100 / 141
第5章 森王動乱
エルフの危機
しおりを挟む
「エルフ族を救う?いきなりなんの話かな」
オークに襲われている女性を助けた隆人。助けたその女性から頼みがあると頭を下げられる。
そしてその頼みとは、隆人の考えるものを斜め上に通り過ぎるものであった。
「そうだな、流石にいきなり過ぎたか。戸惑わせてしまったようで申し訳ない。だが我々もそれだけ切羽詰まっていてな。詳しい話は里に着いてからにしたい」
「へぇ、この近くにエルフの里があるんだね」
「うむ、本来であれば人間に教えたりしないのだがな。現在は火急の事態ゆえそうも言っていられなくてな。私の使命は強き者を見つけてくる事。そして私のこの翡翠眼ですら底が見えない貴殿なら、我々を救ってくれるかもしれん」
「翡翠眼?」
「翡翠眼はエルフが持つ固有スキルですよ、リュート様。視力の上昇に加えて、隠された本質を見抜く『看破』の効果を供えていると言われています」
聞きなれない単語に疑問符を浮かべる隆人、その答えは正面のシルヴィアでなく、背後から聞こえてきた。
隆人が視線を後ろに向けると、そこには追いついてきたティナとロロノの姿があった。
「固有スキル?あぁ、確か、特定の種族だけが有する特殊なスキルで、種族全体が有していたり、一部だけが習得していたりするってあれかな?」
ロロノの、つまり獣人の持つ「獣化」の事で一度ティナから固有スキルについて聞いたことのある隆人はその説明から当たりをつける。
隆人の答えにティナは鷹揚に頷く。
「はい。ちなみに翡翠眼は前者ですね。エルフという種族その全てが持つ特殊な眼だと言われています」
「その者の言う通り、翡翠眼は我々エルフ全員が持つスキルだが、その程度には個体差があるのだ。私は看破には自信があったのだがな」
ティナの言葉にシルヴィアが肯定と否定と織り交ぜた返答を返す。
そして、シルヴィアの緑色の瞳が淡くエメラルドの輝きを放つ。そして驚嘆が浮かばれる。
「私の看破では相手のレベルや隠された罠等を見破ることができる。……驚いたな。そちらの者たちもかなりの強者のようだ」
「へぇ、レベルが見えるって言うのは本当みたいだね」
「ロロノつよいのです?」
ティナとロロノ。一般的にみたら十分、いや超が付くほどの高レベルである。もちろんレベルがイコール強さではないが、それでもある程度の指標としての意味はあるのだ。
目の前に現れたのが全員強者であるという事実にシルヴィアが目を丸くする。
「だがこれは我々にとっては願ってもない幸運だ、貴殿らが悪辣の類ではないという事はこの眼で分かる事だしな」
そう言ってくるりと回り、シルヴィアは視線を森の中へ向ける。
「着いてきてくれ、3人一緒で構わない」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大森林の中を早足で進む隆人達3人とシルヴィア、時折複雑に進行方向を変えながら、どんどんと森の深部へと足を進めていく。
「直線で向かう訳ではないのですね?」
「里の周囲にはこれまで先代達が築いてきた、人避けの結界が幾重にも重ねられていてな、ただ向かうだけでは永遠にたどり着けないようになっているのだ」
「なるほど、魔力の気配がおかしいのはそういうことか」
どれだけ進んでも木々しか現れない中をぐねぐねと方向定まらず進むシルヴィアに、疑惑を浮かべたティナがたまらず尋ねる。
その返答は隆人には納得できるものであったようである。事実、先程から隆人はシルヴィアが向きを変える直前に何かに反応していた。
「それで、道中で説明してくれるって話だったけど」
「あぁ。それにしてもこちらもあまり説明が出来なかった手前、よく着いてきてくれたな。疑われても仕方ないと思ったのだが」
いよいよ気になったという風で隆人がシルヴィアに尋ねる。シルヴィアも足を止めることなく視線も前を向けたまま隆人の問いに答える。
だがその前に、ずっと気になっていた事を隆人に逆に問いかける。
会ったばかりのシルヴィア、滅多にいないエルフを自称し、対して説明をした訳でもなく、いきなり森の奥へと連れて行かれる。普通であれば非常に怪しい案件であり、疑わずに着いてきた隆人に何か裏があるように感じるのは当然であろう。
「疑ってはいるよ?そりゃこんな事いきなり言われて完全に信じるなんて無理だよ」
「それではなぜ故に」
「別にこれで間違えであっても、それならそうで森を出ればいいだけだからね。このくらいの結界なら中に向かうのは無理でも外に脱出するくらいならなんとか出来るし」
「そ、そうか……」
疑った上でもし裏切られても何も問題がないのだと、確信を持って言い切る隆人にシルヴィアが苦笑いを浮かべる。
だが、すぐにそんな場合ではないと思考を切り替える。そして事の詳細を話し始めた。
「説明するにはまず、大森林という環境から話さなければな。大森林というのは見ての通り超規模の密林であり、多種多様な生命体が群生している。それは我々エルフ然り、また森で日々生まれ続ける魔物達然り。
そして我々エルフは、この大森林の豊かな自然と生息する魔物達を糧とすることで長い間人間に見つかる事なく繁栄させてきた。我々と大森林は均衡を保っていたのだ。
しかし今、その状況が変わろうとしているのだ」
そこで一度言葉を切る。そして息を整え再び話し出す。
「森には一体の魔物がおる。その魔物は遥か昔に生まれ、その強さより長年この森の主として座してきた。だがその強さとは裏腹におとなしい性格であり、魔物でありながら争いを行わない魔物で、多くの魔物がその下で押さえ込まれ、あるいは庇護する事で、森のバランスは保たれていた。
しかし、その魔物が突如として我々エルフ族や自ら庇護下の魔物以外を襲い始めたのだ。突然のことに我々もパニックに陥り、多くの同胞たちが命を落としたのだ」
そう言って悔しげに拳を握るシルヴィア。
と、そんなシルヴィアの元に飛来する物が3つ。それは矢であり、三方向からそれぞれ襲いかかる。
すぐに反応しかわそうとするが、その前に隆人がシルヴィアの前に立ち、矢を全て切り払った。
「何者だ!!」
同時に聞こえてくる誰何の声。正面方向から風に乗って届いてきた声に隆人が答える。
「俺は隆人。エルフの里に用があってきたんだ」
「なっ!?貴様、どこでそれを!里を守る者として、我々の存在を知る以上生かしてはおけん」
隆人の返答が彼らに何かを感じられたのか、風に乗って声とともに強い殺気が飛んでくる。
「まて!お前達、私だ!騎士団長シルヴィア・クラリアンテだ」
予想外の状況に焦りを帯びた声で木々の向こうに話しかける。
「シルヴィア様!?……なるほど、貴様らシルヴィア様を捕らえてここまで案内させたのだな。その外道、許せぬ!」
だが、返ってきたのは更に強い殺気。憎しみの足されたそれが隆人達に降りかかる。
それは他の2方向も同様であり、戦闘はもう避けられないと全員が悟った。
相手、おそらくエルフの監視隊であろう彼らもそれを悟ったのか、漏れていた殺気と気配を消し、木々の中に溶け込ませた。
「あー……完全に血の気が登っているね……。ティナ、ロロノ、相手は3人だからそれぞれ1人ずつ頼むよ。殺さないようにして捕らえてね」
「はい、わかりました!」
「りょうかいなのですー」
隆人の言葉にすぐに応えた2人はそれぞれ左右の敵へと意識を向ける。距離は離れていて気配も既に消しているようだが、その技量は隆人のそれとは比べるまでもなく、ティナとロロノはそれぞれの方法で相手の位置を掴む。
そしてふたたび飛んでくる矢。今度は牽制ではなく命を狩るためのものであり、本数も速度も増している。
それらを隆人達3人が得物によって撃ち落とし、開戦の火蓋が切られた。
(投稿大幅に遅れて申し訳ありません!
そして今回が第100話めの投稿です!ここまで続けてこれたのは読んでくださる皆様のおかげです。今後ともよろしくお願いします!)
オークに襲われている女性を助けた隆人。助けたその女性から頼みがあると頭を下げられる。
そしてその頼みとは、隆人の考えるものを斜め上に通り過ぎるものであった。
「そうだな、流石にいきなり過ぎたか。戸惑わせてしまったようで申し訳ない。だが我々もそれだけ切羽詰まっていてな。詳しい話は里に着いてからにしたい」
「へぇ、この近くにエルフの里があるんだね」
「うむ、本来であれば人間に教えたりしないのだがな。現在は火急の事態ゆえそうも言っていられなくてな。私の使命は強き者を見つけてくる事。そして私のこの翡翠眼ですら底が見えない貴殿なら、我々を救ってくれるかもしれん」
「翡翠眼?」
「翡翠眼はエルフが持つ固有スキルですよ、リュート様。視力の上昇に加えて、隠された本質を見抜く『看破』の効果を供えていると言われています」
聞きなれない単語に疑問符を浮かべる隆人、その答えは正面のシルヴィアでなく、背後から聞こえてきた。
隆人が視線を後ろに向けると、そこには追いついてきたティナとロロノの姿があった。
「固有スキル?あぁ、確か、特定の種族だけが有する特殊なスキルで、種族全体が有していたり、一部だけが習得していたりするってあれかな?」
ロロノの、つまり獣人の持つ「獣化」の事で一度ティナから固有スキルについて聞いたことのある隆人はその説明から当たりをつける。
隆人の答えにティナは鷹揚に頷く。
「はい。ちなみに翡翠眼は前者ですね。エルフという種族その全てが持つ特殊な眼だと言われています」
「その者の言う通り、翡翠眼は我々エルフ全員が持つスキルだが、その程度には個体差があるのだ。私は看破には自信があったのだがな」
ティナの言葉にシルヴィアが肯定と否定と織り交ぜた返答を返す。
そして、シルヴィアの緑色の瞳が淡くエメラルドの輝きを放つ。そして驚嘆が浮かばれる。
「私の看破では相手のレベルや隠された罠等を見破ることができる。……驚いたな。そちらの者たちもかなりの強者のようだ」
「へぇ、レベルが見えるって言うのは本当みたいだね」
「ロロノつよいのです?」
ティナとロロノ。一般的にみたら十分、いや超が付くほどの高レベルである。もちろんレベルがイコール強さではないが、それでもある程度の指標としての意味はあるのだ。
目の前に現れたのが全員強者であるという事実にシルヴィアが目を丸くする。
「だがこれは我々にとっては願ってもない幸運だ、貴殿らが悪辣の類ではないという事はこの眼で分かる事だしな」
そう言ってくるりと回り、シルヴィアは視線を森の中へ向ける。
「着いてきてくれ、3人一緒で構わない」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大森林の中を早足で進む隆人達3人とシルヴィア、時折複雑に進行方向を変えながら、どんどんと森の深部へと足を進めていく。
「直線で向かう訳ではないのですね?」
「里の周囲にはこれまで先代達が築いてきた、人避けの結界が幾重にも重ねられていてな、ただ向かうだけでは永遠にたどり着けないようになっているのだ」
「なるほど、魔力の気配がおかしいのはそういうことか」
どれだけ進んでも木々しか現れない中をぐねぐねと方向定まらず進むシルヴィアに、疑惑を浮かべたティナがたまらず尋ねる。
その返答は隆人には納得できるものであったようである。事実、先程から隆人はシルヴィアが向きを変える直前に何かに反応していた。
「それで、道中で説明してくれるって話だったけど」
「あぁ。それにしてもこちらもあまり説明が出来なかった手前、よく着いてきてくれたな。疑われても仕方ないと思ったのだが」
いよいよ気になったという風で隆人がシルヴィアに尋ねる。シルヴィアも足を止めることなく視線も前を向けたまま隆人の問いに答える。
だがその前に、ずっと気になっていた事を隆人に逆に問いかける。
会ったばかりのシルヴィア、滅多にいないエルフを自称し、対して説明をした訳でもなく、いきなり森の奥へと連れて行かれる。普通であれば非常に怪しい案件であり、疑わずに着いてきた隆人に何か裏があるように感じるのは当然であろう。
「疑ってはいるよ?そりゃこんな事いきなり言われて完全に信じるなんて無理だよ」
「それではなぜ故に」
「別にこれで間違えであっても、それならそうで森を出ればいいだけだからね。このくらいの結界なら中に向かうのは無理でも外に脱出するくらいならなんとか出来るし」
「そ、そうか……」
疑った上でもし裏切られても何も問題がないのだと、確信を持って言い切る隆人にシルヴィアが苦笑いを浮かべる。
だが、すぐにそんな場合ではないと思考を切り替える。そして事の詳細を話し始めた。
「説明するにはまず、大森林という環境から話さなければな。大森林というのは見ての通り超規模の密林であり、多種多様な生命体が群生している。それは我々エルフ然り、また森で日々生まれ続ける魔物達然り。
そして我々エルフは、この大森林の豊かな自然と生息する魔物達を糧とすることで長い間人間に見つかる事なく繁栄させてきた。我々と大森林は均衡を保っていたのだ。
しかし今、その状況が変わろうとしているのだ」
そこで一度言葉を切る。そして息を整え再び話し出す。
「森には一体の魔物がおる。その魔物は遥か昔に生まれ、その強さより長年この森の主として座してきた。だがその強さとは裏腹におとなしい性格であり、魔物でありながら争いを行わない魔物で、多くの魔物がその下で押さえ込まれ、あるいは庇護する事で、森のバランスは保たれていた。
しかし、その魔物が突如として我々エルフ族や自ら庇護下の魔物以外を襲い始めたのだ。突然のことに我々もパニックに陥り、多くの同胞たちが命を落としたのだ」
そう言って悔しげに拳を握るシルヴィア。
と、そんなシルヴィアの元に飛来する物が3つ。それは矢であり、三方向からそれぞれ襲いかかる。
すぐに反応しかわそうとするが、その前に隆人がシルヴィアの前に立ち、矢を全て切り払った。
「何者だ!!」
同時に聞こえてくる誰何の声。正面方向から風に乗って届いてきた声に隆人が答える。
「俺は隆人。エルフの里に用があってきたんだ」
「なっ!?貴様、どこでそれを!里を守る者として、我々の存在を知る以上生かしてはおけん」
隆人の返答が彼らに何かを感じられたのか、風に乗って声とともに強い殺気が飛んでくる。
「まて!お前達、私だ!騎士団長シルヴィア・クラリアンテだ」
予想外の状況に焦りを帯びた声で木々の向こうに話しかける。
「シルヴィア様!?……なるほど、貴様らシルヴィア様を捕らえてここまで案内させたのだな。その外道、許せぬ!」
だが、返ってきたのは更に強い殺気。憎しみの足されたそれが隆人達に降りかかる。
それは他の2方向も同様であり、戦闘はもう避けられないと全員が悟った。
相手、おそらくエルフの監視隊であろう彼らもそれを悟ったのか、漏れていた殺気と気配を消し、木々の中に溶け込ませた。
「あー……完全に血の気が登っているね……。ティナ、ロロノ、相手は3人だからそれぞれ1人ずつ頼むよ。殺さないようにして捕らえてね」
「はい、わかりました!」
「りょうかいなのですー」
隆人の言葉にすぐに応えた2人はそれぞれ左右の敵へと意識を向ける。距離は離れていて気配も既に消しているようだが、その技量は隆人のそれとは比べるまでもなく、ティナとロロノはそれぞれの方法で相手の位置を掴む。
そしてふたたび飛んでくる矢。今度は牽制ではなく命を狩るためのものであり、本数も速度も増している。
それらを隆人達3人が得物によって撃ち落とし、開戦の火蓋が切られた。
(投稿大幅に遅れて申し訳ありません!
そして今回が第100話めの投稿です!ここまで続けてこれたのは読んでくださる皆様のおかげです。今後ともよろしくお願いします!)
2
お気に入りに追加
1,331
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています

異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)
ひなた
ファンタジー
…どうやら私、神様のミスで死んだようです。
流行りの異世界転生?と内心(神様にモロバレしてたけど)わくわくしてたら案の定!
剣と魔法のファンタジー世界に転生することに。
せっかくだからと魔力多めにもらったら、多すぎた!?
オマケに最後の最後にまたもや神様がミス!
世界で自分しかいない特殊個体の猫獣人に
なっちゃって!?
規格外すぎて親に捨てられ早2年経ちました。
……路上生活、そろそろやめたいと思います。
異世界転生わくわくしてたけど
ちょっとだけ神様恨みそう。
脱路上生活!がしたかっただけなのに
なんで無双してるんだ私???

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!
転生してテイマーになった僕の異世界冒険譚
ノデミチ
ファンタジー
田中六朗、18歳。
原因不明の発熱が続き、ほぼ寝たきりの生活。結果死亡。
気が付けば異世界。10歳の少年に!
女神が現れ話を聞くと、六朗は本来、この異世界ルーセリアに生まれるはずが、間違えて地球に生まれてしまったとの事。莫大な魔力を持ったが為に、地球では使う事が出来ず魔力過多で燃え尽きてしまったらしい。
お詫びの転生ということで、病気にならないチートな身体と莫大な魔力を授かり、「この世界では思う存分人生を楽しんでください」と。
寝たきりだった六朗は、ライトノベルやゲームが大好き。今、自分がその世界にいる!
勇者? 王様? 何になる? ライトノベルで好きだった「魔物使い=モンスターテイマー」をやってみよう!
六朗=ロックと名乗り、チートな身体と莫大な魔力で異世界を自由に生きる!
カクヨムでも公開しました。

転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる