにもなりますし。それに…恩は売っておいて損はないかと」
ヒサメは口の端を上げると、バルコニーの手すりに肘をついた。
「ほう、オレは恩を倍にして返す男だ。賢明だな。だが…」
少し強い風に目を細めて遠くの国を見つめるヒサメ。
「フブキを救ったことは何物にも変えられぬ。」
「まだ言ってるんですか?褒美は受け取ったので」
「オレにとってフブキは、フブキしかいないのだ。かけがえのない存在を救ったのだから誇って良いぞ」
誇るとかはよくわからないが。
「私にとってフブキさんは友人なので、助けられて良かったとは思ってます」
「それで良い」
ヒサメ様の見つめる先にはフブキさんがいるのかもしれない。
・・・本当にいたら少し怖いけど。
王の間に戻ってくるとヒサメは一人の騎士を指名した。
「ボタン」
「はい!」
王の間で端に並んでいた一人、女性の騎士だった。
「本来ならシグレがリビ殿の護衛なのだが、今は特例でビル殿についている。交渉に行くまでの間はリビ殿の護衛はボタンに任せようと思うが、どうだ」
「護衛を付けて下さるのはありがたいですが、そんなに危険なことがあるということでしょうか。」
「仕事を頼んでいるのはこちらだからな。それに、リビ殿がオレの客というのは、城のほとんどの者が知っている。オレに近づくよりキミに取り入るのが簡単と考える輩もいるだろう。そういうのを避けるためにも騎士が付いている方がいいという話だ。それに、この国内で人間は珍しい。国民を怖がらせないためにも騎士が傍にいれば話が早い」
確かに今はソラも連れていないことで、見える範囲で私はただの人間だ。
狼しかいない国内では目立って仕方がないだろう。
「すぐにでも出発したかったが、仕事をキリのいいところまで進めないと行けそうにないからな。それまでしばし待っていてほしい。なるべく早く終わらせる。それでは、何か要望があればボタンに言ってくれ」
そう言うとヒサメは忙しくなく会議室へと入って行った。
本当に忙しそうだ。
私はボタンに向き直り挨拶することにした。
「初めまして、リビと申します。よろしくお願いします」
「はい、存じております。ボタンです、何でもお気軽に仰ってください」
ポニーテールの髪は美しくふさふさの耳にはピアスをしている。
キリリとした表情はかっこいいが、少したれ目でかわいい印象もある。
「ヒサメ様の仕事はまだ終わりそうにないので、お休みできるお部屋に案内致します。」
廊下を進みながら私は後ろから問いかける。
「あの、私のこと城の人はほとんど知っているって、どういう意味でしょうか」
「ああ、それはヒサメ様がリビさんを“大切な人の命の恩人”と何度も説明するので皆がそう認識してしまっているのです。ヒサメ様にとって特別なお客様、そう思われても仕方がありません」
ぶれないな、ヒサメ様。
私は呆れながら、護衛を付けなきゃいけない理由はヒサメ様にあるのでは、と考えていた。
案内された客室は大きなベッドやテーブル、ソファまで付いていてホテルみたいだった。
「白銀の国の滞在中はこちらを自由にご使用ください。必要なものがありましたら、私がご用意致します」
「ありがとうございます、でも、そんなに気を遣わなくて大丈夫です。」
ボタンは扉の前で立ったまま、剣に片手をかけている。
これは、このまま立っているおつもりなのだろうか。
私はこんな護衛のされ方は経験がないのでそわそわしてしまう。
「あ、あの、女性の騎士さんっているんですね」
私は思わず喋りだしていて、沈黙を回避したいのが丸わかりだった。
ボタンがこちらを向いたタイミングで私はソファに促した。
ボタンは渋々といったように座ってくれる。
「女性騎士はヒサメ様が承認して下さいました。前王ザラ様は女性が武器を持つことを禁じていたので、騎士や兵になれたのは男性のみだったのです」
「そうなんですか。それじゃあ、騎士になったばかりなのですね」
「私の腕に不安がおありなら」
「違います違います!そんな短い期間にヒサメ様に認められている凄い騎士なんだなって思っただけですから!」
全力で手と首を振ればボタンは少しだけ肩の力を抜いたように見えた。
「ヒサメ様に認められているのは貴女の方では?リビさん」
「いや、私はフブキさん補正が凄いんです」
「ええ、そうですね、ヒサメ様はずっとそう。幼い時から変わらずです」
懐かしそうに微笑むので彼女もフブキのことを知っているようだ。
「あの、ヒサメ様が勉強を教えていた子供たちの中にいらっしゃったんですか」
「ああ、そのことも御存じですか。そうです、私も平民の出ですからヒサメ様の勉強だけが学べる場所でした。子供のころ戦闘の稽古をしてくれたのもヒサメ様です」
女性は騎士になれなかったはずなのに、子供の時から訓練していたのか。
そんな表情を読み取ったのか、ボタンは続けた。
「ヒサメ様は幼い私と約束してくれました。“オレが王になったその時は、性別など関係ない。強い奴を雇ってやる。それまで励め”と。私もその約束を果たすために、鍛錬を欠かしたことはありません。まだまだ、側近のシグレさんには遠く及びませんがいずれは私も隣に立てるように精進するつもりです」
「とても、かっこいいです。長い月日をかけてお互いに約束を果たすなんて、ヒサメ様の周りは誠実な騎士ばかりで素敵ですね」
ボタンは面食らったような表情をしてから、眉を下げる。
「リビさんは変わっていますね。女性が騎士なんてと嘲るならまだしも、かっこいいだなんて」
「え?いやいや、騎士に性別云々言うのは古いですよ。体格はどうしようもなくても、戦闘技術やセンスに性別は関係ないと思ってるので」
それにこの世界なら魔法がある。
いくらでも逆転できるのではないかと私は思うのだが、この世界って女性の仕事に偏見あるのか。
それとも、ザラ王が悪いのか。
「リビさんが女性騎士は弱いと思うような人ではなくて安心しました。ヒサメ様に任された仕事を全うできないのは困りますので。」
今までにそのようなことを言われたことがある、そんな口ぶりだった。
「思いません、頼りにしていますボタンさん」
「はい、お守り致しますリビさん」
最初の挨拶よりも仲良くなれた、そんな気がした。
11
お気に入りに追加
87
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
異世界で俺だけレベルが上がらない! だけど努力したら最強になれるらしいです?
澤檸檬
ファンタジー
旧題 努力=結果
異世界の神の勝手によって異世界に転移することになった倉野。
実際に異世界で確認した常識と自分に与えられた能力が全く違うことに少しずつ気付く。
異世界の住人はレベルアップによってステータスが上がっていくようだったが、倉野にだけレベルが存在せず、行動を繰り返すことによってスキルを習得するシステムが採用されていた。
そのスキル習得システムと異世界の常識の差が倉野を最強の人間へと押し上げていく。
だが、倉野はその能力を活かして英雄になろうだとか、悪用しようだとかそういった上昇志向を見せるわけでもなく、第二の人生と割り切ってファンタジーな世界を旅することにした。
最強を隠して異世界を巡る倉野。各地での出会いと別れ、冒険と楽しみ。元居た世界にはない刺激が倉野の第二の人生を彩っていく。
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる