神を従えし者たち

真崎 遥也

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第5章 Φως διάσωσης από την απελπισία είναι ένα ψέμα

第6話 原書神の祠

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『原書神』、それはこの世にある全ての書物を覗く事が出来る神。その所以は原書神のみが持つことが出来る『原典』があるからである。

『原典』には過去のことから未来の事まで全て載っていると言われている。




「ふぅー、ついたか。ここが【原書神の祠】か。」

【原書神の祠】それは原書神が眠っていると言われるダンジョンである。南極に位置しているこのダンジョンは、過酷で未だにクリアしたものはいない。

全十層しかないが、ダンジョン最終ボス並なのでかなり時間かかるだろう。

一層目 ディルノサルガ

「お前は雑魚そうだ。一気に蹴りをつけさせてもらう。」

俺はひとつの本を取り出す。

「原書に記されし偽りの記録。人々の脳に記されし偽りの記憶。それは全て拒絶されしものなり。『アルカナ』」

俺の取り出した【原書】は【原典】を元に作り出したレプリカである。しかし、その力は【原典】に劣らない。

二層から五層は大して強くなかった。


六層目 フェンリル(炎狼神)

フェンリルには種類が5つある。

炎狼神、氷狼神、雷狼神、風狼神、土狼神。狼と神のハーフのため、神格がある。

『ほう。珍しいな。人間がここに来るとは。』

「俺の方もそう思うよ。何故フェンリルともあろう者がこんなところにいるんだ?」

『お主に答える義理はないが、まぁ教えてやろう。リベルに頼まれたのだよ。』

そんなことだろうとは思ったが。

「ここ通してくれないんだろ?」

『当たり前だ。我が友のためにな。』

「お前結構いいやつだな。殺すには惜しい。」

そう言って俺は奴に近づく。

「『想像創造』魔剣生成。」

俺は新たな魔剣を創造する。雹魔剣リルカ、雹を操る魔剣だ。

『こんなもの聞くか!!!』

爪を横薙ぎに振るう。巨体のため一つ一つの攻撃が重い。

「うっ、重いな。」

『ワハハ!!この程度か?』

「いや、もういい。」

詠唱を始める。

「雹よ。世界を覆い、地表に氷の地獄を見せろ。『パルジカ』」

積乱雲が現れ、卵サイズの雹が降り始める。

『な、なんだ!これは!!』

あいつは炎狼のため、常に高温だ。そのため水に弱い。しかし、水を与えるだけでは蒸発してしまう。よって、このリルカを創造したのだ。

「凍れ。」

1度溶けた雹を凍らせる。

「チェックメイトだ。」

そこには、氷漬けにされたフェンリルがいた。

「じゃ、俺は先に行かせてもらう。」






七層目 ???

七層について目に入ったのは、黒のモヤがかかった異形の何かであった。

「なんだこいつ。とにかくやるか!」

まずは先程の雹魔剣で様子見をする。しかし、簡単に折られてしまう。奴は人型だが、実体を持ってない。なのに折られた。

「マジかよ。」

少し焦ってきてしまっている。こんなやつが出るという情報はなかった。隅を見てみると本来ここのボスの龍王がいた。まだ生きているようだ。

「こいつにやられたのか。」

俺は物理がダメならと、魔法を使った。

「くっ、これでも効かないのか。」

ここで虚無魔法を使ってもいいが、龍王まで巻き込まれてしまう。

ピコンッ

「これは、『禁書目録』か!」

『禁書目録』にはあいつの倒し方が書いてあった。

光に弱く、闇に強い。

それだけ。

しかし、これだけでも分かれば倒せる。

「我が手に集え。光の粒子よ。光は何よりも速し。全てを浄化する光でもある。『真光ルクスアエデルリア』」

俺の手には目にも止まらぬ早さで光が集まり、この階層全体を照らす。その光が当たった瞬間、奴は消えた。

「ふぅ、勝てたか。あいつはマギカだったのか。」

だから『禁書目録』にも載ってたのだろう。

「よし、あと三層、頑張るか。」

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