【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話

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太陽の国2

100年越しの帰還

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ツキはふいに振り返り、目の前にある道を指さした。
『ここを真っすぐ進めば迷いの森から出られるわ』
「ありがとうございます、ツキさん。でも、この森を出る順序を教えて良かったんですか?」
『頻繁に出入りしといていまさら?あなたが出口を知っていようといまいと関係ないじゃない』
「それは、そうですね」
私はその真っすぐの道を行く前に振りかえる。
「あの、また来ます」
『・・・勝手に来るじゃないいつも』
「それは、そうですね」
くるりとそっぽを向いてしまったツキにそう告げて私は迷いの森を出た。


迷いの森を抜けると太陽の国の門が見える。
私はひとまず国王のもとへと行くことにした。
お城へと入るとそこにはヴィントがいた。
おそらく夜の仕事の最中だろう。
目が合ったヴィントは私のところへ駆けてきた。
「リビ、ずぶ濡れじゃないか。どうしたんだ」
「これには、事情がありまして。それよりも、収穫祭行けなくてすみません」
「仕事だったんだろう、気にしなくていい。その人・・・亡くなってるのか?」
私が頷くとヴィントは手を差し出した。
「俺が運ぶよ、大変だろう?」
「いえ、魔法がかかってるので平気です。今国王に謁見するのは可能ですか」
ヴィントは上げた手を下ろし、頷く。
「確認してくるから待っていてくれ」
そうして駆けていくヴィントを目で追うと、廊下の奥にヒサメが見えた。
ヒサメはこちらを見て左手を上げるので、私も会釈した。


謁見室に通されると国王は少し疲れて見えた。
それもそのはず、さきほどまではヒサメたちが話をしていたはずだ。
その次にまた私がこんな話をしたらきっと驚き疲れてしまうだろうな。
それでも湖の妖精との約束だ。
彼を家族の元へ帰すんだ。

「迷いの森・・・ですか」

「はい、彼は100年前処刑によって迷いの森に追放されたこの国の騎士です。妖精の話では、その当時いた他の処刑者によって刺殺されたとのことです」
「なんということだ、頭が追い付かない。リビさんあなたは、妖精の言葉が分かるというのですか」
戸惑う王様の言葉に頷きつつも、私は話を続けた。
「はい、そこで妖精に頼まれました。彼を家族の元へ帰して欲しいと」
ざわつく室内は王様の咳払いによって静まり返る。
「分かりました、国中の人々に聞いてみましょう。ただし、彼の家族が見つかるかどうかは分かりませんよ。なにせ、100年前の人ですから」

王様の命令により、国中に召集放送がなされた。
内容は、身内に闇魔法を持っていた者で100年前に騎士として働いていた者がいないか、というものだ。
今は収穫祭で夜遅くまで外に出ている人間も多い。
時間帯としては寝るにはまだ早い時間で、おそらく国民のほとんどの耳に放送は届いたはずだ。
しかし、それで城へ現れる者がいるかどうかはまた別の話。
いくらこの国が闇魔法への差別を禁止していても、身内に闇魔法がいたとあっては話が変わってくる。
それを隠していて知らされていない大人も、知っていたとしても関わりたくない大人もいるはずだ。
私は彼の家族が見つからなかったときのことを考えなければと思い始めていた。

そのとき。

カツカツとした靴音に顔を上げるとそこには、赤い髪を靡かせてこちらに向かってくる女性がいた。
「アイル、先生」
私が名前を呼ぶと微笑んで、彼の元へ歩いて行った。
王様に棺を用意してもらい、そこに横たわる男性の周りには花を入れた。
臨時だったため外の屋台の花屋さんにお願いしたものだ。
アイルは棺を覗き込み、王様の方を向いた。
「間違いない、あたしの父の兄、叔父にあたる人です」
「そう、ですか。先々代に代わり、お詫び申し上げます。彼はこの国に忠誠を捧げた騎士であったはずなのにこのような形でご家族にお返しすることになるとは」
「いえ、国王のせいではありません。それに、こんな形で再会できるとは誰も思いませんよ。こんな、綺麗な姿でなんて・・・」
アイルが棺に手をのばし、そうして冷たい手に触れる。
「おかえり」
その瞬間、ボロボロと皮膚は崩れていき骨の状態になってしまった。
家族に会えたことによって、湖の妖精の魔法が解けたのだ。
「リビが連れてきてくれたんだろう、ありがとうね」
振り返らないアイルがどんな表情をしているのか、分からない。
アイルは顔を上げると王様に言う。
「彼をうちの墓に入れてあげたいんですが、騎士をお借りしてもいいですか」
「もちろんです、明日正式にその儀を行いましょう」
アイルは頭を下げるとそのまま謁見室を出ていった。
今は一人になりたいのだろうと思った。


明日の葬儀に出席するようにと王様に告げられ私は城を出た。
そういえば私、またボロボロの姿で王様に謁見することになってしまったな。
少し乾いてきているとはいえ、やはり謁見する格好ではない。
とりあえず、迷いの森に戻ろうとしたとき。
「リビ殿は厄介ごとに巻き込まれるのが得意なのだな」
そんな声が聞こえて振り向くとすぐ目の前にヒサメがいた。
「ヒサメ様、治癒の鉱石の話はどうなったんですか」
「そのことならほとんど終わった。怪我した採掘者の人数はさほど多くなかったのでな。今王宮の医療者が鉱石を見たいというので貸している。それから、3人の兵の処遇だが、死者も出ていないことで白銀の国で罪状を決めることとなった。ある意味、リビ殿のおかげとも言えるか」
「瀕死の人を治癒したのも、彼らと戦ったのもフブキさんですよ」
ヒサメはふいに指で私の前髪を払った。おそらく濡れて張り付いていたのだろう。
「もちろん、フブキが素晴らしいのは分かっている。サポートが良かった、という話だ。褒美を取らせようか?」
「許可証はもう貰いました」
「それ以外の話だ。・・・オレの特別になりたいか?」
整った顔が真顔になるとこんなにも怖いのか。
私は全力で首を横に振っていた。
「冗談だ。盗み聞きしている者の反応が見たかっただけだ」
そうしてヒサメの後ろを見れば、建物の影からヴィントがゆっくりと顔を見せた。
「申し訳ありません、リビを追いかけて来て、盗み聞きするつもりでは」
「別にかまわない。キミが追いかけて来ていることも、さきほどどのような会話をしていたのかも知っている。狼の耳だからな。オレはフブキのところへ戻る。愛を囁くならば、オレが離れてからにしろ」
そんなことを言い残しヒサメは城の中へと戻っていった。
残された私は非常に気まずくて、足元を見ていた。
「その、これ・・・」
ヴィントがおもむろに差し出したのは、飴細工だ。
あの時、広場で目にしたものが今目の前にある。
「これは太陽の国の紋章をかたどった飴細工で、収穫祭でよく売られてるんだ。リビは収穫祭初めてだから渡そうと思ってて」
ヒカルとおそろいのものだと思っていたそれは、収穫祭では当然の品物だったわけだ。
私は飴細工を受け取りながら、それでもやはり気になって聞いてしまった。
「行けなくて本当にごめんなさい。その、他の誰かと回ったりは」
「いや、噴水の近くでずっと待ってたよ。途中、エルデや他の騎士、ヒカルさんたちに会ったけど」
私の早とちりが、あんなに黒いもやもやを生み出してしまったことを反省した。
私は思っていたよりもヴィントのことを大切に思っているらしい。
そういえばあの占い師、誰だったんだろう。
私は飴細工を握りしめ、ヴィントの顔をやっと真っすぐに見れた。
「飴細工きれいですね、ありがとうございます。収穫祭はまだ終わってないとはいえ、明日は葬儀で、まだヒサメ様の手伝いもあるかもしれないし、今年は無理そうですね」
「忙しいのは仕方ない、また来年行けばいい。・・・白銀の国に住むわけじゃないよな?」
そんなことを真剣に聞くものだから私は笑ってしまった。
「白銀の国は狼の獣人が住んでる国ですよ?それに、一応太陽の国が私とソラの家みたいなものなので」
「そうだよな、そうか。それならいいんだ。リビが白銀の国王と仲が良さそうだから、あるいはと思ったんだが」
「ヒサメ様は私のことおまけだと思ってるから、特に仲がいいという訳では」
ヴィントは少し首を傾げていたが、思い出したように私の背中を押した。
「今日はちゃんとベッドで寝ないとダメだぞ。まさか今から迷いの森に行こうとか考えてないよな」
「え、報告がてら森に行こうかと思ってたんですが」
「もう夜でこんなに暗いんだ、いくら妖精と仲がいいからといって危険なのは変わらないんだから警戒しないとダメだ。それに体も冷えてる、今日はもう休めよ」
そう言われて私はヴィントと距離を取った。
そうだ、私はずぶ濡れでボロボロで、こんな格好で・・・って今更か。
落胆しながらも私ははヴィントの優しさに自然と笑顔になれた。
「あの、私のこと信じてくれてありがとう」
「ん?信じるって何がだ?」
ヴィントは本当に分からないようで首を傾げる。
「私が騎士の彼を連れてきたとき、私のことを疑いもしなかったでしょう?私は闇魔法で、彼を殺した可能性もあったのに」
そんなことを言えば、ヴィントに手の甲で軽く小突かれた。
「思い浮かばなかった、そんなこと。万が一、そうだったとしてもリビの話をちゃんと聞いてやるさ。魔法は関係ないって言ったろ」
ヴィントのその言葉に、私は本当に救われている。


急いで王宮の部屋に入り、床に倒れこむ。
ヴィントに惹かれている自分がいる、そう思うと不安が押しよせる。
彼のことを本当に好きになってもいいのか、分からない。
そんなことを考えていると、ドアがノックされた。
扉を開けるとそこにはソラがいて、思いっきり抱き着いてきた。
「ちょ、ソラ、さすがにそろそろ大きすぎるな」
「キュキュ!」
「ごめんごめん、ソラを忘れてたわけじゃないよ。フブキさんたちは?」
「キュウキュウ」
「別の部屋に?それはそうか、一応お客さん扱いなんだろうね」

ソラとお風呂に入って、それから服を石鹸で洗って干す。
そういえば明日の葬儀の服どうしよう。
とりあえず仕事のお金があるし、明日早くから買いに行けば間に合うかな。
ベッドに入ろうとしたとき窓を叩く音がする。
今度は誰かと思い窓を開ければそこにはヒサメがいた。
「ヒサメ様!?どうしましたか」
「窓から失礼する、夜分に女性の部屋の戸を叩くわけにもいかないのでな」
窓ならいいのか、という言葉を飲み込んだ。
「明日の葬儀、オレも参列することになった。小規模とはいえ、この国の騎士への弔いに別国の王として参列できることは、また新たな国交の一歩目と言えるだろう。そこで、ミゾレに制服を頼んだ。余分に持って来させるからリビ殿も着ればいい」
「よろしいのですか?」
「普段の装いからして、そういう服を持っていないのでないかと思ったのでな」
「…ご想像通りです、お借りします」
「返す必要などない、それではな」
窓の縁に座っていたヒサメは壁の縁に足をかける。
まさか、ご自分の部屋から壁伝いにきたのか。
「あの、ありがとうございます」
「かまわない、では明日また」
外を覗くとヒサメは反対側の建物に窓から入っていった。
おそらくご来賓が泊まるための建物だろう。
窓を閉めて振り返ると、既にベッドに眠るソラがいた。
私、寝るスペースあるかな。
次第に大きくなるソラはベッドからはみだすようになっている。
翼をよけながら私はベッドの上に丸まって寝た。
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