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第1章 辺獄妄執譚
第26話 恩寵を受けし戦士の刃
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マルコ・ポーロ達が、モニターでモフタールVSマイスターを観戦していると
「うわ~
グッロい!
君の仲間大丈夫~?」
と、マルコ・ポーロが、マイスターの能力の強力さを目の当たりにして、ビン・ラディンに話にかけた。
すると、ビン・ラディンは、落ち着き払って
「ああ、大丈夫さ
彼は、拘束不可能な男とまで言われたんだ
ただではやられんよ」
と、言って立ち上がった。
それと一緒にアイマンも立ち上がり、他の兵士達も皆一斉に同じ方向を向いて膝を付き頭を下げた。
すると、マルコ・ポーロは不思議そうにそれを眺めた後にモニターを向いて驚愕した。
モフタールも同じ方向を向いている。
「はぁ~
君達の信仰心に脱帽だよ」
マルコ・ポーロは、呆れた様にそう言って一人モニターを見続けた。
モフタールは、怪物に身を切り刻まれ地に膝を付いた様に見えたが...
マイスターは、地に膝を付き俯いているモフタールを嘲笑った。
「どうだッ!
手も足も出まいッ!」
マイスターが、そう言ってグレムリン達をけしかけ続けるが、モフタールは、目を瞑ってこう呟いた。
「アッラーフ・アクバル
スブハナカッラフンマ
ワビハムディカ ワタバーラカスムカ
ワタアーラ ジャッドカ
ワラーイラーハ ガイロカ
アウーゾビッラーヒ ミナッシャイターニッラジーム」
マイスターは、何をしているんだと困惑し、恐れてグレムリンに急いで倒す様に命じるが、祈りを捧げている最中のモフタールを切りつけようとしたグレムリンが、モフタールから溢れ出る黄金の粒子に触れて消滅した為、黙って見ているしか無かった。祈りを捧げるとモフタールの傷は癒え、さらに体を黄金の粒子が覆って黄金の鎧となると立ち上がってこう言った。
「見たか、これが我らが神の力
我らは、他の辺獄の住人の様に聖遺物を必要としない
何故ならば、我らの神は偶像の中では無く、形而上の絶対的な意思として常に我らの傍らにいるからだ!」
そして、モフタールは、祈りを捧げていた方向へ指を指し、高らかにこう叫んだ。
「我らを楽園へと導き給え
祈りと憧れの集う町々の母」
すると、モフタールを覆う黄金の粒子はさらに増大し黄金の鎧の上に死神の様な黒いローブを羽織り、黄金の翼を背中に生やした姿へ変わり、モフタールの片目に嵌め込まれていた義眼から蒼い炎が飛び出した。さらに、モフタールは、黄金の粒子を手に集め、肉切り包丁の様な刃の付いた大剣を作り出すと、その大剣が黒鉄の色に変わった。
その剣をマイスターに向けると、背中の翼と鎧が漆黒に染まり、モフタールの手に持った剣の刃に蒼い炎でMeisterと言う文字が浮かび上がった。
そして、モフタールは、マイスターを睨みつけ死神の様な面持ちで
「我は今、貴様にとっての死の天使だと知れィッ!」
モフタールが、そう叫ぶんだ後、モフタールの剣にgremlinと言う文字が蒼い炎で浮かび上がった。
そして、モフタールは、手から黄金の粒子を波の様に放ってグレムリンを襲わせると、刃のgremlinの文字が消え、グレムリンが全て消滅した。
それを見たマイスターは、モフタールを恐れ、背中のロボットアームを使い、ハウニブの外へ逃げようとした。
「何だあれは!
あんな物と戦っていられるか!」
マイスターが、全力で振り切ろうとしたが、モフタールは、翼で飛び上がり、マイスターを追いかけて、捕まえると剣でマイスターのロボットアームを全て切り裂いた。
「うあああああッ!」
ロボットアームを切り落とされたマイスターは、足から突然落ちていったので、足を捻り、動けなくなる。
そこに、残酷にもモフタールが、近づいて剣を向ける。
そして、マイスターに向かって冷たくこう言い放つ。
「貴様の運命は今、ここで終焉を迎えると、神は言っておられるぞ」
すると、マイスターは立てぬ足を杖を頼りに必死で起こし、モフタールを睨みつけてこう言った。
「悪いが、お前らの神がそう言っても
煉獄の神は、立って戦えと言うんでね
最後まで、足掻かせて貰うぞ」
と、恐怖を飲み込んで言い放ったマイスターにモフタールは、少し考え、神の為に戦う姿に心打たれると
「そうか、ではせめて楽に殺してやろう」
と、両手で剣を握りマイスターに迫った。
マイスターは、それに対し、最後の足掻きでモフタールの背後にあるロボットアームの残骸を能力で四つの大剣に変えた。
モフタールは、ゆっくりとマイスターに歩み寄り、剣を振り上げてこう言った。
「さあ、首を差し出せ」
マイスターは、それに従い、俯くとモフタールは、剣を振り下ろした。
モフタールが、剣を振り下ろした瞬間、マイスターは、モフタールの背後に作った体験を操り、モフタールの背中に全て突き刺した。
だが、モフタールの刃は止まることなくマイスターの首に向かって降りてくる。
もう、諦めたマイスターは、目を瞑りクリエイターへの謝罪を考え始めた。
死の風が一陣吹き荒び、漆黒の羽根が通り抜けた。
マイスターは、そろそろかと目を開けるとそこは、屋敷の復活場所では無く、今までいた場所だった。
驚いて顔を上げると、モフタールの刃は黄金の緬甸刀によって阻まれていた。
緬甸刀は、モフタールの刃をそのまま払いモフタールを後方に下げる程の威力を見せた。
そして、何が、起きたかわからなかったマイスターの肩に後ろから手を置く者に気づいた。
驚いてマイスターが、振り返ると、そこには、マイスターへ微笑みかけるクリエイターの姿があった。
「悪いな
お前達が戦っていたのは智慧から聞いていたが、ハヌの回復に思ったより時間がかかった」
クリエイターは、マイスターに優しくそう言うと、
「ルム、マイスターを守っててくれ」
と、メイドに指示を出した。
「かしこまりました~
ご主人様」
フル装備のルムがそう言ってマイスターを持ち上げ、クリエイターの後ろに運んでいくと、クリエイターは、モフタールを睨んで右手で拳を作り胸に押し当てて不機嫌そうにこう叫んだ。
「さて、どうしてくれようか
僕は、ついさっき良心が芽生えてなァ
苦しくてしょうがないんだよッ!
お前には、安寧は与えない
煉獄の神が、与えるのは尽きぬ痛みだ
お前が、お前らが倒して行った仲間へ捧げる
餞に耐えられず
終焉を迎えられぬ苦しみを嘆けッ!」
そして、クリエイターは、新しく作った灰色のマントを翻し、黄金の粒子を放ってハヌに与えながらこう言った。
「ハヌ、本気を出して奴を殺せ」
クリエイターの命令に、ハヌは優しく微笑んで
「かしこまりました
ご主人様」
と言い、魔法を唱えた
「聴けッ!
この眼、この腕、この髪は、
主が与えた無償の愛
煉獄の神は高らかに
我の勝利を宣言し、
我、謹んでその命を果たす
確定した戦慄」
ハヌが魔法を唱えると、ハヌの背後に黄金の粒子が集まり、十本の剣を持った猿の腕が現れて、全ての刃をモフタールに向けた。
すると、ハヌはモフタールに対し嘲ってこう言った。
「そんな大仰な格好をして自分を何だと思ってるの?
ふふふ
今、その自信を砕いてあげる」
ハヌは、そう言うと全ての腕の刃を振り上げ、モフタールを襲った。
「うわ~
グッロい!
君の仲間大丈夫~?」
と、マルコ・ポーロが、マイスターの能力の強力さを目の当たりにして、ビン・ラディンに話にかけた。
すると、ビン・ラディンは、落ち着き払って
「ああ、大丈夫さ
彼は、拘束不可能な男とまで言われたんだ
ただではやられんよ」
と、言って立ち上がった。
それと一緒にアイマンも立ち上がり、他の兵士達も皆一斉に同じ方向を向いて膝を付き頭を下げた。
すると、マルコ・ポーロは不思議そうにそれを眺めた後にモニターを向いて驚愕した。
モフタールも同じ方向を向いている。
「はぁ~
君達の信仰心に脱帽だよ」
マルコ・ポーロは、呆れた様にそう言って一人モニターを見続けた。
モフタールは、怪物に身を切り刻まれ地に膝を付いた様に見えたが...
マイスターは、地に膝を付き俯いているモフタールを嘲笑った。
「どうだッ!
手も足も出まいッ!」
マイスターが、そう言ってグレムリン達をけしかけ続けるが、モフタールは、目を瞑ってこう呟いた。
「アッラーフ・アクバル
スブハナカッラフンマ
ワビハムディカ ワタバーラカスムカ
ワタアーラ ジャッドカ
ワラーイラーハ ガイロカ
アウーゾビッラーヒ ミナッシャイターニッラジーム」
マイスターは、何をしているんだと困惑し、恐れてグレムリンに急いで倒す様に命じるが、祈りを捧げている最中のモフタールを切りつけようとしたグレムリンが、モフタールから溢れ出る黄金の粒子に触れて消滅した為、黙って見ているしか無かった。祈りを捧げるとモフタールの傷は癒え、さらに体を黄金の粒子が覆って黄金の鎧となると立ち上がってこう言った。
「見たか、これが我らが神の力
我らは、他の辺獄の住人の様に聖遺物を必要としない
何故ならば、我らの神は偶像の中では無く、形而上の絶対的な意思として常に我らの傍らにいるからだ!」
そして、モフタールは、祈りを捧げていた方向へ指を指し、高らかにこう叫んだ。
「我らを楽園へと導き給え
祈りと憧れの集う町々の母」
すると、モフタールを覆う黄金の粒子はさらに増大し黄金の鎧の上に死神の様な黒いローブを羽織り、黄金の翼を背中に生やした姿へ変わり、モフタールの片目に嵌め込まれていた義眼から蒼い炎が飛び出した。さらに、モフタールは、黄金の粒子を手に集め、肉切り包丁の様な刃の付いた大剣を作り出すと、その大剣が黒鉄の色に変わった。
その剣をマイスターに向けると、背中の翼と鎧が漆黒に染まり、モフタールの手に持った剣の刃に蒼い炎でMeisterと言う文字が浮かび上がった。
そして、モフタールは、マイスターを睨みつけ死神の様な面持ちで
「我は今、貴様にとっての死の天使だと知れィッ!」
モフタールが、そう叫ぶんだ後、モフタールの剣にgremlinと言う文字が蒼い炎で浮かび上がった。
そして、モフタールは、手から黄金の粒子を波の様に放ってグレムリンを襲わせると、刃のgremlinの文字が消え、グレムリンが全て消滅した。
それを見たマイスターは、モフタールを恐れ、背中のロボットアームを使い、ハウニブの外へ逃げようとした。
「何だあれは!
あんな物と戦っていられるか!」
マイスターが、全力で振り切ろうとしたが、モフタールは、翼で飛び上がり、マイスターを追いかけて、捕まえると剣でマイスターのロボットアームを全て切り裂いた。
「うあああああッ!」
ロボットアームを切り落とされたマイスターは、足から突然落ちていったので、足を捻り、動けなくなる。
そこに、残酷にもモフタールが、近づいて剣を向ける。
そして、マイスターに向かって冷たくこう言い放つ。
「貴様の運命は今、ここで終焉を迎えると、神は言っておられるぞ」
すると、マイスターは立てぬ足を杖を頼りに必死で起こし、モフタールを睨みつけてこう言った。
「悪いが、お前らの神がそう言っても
煉獄の神は、立って戦えと言うんでね
最後まで、足掻かせて貰うぞ」
と、恐怖を飲み込んで言い放ったマイスターにモフタールは、少し考え、神の為に戦う姿に心打たれると
「そうか、ではせめて楽に殺してやろう」
と、両手で剣を握りマイスターに迫った。
マイスターは、それに対し、最後の足掻きでモフタールの背後にあるロボットアームの残骸を能力で四つの大剣に変えた。
モフタールは、ゆっくりとマイスターに歩み寄り、剣を振り上げてこう言った。
「さあ、首を差し出せ」
マイスターは、それに従い、俯くとモフタールは、剣を振り下ろした。
モフタールが、剣を振り下ろした瞬間、マイスターは、モフタールの背後に作った体験を操り、モフタールの背中に全て突き刺した。
だが、モフタールの刃は止まることなくマイスターの首に向かって降りてくる。
もう、諦めたマイスターは、目を瞑りクリエイターへの謝罪を考え始めた。
死の風が一陣吹き荒び、漆黒の羽根が通り抜けた。
マイスターは、そろそろかと目を開けるとそこは、屋敷の復活場所では無く、今までいた場所だった。
驚いて顔を上げると、モフタールの刃は黄金の緬甸刀によって阻まれていた。
緬甸刀は、モフタールの刃をそのまま払いモフタールを後方に下げる程の威力を見せた。
そして、何が、起きたかわからなかったマイスターの肩に後ろから手を置く者に気づいた。
驚いてマイスターが、振り返ると、そこには、マイスターへ微笑みかけるクリエイターの姿があった。
「悪いな
お前達が戦っていたのは智慧から聞いていたが、ハヌの回復に思ったより時間がかかった」
クリエイターは、マイスターに優しくそう言うと、
「ルム、マイスターを守っててくれ」
と、メイドに指示を出した。
「かしこまりました~
ご主人様」
フル装備のルムがそう言ってマイスターを持ち上げ、クリエイターの後ろに運んでいくと、クリエイターは、モフタールを睨んで右手で拳を作り胸に押し当てて不機嫌そうにこう叫んだ。
「さて、どうしてくれようか
僕は、ついさっき良心が芽生えてなァ
苦しくてしょうがないんだよッ!
お前には、安寧は与えない
煉獄の神が、与えるのは尽きぬ痛みだ
お前が、お前らが倒して行った仲間へ捧げる
餞に耐えられず
終焉を迎えられぬ苦しみを嘆けッ!」
そして、クリエイターは、新しく作った灰色のマントを翻し、黄金の粒子を放ってハヌに与えながらこう言った。
「ハヌ、本気を出して奴を殺せ」
クリエイターの命令に、ハヌは優しく微笑んで
「かしこまりました
ご主人様」
と言い、魔法を唱えた
「聴けッ!
この眼、この腕、この髪は、
主が与えた無償の愛
煉獄の神は高らかに
我の勝利を宣言し、
我、謹んでその命を果たす
確定した戦慄」
ハヌが魔法を唱えると、ハヌの背後に黄金の粒子が集まり、十本の剣を持った猿の腕が現れて、全ての刃をモフタールに向けた。
すると、ハヌはモフタールに対し嘲ってこう言った。
「そんな大仰な格好をして自分を何だと思ってるの?
ふふふ
今、その自信を砕いてあげる」
ハヌは、そう言うと全ての腕の刃を振り上げ、モフタールを襲った。
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